J:系外銀河

Download Report

Transcript J:系外銀河

J: 系外銀河
I.2.銀河系バルジの赤色巨星
I.2.1.BWの赤色巨星
Baade windows
銀河中心方向はAv=20-30等の星間吸収
しかし、一部に吸収の弱いところがある。
NGC6522領域、Sgr I、Sgr II
1963 in Evolution of Stars and Galaxies ed Gaposhkin, Harvard U. Press
Baade windowsの赤色巨星探査
Morgan 1956
Whitford 1978
吸収線強度が楕円星系のそれと似ている
Blanco,McCarthy,Blanco 1984 グリズムサーベイ
>M6をNGC6522から半径24.4‘以内に306星
炭素星がない。
 高メタル、老齢?
Frogel,J. Whitford,A.
1987 ApJ 320, 199-237
CTIO4mによる測光観測 。
JHK2色図で、
球状星団、太陽
近傍、バルジと
順に並ぶ。
変光星の位置が
通常M型星から
ずれることに注
意
バルジ、太陽近傍、球状星団で2色図上の位置がずれることがわ
かったが、スペクトル型とカラーの関係もすこしずれる。
●=バルジ ○=近傍
同じスペクトル型に対してはバルジ星は近傍星より青い。
同じカラーに対しバルジ星は近傍星より晩期スペクトルとなる。
分子吸収が至る所で強いので、M型星の温度をスペクトルのどこで測るかは
難しい問題である。
1.02μmと2.20μm
付近は比較的安定した
連続スペクトルが取れる
ことが右の図から分か
る。
5
4
Fλ
3
2
M2
1
0
0.8
0.9
1
1.1
λ(μm)
1.2
(102-C220)を温度指標として用い、スペクトル型との関係を下にプロットした。
同じ(102-C220)に対しBWの赤色巨星は太陽近傍より晩期スペクトル型とな
ることが分かる。
この結果は前に示した
スペクトル型と(V-K)
(J-K)との関係と一致
している。
K-(J-K)の色等級図
バルジの星が高メタル
で老齢という期待からは、
右図でバルジの赤色巨
星枝がもっと右によるべ
きである。
しかもこれはRo=7kpc
を仮定しての図である。
もし、Roが上がると、バ
ルジの赤色巨星枝はM
3と47Tucの間に入っ
てしまう。
これが、バルジには2G
yr程度の中間年齢種族
が存在するという説の
一因である。
バーデの窓(Baade’s Window)と太陽近傍星のレッドクランプ星
バーデの窓
太陽近傍
縦軸は見かけ等級 I
縦軸は絶対等級 MI
バーデの窓のレッドクランプは太陽近傍よりも赤い。これは平均メタル量が高い
ためと考えられる。両者の等級差が距離指標である。
Paczynski/Stanek 1998 ApJ 494, L219-222
J.1. マゼラン雲
J.1.1.マゼラン雲(MCs)のスペクトルサーベイ
Blanco,McCarthy,Blanco
1980, ApJ 242, 938-964
CTIO 4m + grism 2350Å/mm
23′ 径の円
LMC
Bar West
Radio Center
Optical Center
SMC
Bar
Wing
Radio
Center
Bar
West
Optical
Center
SMC Bar
LMC BarWest
M
型
星
C
型
星
M,C型星の検出数
SMCとLMCとでM型星とC型星の比が大きく異なる。
J.1.2.2MASSサーベイ
2MASS: J,H,K 全天サーベイ
DENIS: I,J,K 南天サーベイ
A=青色超巨星とO型星
B=銀河系のF-K主系列星
C=銀河系のK巨星
D=銀河系G-M主系列星
LMCの早期AGB星
E=上部RGB星,RGB先端
F=M型AGB星
G=AGB星
H=K-M超巨星
、 銀河系K-M主系列星
I=中間質量超巨星
J=炭素星
K=ダストシェルAGB星
L=銀河、銀河系M主系列星
J.1.3.IRSFサーベイ
Kato,D. et al. 2007 PASJ 59, 615-641
南ァ InfraRed Survey Fascility 1.4m + SIRIUS J,H,Kカメラ
LMC
Magellanic Bridge(MB)とSMC
J,H,Kの光度関数
CM1
CM2
CM3
CM4
CM5
CM6
主系列星
赤色巨星とAGB星
銀河系前景星
垂直レッドクランプ星
AGB星
Ae/Be星、銀河
CC1
CC2
CC3
CC4
CC5
CC6
OB星、超巨星
巨星
赤色巨星
AGB変光星
Herbig Ae/Be星、古典的Be星
Herbig Ae/Be星、z>0.1銀河
J.2.炭素星サーベイ
J.2.1.中間帯域フィルター法の提案
Wing, Stock 1973 ApJ 186, 1979-988
“Carbon Stars in Omega Centauri”
球状星団ωCen のK型星、C型星
Wing 8-band system 幅=55A
フィルター 波長(μm)
1
0.7117 CN 3-0 red
TiO 0-0 γ
2
0.7544
3
0.7809 CN 2-0
4
0.8122 CN 3-1 red
5
1.0395
6
1.0544
7
1.0804 CN 0-0
8
1.0975 CN 0-0 red
<K4
C star
C star
C star
K III
炭素星とWingフィルター
2.5
2
log (λF(λ))
1.5
1
Te=3400K
Te=2800K
10804
7809
0.5
10975
8122
7117
0
0.6
10395
7544
0.7
0.8
0.9
log λ(μm)
1
10544
1.1
1.2
M2III星
5
4
3
Fλ
10975
8122
2
7809
1
7117
Te=3500K
10804
10395
7544
10544
0
0.6
0.7
0.8
0.9
1
1.1
1.2
Palmer,Wing 1982 AJ 87, 1739-1750
“A New Search Teqnique for M and C Atrs”
Wing 8-バンドシステム を 3-バンドシステム
にして炭素星探査
フィルター 波長(Å) 幅(Å) M
C
A
7780
100 TiO Cont.
B
8120
100 Cont. CN
C
10400
230 Cont. Cont
球状星団 47Tucae
○
K-早期M型星
上● 炭素星?
下● 中期ー晩期M型星
CN>+0.2まで行かないと
炭素星の確認は難しい。
Richer,Crabtree 1984 ApJ 287, 138-147
“Luminous Late-Type Stars on NGC 205”
Wing 8-バンドシステム の7100、7800,8100Å狭帯フィルター
図右側には、(81-78)>1
にNGC205の星が7星ある。
これらが炭素星
候補である。
Richer,Crabtree 1984 ApJ 287, 138-147
“Luminous Late-Type Stars on NGC 205”
Wing 8-バンドシステム の7100、7800,8100Å狭帯フィルター
右下は、M31 1′×1.5′領域。赤線は炭素星。○がセファイド
NGC300での炭素星とM型星分
離。茶=炭素星、青=M型星
LMCの炭素星とM型星
炭素星
M5+
炭素星
M31の炭素星とM型星
M5+
レポート
提出期限 今年度卒業予定者
その他
提出場所 天文学教室事務室
2月8日(日)
3月1日(日)
授業に出席していない学生のレポートは採点されません。
レポート課題
スバル望遠鏡のSuprime-Cam装置を使って近傍銀河内の炭素星を探査したい。探査方法は
(V-Ic)および(78-81)カラーによる2色図法である。使用フィルターは、V,Ic,NB816、そ
れにこの目的のために作るNB780である。NB780の仕様は中心波長=780nm、FWHM=1
0nmとする。
以下のテーマのどちらかについて、関連する論文を参照し、SupCamによる観測可能性を
論ぜよ。
(1) M31全面の炭素星およびM5+星探査
(2) 局所群より遠い銀河での炭素星検出