電力自由化に伴う 電力価格の変化

Download Report

Transcript 電力自由化に伴う 電力価格の変化

電力班
小松・早川
藤丸・松浦

背景

目的・仮説

材料・方法

結果

考察

まとめ

背景

目的・仮説

材料・方法

結果

考察

まとめ

電力会社の総括原価方式や地域独占方式への疑問

「電灯料金を下げる」と「多様な選択肢の確保」
という目的から電力の小売り自由化
 2000年の特別高圧部分から徐々に自由化
 2016年には低圧部門、つまり家庭や小規模店舗にま
で範囲が拡大

しかし憂慮すべき事項も
 電灯料金の上昇により社会的余剰の減少を示
唆する先行研究(蓮池・金子2005)
 2011年に起きた東日本大震災と福島の事故に
より日本の電力事情は一変
電気料金と社会的余剰はどのように変動?

電灯料金や消費者余剰に影響を与える
不確定要素として次の2点があげられる
 電源構成(原子力発電の稼働率)
 燃料価格(LNG・石油の価格)

どのような発電方法でどれだけ発電?
 東日本大震災以後の原子力発電の停止
 今冬に控えるCOPによる環境的な要請
 燃料価格の変動に対するレジリエンス
 原子力発電、再生エネルギーの増加

今年発表されたエネルギー需給の見通し(案)


近年ガスや石油の燃料価格の変動が非常
に激しく急上昇や急降下も起こりうる
連動性が高い
天然ガス
石油
18.00
120.00
16.00
14.00
100.00
12.00
80.00
10.00
8.00
60.00
6.00
40.00
4.00
20.00
2.00
0.00
0.00
20002001200220032004200520062007200820092010 2011 2012 2013 2014

背景

目的・仮説

材料・方法

結果

考察

まとめ

家庭向け電力の小売り自由化が
「電灯料金」と「社会的余剰」に与える
影響を明らかにする
 「原子力発電所の再稼働」と「燃料価格」と
の不確定要素について場合分け
燃料価格(LNG、石油)
1/3倍
脱原発
原
子
力
発
電
一部稼働
全部稼働
現状維持
3倍
燃料価格(LNG、石油)
1/3倍
脱原発
原
子
力
発
電
一部稼働
全部稼働
現状維持
3倍
燃料価格(LNG、石油)
1/3倍
脱原発
原
子
力
発
電
一部稼働
全部稼働
現状維持
3倍

背景

目的・仮説

材料・方法

結果

考察

まとめ

燃料価格
 「長期エネルギー需給見通し委員会報告書」
経済産業省 資源エネルギー庁

価格弾力性
 「世帯電力需要量の価格弾力性の推定」
谷下雅義(2009)

東京電力、関西電力の発電力とその構成
 「2012年 夏期の供給力内訳」経済産業省

各シナリオごとに以下の項目を推定
 価格
燃料価格(LNG、石油)
 TS, PS, CS
原
子
力
発
電
1/3倍
現状維持
3倍
脱原発
①
④
⑦
一部稼働
②
⑤
⑧
全部稼働
③
⑥
⑨

ベルトラン競争
 各企業がほかの企業の価格を所与として行動
するモデル

クールノー競争
 各企業がほかの企業の供給量を所与として行
動するモデル

背景

目的・仮説

材料・方法

結果

考察

まとめ
燃料価格(LNG、石油)
脱原発
原
子
力
発
電
一部稼働
全部稼働
価格
CS
PS
TS
価格
CS
PS
TS
価格
CS
PS
TS
1/3倍
現状維持
3倍
7.2
60469.5
8376.2
68845.7
7.2
62495.2
10866.7
73361.8
3.6
69259.9
5348.2
74608.1
18.4
37193.7
20375.0
57568.7
10.8
52420.3
10169.9
62590.2
10.8
52420.3
16672.5
69092.9
32.4
15951.9
20657.7
36609.7
32.4
15951.9
31813.1
47765.0
23.5
28481.3
36988.6
65469.9
燃料価格(LNG、石油)
脱原発
原
子
力
発
電
一部稼働
全部稼働
価格
CS
PS
TS
価格
CS
PS
TS
価格
CS
PS
TS
1/3倍
現状維持
3倍
22.1
30758.1
32736.2
63494.3
22.4
30170.5
34264.9
64435.4
23.3
28762.0
36949.5
65711.5
33.2
14970.9
32538.0
47508.9
29.6
19432.1
35138.4
54570.6
25.3
25640.0
38280.9
63920.9
41.9
6613.7
31791.9
38405.6
39.4
8649.5
34832.7
43482.3
26.1
24408.5
38761.9
63170.4
燃料価格(LNG、石油)
1/3倍 現状維持
原
子
力
発
電
脱原
発
一部
稼働
全部
稼働
3倍
燃料価格(LNG、石油)
1/3倍 現状維持
原
子
力
発
電
脱原
発
一部
稼働
全部
稼働
3倍
燃料価格(LNG、石油)
1/3倍 現状維持
原
子
力
発
電
脱原
発
一部
稼働
全部
稼働
3倍
燃料価格(LNG、石油)
1/3倍 現状維持
原
子
力
発
電
脱原
発
一部
稼働
全部
稼働
3倍

仮説①・仮説②ともに支持されるような
結果となった

クールノー競争は価格が高く、消費者余
剰が減少するのに対して、ベルトラン競
争では価格の低下や消費者余剰の増加が
確認された

背景

目的・仮説

材料・方法

結果

考察

まとめ

燃料価格の上昇が起きると原子力発電所
の再稼働はより重要な要素。経済産業省
が「燃料価格の上昇を危惧して、原子力
発電所の再稼働」を計画しているのは経
済的には正しい政策なのではないか

クールノー競争の実現というのは望まし
くない結果。クールノー競争による電灯
料金上昇をさけるためには、参入企業数
の増加が必要。

深堀したいテーマ
 供給量の変化を考慮する
 二酸化炭素の排出量に関する議論
 新エネルギー、再生可能エネルギーの導入へ
のコストの評価