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2002年8月27日 校内研修発表資料
本校における
基礎学力充実のための取り組みと
「目標に準拠した評価」
研究主任
竺沙敏彦
1
本日の内容

本校における基礎学力充実のための活動

評価・評定と指導方法の改善(授業改善)

今後の具体的な研究内容
・全体会のあと、分科会を実施します
2
本校の研究の方向性

本校の学力実態の把握

学校全体の取り組み
・基礎学力を定着させるための全体計画作り
・様々な学習会の系統的な計画と実施
・校内授業研究会を通して授業改善の研究・研修
・観点別評価をもとに評定を決定する際の大枠作り

教科の取り組み
・基礎学力を定着させるための指導方法の改善
・観点別評価規準表を作成する(Aの規準、Cの手だて)
3
基礎学力定着のための全体計画

授業中の指導を通して
・授業の「目標」を明確化と評価方法の工夫
・「C」に該当する生徒への指導の手だてと、
「A」に該当する指導内容を考え、指導計画に位置づける
・指導方法の改善(授業改善)

授業以外の活動を通して
・ステップアップウィーク(学力充実週間)の活用
・選択授業における各種検定試験を念頭にした学習
・テスト前学習会、長期休業中の学習会の系統的な計画と実施
・朝学習のあり方の再考
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ステップアップウィーク 総括

生徒アンケートから
(成果)
・「よかった」、「まあまあよかった」が約90%
・「またやりたい」も約90%(特に1年が顕著)
(課題)
・コース選択能力の育成
「合っている」コースと「学習した」コースのギャップ
・意識付けの問題

教師アンケートから
指導体制の問題と課題の妥当性
5
ステップアップウィーク 改善点
教材作成をよろしく
 教科の実施順序をローテーションします
 ファイルは学期ごとに配ります。終了次第
家庭に持ち帰らせてください
 記録の重要性

学力調査と情意面の調査

そのほかは、1学期と同様に実施
6
「合っている」コースと「学習した」コースのギャップ
2002年5月実施の記録から
実際に学習したコースと自分にあったコース(数学:全学年)
自分に合っていたコース
最も多く学習したコース
0
20
40
60
% Bコース
Aコース
80
100
Cコース
7
「目標に準拠した評価」

「目標に準拠した評価」の意義と必要性

何が変わって、何が変わらないか

「観点別評価規準」の捉え方

「総括」

指導と評価の一体化

評価規準と評価基準の作成
8
目標に準拠した評価の意義
「評価は基本的に生徒の向上を目指すこと
を目的とする」
新しい学習指導要領においては、
・「生きる力」をはぐくむことを目指す
・基礎的・基本的な内容の確実な習得を図ることを重視
(学習指導要領の最低基準性)
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「目標に準拠した評価」の必要性
教育課程審議会答申(平成12年12月)

一人一人の学習状況を的確に把握し、指
導の改善に生かす(生きる力の重視)

基礎・基本の内容を確実に習得したかどう
かを評価する必要がある
(学習指導要領の最低基準性との関連)

上級学校と円滑に接続

学習集団の編成の柔軟化

少子化による、客観性の問題
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何が変わって、何が変わらないか
変わったこと
・評定も目標に準拠した評価を行う
観点別学習状況の評価を基礎として総括的に評価
変わらないこと
・観点別評価は以前から目標に準拠した評価
・所見等で個人内評価
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「観点別評価規準」の捉え方
A
B
「B」のうち、
量的または
質的な高まりがある
「おおむね満足できる」状況
規準
C
規準に達していない
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観点別評価のための資料収集

1時間毎に評価を行い総括する

「次」毎に評価を行い総括する

単元毎に評価を行い総括する

学期毎に評価を行い総括する
13
「総括」という用語

観点別評価をつける
日々蓄積した資料を基に、
観点別評価(A,B,C)を決定する

評定をつける
観点別評価などをもとに、評定(5~1)を決定する
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総括の方法(1)
・集めた資料をもとに、観点別評価に総括する方法
各時間(次)毎に評価を行う
単元全体で評価を総括
学期全体で評価を総括
A,A,B,C,B
B
A,A
A
通知票に記載
学年末に評価を総括
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総括の方法(2)
・観点別評価を評定に総括する方法
(1) 評価の各項目を点数化し、評定を決定する
<本校で採用している方法>
(2) 単元毎の各評価項目を点数化し、評定を決定する
(3) 評価のA,B,Cとは関係なく、素点を合計し評定を決定する
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総括の方法(3)
・観点別評価を評定に総括する際の統一基準
ー来年度、改善を見通してー
例えば、
「AAAB」の場合に、
4を付けている教科と5を付けている教科がある
学校全体として、統一基準を作る必要があるのではないか?
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
指導と評価の一体化
計画
指導
評価
18
授業改善(数学を例に)

数学への関心・意欲・態度
授業態度や提出物のみで評価していない
か?
数学及び数学の教材への関心度や数学を学ぼうと
する意欲を測る工夫が必要!
19
二次方程式の解の公式

一元二次方程式の解の公式を学習

他の方程式には解の公式は無いのか?

一元一次方程式や二元一次方程式の解
の公式を求める
20

評価規準と評価基準の作成
平成 年度 第 学年 科 指導計画及び観点別評価規
準表
領域・単元名【 】 指導時期 【 月】
指導計画
観点別評価規準
Cと判断された生徒へ
内容・活動
時
観 「おおむね満足できる」
「十分満足できる」(A)
の具体的な指導の手だ
(時数)
数
点 (B)と判断される状況
と判断される状況
て
数
学
的
な
関
心
・
意
欲
・
態
度
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評価規準 BとA
Bの規準
正負の数の基本的な四則計算ができる
質的な発展
正負の数の複雑な
四則計算ができる
量的な発展
正負の数の基本的
な四則計算が素早く
正確にできる
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規準と基準
走り高跳びで例えると・・・
(Bの規準)おおむね走り高跳びができる
(Bの基準)1mの高さを跳ぶことができる
1mの高さを跳ぶことができれば
・・・Bと判断
1mの高さを跳ぶことができなければ ・・・Cと判断
Aと判断するためには、
・基準(1m)より大幅に高く跳ぶことができる(質的)
・背面跳びができる、アクロバット的に跳べる(質的)
・1mを10回跳んで10回とも跳べる(量的)
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来年度に向けて検討課題(1)

各教科毎の課題
・評価規準表、評価基準表の作成
・評価手法の開発 → 指導方法の改善

全校的な課題
・観点から評定へ総括する基準の統一化
・現在の総括方法のあり方
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来年度に向けて検討課題(2)

保護者,生徒への説明の必要性
全般的な内容を説明する機会は必要
ただし、
評価資料・割合を公開するか、できるか、必要か?
評定(5~1)の割合を公開するか、必要か?
評価規準や評価基準を公開するか、できるか、必要か?
の検討が必要
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本年度の重点作業
評価規準表、評価規準表を各自最低1単
元は完成させる
 テスト前学習会の計画表作り
 ステップアップウィークのデータ蓄積
(来年度改善するために)
 授業改善案作成
 評価から評定への総括に際しての
学校統一規準作り

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分科会1

以下の3つの分科会を行います
1.国語・英語
+由良t
2.社会・数学・理科
+教頭
3.音楽・美術・体育・技術家庭+校長

(6:保健室)
(10:音楽室)
(8:コンピ室)
議題
・1学期の成績を付ける際に困った点の交流
・本校の「総括」の方法に関する意見・改善案
・その他、評価に関することならなんでも…
30分間をめどに終了して、休憩に入ってください。
( ):( )分に、再びコンピュータ室にお集まりください。
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分科会2

教科部会を行います。
コンピュータ室
職員室
保健室

数学、理科、英語
国語、社会、音・美、技・家
体育
議題
・観点別評価規準表の作成
-評価方法の工夫を念頭に-
教科部会終了後、昼休みです。
午後は13:30から始めます。場所は第一音楽室です。
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参考資料(1)
(1) 根本博(2002),「数学教育における評価-『評価規準』作成の意義
-」,第84回全国算数・数学教育研究(兵庫)大会講習会テキスト,
pp.28~33
(2) 国立教育政策研究所,教育課程研究センター(2002),「評価規準の
作成,評価方法の工夫改善のための参考資料(中学校)-評価規
準,評価方法等の研究開発(報告)」
(3) 川崎市教育委員会,川崎市立中学校教育研究会(2002),「中学校
学習指導事例集-「生きる力」をはぐくむ学習指導と評価-」
(4) 清水静海(2002),「生徒が変わる評価(教師が変わる評価) 目標
に準拠した評価の意義」,「中学校新学習指導要領に基づく学習の
評価」に関する研修会発表資料
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参考資料(2)
(5) 教育課程審議会(2000) 「児童生徒の学習と教育課程の実施状況の評価
の在り方について」(平成12年12月10日答申)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/12/kyouiku/toushin/001211.htm
(6)
(7)
(8)
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