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生物学
第13回 個体としてのまとまり
和田 勝
内部環境の恒常性
ホメオスタシス
たとえば浸透圧調節
浸透圧調節(腎臓の構造)
浸透圧調節(濾過と再吸収)
浸透圧調節(濾過と再吸収)
浸透圧調節
水の通り道を細胞膜に造り、その通
り道の量を調節して水の出入りを調
節。水の通り道はアクアポリンという
タンパク質(教科書123ページ)。アク
アポリンを含む小胞を細胞膜に融合
させる。
膜タンパク質の場合
膜タンパク質の場合
浸透圧調節
この働きを調節するのがバソプレッ
シンという脳下垂体神経葉ホルモン
(アミノ酸9個)で、バソプレッシンは
受容体を含む小胞を、移動させて細
胞膜にぶつけるようにはたらく。
それでは、バソプレッシンはどのよう
にして細胞に働くのか?
Gタンパク質連結型受容体
浸透圧調節
バソプレッシンが7回膜貫通型の受
容体に結合すると、Gタンパク質を活
性化し、これがアデニル酸シクラー
ゼを活性化し、cAMPが作られる。
cAMPがセカンドメッセンジャーとなり
、アクアポリンを含む小胞の移動を
促進する。
もう一つの例血糖の調節
血糖値の調節については、なんとな
く知っているだろうと思う。インスリン
が血糖値を下げるように働く。それ
では、血糖値を上げるのは?
インスリンはどのようにして血糖値を
下げているのだろうか?
血糖の調節
グルコースを細胞が取り込むために
は、グルコーストランスポーター
(GLUT)というタンパク質が細胞膜
に必要
GLUT1は、すべての細胞にある
GLUT2は、肝細胞、膵臓β細胞、
小腸の基底膜
GLUT4は、脂肪組織と横紋筋のみ
血糖の調節
GLUTとともに、もう一つ大切なのが
ナトリウムイオン-グルコース共輸
送体で、小腸の管腔側の細胞膜に
存在する。
インスリンの分泌
膵臓β細胞で、グルコースがGLUT2
で細胞内の取り込まれて細胞内に
ATPを増加させ、これが分泌につな
がる。
インスリンの作用の仕方
インスリンは脂肪組織と横紋筋の細
胞に働いて、、、
血糖値が下がると
膵臓α細胞が直接、グルコースの低
下を感知して、グルカゴンというホル
モンが分泌される。
グルカゴンは肝細胞に働いて、Gタ
ンパク質を活性化し、グリコーゲンホ
スホリラーゼという酵素の活性を高
め、グリコーゲンからグルコースを切
り出して、血中に放出させる。
血糖値が下がると
これ以外にも多くのホルもが、血糖
値を上げるように働く。
これらをまとめて図にすると、
血糖値
調節の
全体像
内部環境の恒常性
最初の図には、このような調節を行
う内分泌系と神経系が描かれていな
かった。
個体として、まとまりをとることができ
るのはこのような調節系があるから
である。それでは神経系はどのよう
に働くのだろうか」?
神経系
・いろいろな動物の神経系
・脊椎動物では神経細胞は神経管から分化する
脊椎動物の神経系
脳
中枢神経系
大脳、間脳、中脳、
小脳、延髄
脊髄
脳神経系(ヒトでは12対)
末梢神経系
脊髄神経系(ヒトでは31対)
脊椎動物の神経系
末梢神経系は機能面から分類すると
感覚神経 (脊髄では後根へ入る)
体性神経系
(求心性・末梢から中枢に向かう)
運動神経 (脊髄では前根から出る)
(遠心性・中枢から末梢へ向かう)
交感神経
自律神経系
(遠心性)
副交感神経
自律神経系
黒:交感神経
赤:副交感神経
内蔵や血管へ
両方が分布し、
拮抗的にはた
らく
中枢から神経節までの神経繊
維を節前繊維、神経節から先
の神経繊維を節後繊維
神経細胞とグリア細胞
神経細胞の形態
大脳皮質の錐体細胞
小脳のプルキンエ細胞
運動神経細胞
いろいろな形をしているが、一つの単位
と考えて、ニューロンと呼ぶ。
ニューロン各部の名称と機能
ニューロン各部の名称と機能
シナプスは、シナプス前膜、シナプス間隙、
シナプス後膜から構成されている。
浸透圧
興奮性伝導膜の性質を理解するために、
水のⅠからⅡへの浸透と(ⅡーⅠ)の圧力
が釣り合う。この圧力を浸透圧という。
平衡電位
ⅠにKClを加える
1)KイオンがⅠからⅡ
へ移動
2)ⅡからⅠへ電気的
に引き戻す力
1)と2)が釣り合う
平衡電位
この時、ⅠとⅡの間に平衡電位が生じる
RT
[ X ]
Ex
ln
Fz
[ X ]
[X]はモル濃度、Rはガス常数、Tは絶対温度、
FはFarady常数、zはイオンの価数
上の例では、Kイオンは1価、その他の定数を
入れて、常用対数に変換するとカリウムイオン
の平衡電位は、、
平衡電位
[ K ]
Ex 0.058 log
[ K ]
単位はボルト
(18℃)
上の例では、Kイオンの濃度を代入すると
[0.1]
Ex 0.058 log
[0.01]
ⅠとⅡの間に58mVの電位差が生じることになる。
静止電位
細胞内と細胞外のイオン濃度には偏りがある。
イカgiant axon
カニ神経
カエル縫工筋
細胞内(mM)
Na
K
Cl
49
410
40
52
410
26
15
125
1.5
細胞外(mM)
Na
K
Cl
440
22
560
510
12
540
110
2.6
77
この濃度差は、エネルギーを使ってつくり出している。
Na+-K+ ATPase
静止電位
興奮性膜を持った細胞が興奮していない(静止
時)ときは、膜はK+に対する透過性のみ存在し、
その他のイオンに対する透過性は極めて小さい
(K+に対するチャンネルのみが開いている)。
[ K ]out
[ K ]out
RT
Vr
ln 0.058 log
Fz
[ K ]in
[ K ]in
となる(18℃)。
静止電位
イカのgiant axonでは、表の値を代入して、
[ K ]out
22
Vr 0.058 log 0.058 log
[ K ]in
410
1
0.058 log 0.058 (1.301)
20
75.5 mV
静止電位
ガラス電極を使って実際に測定してみると、
活動電位
活動電位
活動電位
オシロスコープを使わないと記録できないような、
早い経過をたどる。
電位依存型ナトリウムチャンネル
この早い電位変化は、電位依存性ナトリウムチャ
ンネルのためにおこる。
電位依存型ナトリウムチャンネル
電位依存型ナトリウムチャンネル
前ページの動画からわかるように電位依存性ナ
トリウムチャンネルは、3つの状態をとる。
チャンネル閉、反応性あり
チャンネル開
チャンネル閉、反応性なし
この回復
過程は時
間がかか
る
不応期
活動電位の伝導
無髄神経
ジワジワ
と這うよう
に伝わっ
ていく
活動電位の伝導
有髄神経
ランビエ絞輪を飛び飛びに伝わる
実際のニューロンでは
2)軸索を伝導して
1)ここで活動電
位が発生
3)ここから伝達
物質を放出
神経伝達物質の放出
神経軸索末端まできた電気的信号によっ
て、神経伝達物質放出がおこる。
電気的信号が、どうして伝達物質の放出
につながるのだろうか。
伝導と伝達
2)軸索を伝導して
1)ここで活動電
位が発生
3)ここから伝達
物質を放出
神経伝達物質の放出
神経軸索末端まできた電気的信号によって、
どうして神経伝達物質アセチルコリンの放出
がおこるのだろうか。
いくつかの膜タンパク質が関わっている。
順を追って説明していこう。
伝達物質の放出 1
インパルスが軸索末端に到着
伝達物質の放出 2
電位依存型Caチャンネルが開い
てCaイオンが流入
伝達物質の放出 3
シナプス小胞がシナプス前膜と融
合して開口分泌で伝達物質を放出
伝達物質の放出 4
神経伝達物質アセチルコリンはシ
ナプス間隙を拡散し、受容体と結合
伝達物質の放出 5
受容体は開口し、Naイオンが流入
伝達物質の放出 6
アセチルコリンは分解され、小胞
膜はリサイクルされる
シナプスまでくると
神経伝達物質がシナプス間隙に放出され、
シナプス後膜の受容体に受け取られます。
アセチルコリン受容体
神経伝達物質の放出
神経軸索末端まできた電気的信号によって、
神経伝達物質アセチルコリンの放出がおこる。
シナプス前膜から放出されたアセチルコリ
ンはシナプス間隙を拡散して、シナプス後
膜のアセチルコリン受容体と結合する。
アセチルコリン結合から活動電位
アセチルコリン
受容体
アセチルコリン結合
電位依存型
Naチャンネル
電位依存型Na
チャンネル開
チャンネル開
このサイクルを
繰り返す
Naイオン流入
活動電位発生
電位変化(小)
電位変化
電位依存型Naチャンネルと
アセチルコリン受容体
どちらもNaイオンを通すチャンネルを有す。
電位依存型Naチャンネルは、電位変化で
開口し、アセチルコリン受容体はアセチルコ
リンが受容体に結合すると開口する。
電位変化の影響を受けず、アセチルコリン
の量に比例して開口し、全か無かの反応で
はなく、段階的反応。
リガンド連結型受容体
一般的に、アセチルコリンのように受容体
に結合できる分子をリガンドと呼ぶ。
リガンド連結型受容体は、チャンネルである
とともに受容体という、二重の性格。
1)リガンドに対する特異性
2)チャンネルとしてのイオン選択性
アセチルコリンの分解
アセチルコリンはシナプス間隙でアセチルコリン
エステラーゼによって分解される。
上:分子全体、右:酵素部分
アセチルコリン受容体
それでは、アセチルコリン受容体の本体は?
ダイバーのための
海水魚図鑑より
いきなりシビレエイが出てきたが、、
アセチルコリン受容体
シビレエイの電気器官からmRNAを取り出し、
cDNAをつくり、アミノ酸配列を推定。
電気器官:筋細胞の特殊化した電
気細胞が、積層電池のように重なっ
て高電圧をつくれる。
アミノ酸の疎水性の度合いを計算して、横軸に
アミノ酸番号を、縦軸に疎水性度をとってプロッ
ト、こうしてタンパクの構造を推定。
アセチルコリン受容体
アセチルコリン受容体
4回膜貫通型のモノマーが、5つ会合した五量
体である。
サブユニットは、α、β、γ、δからなり、αは2個で
、α2βγδという構造
サブユニットαにアセチルコリン受容部がある。
アセチルコリンが2個、結合できる。
アセチルコリン受容体
アセチルコリン受容体の性質
パッチクランプ法による
終板電位
ナトリウムイオンが流入すれば電流が流れ、局
所的に電位が脱分極に向かう。
ガラス電極を終板のシナプス後膜側に刺入して、
この電位変化を測定することができる。
この電位を終板電位(endplate potential、EPP)
という。
EPPは活動電位とは異なり、全か無かの法則に
はしたがわない。
シナプス後電位
ニューロンが次のニューロンとシナプスをつくる
場合も、終板電位と同じように、シナプス後膜側
に微小な電位が発生する。
この電位をシナプス後電位(postsynaptic
potential、PSP)という。
リガンドの種類によっては、塩素イオンを通して
膜電位を過分極側に振ることもある。
シナプス後電位
●Naイオンを通して膜電位を脱分極側に
興奮性シナプス後電位(EPSP)
●塩素イオンを通して膜電位を過分極側に
抑制性シナプス後電位(IPSP)
ニューロンにはシナプスがい
っぱい
ニューロンにはシナプスがい
っぱい
神経伝達物質の種類によって、「+」と
「ー」の変化が、それぞれシナプスで
生じる。
これが合計されて、軸索の根元の軸
索丘に伝わり、活動電位(インパルス)
の引き金になる。
シナプス入力の統合
1つのニューロンは、他のニューロンからの多
数のシナプスを、細胞体部と樹状突起上につく
っている。
これらの入力は、時間的、空間的に加算されて
軸索丘ヘ伝えられ、軸索丘で閾電位を越えれ
ば、活動電位が発射される。
シナプス後電位は段階的だが、軸索丘では全
か無かの反応→アナログデジタル変換。
シナプス入力の統合
3)軸索を伝導して
1)ここで多数の
シナプス入力が
統合
2)ここで活動電
位が発生
4)ここから伝達
物質を放出
シナプス入力の統合
EPSPはナトリウムイオンチャンネルが開くため。
IPSPは塩素イオンチャンネルが開くため。
どうしてその様な差が生じるか?
リガンド依存性チャンネル
リガンド依存性チャンネルは、チャンネルで
あるとともに受容体という、二重の性格。
1)リガンドに対する特異性
2)チャンネルとしてのイオン選択性
リガンド依存性チャンネル
アセチルコリン ナトリウムイオンチャンネルを開口
EPSPが発生
GABA 塩素イオンチャンネルを開口
IPSPが発生
シナプス後電位には+とー
Na+を通して膜電位を脱分極(+)
興奮性シナプス後電位(EPSP)と
呼う。
Clーを通して膜電位を過分極側(-)
抑制性シナプス後電位(IPSP)と呼
ぶ。
シナプス電位と活動電位
EPSP、IPSPの総和は段階的シナプス電位
軸索丘で閾電位を越えれば活動電位が発生
次のニューロン(あるいは筋肉などの効果器)
へ伝えられる
早いシナプス伝達
さて、すでに話したように、アセチルコリンや
GABAは、リガンド連結型受容体と結合
受容体に結合すると、チャンネルが開いてシ
ナプス後電位を発生
これを早いシナプス伝達という
早いシナプス伝達
早いシナプス伝達に関わる主な伝達物質
アセチルコリン
γアミノ酪酸(γ-aminobutyric acid、GABA)
グリシン(glycine)
グルタミン酸(glutamic acid)
このうち、アセチルコリンとグルタミン酸は興
奮性、GABAとグリシンは抑制性
グルタミン酸受容体
パッチクランプ
の結果
4個結合するら
しい
Naイオンを通
す
GABA受容体
Clイオンを
通す
早いシナプス伝達
ここまでは早いシナプス伝達のお話
早いシナプス伝達は、比較的単純
神経系の多様なはたらきを作っているのは、
もう一つのシナプス伝達様式があるから。
遅いシナプス伝達
アセチルコリンの発見
カエルの心臓をリンガ
ー液中に入れ、迷走神
経を刺激すると心拍数
が下がる
リンガー液を別のカエ
ルの心臓に作用すると
、この心臓の拍動は抑
制される
迷走神経から液性物
質が分泌される
遅いシナプス伝達
この物質がアセチルコリンであると同定される
神経筋接合部にアセチルコリンがあることが確
認され、神経伝達物質であると認定される
神経筋接合部でのアセチルコリンのはたらきは
これまで話したとおりである
それでは、このアセチルコリンがどうやって心
臓の拍動を抑制するのだろうか
アゴニストとアンタゴニスト
薬理学ではいろいろな薬物を使い、生理反応
を代替できるか、あるいは阻害するかという研
究をおこなう
代替できる薬物をアゴニスト(agonist)、阻害す
る薬物をアンタゴニスト(antagonist)と言う
アゴニストは受容体に結合して本来の作用を
起こすことができるが、アンタゴニストは受容体
に結合はするが、本来の作用は起こさず、場
所を塞いでしまう
アゴニストとアンタゴニスト
アセチルコリンの場合
神経筋接合部では、アゴニストはニコチン、ア
ンタゴニストは矢毒であるクラーレ
心臓の迷走神経では、アゴニストはムスカリン、
アンタゴニストはベラドンナの成分であるアトロ
ピン
アセチルコリンのアゴニスト
ここで回転できるのでAchは両方の受容体
に結合できる。一方、下の二つの分子は片
方の受容体のみと結合。
ニコチン受容体と
呼ぶ
ムスカリン受容体と
呼ぶ
ムスカリン受容体
アセチルコリンが迷走神経の節後繊維から
放出されて抑制的にはたらくのは、アセチル
コリンがムスカリン受容体と結合するため
この受容体は、ホルモン受容体のところで
述べたGタンパク質連結型受容体
ヒトムスカリン受容体(青い部分は膜貫通ドメイン)
1
61
121
181
241
301
361
421
1
MNNSTNSSNN
FLFSLACADL
RYFCVTKPLT
FSNAAVTFGT
VKPNNNNMPS
ITQDENTVST
VARKIVKMTK
VWTIGYWLCY
11
SLALTSPYKT
IIGVFSMNLY
YPVKRTTKMA
AIAAFYLPVI
SDDGLEHNKI
SLGHSKDENS
QPAKKKPPPS
INSTINPACY
21
FEVVFIVLVA
TLYTVIGYWP
GMMIAAAWVL
IMTVLYWHIS
QNGKAPRDPV
KQTCIRIGTK
REKKVTRTIL
ALCNATFKKT
31
GSLSLVTIIG
LGPVVCDLWL
SFILWAPAIL
RASKSRIKKD
TENCVQGEEK
TPKSDSCTPT
AILLAFIITW
FKHLLMCHYK
41
NILVMVSIKV
ALDYVVSNAS
FWQFIVGVRT
KKEPVANQDP
ESSNDSTSVS
NTTVEVVGSS
APYNVMVLIN
NIGATR
51
NRHLQTVNNY
VMNLLIISFD
VEDGECYIQF
VSPSLVQGRI
AVASNMRDDE
GQNGDEKQNI
TFCAPCIPNT
60
120
180
240
300
360
420
ムスカリン受容体
副交感神経迷走神経
末端から放出
心臓のアセチルコリン
(ムスカリン)受容体と
結合
Gタンパク質を活性化
Kチャンネルを開く
交感神経と副交感神経
副交感神経である迷走神経の節後繊維から
放出されたアセチルコリンが、心臓に抑制的
にはたらくのは、ムスカリン受容体と結合する
ため。
それでは、交感神経が興奮性にはたらくのは?
交感神経の節後繊維からはノルアドレナリンが
分泌される。
交感神経の心臓への作用
交感神経の節後繊維からはアドレナリンが
分泌される。
心臓ではアドレナリンは受容体に結合し、ア
デニル酸シクラーゼを活性化してcAMPを産
生する。
アドレナリン受容体β1(青い部分は膜貫通ドメイン)
1
11
21
31
41
51
1 MGAGVLVLGA SEPGNLSSAA PLPDGAATAA RLLVPASPPA SLLPPASESP EPLSQQWTAG
61 MGLLMALIVL LIVAGNVLVI VAIAKTPRLQ TLTNLFIMSL ASADLVMGLL VVPFGATIVV
121 WGRWEYGSFF CELWTSVDVL CVTASIETLC VIALDRYLAI TSPFRYQSLL TRARARGLVC
181 TVWAISALVS FLPILMHWWR AESDEARRCY NDPKCCDFVT NRAYAIASSV VSFYVPLCIM
241 AFVYLRVFRE AQKQVKKIDS CERRFLGGPA RPPSPSPSPV PAPAPPPGPP RPAAAAATAP
301 LANGRAGKRR PSRLVALREQ KALKTLGIIM GVFTLCWLPF FLANVVKAFH RELVPDRLFV
361 FFNWLGYANS AFNPIIYCRS PDFRKAFQGL LCCARRAARR RHATHGDRPR ASGCLARPGP
421 PPSPGAASDD DDDDVVGATP PARLLEPWAG CNGGAAADSD SSLDEPCRPG FASESKV
60
120
180
240
300
360
420
交感神経の心臓への作用
cAMPはPKA(Aキナーゼ)を活性化し、心
臓ではPKAは電位依存性カルシウムチャン
ネルを開くことによって、興奮しやすくして心
臓の鼓動を早めている。
心臓に対する交感神経系と副交感神経系
の拮抗的なはたらきは、このような仕組みで
達成されている 。
自律神経系と運動神経系
シナプスにおける伝達
早いシナプス伝達は信号を伝える
早いシナプス伝達には興奮性伝達と抑制性
伝達がある
遅いシナプス伝達もある
遅いシナプス伝達によって、信号の伝わり方が
修飾される。
伝達の修飾
リガンド依存型チャンネルによる早い伝達
は、チャンネルとリンクしていない細胞表面
受容体により修飾される。
このような遅い効果は神経修飾(neuromodulation)とも言う。
交感神経のところで述べたように、Gタン
パク質連結型受容体を介している。