自然を学ぶ基礎講座 第1回

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Transcript 自然を学ぶ基礎講座 第1回

みどりの案内人養成講習
第1回
おさえておこう分類の基礎
水環境地域ネットワー
ク
岡谷政宏
原色日本植物図鑑より
かすい
やく
難解な用語
分類

界・門・綱・目・科・属・種

生物分類
•新エングラー体系
•クロンキスト体系
•APG植物分類体系
ヒトの分類
動物界
脊索動物門
狭鼻下目
脊椎動物亜門
ヒト上科
哺乳綱
ヒト科
サル目(霊長目)
ヒト属
真猿亜目
ヒト種
人為分類
人間にとって識別
しやすい特徴
分類学

リンネ
1707-1778
「分類学の父」 1753 「植物の種」
学名をラテン語で表す二命名法
Salvia nipponica =キバナアキギリ (シーボル
ト)
 ダーウィン
自然分類
系統分類
1859 「種の起源」
体系
新エングラー体系
市販の植物図鑑等で今でもよく使われる。
生物の教科書の分類
1980年代以前の標準的な分類法
市販の図鑑等に現在でも広く使われている。
APG植物分類体系
ゲノム(1個の生物が有するすべての遺伝情報)解析による
分類
従来の分類法と異なる点も多い
(従来の科が解体または統合された例も多い)
界





五界説
モネラ界 細菌など 細胞に核を持たない生物。
原生生物界 原生生物のうち 細胞に核を持つ。
菌界 キノコ・カビ・酵母など
植物界
六界説
動物界
古細菌界
細菌界
門


シダ植物門
裸子植物門
(実はたくさんの門があります)
球果植物門(マツ

被子植物門
門)
ソテツ門
イチョウ門
マオウ門
裸子植物


シダ植物に近い。シダ植物と被子植物の間を
つなぐもの
裸子植物の場合は、胚珠はむき出しになって
雌しべの上にならんでいる。実際には、多くの
場合、雌しべ同士が密着して、胚珠が外から
は見えないようになっている。
ソテツ (裸子植物)
有毒だけど処理(水に晒す,発酵、乾燥)すればデン
プン湖として食用可能
被子植物


被子植物では胚珠は雌しべの根本の子房と
いうふくらんだ部分の中にある。子房には
中に空間があり、そこに胚珠がはいってい
る。胚珠が種子として成熟したときは、子
房は果実となる。
美しい花を咲かせる植物は、被子植物
被子植物
花から果実へ
花粉
めしべ
葯(花
粉)
柱頭
おしべ
花冠
(花びら)
萼(がく)
果実
子房
胚珠
種子
綱

単子葉植物綱
胚の子葉が一枚の単子葉植物。

双子葉植物綱
胚の子葉が二枚の双子葉植物。
双子葉植物離弁花は、双子葉植物の中
で花びらの根元が離れているグループで、
代表的なものには、サクラ、アブラナ、フ
ヨウ、マメ、ツキミソウ、ナデシコなどが
ある。
目





例 キク目(モク)
界: 植物界
門: 被子植物門
綱: 双子葉植物綱
目: キク目
科







キク科 25,000種(キク目 キクの仲間)
ラン科 18,000種(ラン目 蘭の仲間)
マメ科 17,000種(マメ目 エンドウマメの仲間)
イネ科 9,000種(カヤツリグサ目 イネ、竹、芝の仲間)
アカネ科 7,000種(アカネ目 コーヒーの仲間)
トウダイグサ科 5,000種(トウダイグサ目 トウダイグサ
の仲間)
カヤツリグサ科 4,000種(カヤツリグサ目 スゲの仲
間)
属(genus, pl.:genera)

基本的な体の構造や性質がほとんど共通で
あり、些細な部分でのみ区別できる種のま
とまり
類: アリストテレスの論理学に端を発する語。ある特定の事物を類
似により集めたものを種(species)としたとき、それをさらに一般化
したものを類(genus)という。
例えば「動物は生物の一である」と言ったときは動物が「種」で生物が
「類」であり、「昆虫は節足動物の一である」と言うときには昆虫が
「種」で節足動物が「類」である。
しかし生物学においては、世代を越えて半永続的に同質な個体の集
団を「種」とし、それらを集めた最初の類のみを属(genus)と呼んで
いる。
種



生物分類上の基本単位。
命名済みの種だけで200万種 以上
世代を越えて維持される集団。
種の定義についてはいろんな説
(30以上)があり混乱
例
進化論
ちょっと休憩







配られた用紙(白紙)を半分に折る。+もう一度半分
に折る。
広げて、(4等分されています。)
各箇所に下記の内容を大きな字で簡潔に書いて下さ
い。
名前 ふりかな
どこから来たか、所属など
何が私をここに来させたか (きっかけ など)
「みどりの案内人養成講習」でどんな自分になりたい
か。
地球史年表


地球誕生
先カンブリア時代
4700百万年(47億年)
570百万年
古生代

225百万年
中生代

65百万年
新生代
三畳紀
ジュラ紀
白亜紀
第三紀
第四紀
カンブリア紀
オルドビス紀
シルル紀
デボン紀
石炭紀
二畳紀
地球史年表
4600
(単位は百万年)
先カンブリア時代
海ができる
生物 (真核生物)の出現
3200 藍藻類(シアノバクテリア)
570
500
440
395
345
280
225
光合成開始
大気中に酸素。
オゾン層の形
成
紫外線の減少
カンブリアの大爆発
カンブリア紀
三葉虫の出現
今の大気と
脊椎動物(魚類)の出現
同じ成分に
オルドビス紀
なる
陸上植物の出現
シルル紀
シダ植物森林の出現
裸子植物の出現
両生類・昆虫の出現
デボン紀
石炭紀
爬虫類の出現
三葉虫絶滅
二畳紀
三畳紀
193 ジュラ紀
136 白亜紀
65 第三紀
1.8 第四紀
ソテツ類の出現
鳥類の出現
パンゲア大陸分裂開始
被子植物の出現
恐竜・アンモナイトの繁栄と絶滅
哺乳類の繁栄
人類の出現
維管束(いかんそく、vascular bundle)





維管束を持つ植物は、シダ植物と種子植物であり、こ
れらをまとめて維管束植物という。水を下から吸い上
げるもの、光合成産物などを運ぶもの
体の支持 いわゆる繊維等。
多くの植物では、これらの組織が一定の配列で集
まってパイプの集合体のような束状の構造となって植
物体全体を貫く。
そのような束は複数あり、茎の断面を見ればそれら
が一定の配列で植物体の中に配置しているのが見ら
れる。
葉脈も維管束
維管束
植物を見分けるための基礎知識
(特徴)
葉
花
実

から
姿かたち (樹形・樹皮)
匂い・・・
葉の基本構造(普通葉)
葉縁
葉身
葉脈
葉柄(ようへい)
単葉
不分裂葉
分裂葉
複葉(ふくよう)
これで一
つの葉
小葉
羽状(うじょう)
複葉
掌状(しょうじょう)
複葉
単葉と複葉
冬芽
冬芽
落葉後
葉の形 鋸歯縁(きょしえん)
ノコギリ
の
(鋸)
歯
ケヤキ
西緑地にて
葉の形 全縁
マテバシイ
松保町にて
縁のかたち
鋸歯(きょし)縁
全縁
葉のつき方
対生
互生
葉のつき方 輪生
4枚
5枚もありま
す
サイヨウシャジン
ロゼット葉
一年草と多年草


1年のうちに芽生えて開花結実し、種
子を散布すると寿命を終える植物。
温暖な地方では多年生の草本(あるい
は木本)である植物が日本では冬季に
枯れてしまうので、一年草となってし
まう場合もある。これらの多くは栽培
植物や帰化植物である(例:ナス、ト
マト)。
一年草 (本来は多年草)
トマト
12月23日
東川
多年草




常緑多年草、宿根草、球根植物
ミントやマツバギクのように、年中緑の葉があ
るものを常緑多年草
生育に適さない時期(多くは冬だが夏のことも
ある)に、地上部が枯れる宿根草(しゅっこん
そう)
鱗茎(ユリ・タマネギ)・塊茎(ジャガイ
モ)・球茎(サトイモ・クワイ)などの球根を
形成する植物を球根植物。
一稔性(いちねんせい)

一稔姓(一回結実性)やや珍しい部類に
属するが長い年月にわたって花をつけず
に成長し、最後に花を咲かせると枯れると
いう植物がかなりある。有名なのはタケ
やリュウゼツランである。このような生
活史を持つ植物を一稔性(一回結実性
monocarpic)ということがある。
3年草
ムラサキケマン
一年目で発芽、
二年目で成長、
三年目に花を咲
かせて枯れる
おまけ ドングリの見分け方
冬に葉の落ちる落葉性のものがナラ
コナラ、ミズナラ、クヌギ、アベマキ、カシ
ワなど。
 冬にも葉をつけている常緑性のものをカシ
シラカシ、アラカシ、アカガシ、イチイガシ、
ウラジロガシ、ウバメガシなど。
 そのほか、シイと名のつくものは実がそのま
まで食用に。
例外もあります

ドングリの殻斗(かくと)




殻斗の形や特徴で区別。
うろこ状またはイガ状のものがナラ
横に筋が入っているのがカシ
ウバメガシは常緑ですが、ナラの仲間というこ
とに
殻斗
横縞状
アラカシ
9月
西緑地にて
殻斗
ウロコ状
コナラ
9月
西緑地にて
殻斗
もじゃ
もじゃ
アベマキ
西緑地
にて
殻斗
2年か
かって
熟す
マテバシイ
11月
松保町
殻斗
生で食べら
れます。
あまり
落ちていません
ツブラジイ
11月
中央緑地にて
食べられる実
シブイです。
マテバシ
イ
炒ると食
べられる
スダジイと
ツブラジイは
生食できる
11月
中央緑地
資料出典

ウィキメディア
http://wikimediafoundation.org/wiki/

葉で見分ける樹木

植物園へようこそ
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/BotanicalGarden-F.html
おわり

お疲れさまでした。

お問い合わせ先
特定非営利活動法人 水環境地域ネットワーク
岡谷政宏
[email protected]