西原 里香

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Transcript 西原 里香

産科医療の未来を考える
長良医療センター
産科 西原里香
経歴
2000.5 大学病院(臨床研修医)
月給16万+当直手当
2002.5財団法人病院(非常勤)
月給30万+当直手当
2004.7大学病院(大学院生)
無給+当直手当
2006.4私立病院(常勤)
月給40万+当直手当
2007.4国立病院機構(常勤)
月給60万+当直手当
当直回数
30
25
日
数
(
日
/
月
)
20
院外
院内
15
10
5
0
1
2
3
4
5
6
7
経験年数(年)
8
9
当直・呼び出し回数
30
25
日
数
(
日
/
月
)
20
呼び出し
当直
15
10
5
0
1
2
3
4
5
6
7
経験年数(年)
8
9
さまざまな女性産科医の
勤務形態
勤務形態をほぼ変えていない例
1.学生時代に1人出産。現在小学生。
当直、待機も常にこなす。
夫(会社員)が育児・家事をこなす。
2. 9年目で1人出産。12年目で2人目出産。
育休3ヶ月の後常勤で勤務復帰。
1年後より当直復帰。
夫(自営業)の親が育児・家事をこなす。
勤務形態を大きく変えた例
1. 8年目に結婚。夫は内科医。
10年目に不妊治療のため常勤の病院を退職。
クリニックでの非常勤勤務(外来のみ)。
現在1人目妊娠中。
2. 3年目に結婚。夫は産婦人科医。
6年目(大学院生)に不妊治療のため勤務免除。
1人目出産後、6ヶ月で非常勤(日勤)で復職。
現在2人目妊娠中で、非常勤勤務継続。
勤務を継続できない理由
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急な欠勤が困難
職場の雰囲気が悪い
子供をみる家族がいない
不妊治療のため
親の介護
給料が見合わない
育児に専念したい
魅力がない
体力的に困難
働きやすい病院の条件



病気などで急な休みが必要となった場合のサ
ポート体制がしっかりしている。
⇒人員が多い。
コミュニケーションがとりやすい同僚
仕事を評価してくれる。
⇒時間外勤務の評価法、時間内の仕事量
学会活動を奨励してくれる。
⇒医療を行う上では常に最新の知識が必要
困った症例に遭遇した時には、人脈が大事
当直医として働きやすい条件
経験がないまま当直
緊急時の対応が手遅れにならないためには?
コミュニケーションのとりやすさ
頼れる上級医がいる。
助産師・看護師・医療スタッフの対応。
夜間電話対応がしやすい。
 搬送しやすさ
自分の施設でみれない時に、
(NICU, 脳外科、循環器など専門医が必要な状態)
搬送先がないところでの仕事はできない。
自施設での他科の理解がある。

長良医療センターの紹介
診療状況
年度
2005 2006 2007
出産数
帝王切開
308
140
413
170
463
195
双胎
死産
胎児異常
35
41
64
51
55
102
49
44
102
母体搬送
138
133
108
長良医療センターの特徴
婦人科診療を排除
産科に特化することで業務が円滑になる
特徴ある診療(胎児病の診断・治療)
同じ目的をもった医師が集約
全員主治医制
全員主治医制の利点
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カンファレンスで全患者情報を共有
⇒より多くの症例を経験することが可能
当直時の対応がスムーズ
当直・オンコール以外の夜間呼び出しが激減
学会参加回数の増加⇒最新情報取得が可能
夏休みを十分に取得
⇒趣味や家族サービス充実
医師はゆとりを持って、
診療にあたることができる
全員主治医制の欠点

情報交換が不十分であると、患者さんへ
の説明や指示に統一性がなくなる。

責任の所在が明確でなくなる。
長良医療センターの産科医
川鰭市郎
高橋雄一郎
塚本有佳子
西原里香
木越香織
岩垣重紀
中島 津田弘之
豊
岩砂智丈
若手医師としての提言

緊急時に即座に対応できる体制づくり
搬送システムの確立
他科連携
繁雑な業務削減

助産師・看護師・医療スタッフの充実
仕事の役割分担
勉強会の充実
迅速な対応

全員主治医制
学会等の学習の機会充実

勤務病院の選択
医局の枠にとらわれない自由な選択

魅力ある病院づくり
診療内容・待遇・勤務条件

家族の理解を得やすい体制
産科医療の重要性をアピール
女性医師としての提言



休みを取りやすい体制
人員の確保、産科医全体の勤務条件緩和
保育所の整備
院内保育・病児保育・延長保育
夜間呼び出し時のサポート体制
フレキシブルな勤務体制
不妊治療・流産後・介護などの勤務緩和
これからの産科医療のあり方
医師・助産師・看護師・医療スタッフ全員が
モチベーションをもって仕事をできる
環境をつくること
お母さん・お父さん・赤ちゃん
みんなが笑顔になること
ご清聴ありがとうございました