スケールモデルサイトにおける 「風の道」の野外実験 -街路形状による街路風の変化- 指導教員 成田健一 千葉洋佑 山田朱芙 研究背景・目的 風を取り込むためにはどのような形状の街路が有効か? はじめに、どのような実験が考えられるか? 風洞実験:風速・風向が一定、大きな乱れはない 自然風:風速や風向が常に変化する 間欠的な乱れなどによる影響も見られる スケールモデルサイトにて自然風を利用した実験を行っ た。 スケールモデルサイト H/2 H=15cm コンクリート ブロック コンクリート ブロックH/2 12m×12mのコンクリート平板2 面に1辺15㎝(=H)の立方体のコン クリートブロックを配列して測定 実験街区モデル ◎6×6街路 6×6基本街路 45度街路 ◎5×5街路 5×5基本街路 高さ2Hラフ 高さ2H 6×6街路配列1回目 45度街路 6×6基本街路 一辺Hのコンクリートブロック 高さH/2のコンクリートブロック 高さ2Hのコンクリートブロック 測定位置 上空風測定 街路内測定 測定位置 街路内測定 屋根面高さ測定 6×6街路配列2回目 高さ2Hラフ 6×6基本街路 測定位置 測定位置 街路内測定 上空風測定 街路内高さ方向測定 街路内高さ方向測定 屋根面高さ測定 5×5街路配列 高さ2H 5×5基本街路 測定位置 測定位置 街路内測定 街路内測定 屋根面高さ測定 上空風測定 屋根面高さ測定 測定機器と設置状況 超音波風速温度計(街路内設置) 主風 向 160H 0度 助走エリア 80H 測定エリア 高さH/3 無指向性熱式風速計 上空風をとらえ るため設置 高さ3H 超音波風速温度計(上空風速) 無指向性熱式風速計の設置について 高さH/3 H/3 通常の設置 12.5cm 7.5cm 2.5cm 高さ方向設置 (プロファイル) プロファイルの目的 街路内において、高さの違いによる風速比の分布をみ るために風速計を街路内の高さ別に設置し実測する。 0 風向の分類 -45 -90 北西側の季節風を主風 向とし、0度に設定した -135 上空風速 (高さ3H)[m/s] 風が安定して強 く吹いている 420 -180 -135 -90 -45 風向(高さ3H)[度] 街路内風速(高さ H/3) [m/s] 風速比の算出3 上 空 y=0.356x 3H 風 街 路 0 上空風速(高さ3H)[m/s] 内 H/3 風 H 6×6基本街路 H (5H)/2 H H 2H (5H)/2 H 0.75H H 街路内風速計設置位置 超音波風速計設置位置 高さ方向の測定位置 H 6×6基本街路 最小値 0.6 -15 -30 30 0.75H 全てのデータの 基本となる街路 H 最大値 風速比 0.5 0.4 0.3風向がずれると風 速比も小さくなる 0.2 0.1 Wind 交差点に向けて少しずつ上昇 45度街路 -15~-30度 0~-15度 風向別平均値 H H -30~-45度 最大値 街路にほぼ直行な風 0.6 0.5 街路にほぼ平行な 風 風速比上昇 0.4 風速比 風速比低下 0.3 0.2 0.1 最小値 高さ2Hラフ -15 -30 H 0.75H 0.6 風速比 0.5 0.4 徐々に上昇していく 最小値 0.3 0.2 0.1 H 6×6基本街路の上流側に凹 凸をつけたアプローチフロー の差異が街路に及ぼす影響を 見る 最大値 Wind 30 6×6街路 -15 6×6基本街路・45度街路・高さ2Hラフの比較 -30 6×6基本街路は2Hラフの1.3倍程度 6×6基本街路は45度街路の1.5倍程度 0.6 基本街路 風速比 0.5 0.4 2Hラフ 0.3 0.2 Wind 0.1 45度街路 30 街路内高さ方向測定の比較 主風向 地点B 地点C 高さ2Hラフ 地点B 地点C 地点A プローブ設置高さ( cm) 地点A 6×6基本街路 12.5 7.5 2.5 0.2 0.4 0.6 風速比 6×6基本街路では変化 はほとんどなかった 0.2 0.4 0.6 風速比 0.2 0.4 0.6 風速比 高さ2Hラフでは地表に 近くなるほど低くなる あまり風は流れ込まない 屋根面高さの風の流れ 主風向 地点1 垂直成分の風速比 地点3 地点2 地点1 0.02 H.
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スケールモデルサイトにおける 「風の道」の野外実験 -街路形状による街路風の変化- 指導教員 成田健一 1073340 千葉洋佑 1073450 山田朱芙 研究背景・目的 風を取り込むためにはどのような形状の街路が有効か? はじめに、どのような実験が考えられるか? 風洞実験:風速・風向が一定、大きな乱れはない 自然風:風速や風向が常に変化する 間欠的な乱れなどによる影響も見られる スケールモデルサイトにて自然風を利用した実験を行っ た。 スケールモデルサイト H/2 H=15cm コンクリート ブロック コンクリート ブロックH/2 12m×12mのコンクリート平板2 面に1辺15㎝(=H)の立方体のコン クリートブロックを配列して測定 実験街区モデル ◎6×6街路 6×6基本街路 45度街路 ◎5×5街路 5×5基本街路 高さ2Hラフ 高さ2H 6×6街路配列1回目 45度街路 6×6基本街路 一辺Hのコンクリートブロック 高さH/2のコンクリートブロック 高さ2Hのコンクリートブロック 測定位置 上空風測定 街路内測定 測定位置 街路内測定 屋根面高さ測定 6×6街路配列2回目 高さ2Hラフ 6×6基本街路 測定位置 測定位置 街路内測定 上空風測定 街路内高さ方向測定 街路内高さ方向測定 屋根面高さ測定 5×5街路配列 高さ2H 5×5基本街路 測定位置 測定位置 街路内測定 街路内測定 屋根面高さ測定 上空風測定 屋根面高さ測定 測定機器と設置状況 超音波風速温度計(街路内設置) 主風 向 160H 0度 助走エリア 80H 測定エリア 高さH/3 無指向性熱式風速計 上空風をとらえ るため設置 高さ3H 超音波風速温度計(上空風速) 無指向性熱式風速計の設置について 高さH/3 H/3 通常の設置 12.5cm 7.5cm 2.5cm 高さ方向設置 (プロファイル) プロファイルの目的 街路内において、高さの違いによる風速比の分布をみ るために風速計を街路内の高さ別に設置し実測する。 0 風向の分類 -45 45 90 -90 北西側の季節風を主風 向とし、0度に設定した 135 -135 180 上空風速 (高さ3H)[m/s] 6 風が安定して強 く吹いている 5 4 3 2 1 0 -180 -135 -90 -45 0 45 風向(高さ3H)[度] 90 135 180 街路内風速(高さ H/3) [m/s] 風速比の算出 4 3 上 空 y=0.356x 3H 2 風 1 街 路 0 0 1 2 3 上空風速(高さ3H)[m/s] 4 内 H/3 風 H 6×6基本街路 H (5H)/2 H H 2H (5H)/2 H 0.75H H 街路内風速計設置位置 超音波風速計設置位置 高さ方向の測定位置 H 6×6基本街路 最小値 0.6 -15 -30 0 15 30 0.75H 全てのデータの 基本となる街路 H 最大値 風速比 0.5 0.4 0.3風向がずれると風 速比も小さくなる 0.2 0.1 0 Wind 交差点に向けて少しずつ上昇 45度街路 -15~-30度 0~-15度 風向別平均値 H H -30~-45度 最大値 街路にほぼ直行な風 0.6 0.5 街路にほぼ平行な 風 風速比上昇 0.4 風速比 風速比低下 0.3 0.2 0.1 0 最小値 高さ2Hラフ -15 0 -30 H 0.75H 0.6 風速比 0.5 0.4 徐々に上昇していく 最小値 0.3 0.2 0.1 0 H 6×6基本街路の上流側に凹 凸をつけたアプローチフロー の差異が街路に及ぼす影響を 見る 最大値 Wind 15 30 6×6街路 -15 6×6基本街路・45度街路・高さ2Hラフの比較 -30 6×6基本街路は2Hラフの1.3倍程度 6×6基本街路は45度街路の1.5倍程度 0.6 基本街路 風速比 0.5 0.4 2Hラフ 0.3 0.2 Wind 0.1 0 45度街路 0 15 30 街路内高さ方向測定の比較 主風向 地点B 地点C 高さ2Hラフ 地点B 地点C 地点A プローブ設置高さ( cm) 地点A 6×6基本街路 12.5 7.5 2.5 0 0.2 0.4 0.6 風速比 6×6基本街路では変化 はほとんどなかった 0 0.2 0.4 0.6 風速比 0 0.2 0.4 0.6 風速比 高さ2Hラフでは地表に 近くなるほど低くなる あまり風は流れ込まない 屋根面高さの風の流れ 主風向 地点1 垂直成分の風速比 地点3 地点2 地点1 0.02 H 地点2 0 風速比 H -0.02 -0.04 地点3 -0.06 -15 0 風のバラつきが大きく 街路内に流入している 15 -15 0 風向(度) 15 -15 0 15 バラつきは小さく流 入する プラスの値:街路内から上空に流れる風 マイナスの値:上空から街路内に流れる風 5×5街路 H H 0 0.71H -30 建蔽率を低くすること による街路風に及ぼす 影響 0.6 -15 最大値 0.5 風速比 0.4 最小値 0.3 0.2 Wind 0.1 0 ほぼ一定 15 30 -15 -30 H 5×5基本街路と比較し 風速比がどの程度変わ るのかを見る 0.71H H 高さ2H 0.71H 5×5街路 H 0.6 0.5 風速比 0.4 風速比ほぼ一定 0.3 0.2 Wind 0.1 0 0 15 30 屋根面高さの風の流れ 高さ2H 5×5基本街路 H Wind H Wind 0.02 H H 0 風速比 0 風速比 0.02 -0.02 -0.04 -0.06 -15 街路の中心 -0.02 -0.04 0 15 風向(度) 風が街路内に流入し ている -0.06 -15 街路の中心 0 15 風向(度) 流入が少ない 左右対称になりバラつきも少ない 高さ2Hで街路に入り込む風は5×5基本街路の半分程度 5×5基本街路・高さ2Hの比較 -15 -30 0 15 30 5×5基本街路と高さ2Hは2倍の差 6×6基本街路と5×5基本街路 には差はみられなかった 6×6基本街路 0.6 0.5 風速比 0.4 高さ2H 0.3 0.2 Wind 0.1 0 5×5基本街路 まとめ 45度配置: 45度街路の風速比は6×6基本街路の2/3にな る。 高さ2Hラフ:高さ2Hラフの風速比は6×6基本街路の5/6倍 になる。 街路内高さ方向分布:風に乱れがない時はほとんど風速 比に差はない。乱れがある時は地表面に近いほど小さく なる。 屋根面高さの風の出入り:交差点と交差点に近い街路内 が上空風を取り込みやすい。 グロス建蔽率による違い:あまり変化は、見れない。 高さを2H:高さ2Hの風速比は高さ1Hの1/2倍になる。 結論 同じ街路でも風向が45度になったり風 上側の建物高さが変わると街路内に影 響があり風速比が低下する 高さ2Hにすることにより影響が大き く風速比が半分程度低下する 街路の形状だけでは決まらない