MAXI***Cyg-X3
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Transcript MAXI***Cyg-X3
全天X線監視装置MAXI
(Monitor of All-sky X-ray Image)
国際宇宙ステーションの日本の実験棟「きぼ
う」の船外実験プラットホームに搭載されて
Moving direction
いる
日本の実験棟
「きぼう」
国際宇宙ステーションとMAXI
MAXI
(credit: NASA)
Gas Slit Camera, Solid-state Slit Camera
MAXI 4yrs all-sky map
500 sources, 2nd MAXI catalog, Hiroi 2013
http://maxi.riken.jp
2014.4.24.牧島研ゼミ
Quenched state of Cyg X-3 with MAXI
Tatehiro Mihara (三原建弘)、石川ありさ、松岡勝、杉崎睦(理研)、
北本俊二(立教大)、小谷太郎(早稲田大)、中平聡志(JAXA) ほか MAXIチーム
Cyg X-3 正体不明!
Cyg X-1 BH
Cyg X-2 LMXB
網状星雲 SNR
MAXI画像(赤緑青)と可視光画像(白色)との合成
葛飾区郷土と天文の博物館
High state and low state
→ soft state and hard state
Vela5B 1969年 - 1976年 [6]
Spectra of High state and Low state。Left:HEAO-I A2 [7]。Right:Ginga LAC [8]
Cyg X-3 系
(X線星)
・ハード(low)状態とソフト(High)状態を
示す。
・スペクトルは、ともに、べき型が主で、
黒体放射成分もある。
(星風)
・ウオルフライエ星の星風が系を取り囲
み、
・X線星のX線で高電離され、
・X線星のX線が散乱されて見えている。
6.7keV鉄ライン(EW=0.5~1keV)も出る。
・散乱体を見る方向が軌道位相で変化し、
強度2倍のモジュレーションを作る。
X線輝線(
あすか、Chandra)→ 光電離プラズ
スペクトルは変わらない。
Cyg X-3連星系の模式図(2候補のうち1つ) マ
Cyg X-3 review : Bonnet-Bidaud + (1988) 電波
GeVガンマ線(Agile, Fermi)
ジェット
表面温度
×103 K
ウォルフライエ星
恒星の中心部の水素がすべてヘリウムに変換され、水素殻燃焼とヘ
リウム燃焼の段階に入ると主系列から外れて外層の膨張が始まる。
低質量星では膨張につれて表面が低温になるため赤色巨星となるが、
太陽の40倍を超えるような大質量星では恒星風が強いため、膨張
の過程で重力による束縛が振り切られ、水素に富んだ外層が吹き飛
ばされ失われてしまう。
そのため高温の内部(ヘリウムコア)が露出して
青色巨星となる。これが、ウォルフ・ライエ星である。
吹きとばされたガスが星の周囲に散光星雲として
輝いていることもある。 Credit : Wikipedia
Cyg X-3 10 Mo, 1Ro , WN(4–7) (van Kerkwijk et al. 1996)
H = 0.1, He= 10, C = 0.56, N= 40, O = 0.27;
the other elements were set to solar, i.e. 1 (Vilhu2009)
Escape gVelocity
M
R
GM Earth, Sun,
WR star in Cyg X-3
g = 2 9.8 m/s2, 270 m/s2, 2700 m/s2
R
Stellar surface R, mass m,
temperature kT, thermal velocity v
1
Gm M
m v2 ......
1
3
2
R substituting mv 2 kT
2
2
3 kT
GM
......
2 m
R
3
1
GM RS
kT
.....
2
2
2
mc
Rc 2 R
substituting 1eV=104K
RS
3 T 1eV
m is for proton 1GeV.
4
2 10 [K ] 1GeV 2 R
Rs=3x105cm for 1Mo
Ro=7x1010cm
3 T 9
3 105
4
10
2 10 [K ]
2 (7 1010 )
T 107 [K ] (for the sun)
Escape velocity
星風速度 v =1700 km/s
velocity
×(1-RWR/r)β、β=2
加速後、一定速度で流出。
Line acceleration Lα
1 2 GM
v
1700 km/s
2
R
2GM
v
500[km/s]
R
(for the sun)
velocity
太陽
地球
WR
Cyg X-3
銀河
光年
銀河団
2Mpc
500 km/s
10 km/s
2000 km/s
300 km/s
2000 km/s
escape温度
R
several R
r
1500万 K 100万K corona
5000 K
0.2eV 1km/s Oxygen outflow
1億 K
1700km/s stellar wind
400万 K
1億 K
太陽の速度370km/s
2千億Mo , 5万
X-ray gas~7keV 1000銀河10倍DM、
Cyg X-3 系
(X線星)
・ハード(low)状態とソフト(High)状態を
示す。
・スペクトルは、ともに、べき型が主で、
黒体放射成分もある。
(星風)
・ウオルフライエ星の星風が系を取り囲
み、
・X線星のX線で高電離され、
・X線星のX線が散乱されて見えている。
6.7keV鉄ライン(EW=0.5~1keV)も出る。
・散乱体を見る方向が軌道位相で変化し、
強度2倍のモジュレーションを作る。
X線輝線(
あすか、Chandra)→ 光電離プラズ
スペクトルは変わらない。
Cyg X-3連星系の模式図(2候補のうち1つ) マ
Cyg X-3 review : Bonnet-Bidaud + (1988) 電波
GeVガンマ線(Agile, Fermi)
ジェット
Hoyle Lyttleton accretion
Accretion onto the compact object moving in the
gas with relative velocity v
2𝐺𝑀
2
𝑀 = 𝜌𝜋𝑟HL 𝑉 (𝑟HL = 2 : Hoyle Lyttleton radius)
𝑉
1秒間に降着する体積
2
𝜋𝑟HL
𝑉
相対速度:𝑉
中性子星
半径:𝑟HL
質量:𝑀
密度:𝜌
重力圏内に入っ
たガスを降着
Hoyle Lyttleton accretion : Cyg X-3 parameters
Vorb:軌道運動
Vorb=2π3.2R0/4.8h
=8.1e7 cm/s
Cyg X-3
星風速度 v =1700 km/s
β、β=2
Vとしては、VwindとVorbの×(1-RWR/r)
2乗平均=1.9e8 cm/s
加速後、一定速度で流出。
g/cm3
Mdot= 6.5e-12
= 2.1e19 g/s
π
(2・6.7e-8・10Mo)2
/ (1.9e8
)3
Mloss = 1×10-5 Mo/yr
R=3.2R0では、
1038 erg/s = 1018 g/s
ρ=Mloss / (4πR2 v)
2.1e19 g/s = 10Ledd of 1Mo
ホイルリトルトン降着量だけでエディントンの10倍にもなる。
= 6.7 e20 / (12・5.0e22・1.7e
= 6.5e-12 g/cm3
(𝑀 : 質量降着率 , 𝑉 : 中性子星と星周円盤の相対速度, 𝜌X : 星周円盤の密
度, 𝑟HL : Hoyle-Lyttleton 半径)
Roche lobe overflowと星風捕獲。
MAXI,
BAT
light
curve
2-20 keV 15-50 keV
X線強度 ph cm-2s-1
MAXI
High状態
(ソフト状態)
BAT
Low状態
(ハード状態)
2009.8.15.
BATの強度が特に小さい
場所がある。
(ほとんどゼロ)
MJD 55622 (2011.3.2)
~ 55642 (2011.3.22)
MJD 修正ユリウス日
2013.6.17.
強度-強度図で状態分け
X線強度
ハード状態
1
MAXI
BAT
2
3
4
ソフト状態
5
BAT
ウルトラソフト状
MAXI
State on MAXI-BAT plot
1
2
3
4
5
青 : st1
Hard state
水色 : st2
紫 : st3
Soft state
緑 : st4
赤 : st5 Ultra soft state
状態
1
2
3
4
5
滞在割合(%)
36
32
23
7
1.4
MAXI got a rare phenomenon.
ハード/ソフト/クエンチ状態の4.8h
波形
クエンチ状態
ソフト状態
ハード状態
いづれの状態でも同様のモジュレーションが見られる。周辺物質は同様に
各状態のスペクトル
νFν
状態1〜4
べき型スペクトル+円盤黒体放射
状態4
状態3
状態2
状態1
状態5
円盤黒体放射
norm = 122
kT = 1.57 keV
discussion
Quench state :
Disk blackbody
⇒ BH mass。
4.8h modulation。
⇒surrounding matter、ionization stage。
Spectra of black hole binary
As accretion rate increases, spectrum changes from
hard state →soft state →ultra soft state
質量降着率
Disk blackbody
ウルトラソフト状態
νFν
ソフト状態
ハード状態
べき型スペクトル
XTE J1550−564 spectra
Zdziarski+ 2010
ブラックホール連星の降着円盤と
コンプトンガスの様子
Done+ 2007 改
各状態のスペクトル
ウルトラソフト状態
ソフト状態
ハード状態
青 : :状態1
水色 : 状態2
紫 : 状態3
緑 : 状態4
赤 : 状態5
スペクトル変化がブラックホール連星のものに似てい
Cyg X-3はブラックホール連星の可能性が高い
スペクトルフィットのパラメー
タ
表4−4
円盤黒体放射の温度と面積
Missing iron line ?
鉄ライン強度と9-15keVの連続成分flux
Iron line flux [10-2ph/s/cm2]
クエンチ状態での
鉄ラインが無いこ
とは、
9-15keVの連続成分
が減ったため
と解釈できる。
Flux [10-9 erg/s/cm2] (9-15keV)
つまり周辺電離ガ
スに変化は無いと
考えてよい。
方法1 :
円盤黒体放射の温度(1.57keV)よりBH質量を推
定 dr
r
半径rからr+drの円環の部分を考える。円環の質量をm、BHの質量をMBHとする。
単位質量あたりここで失われる重力エネルギーは (GMBH/ r2) dr
このうち半分がケプラー運動エネルギーに行き、残り半分が円盤から放射される。
ビリアル定理の話
関係1 :
円盤黒体放射の温度(1.57keV)よりBH質量を推
定 dr
r
半径rからr+drの円環の部分を考える。円環の質量をm、BHの質量をMBHとする。
単位質量あたりここで失われる重力エネルギーは (GMBH/ r2) dr
このうち半分がケプラー運動エネルギーに行き、残り半分が円盤から放射される。
降着ガスの量を毎秒mdot 、円盤の温度をTとすると
σT4 2πr dr×2 = ( ( Gmdot MBH / r2) dr ) / 2 左辺の×2は「両面」の意味。
つまり、内側に行くほど温度が高くなる。X線光度をLとすると
L = GmdotMBH / (2r)
降着円盤の一番内側は3RSと考えられる。RSはシュバルツシルト半径 ( RS =
2GM/c2 ) 。
これを解くと T = (c4/(144πσG2))1/4 L1/4 M-1/2 、数値を入れると
kT = 1.9 L1/4 M-1/2 keV 、 (ここからL は 1.4×1038 erg / s 単位、Mは太陽質量単位)
①
となる。福江本(輝くブラックホール降着円盤)7-44式では、
kTeff = 1.33 L1/4 M-1/2 keV
②
さらに、Teffと本当の表面温度TsはTs=√2 Teffとp288脚注に書いてあり、diskbbのkTがTsな
らば、
kT = 1.89 L1/4 M-1/2 keV
関係2 : X線強度(黒体放射の面積)
より、降着円盤の内縁半径
関係1で述べたように降着円盤の半径と温度の間には関係があるの
で、それを用いて全降着円盤からの放射スペクトルを計算すること
が出来る。
基本的には、内縁半径付近の円環で、
温度 Tで、面積 2πrdr からの放射は、σT42πrdr×2 (両面) なので、
観測されたX線の量からLx、それと温度Tから rin を計算出来る。
ここでdiskbbモデルの与えるrinと真のRinとの間にはRin=1.19rinの関係
がある。(Kubota 1998)
シュバルツシルトBHならrin = 3 Rs 、カーBHなら0.5 Rs としてBHの質
量が計算出来る。 ④
全体の流れ
スペクトルフィットから Tとfxが求まる。
距離を仮定して、fxからLxが求まる。
I. 関係1の①式からMが求まる。
II. あるいは基本的にLx = σT44π rin2 のような関係から、rinが求まる。
DiskbbモデルはIIを採用して、rinを求めることができる。
rinから④式でMを求める。
1.Spectral results
Cyg X-3のスペクトル変化がブラックホール連星のものに似
ている
クエンチ状態のスペクトルフィットパラメータから、ブ
ラックホール(BH)質量を推定する。
Diskbbモデルの与える降着円盤の内縁半径は、
rin=12.5(±1.1)km、補正半径Rin=14.9(±1.3)kmとなった。
これより、
1.65(±0.14) Mo (回転していないBH)、
9.9(±0.85) Mo
(最大回転BH)
伴星研究Zdziarski(2013)から求めた値 2.4Mo (1.3~4.5Mo)と矛
距離8kpc, sin i =0.5 を仮定
盾しない
BH list
Remillard 2006
20 BH candidates
2003/1
BH Candidates, after R06, before MAXI
Date
ATel#
Name
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------2002/04/06
88
XTE J1901+014
2003/04/14
149
IGR J17091-3624
Atel 3144
2005/03/24
444
IGR J17098-3628
2005/06/30
546
Swift J1753.5-0127
2005/08/16
578
XTE J1818-254
???
2005/10/10
623
XTE J1726-476
2006/01/28
714
XTE J1817-330
2007/06/10
1102
Swift J195509.6+261406
2008/03/21
1442
XTE J1719-291
2008/07/08
1610
Swift J1842.5-1124
2008/08/29
1699
XTE J1637-498
2008/10/10
1781
IGR J17375-3022
2008/11/24
1855
Swift J1539.2-6227
2009/07/03
2107
XTE J1652-453
BH Candidates MAXI
Date
ATel#
Name
paper
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------2013/10/16
5474
MAXI J1828-249
Nakahira in prep.
/01/29
4769
Swift J1753.7-2544
2012/09/16
/06/01
/04/10
G13774 Swift J174510.8-262411
4139/40 Swift J1910.2-0546/MAXI J1910-057 Nakahira subm.
4024
MAXI J1305-704
Morihana 2013
2011/08/30
/05/08
/03/16
/01/31
3611
3330
3223
3138
MAXI J1836-194
MAXI J1543-564
IGR J17177-3656
Swift J1357.2-0933
Negoro ?
Stiele 2012
Paizis 2011
2010/09/25
2873
MAXI J1659-152
Yamaoka 2012
2009/11/17
/10/24
2300
2258
Swift J1713.4-4219
XTE J1752-223
草食系BH Nakahira 2010, 2012
Mass distribution of 17 BHs
Sch Cyg X-3 Kerr
opt
Number
1MoのNSに
Eddingtonで降着し
1Mo積もるのにかかる時間
Mdot=1018 g/s
2e33/1e18=2e15 s = 7e7yr ~1億年
ここまではWR星の寿命(105yr)が持たない。
0.1Mo積もる時間も107年。
これとてもたない。
というわけでCyg X-3はSN爆発で作られたB
2 4 6 8 10 12
BH Mass [Mo]
観測されたstellar BHのおよその範囲
2.Ionization parameter ξ
Chandraのシリコン輝線論文(Vilhu+ 2009)の値を使用
y
NH=8.5x1023 cm-2
log10 ξ
L = 9.5x1037 erg/s
星風速度 v =1700 km/s
×(1-RWR/r)β、β=2
加速後、一定速度で流出。
Mloss = 1×10-5 Mo/yr
水素なし(本当はξに対する電離
度はp34と変わる)
ξ = L / (nR2),
RはX線源からの距離
x
(0, 0) WR星 R=0.92Ro
(3.2Ro, 0) Cyg X-3
ちなみにWR星表面からr=∞まではNH=2.9x1024 cm-2
ξ分布はx軸まわりに対称
遠くでは、rとRは等しく、
4πr2mpnv=Mlossより
n∝r-2であり、ξ=3400 (一定)
積算NHは~1024。観測Feも~
1024で、OK。
中性鉄(ξ=1-10)はどこから?
Ionization parameter (電離パラメータ) ξ
Heating: 光電離(原子による光電吸収)。(L/4πr2) σph ni
Cooling: イオンと電子が再結合(Collision)し
line coolingなので、ne ni
ξ = heating/cooling = L/(ne r2)
電子散乱の光学的深さ
トムソン散乱
σT ne
NH=8.5x1023 cm-2 で完全電離であれば、水素ガスなら
トムソン散乱のoptical depthは、6.65x10-25 × 8.5x1023 = 0.56
まだ半分は直接地球まで届いていると考えてよい。
スペクトルも半分くらいしか変形を受けていない。
そもそも電離ガスの温度はいくらなのだろう。1.5keV diskBBが変形を
受けるような高温なのだろうか?
鉄エッジの光学的深さ
σFe nFe
エッジのτは0.5なので、これも半分くらいが鉄原子に吸収される
完全電離
酸素
完全電離
シリコン
完全電離
鉄
He-like
Kallman McCray 1982
H-like
ぎんが衛星 Nakamura+1993
Highソフト状態
Lowハード状態
NH1
Leaky absorber NH2
Iron edge NFe
・モデルの積算NHは1024台。
・NH1は1022台なので、水素
(ヘリウム)から酸素は99%
が完全電離。
・ NH2は1023台。シリコン程
度の元素も90%が電離。
・NFeは1023台。鉄はHe-like
やH-likeのはず。Kエッジと
して見えているはず。
最近、大質量星の星風はク
ランピーであるのが常識
→ 中性鉄もあってもよい。
RXTE/PCA spectrum
Wind outflow 1700km/s (=5.6×10-3c)
によるドップラー
7.28(obs) -> 7.24 keV for wind
8.92(obs) -> 8.87 keV for wind
電離鉄
ほぼ中性鉄
neutral Fe 7.112keV
H-Fe 9.278
He-Fe 8.828 ←ほとんどこれ
観測された7.24keVは中性からやや電離。
ξ=1~30
Nh= 2.46×1023 cm-2
8.92keV(→8.87keV)は主としてHeでよい。
Mass loss rate 1/3(1×10-5 Mo/yr)モデルでは電離しすぎ。
20%くらいがHe-like、60%がH-like, 20%が完全電離。
2:6:2。Cross sectionでは2:3:0。
NH= 6.88×1023 cm-2 (H-likeなのでcross sectionは通常の0.5にした。
はモデルの無限遠までの積分NH=8.5x1023 cm-2とコンシステン
電離鉄のKエッジエネルギー
基本はH-like Fe
外側電子があると
最内殻K-shell電子が感じる
原子核の電荷もシールド
されて減る。
→K-edgeエネルギーが下がる。
+26
e-
Fe I~X
+26
ee-
Lecture notes in physics 266, The physics of accretion onto Compact objects
Iron lines from Galactic and Extra galactic X-ray sources,
Makishima 1986
まとめ
Cyg X-3のクエンチ状態を観測した。
Cyg X-3はブラックホールらしい
シュバルツシルトBHなら1.65Mo程度、カーBHなら9.9
Mo程度
散乱ガス(電離した星風)は常に存在する。
Cyg X-1 BH
Cyg X-2 LMXB
MAXI画像と可視光画像との合成
網状星雲 SNR
葛飾区郷土と天文の博物館
review & Basic parameters
Bonnet-Bidaud (1988) cygx3review.pdf CygX-3のreview
Zdziarski (2010) MNRAS.402,767 zdziarski2010.pdf Cyg X-3のスペクトル変化はBHのに似ている
Zdziarski,A.A., Mikolajewska,J., & Belczynski,K., (2013) MNRAS, 429, 104 Cyg X-3の質量
Ling, Zhang & Tang (2009) ApJ 695, 1111 Cyg X-3距離(7.2kpc、あるいは3.4kpcか9.3kpc) Cyg OB2によるdust scattering delay
Zdziarski,A.A. (2012) MNRAS, 421, 2956 Cyg X-3 電波からγまでのスペクトルとガンマ線の出るところ? クエンチ状態
Corbel et al. (2012) MNRAS 421 2947
2011 MAXIも観測した quenched radio state を含む PCAと電波、ガンマ線の観測
Szostek (2008) MNRAS, 388, 1001
X線と電波の correlation 比例と反比例とjet
Koljonen 2013
ジェット、電波のガス分布モデル(松岡モデル)。
4.8時間周期
Fermi LAT Collaboration, 2009, Sci, 326, 1512 fermi2009.pdf Fermi 4.8h
Zdziarski,A.A. (2012), MNRAS, 426, 1031 ASM-BATプロット。orbital LC ガンマ線がX線とほぼ半フェーズずれていること、振幅がX線より
Weng,S-S. (2013) ApJ, 763, 34 最近の orbit の states 毎のLight curves. 4.8h 周期の様子 状態4?
Parsignault,D.R. (1972) , Nature Phys.Sci. 239, 123 parsignault1972.pdf Uhuru の観測で4.8 時間周期
Priedhorski & Terrel (1986) ApJ 301, 886 priedhorsky1986.pdf 4.8 h with Vela 5B
Kitamoto (2014) in prep. Suzaku H鉄(サイン的)とHe鉄(のこぎり波形)では強度の4.8hモジュレーションの形が違う。EWは共に150eV程度
スペクトル
Paerels (2000) ApJ 533 L135 paerels2000.pdf Chandra HETG review
鉄のrecombination continuumもIDしてあるので、Fe(6.7, 6.9)はPhoto ionized plasmaのrecombination linesだと思いますね。6.4 keV中性
Vilhu A&A 501, 679 (2009) vilhu2009.pdf 鉄ラインの4.8hモジュレーションモデル計算。電離度のグラフはSiのものが出ている。
Stark ApJ 501, 679 (2003) stark2003.pdf 鉄Siラインの4.8hドップラー探し
Kitamoto (1994) PASJ 46 105 kitamoto1994Fe.pdf ASCAで鉄ライン3本
Kawashima & Kitamoto (1996) PASJ 48, L113 kawashima1996.pdf ASCAのreconbination edge (continuum)
Nakamura (1993) MNRAS. 261 353 nakamura1993.pdf 中村君のぎんが
Koljonen, K.L., et al. 2010, MNRAS, 406, 307 koljonen2010.pdf PCAスペクトル解析
電波ジェット
VLBI、2000年ジェットのイメージ Marti (2001) A&A 375, p.476-484 marti2001.pdf
野辺山電波
Kotani et al in preparation 100GHz野辺山電波の論文(in preparation)
Tsuboi et al. 2010, PASJ, 62, tsuboi2010.pdf 電波に4.8h modulation がない結果
GeVガンマ線
Tavani,M., et al. (2009) Nature, 462, 620 tavani2009.pdf AGILE
Bulgarelli, A. rt al. (2012) A&A, 538, A63 bulgarelli2012.pdf AGILE (2009/6-2009/8, 2009/12-2011/5)
Corbel + 2012
先行研究(Zdziarski 2013)の値 2.4Mo
(1.3~4.5Mo)と矛盾しない
ウォルフライエ星の情報から連星系のパラメータを求
めた。
コンパクト星の質量、インクリネーション、マスロス
レートを、WN型のウオルフライエ星の質量とマスロス
レートの関係と、マスロスレートと軌道周期短縮の関
係を用いて、決定した。
伴星の質量は10.3Mo、コンパクト星の質量は2.4Moであ
る。
この様な低質量のBHは、大質量星の進化の末期の重力
崩壊で直接作られる。
4.8時間周期でfolding
Χ2
17253.535 s = 4.793 h
強度
0.5
4.72
4.79
軌道による強度変化
4.86
時間
Χ2
0.25
0
4.792
4.793
4.794 時間
軌道位相
1
光度曲線、ハードネス(カラー)
曲線
ph cm-2s-1
全帯域
低帯域
中帯域
高帯域
Soft-color
Hard-color
2009.8.15.
MJD
2013.6.17.
カラー(色)とは
二つのエネルギー帯の強度比
ハードネスとも言う。ハードネスの大小は、ハード、ソフ
トと言う。
MAXI/GSCの公開ページでは、2−4、4−10、10−20
keVの3バンドがあるので、2つの独立なカラーが定義で
きる。
カラーカラー図
横軸にSoft-color、縦軸にHard-colorをプロットし
た図。
High状態のスペクトルフィット
Normalized counts s-1keV-1
フィットモデル:
wabs*powerlaw+太いgaus(6.4keV)+細いgaus(6.7keV)
Photon index
GSC
ssc
Γ=2.66
水素柱密度
NH=7.5×1022
Χ2=2.72
Energy(keV)
大きな吸収が見られる
強い鉄ラインが見られ
る
6.4keV, 6.7 keV
幅 σ = 0.75 keV, narrow
EW = 0.83 keV , 61 eV
2keV付近のExcessは部
分吸収?
2.5、3.2keVに輝線があ
るかも。
Normalized counts s-1keV-1
Low状態のスペクトルフィット
フィットモデル: wabs*powerlaw+gaus
Photon index
Γ=1.45
水素柱密度
NH=5.2×1022
Χ2=1.56
Energy(keV)
顕著な鉄ライン
6.55keV
幅 σ = 0.41 keV
EW = 1.15 keV
スペクトルフィットパラメータ
High
Γ
90%err
NH
90%err
鉄ライン
90%err
(EW [keV])
Flux 2-10KeV
10-9erg/s/cm2
Χ2
d.o.f
2.66
7.5
6.4+6.7
4.4
2.72
458
2.5
1.56
474
(0.83,0.061 )
Low
1.45
5.2
6.55keV
1.43-1.47 5.0-5.4
6.53-6.57
(1.15)
カラーカラー図から推測される「べきとNHの変化」と一致。
High/Low状態は従来から観測されている性質に一致。
High Lowの遷移は数日程度で起こる。
鉄ラインの4.8h
鉄ライン強度は4.8hモジュレーションあり
Continuum強度と位相は同じ。
でも振幅はcontinuumが3倍程度変化するのに対し、
鉄は1.5倍程度と小さい。
Nakamura
1993
Nakamura et al. 1993 ぎんが衛星
High状態
Low状態
Kawashima & Kitamoto 1996
High状態
あすか衛星
Chandra grating
Chandra HEGとMEGによるスペクトル [15]
X線、硬X線、電波、のモニタ観
測
X線(RXTE/ASM 3-5keV)と硬X線(BATSE 20-100keV)と電波(GBI
8.3GHz)の1996年〜2000年のCyg X-3のライトカーブ[16]
参考文献
[1] 理研MAXIページ
[2] http://www.faulkes-telescope.com/news/1916
[3] F.Paerels, et.al ApJ, 533,L135 (2000)
[4] JAXA「きぼう」MAXI ホームページhttp://iss.jaxa.jp/kiboexp/ef/maxi/
[5] WR124 ハッブル宇宙望遠鏡のホームページ
http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/1998/38/image/a/
[6] W.Priedhorsky and J.Terrell ApJ 301, 886 (1986)
[7] J.M.Bonnet-Bidaud and G.Chardin Phys.Report, 170, 325 (1988)
[8] H.Nakamura,M.Matsuoka,N.Kawai,A.Yoshida,S.Miyoshi,S.Kitamoto and K.Yamashita MNRAS 261, 353 (1993)
[9] K.Kawashima and S.Kitamoto PASJ 48, L113 (1996)
[10] Reig. P. Ap&SS, 332, 1 (2011)
[11] Andrzej A.Zdziarski, Ranjeev Misra, Marek Gierlinki MNRAS 402, 767 (2010)
[12] Done, Gierlinski, Kubota A and A Review 15, 1 (2007)
[13] http://rironkon.jp/2004pro/files/Xgamma_group/Xgamma_lec/Swift_future.pdf
[14] http://www.astro.isas.jaxa.jp/~takahasi/DownLoad/HEAPA2003-Sato-Swift.pdf
[15] F. Paerelsen et al. ApJ. 533, L135 (2000)
[16] A. Szostek, A. A Zdziarski and M L. McCollough, MNRAS 388, 1001 (2008)
[17] S. Corbel, et al. MNRAS 421, 2947 (2012)
[18] Tavani M. et al. Nature, 462, 620 (2009)
[19] Bulgarelli et al. ATEL 3141 (2011)
[20] A.A.Zdziarski, J Mikolajewska and K. Belczynski, MNRAS 429, 104 (2013)
[21] K. Belczynski, T. Bulik, et al, ApJ 764, 96 (2013)
http://maxi.riken.jp/top
Cyg X-3 周波数スペクトル(3年
分)
4.8時間軌道周期が見える
超軌道周期は見られない
Ondem scan time
2-20 keV band
MJD55058-56458
Bin = 1000sec
Peak at
5.795570e-05 Hz
=4.793 h
PSD
105
102
10-2
10-8
1年
周波数(Hz)
1か月
1日
10-4
1時間
Key words
[コンパクト天体の基礎]
NSの上限質量とその原理。
観測されたstellar BHのおよその範囲 (5-15 Msunぐらいか)
連星Dopplerから質量を求める方法。
[質量降着]
Roch lobe overflowと星風捕獲。
Standard accretion diskの概念。ビリアル定理とエネルギー保存。
黒体スペクトルとdiskBBスペクトル。
Eddington限界。その原理、式の形など。
Tin ¥propto (L/Ledd)^0.25 M^-0.25 のスケーリング。
スペクトルの状態遷移:現象論と理屈。
[鉄輝線]
Fe-K lineの発生機構と、それを通じ得られる情報。
中心エネルギーと電離度、
電離パラメータ;その意味、なぜあの形になるか、観測との比較。