自殺における性差はあるか

川脇悦子 竹内順子 芳士戸環 布目ひとみ

目 的 • 2003 年 自殺者 34,427 人 （一昨年より 7.1% 増加） 男性 74% 女性 26% 警視庁統計より 現代社会においては対人関係も大きなスト レスの要因となると捉え、それが自殺に関 わりその男女差が実際の自殺者の性差と 関係があるのと仮設をたてた。

調査方法

• • 対人ストレスイベント尺度（橋本・１９９７） 死観尺度（スピルカ・金児翻訳・１９９４） 20 代～ 50 代の男性 18 名 女性 24 名 計 44 名 質問紙によるアンケート調査 (8 月 4 日）

全体図 3.5

3 2.5

2 1.5

1 0.5

0 0 1 死生観 2 3 系列1

相関関数 死観尺度とストレス尺度 列 1 列 2 列 1 0.085034

1 列 2 1

死観尺度のＴ検 平均 分散 観測数 ﾌﾟｰﾙされた分散 仮説平均との差異 自由度 Ｔ Ｐ（Ｔ＜＝ｔ）片側 Ｔ境界 Ｐ（Ｔ＜＝ｔ ) 両側 Ｔ境界値両側 女性 ２．３２ ０．１３ ２６ ０．１５ ０ ４２ －０．９ ０．１９ １．６８ ０．３８ ２．０２ 男性 ２．４３ ０．１８ １８

女性 3.5

3 2.5

2 1.5

1 0.5

0 0 1 死生観 2 3 系列1

男性 3.5

3 2.5

2 1.5

1 0.5

0 0 1 死生観 2 3 系列1

死観尺度の分散

平均 分散 観測数 自由度 観測された分散比 Ｐ（Ｆ＜ｆ）両側 Ｆ境界値両側 女性 ２．３２ ０．１３ ２６ ２５ ０．７５ ０．２５ ０．４９ 男性 ２．４３ ０．１８ １８ １７

ストレス尺度の分散

平均 分散 観測数 自由度 観測された分散比 Ｐ（Ｆ＜＝Ｆ ) 両側 Ｆ境界値両側 女性 ２．２５ ０．３５ ２６ ２５ ４．３８ ０ ２．１８ 男性 ２．１９ ０．０８ １８ １７

ストレス尺度のｔ検定 女性 平均 分散 観測数 仮説平均との差異 自由度 Ｔ Ｐ（Ｔ＜＝ｔ）片側 Ｔ境界値片側 Ｐ（Ｔ＜＝ｔ）両側 Ｔ境界値両側 ２．２５ ０．３５ ２６ ０ ３８ ０．４２ ０．３４ １．６９ ０．６８ ２．０２ 男性 ２．１９ ０．０８ １８

結 果・考 察

• • 対人ストレスの受け止め方に性差があると 仮説をたてたが、実験結果をみると、男女 の差はほとんどみられなかった。 自殺要因の男女差は個人の特性・環境・ 社会的立場からくるストレス要因を個別に 調査しなければ男女差は解明できないと 思われる。