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電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 5/17講義分 電磁場のエネルギー 山田 博仁 今後のスケジュール ・ 5/17(木)(第5回目) 電磁場のエネルギー、波動方程式 (第1回レポート〆切) ・ 5/24(木)(第6回目) 電磁波の性質 ・ 5/31(木)(第7回目) 電磁場の運動量 (第2回レポート出題) ・ 6/7(木)(第8回目) 電磁波の反射と透過 ・ 6/14(木)(第9回目) 電磁波の反射と透過、偏波 (第2回レポート〆切) ・ 6/21(木)(第10回目) 電磁波の共振器と導波路 ・ 6/28(木)(第11回目) 光導波路と光共振器 (第3回レポート出題) ・ 7/5(木)(第12回目) 電磁ポテンシャルとゲージ変換 ・ 7/12(木)(第13回目) 電気双極子による電磁波の放射 (第3回レポート〆切) ・ 7/19(木)(第14回目) 点電荷による電磁波の放射 ・ 7/26(木)? 定期試験 静電エネルギー 太田昭男 新しい電磁気学 p.33 電荷 Q を与えた半径 a の孤立導体球の静電エネルギーを求める fq 導体上に既に電荷 q が分布している場合、 導体の電位 fq は、 q fq q dq dW ∞遠方 a 4 0 a この状態から、さらに微小電荷 dq を無限遠方から 導体上に運ぶために必要な仕事 dW は、 dW f q dq 従って、導体上に電荷を少しずつ運び最終的に Q とするために要する仕事 W は、 W dW Q 0 f q dq 1 4 0 a Q 0 q dq Q 2 8 0 a 従って、導体球は上記の静電エネルギー W を有すると考えられる(遠隔作用の観点) 帯電した導体球の周りの電場のエネルギー 帯電した導体球の周りには電場 E(r) が存在する。 E(r) Q Q E (r ) 4 0 r 2 電場の静電エネルギー密度 ue は、教科書 p69 式(5.41)に依れば以下の式で与えられる。 1 ue dr 1 E D 2 a E 2 (等方性媒質なら) 2 従って、導体球の周りの空間に存在する電場の 全エネルギーは、 Ue a 4 r u e dr 4 2 Q 2 0 r 2 2 1 近接作用の観点では、電場のエネル ギーは空間に蓄積されていると考える Q 8 0 a r 2 dr r 2 0 dr 4 Q 2 1 2 a 2 16 r 2 a 2 8 0 a 0 E ( r ) dr 2 電磁場のエネルギー 磁場の磁気エネルギー密度 um は、教科書 p152 式(9.51)に依れば以下の式で 与えられる。 1 1 um H BH 2 2 2 従って、単位体積あたりの電磁場のエネルギー密度 u は、以下の式で与えられる u ue um 1 (E D B H ) ( E H ) 2 2 (等方性媒質の場合) 2 2 ue 1 1 2 E D 1 E um 2 2 1 BH 2 1 H 2 2 ここで、ue は電場によるエネルギー密度、um は磁場によるエネルギー密度 ある空間 V 内の電磁場エネルギーは、それをその空間内で体積積分したもので、 U Ue Um 1 2 ( E D B H )dV V 物質中(真空中)に時間的に変動しない電磁場が存在する場合、空間に蓄えられ る電磁場のエネルギー 時間的に変動する電磁場のエネルギー 次に、時間的に変動する電磁場のエネルギーを表す式を導出してみる 以下のベクトル恒等式(教科書 p228の一番上の式)からスタート div ( E H ) H rot E E rot H 上式にMaxwellの方程式を代入 rot E ( x , t ) B ( x , t ) t rot H ( x , t ) i e ( x , t ) div ( E H ) H D E ie t t t B D B E H E ie t t D ( x , t ) 1 t 2 E D H B E ie 媒質が等方性であるとして、 D E t E D B H E t D E D t 時間的に変動する電磁場のエネルギー 従って、 1 t 2 E D H B E i e div ( E H ) 電磁場に関するエネルギー保存則 上式を、ある領域 V で積分すると、 1 E D H B dV t 2 V t 1 2 E D H B dV V 領域 V 内の電磁場 エネルギー E i e dV V E i div ( E H ) dV V e dV V U ジュール熱による エネルギー損失 ( E H ) n dS S Gaussの定理 S = E×H を、 Poynting ベクトル 領域 V を囲む閉曲面 S から単位 時間に外部に流出するエネルギー S=E×H n S Poynting ベクトル S = E×H は、 dS 電磁場のエネルギーの流れを表す U E・ie V E ※ Poyntingベクトルがあるからと言って、 必ずしもエネルギーの流れがある訳 ではない S H 時間的に変動する電磁場のエネルギー t U E i e dV V 電磁場エネルギー の時間的減少 S S 電磁場のエネルギー保存則 U S n dS E・ie S = 熱になって消失す + る電磁エネルギー 単位時間に外部に流出 する電磁エネルギー S = E×H を、 u と S との関係は? Poynting ベクトルと呼ぶ 単位体積当たりの 電磁場エネルギー: u 単位時間に単位面積を通過する 電磁場のエネルギー u c 電磁波は、単位時間に光速度 c だけ進む S = E×H 従って、 cu E H の関係がある 電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 電磁場の波動方程式 山田 博仁 自由空間でのMaxwell方程式 Maxwell方程式 rot E ( x , t ) B ( x , t ) ファラデーの電磁誘導則 t rot H ( x , t ) i e ( x , t ) D ( x , t ) t 電場に関するガウスの法則 div D ( x , t ) e ( x , t ) div B ( x , t ) 0 アンペール・マクスウェルの法則 変位電流 磁場に関するガウスの法則 自由空間でのMaxwell方程式 (自由空間では、真電荷 ρe および伝導電流 ie がゼロ) rot E ( x , t ) rot H ( x , t ) B ( x , t ) t D ( x , t ) div D ( x , t ) 0 div B ( x , t ) 0 t 等方性、かつ線形、かつ非分散性の媒質中 D( x,t) E ( x,t) B( x,t) H ( x,t) 真空中 D( x, t) 0 E ( x, t) B( x, t) 0 H ( x, t) 波動方程式の導出 第1式 E ( x,t) B ( x , t ) ここで媒質は、等方性かつ線形かつ非分散性と仮定している t D( x,t) E ( x,t) B( x,t) H ( x,t) 両辺の rotation をとる E ( x,t) t B( x,t) t ベクトル恒等式 ( E ) ( E ) E H ( x,t) H ( x,t) D( x,t) 2 t D ( x , t ) t 2 2 第2式 ( E ( x , t )) E ( x , t ) 0 従って、 D( x,t) E ( x,t) 0 E ( x,t) 第3式 2 E ( x , t ) t 2 0 波動方程式 練習のため、第2式の rotation をとり、磁場に対する式を求めてみよう B( x,t) 2 B ( x , t ) t 2 0 E ( x,t) t 2 波動方程式導出においての変位電流の役割 変位電流は、MaxwellがAmpereの式に理論的考察を行って付加したものであるが、 仮に、この変位電流の項が無かったとしたら、どんな方程式が導かれるだろうか? 変位電流が無い場合の、自由空間でのMaxwell方程式は、以下のようになる。 rot E ( x , t ) B ( x , t ) t 第1式の rotation をとると、 E ( x,t) rot H ( x , t ) 0 t B( x,t) 0 div D ( x , t ) 0 div B ( x , t ) 0 t H ( x,t) 第2式 H ( x , t ) 0 ( E ( x , t )) E ( x , t ) 0 D( x,t) E ( x,t) 0 従って、 E ( x, t) 0 となり、 静電場の場合のラプラスの方程式となってしまう。 波動方程式の意味 E ( x,t) 2 2 t 2 E ( x , t ) t 2 0 E ( x,t) 0 2 2 2 2 E ( x,t) E ( x , t ) 0 2 2 2 2 x y z t ここで簡単のため、E(x, t)は x と y には依存せず、z と t のみの関数であると仮定 つまり、 E(x, t) → E(z, t) E ( z, t) E ( z, t) 2 z 2 今ここで、 2 v t 1 2 0 E ( z, t) 2 と置くと、 z 2 1 E ( z, t) 2 v 2 t 2 0 後で分かるように、v は電磁波が物質中を伝わる速度、真空中の場合には、v は 光速度 c で与えられ、 c 1 0 0 2 . 998 10 m/s 8 波動方程式の解 波動方程式 E ( z, t) 2 z 2 1 E ( z, t) (教科書 p.200 参照) 2 v 2 t 2 0 の解は、 E ( z , t ) X 1 ( z vt ) X 2 ( z vt ) で与えられる。 x + z 方向に速度 v で進む波 (進行波) - z 方向に速度 v で進む波 (後退波) z y 1 E ( x,t) 2 より一般的には、波動方程式 E ( x, t) v 2 t 2 0 の解は、 E ( x , t ) X 1 ( k x t ) X 2 ( k x t ) で与えられる。 + k 方向に進む波 - k 方向に進む波 kは波の伝搬方向を示す波数ベクトル は波の角周波数 参) 伝送線路と電信方程式 送電端 受電端 E ZL x x=0 R: 線路単位長当りの抵抗 (W/m) L: 線路単位長当りのインダクタンス (H/m) C: 線路単位長当りの容量 (F/m) G: 線路単位長当りのコンダクタンス (S/m) 上記の伝送線路に対して、以下の線路方程式が得られる v 2 x 2 i RGv ( RC GL ) 2 x 2 RGi ( RC GL ) v t i t v 2 LC t 2 電信方程式あるいは伝送方程式 i 2 LC 無損失線路(R = G = 0)の場合、 t 2 v 2 x 2 i 2 LC 2 x 2 v t 2 i 2 LC t 2 線路上での電圧波と電流波の 伝搬速度 v は、 v 1 LC であることが分かる 参) 伝送線路上の電圧波の伝搬 x 入射波 E Vxe j t V0 e x e j ( t x ) V0 e 反射波 x e j ( t x ) ZL 線路上の位置 x での電圧 -x方向に位相速度ω/βで進む電圧波。 α > 0なら、伝搬に伴い振幅が指数関数的に減衰 +x方向に位相速度ω/βで進む電圧波。 α > 0なら、伝搬に伴い振幅が指数関数的に減衰 ej(ωt±βx) = cos(ωt±βx)+j sin(ωt±βx)は、∓x方向に進む角周波数ω, 位相定数β の正弦波 ここで、 x V0 e x ( v p ) vp: 位相速度 は波の振幅を表し、α > 0 (α < 0)なら、xが増大する方向に振幅が増大(減少)する 因みに、波の包絡線の 形状が伝わる速度を群 速度: vgという x vg d d 進行する正弦波 +x 方向に伝搬する正弦波 1 2 2 x t sin( kx t ) sin x 2 f t sin x 2 t sin 2 T T 波数 角周波数 位相角 x1 従って、波数と角周波数の比は、 波の伝搬速度 v 0 t=T x=λ t=0 k ある時刻(t = t1)について見てみると、 -x x=0 t1 ある場所(x = x1)について見てみると、 +x -t 0 +t 平面電磁波 波面が平面からなる波が、波面に垂直方向に伝搬していく k x t 波面 (等位相面) z x3 x2 x1 k 0 x k・x – t を波の位相と呼ぶ。 これがある一定値 を保持し たまま(等位相)、時間発展して いく様子は、等位相面(波面) が平面からなる波が波面に垂 直方向に伝搬する様子を表す k x 3 t3 k x 2 t2 k x 1 t1 y k: 波数ベクトル(波の進行方向を向いている) 平面電磁波 今、自由空間を伝搬する電磁波(進行波)の中で、特別な場合として正弦波で表さ れる電磁波を取り上げる。 角周波数 で振動しながら、+ z方向に伝搬する電磁波 E x E x 0 sin( kz t ) H x H x 0 sin( kz t ) E y E y 0 sin( kz t ) H y H y 0 sin( kz t ) E z E z 0 sin( kz t ) H z H z 0 sin( kz t ) kは波数で、 x k 2 v E Ex0 z Ey0 Ez0 y 平面電磁波 x, y 方向には一様 + z方向に伝搬する電磁波 E x E x 0 sin( kz t ) H x H x 0 sin( kz t ) E y E y 0 sin( kz t ) H y H y 0 sin( kz t ) E z E z 0 sin( kz t ) H z H z 0 sin( kz t ) rot E ( x , t ) E z E y y z z E x z B z t t に代入、 E y E x E x E z e x e y x y z x 0 0 E y B ( x , t ) B x t 0 B y t 電場の波と磁場の波 の間には位相差φが あると仮定している 0 B y B x B z e z e e ez x y t t t 0 φはゼロでなければならない kE y 0 cos( kz t ) H x 0 cos( kz t ) kE y 0 H x 0 kE x 0 cos( kz t ) H y 0 cos( kz t ) kE x 0 H H z 0 cos( kz t ) 0 H z 0 0 y0 平面電磁波 同様に、 rot H ( x , t ) D ( x , t ) に代入、 t H z H y y z H x H z e x x z 0 0 H y H x e y y x H y z H x z D z t D x kH t D y y0 0 0 kH x 0 cos( kz t ) E y 0 cos( kz t ) t 0 H y φ=0 cos( kz t ) E x 0 cos( kz t ) E z 0 cos( kz t ) 0 以上の関係より、 Ex D y D x D z e z e e ez x y t t t Ey Hx kH y0 E x 0 kH x 0 E y 0 E z 0 0 ここで、 Ez H z 0 となる k v の関係を用いた 平面電磁波 Ex H Ey Hx y x Ez H z 0 E と H (ベクトル)は、波の進行方向に垂直な平面 内に存在し、互いに直交する。また、 E と H の大 きさの比は一定 Ex E 媒質中での電場と磁場の大きさの比を、媒質の インピーダンスという E H Ey Hy Z H 真空中のインピーダンス Z0は、 Z0 z 0 0 1 . 2566371 10 8 . 854185 10 6 12 377 [W ] y 平面電磁波 インピーダンス Z の媒質中を伝搬する電磁波に関して、E と H との間 には以下の関係が成り立つ x k , E ZH k H 1 k E Z k k E z y H 電場の波と磁場の波は同相(同じ時刻に共に節や腹となる) 電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 波動方程式から導かれる電磁波の性質 山田 博仁 自由空間でのMaxwell方程式 自由空間でのMaxwell方程式 (自由空間では、真電荷および伝導電流がゼロ) rot E ( x , t ) rot H ( x , t ) B ( x , t ) 等方性、かつ線形、かつ非分散性の媒質中 t D( x,t) E ( x,t) D ( x , t ) B( x,t) H ( x,t) t 真空中 div D ( x , t ) 0 D( x, t) 0 E ( x, t) div B ( x , t ) 0 B( x, t) 0 H ( x, t) 11 ε, μ は、異方性媒質ならテンソル 21 31 12 22 32 13 11 23 , 21 33 31 12 13 23 になる 33 22 32 非線形媒質なら電場や磁場の強さの関数( ε(E), μ(H) )になる (非線形光学で扱う) 分散性媒質なら電磁波の周波数の関数( ε(ω), μ(ω) )になる 等方性かつ線形かつ非分散性の媒質中として上の方程式を解くと、以下の波動方程式 E ( x,t) E ( x , t ) t 2 B( x,t) 2 2 0 B ( x , t ) t 2 0 が得られる 波動方程式とその解 波動方程式 E ( x,t) 2 2 2 2 2 2 y z x 2 E ( x , t ) ここで、 v 2 1 2 2 v t 1 t 2 0 2 と置くと、 E ( x, t) v E ( x,t) 0 t 2 2 0 1 1 v t 2 1 2 0 0 2 . 998 10 m/s 8 (真空中の光速度) 波動方程式の解は、 E ( x , t ) X 1 ( k x t ) X 2 ( k x t ) で与えられる。 + k 方向に進む波 X1, X2は任意のベクトル関数 2 真空中の場合に v は通常 c で表記され、 c ダランベルシアン □ □ E ( x,t) 0 v は電磁波が物質中を伝わる速度 v 1 E ( x,t) 2 E ( x,t) 0 E ( x , t ) 2 t - k 方向に進む波 kは波の伝搬方向を示す波数ベクトル は波の角周波数 平面電磁波 電場が e(1) 方向に偏り(直線偏波)、正弦関数的に振動する平面電磁波を考える E ( x,t) e (1 ) E 0 sin( k x t ) 1 E ( x,t) 2 波動方程式 E ( x , t ) v 2 t 2 0 に上式を代入すると、 2 2 2 2 (k x k y k z ) 2 E ( x , t ) 0 v 0 上式が、任意の場所 x、任意の時刻 t で成立するためには、 角周波数 を、正の値と定義すると、 v k k k 2 つまり、 k 2 v 2 kx ky kz 2 2 2 これを分散 (dispersion) 関係という。 2 f f は周波数(振動数) k 2 と置けば、 v T f T は周期 1 f 平面電磁波 電場が e(1) 方向に偏り、正弦関数的に振動する平面電磁波 E ( x,t) e (1 ) E 0 sin( k x t ) を、 電場に関するガウスの法則 div E ( x , t ) 0 に代入する (1 ) (1 ) (1 ) div E ( x , t ) ex ey e z E 0 sin( k x x k y y k z z t ) x y z ( k x e x k y e y k z e z ) E 0 cos( k x x k y y k z z t ) (1 ) (k e (1 ) (1 ) (1 ) ) E 0 cos( k x x k y y k z z t ) 0 上式が常に成り立つためには、 k e (1 ) 0 でなければならない 即ち、電場の偏りの方向 e(1) は、その波の進行方向を表すベクトル k に直交する つまり、電場の波は横波である e(1) E ( x,t) e (1 ) E 0 sin( k x t ) k 平面電磁波 磁場に対しても e(2) 方向に偏り、正弦関数的に振動する平面電磁波 B( x,t) e (2) B 0 sin( k x t ) を考え、 磁場に関するガウスの法則 div B ( x , t ) 0 に代入する (2) (2) (2) div B ( x , t ) ex ey e z B 0 sin( k x x k y y k z z t ) x y z (k xex (2) (k e (2) k y e y k z e z ) B 0 cos( k x x k y y k z z t ) (2) (2) ) B 0 cos( k x x k y y k z z t ) 0 上式が常に成り立つためには、 k e ( 2 ) 0 でなければならない 即ち、磁場の偏りの方向 e(2) は、その波の進行方向を表すベクトル k に直交する つまり、磁場の波も横波である B( x,t) e 従って、 (2) B 0 sin( k x t ) k 電磁波は横波 !! e(2) 平面電磁波の性質 媒質中での電場と磁場の大きさの比を、媒質の電磁インピーダンスという E H 真空中では、 Z 0 Z 0 0 1 . 2566371 10 8 . 854185 10 6 12 377 [W ] インピーダンス Z の媒質中を伝搬する平面電磁波に関して、E と H との間には 以下の関係が成り立つ k 1 k , E ZH k H E Z k つまり、電場および磁場の偏りの方向(偏波方向)は、波の進行方向に対して垂 直。(電場および磁場ベクトル E, B は、波の進行方向に対して垂直面内に存在 する。) また、電場および磁場の偏波方向( E, B の向き)は互いに直交する。 x k E z y H 電磁波のエネルギー 媒質中の電磁場のエネルギー密度 u は、 u 1 E 2 2 E 電磁波の電場と磁場の大きさの間には H 従って、 1 2 E 2 1 H 1 H 2 で与えられるが、 2 Z の関係がある つまり、電場のエネルギーと磁場のエネルギーは等しい 2 2 2 2 従って、電磁波のエネルギー密度は、 u E H 電場も磁場も正弦波関数的に振動している場合、 E E 0 sin kz t H H 0 sin kz t で表せる。 また、E = v B, Z = μv (Z0 = μ0c ) の関係も成り立つことが分かる u は時間的にも空間的にも変動するが、1周期 (T=2/)について平均すれば、 1 u E T 2 0 T 0 1 1 2 2 2 sin ( kz t ) dt E 0 H 0 2 2 平面電磁波の場合、E と H は電磁波の進行方向 k に垂直な平面内にあるので、 Poyntingベクトル S は、 S E H vu S v u 1 2 v E 0 2 1 2 k と表せる。従って、 k v H 0 2 ベクトル解析の復習 重要なベクトル恒等式 ラプラシアン rot grad f ( f ) 0 div rot E ( E ) 0 div grad f ( f ) f f 2 ( ) E E ( スカラー場 ) ( ベクトル場 ) 2 x 2 2 y 2 □ rot rot E ( E ) ( E ) E 2 x 2 2 y 2 1 2 c t 2 2 ストークスの定理 F n dS F dV F d r ( F ) n dS S C V n S F dS S V 2 z 2 2 ダランベルシアン div ( E H ) H rot E E rot H ガウスの定理 n F S dS C dr z 2 1 2 c t 2 2