(1月19日)日本語・ドイツ語・英語の主語について(森)

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10. 日本語・ドイツ語・英語の
主語について
英語・英米文化専攻
森靖子
1.主語とは
文の成分の一つで、文において述語の示す動作・作用・属性
などの主体を表す部分。
「鳥が鳴く」
「山が高い」
「彼は学生だ」
の文の「何が」にあたる部分が主語である。
2.英語・ドイツ語・日本語の主語
• 英語・ドイツ語では基本的に主語を省略することはできな
いが、日本語では省略することができる。
• 英語、ドイツ語では名詞、代名詞単独で主語になる事がで
きる。また、itやesのような形式主語もある。
It is much cooler here than in Tokyo.
Es ist hier viel kühler als in Tokyo.
• 日本語では名詞、代名詞単独で主語になる事はできない。
そのため「は」や「が」などの助詞が必要である。
鳥がたまごをうみます。
3.日本語の主語の省略
• 日本語では文脈上、または話し手と聞き手の間で明
らかであれば、主語を省略することが可能である。
(日本語では主語だけでなく目的語も省略できる)
私達は買い物をした。あとで(私たちは)ご飯を食べた。
We went to shopping. Afterwards, we ate dinner.
今日はゲームの発売日なんだけど、(私は)(それを)買おうかどうか
迷っている。
The game comes out today, but I can’t decide whether or not to
buy it.
3.英語・ドイツ語の主語の省略
• 日本語のように主語や目的語を基本的には省略するこ
とはできないが、代わりに人称代名詞などが使われる。
The boy is John. He is 10 years old.
This cake is tasty. Who baked it?
Wo ist Anna? Sie ist in der Küche.
Da ist ein Buch. Es ist dick.
3.英語の主語省略
• 英語の口語でも、明らかであれば主語を省略する場合がある。
(文語では分詞構文を除き基本的に省略は起こらない)
挨拶
( I ) Thank you.
(I wish you may have a) Good morning.
命令文
(You) Come in, please.
分詞構文の意味上の主語が主文の主語と一致するとき
Seeing me, the dog wagged its tail.
=When the dog saw me, it (=the dog) wagged its tail.
3.ドイツ語の主語省略
• ドイツ語では主語の省略はできないが、感覚や気持ちを表すとき
や、受動表現で形式主語のesを省略する場合がある。
感覚を表すとき
Mir ist kalt.
(=Es ist mir kalt.)
受動表現
Heute wird nicht gearbeitet.
(=Es wird heute nicht gearbeitet.)