25 図7 機能分割の例 要求仕様を機能別に分割する

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Transcript 25 図7 機能分割の例 要求仕様を機能別に分割する

オンライン作業管理システム
の開発
○匡中黎 後藤隆彰 加藤千恵子 土田賢省
(東洋大学)
発表内容
1.
2.
3.
4.
5.
6.
はじめに
建設現場における作業管理システム
システム機能拡張
作業管理システムの考察
他分野への応用
まとめ
2
1 はじめに
1. 1 背景
1. 2 目的
3
1. 1 背景
• インターネットのインフラ整備および携帯電話
の普及に伴い,パソコン及び携帯電話を利用
したオンラインサービスやシステムが様々な
分野で提案されている
• 本研究室でも建設現場における作業管理シ
ステムを開発した
4
1. 2 目的
オンライン作業管理システムの開発
現場の声を反映し,システムを改良していく
他分野のシステム開発に応用する
5
2 建設現場における作業管理システム
2. 1 作業管理システムの構成
2. 2 機能特徴
2. 3 評価
6
2. 1 作業管理システムの構成
現場を管理している職長
が携帯電話でデータの入
力・閲覧ができるように
なっているため,建設工事
の関係者がリアルタイムで
情報の共有が可能,作業
の効率化が図れる
図1 作業管理システムの構成
7
2. 2 機能特徴
主な機能
① 認証
② データの登録
③ データの検索,更新,削除
④ 作業進捗状況のグラフ表示
⑤ Excel形式でのデータ出力(PC版のみ対応)
8
2. 3 評価
• 建設会社である福田組とその関連会社に対し
てデモを行い,使いやすさ,操作性などの項
目についてアンケートを行った
• 携帯電話では,文字入力の操作の煩雑さが
ユーザの負担になる可能性が分かった
9
3 機能拡張
3. 1 コード化
3. 2 コード管理エディタ
3. 3 位置情報の活用
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3. 1 コード化
• 入力データのコード化とは
入力事項をコード化し,「作業所名」など
長い文字入力の項目を簡単な数字に置き換
えて入力できる
表1 コード化の一例
コード番号
項目名
1
東洋大学作業所
2
鶴ヶ島作業所
11
3. 2 コード管理エディタ
• 企業のシステム管理者がコード表の作成・管
理ができるツールが必要と要求があった
• コード管理エディタの設計・開発を行った
図2 コード管理エディタを用いたコード作成
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3. 3 位置情報の活用(1/5)
• 端末がサーバにアクセスした際に,位置情報も併せて自動的に
送付する
• サーバ側では,送られてきた位置情報を分析し,位置情報から
近い距離にある作業場所のデータを絞り込むことができる
図3 位置情報利用イメージ
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3. 3 位置情報の活用(2/5)
• 検索結果の実行例
図4 位置情報を使った検索
14
3. 3 位置情報の活用(3/5)
• 位置情報で検索を行うためにデータベースの
中のデータに位置情報を付随させる必要があ
る
• ユーザが直接経緯度データ数値を扱うのは困
難であるため,位置情報を容易に登録できる
位置情報登録機能を作成した
15
3. 3 位置情報の活用(4/5)
図5 建物情報の登録ページ
16
3. 3 位置情報の活用(5/5)
• ユーザは画面のドラッ
グ,クリック操作を行い,
直観的に目標地を見つ
け,経緯度を登録でき
る
図6 位置情報登録
17
4 作業管理システムの考察
18
4 作業管理システムの考察(1/3)
• 産学連携の形で進めていた
• 建設会社である福田組及び関連会社45社の
職長に試してもらった
• 継続的に利用する職長はいなかった
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4 作業管理システムの考察(2/3)
建設会社の管理側に要求があった
職長は年配の方が多く,携帯電話を使いたくない
[原因]
 ソフトウェアの要求仕様に関する問題
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4 作業管理システムの考察(3/3)
 要求仕様を満足するソフトウェアを開発しても,
要求仕様自体が顧客の目標にあっていな
かった
[解決策]
• ソフトウェア開発の上流で顧客の要求を十分
に反映して相互が満足する仕様を確定してお
くことが重要
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5 他分野への応用
5. 1 ソフトウェア開発モデルの検討
5. 2 心理学における課題
5. 3 オンラインカウンセリングシステム
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5. 1ソフトウェア開発モデルの検討(1/5)
[オンラインカウンセリングシステムの要件]
• 専門家ではない一般的なユーザがソフトウェ
アを利用する
• 人間中心設計が求められる
[代表的な開発モデル]
 ウォーターフォールモデル
 スパイラルモデル
 アジャイルソフトウェア開発
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5. 1ソフトウェア開発モデルの検討(2/5)
ユーザのニーズを正確に把握するために,従来の開発プロセスと違い,
プログラムの実装を始める前に,十分なタスク分析やニーズの評価を反復する
分析
設計
実装テスト
運用
従来の開発プロセス
タスク分析の反復により
ユーザのニーズを正確に
把握する
ユーザのニーズを満たすこ
とができるかを評価する
想定ユーザに利用してもら
いユーザのニーズを十分
満たしているかを確認する
分析
設計
実装テスト
運用
今回の開発プロセス
24
5. 1ソフトウェア開発モデルの検討(3/5)
要求仕様を機能別に分割する
......
ユーザイン
ターフェース
メール送
信
認証
データベース
処理
図7 機能分割の例
25
5. 1ソフトウェア開発モデルの検討(4/5)
プロセスやツール
包括的なドキュメント
契約上の交渉
計画に従う
人と人同士の交流
動作するソフトウェア
顧客との協調
変化に対応する
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5. 1ソフトウェア開発モデルの検討(5/5)
• 精神科の専門医院である山下医院と協力
• 心理カウンセラーと直接対話により,利用者
が参画することで,明確な要求定義ができた
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5. 2 心理学における課題(1/3)
• 現在では全世界に滞在する日本人の総数は
100万人を突破し,年々増加傾向にある
• アジア諸国への滞在が急激に伸びてきている
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5. 2 心理学における課題(2/3)
• 海外赴任者の自殺率は交通事故や犯罪によ
る死亡率を越えるほどである
• 単身赴任,言語,異文化,人間関係などの問
題により,メンタルヘルス不全に陥るリスクも
高い
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5. 2 心理学における課題(3/3)
• 海外赴任者の早期のメンタルヘルス不全に対
して赴任地での精神的問題の悪化を防ぐこと
を目指し,遠隔地で通院できない方などに適
したオンラインカウンセリングシステムの開発
を要求され,一部構築した
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5. 3 オンラインカウンセリングシステム
5. 3. 1 システム概要
5. 3. 2 システム機能
5. 3. 3 評価
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5. 3. 1 システム概要(1/4)
• システム構成は作業管理システムの基本的な部分をそのまま
使っている
 アプリケーションサーバ:Tomcat
 データベース:MySQL
 メールサーバ:Postfix
図8 オンラインカウンセリングシステム
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5. 3. 1 システム概要(2/4)
• Web上で相談者とカウンセラーが相互にメッセージを送信す
ることにより,カウンセリングを行う
• 相談者はWebブラウザからカウンセリングシステムにアクセ
スし,ログインしたあとに担当カウンセラー宛てに相談内容を
入力する
図8 オンラインカウンセリングシステム
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5. 3. 1 システム概要(3/4)
• 相談が寄せられた時点でメールサーバからカウンセラーに
「新着あり」の連絡がメールで自動的に送信される
• 連絡を受けたカウンセラーは相談内容に対して返答すること
でカウンセリングを行う
図8 オンラインカウンセリングシステム
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5. 3. 1 システム概要(4/4)
• 時間的制限がなく,都合の良い時に送受信で
きる
• 誰かと繋がっている安心感を与えられる
• 顔が見えないため,対面では言いにくいこと
が言える
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5. 3. 2 システム機能(1/5)
SSLによる暗号化通信
認証
アカウント
ログイン
相談者
カウンセラー
管理者
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5. 3. 2 システム機能(2/5)
相談者
カウンセラー
管理者
メール送信
メール閲覧
カウンセラー
新規登録
メール閲覧
メール返信
カウンセラー
対応付け
登録情報変更
PDF Up/Down
load
カウンセラー
一覧
カウンセラー
変更
相談者アクセ
スログ
メール送信エ
ラーログ
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5. 3. 2 システム機能(3/5)
• 管理者
• メニュー画面
図9 メニュー画面
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5. 3. 2 システム機能(4/5)
• カウンセラー
• メール受信
図10 メール受信画面
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5. 3. 2 システム機能(5/5)
• 相談者
• カウンセラー変更
図11 カウンセラー変更画面
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5. 3. 3 評価
• システムの稼働に当たって,本学科の3,4年
生23名に対しアンケートを行った
• アンケートより使いやすさとデザインと信頼感
の相関について検討したところ,有意な関連
はみられなかった
 システムの使いやすさはシステムのデザイン
や信頼性には関係していない
 ユーザが自発的に利用を望むため,いいデザ
インよりも,信頼性を高め,安心感を与えた方
が有意
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6 まとめ
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6 まとめ(1/2)
• オンライン作業管理システムの改良を行った
• 培ったシステム構築のノウハウを用い,新にアジャイ
ルソフトウェア開発手法で他分野へ応用し,オンライ
ンカウンセリングシステムを一部構築した
サーバサイドアプリケーション
建設現場における
作業管理システム
オンラインカウンセ
リングシステム
• 開発手法
• ウォーターフォール
• システム構成
• Apache
• Tomcat
• MySQL
• 携帯電話
• 開発手法
• アジャイル
• システム構成
• Apache
• Tomcat
• MySQL
• Postfix
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6 まとめ(2/2)
今後の課題
• セキュリティの強化
• ユーザインタフェースの向上
44
終わり
ご静聴ありがとうございました!
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46
オンラインカウンセリングシステムアンケート
問1
オンラインカウンセリングシステムは使いやすかったですか
問4
オンラインカウンセリングシステムの画面の配置や色使いはどう
ですか
問6
普段パソコンもしくはインターネットを利用しますか
問7
システムは信頼できますか
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ウォーターフォールモデル
• プロジェクトによって工程の定義に差はあるが
「要求定義」「設計」「プログラミング」「テスト」
「運用」の順が基本的な作業工程となり、各作
業工程が並列に行われることはない。前工程
の成果物に基づいて次の工程作業を行い、
前工程への後戻りは行わない
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スパイラルモデル
• ウォーターフォール型開発を何度か繰り返すもの
• 設計とプロトタイピングを繰り返して開発していく
手法である
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位置情報の活用
• ユーザの携帯電話による操作負担を減らすた
めに,位置情報を用いた検索を実装した
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