幸元麻美

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博物館評価の時代

~人々の感動の大きさが価値を問う~ 経営情報学部 経営学科 学籍番号 0703017 氏名 幸元 麻美

目的 博物館に「顧客志向」と「評価」の視点を導入 することの重要性を述べる

 日本の博物館の特徴や今日直面している問題の分析  「金沢 21 世紀美術館」の実例から、今後各地の博物 館が取り組むべき改革策の提示

博物館の現状・課題①

博物館数の推移 8000 数 7000 約 50 年間で 22 倍以上の伸び 近年は減少中 6000 5000 4000 3000 4,064 4243 4418 4527 博物館類似施設 登録博物館+博物館相当施設 2000 1000 0 2392 1,814 1939 1248 239 1955年度 1999年度 2002年度 2005年度 2008年度 年 (出典)文部科学省「社会教育調査」( 1995 、 1999 、 2002 、 2005 、 2008 年度)の統計をもとに作成。

博物館の現状・課題②

入館者数の推移 ピーク 95 年をピーク に伸び悩む

博物館評価

 博物館の課題・・・ 「ハコモノ」という批判に対し、博物館の真の存在 意義や価値の説明。 博物館評価  博物館の設置者が、博物館の事業について目標を 設定し、到達度を点検すること。  日本では、 1996 年以降、行政機関全体に 行政評価 が導入されてきたことの影響で、国公立博物館に 評価制度が順次導入され始めた。

これまでの評価制度の問題点

企業の経営評価を行政の事務事業に取り入れ、 それをさらに博物館にまで適用  効率性や費用対効果を重視  入場者数や経費の増減が強調 どんなに展示を工夫して来館者に喜ばれても、その ことは博物館の価値の評価には全く考慮されない。

戦略計画に基づく博物館評価事例

 使命 アメリカ独特の芸術であるジャズの由来、歴史、発展につい て人々の理解を増進する。 

戦略目標 当園を公衆が利用し楽しんでもらうこと、来園者に体験して もらうことに備える。 

達成目標 来園者が、安全かつ簡単に施設を使用し、またその種類、内 容、選択肢、サービスに満足できるレクリエーションの機会 を提供する。

 業績指標 来館者の 85% 以上が施設とサービスに満足している。 来館者の事故発生率を 0 のレベルに保つこと。

金沢

21

世紀美術館①

1600000 1550000 1500000 1450000 1400000 1350000 近年の入館者数の推移 1329587 1334337 金沢市の人口 約 46 万人に対し … 1566033 1518508  1300000 1250000 1200000 2006 2007 2008 (出典)財団法人金沢芸術創造団体「平成 21 年度事業報告」をもとに作成。 2009 一般的な地方都市の公立美術館の平均入館者数は年間 5 万~ 6 万人と言われている

金沢

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世紀美術館②

「見せる美術館」  作品をただ展示するだけ 顧客志向 「観てもらう美術館」  入館者を集める営業活動  入館者を楽しませるアイデア 館内におしゃれ なレストランを 作る 体験型の作品 を数多く展示

私の主張

公立博物館が今後、博物館の役割を認知させ、存続 させていくために・・・  戦略計画に基づく評価の定着  顧客志向の視点の導入 博物館経営の確立

参考文献・資料

 上山信一ほか( 2002 )『入門 ミュージアムの評価 と改善 ― 行政評価や来館者調査を戦略的に生かす ― 』発行 ㈱ミュゼ  上山信一/稲葉郁子( 2003 )『ミュージアムが都市 を再生する ― 経営と評価の実践 ― 』発行 日本経済 新聞社  蓑豊( 2007 )『超・美術館革命 ― 金沢 21 世紀美術館 の挑戦』発行㈱角川書店