Ped ART nutrition2005

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Transcript Ped ART nutrition2005

小児HIV感染症における
抗レトロウイルス薬使用に関するガイドライン
抗レトロウイルス療法中の
HIV感染小児にみられる合併症の管理
栄養面でのケア
翻訳:広島大学病院エイズ医療対策室 石川暢恒、高田 昇
March 2005
このスライドについて
このスライドは2005年3月の小児ガイドラインに準拠して作成して
ある。HIV感染者のケアにあたる臨床家を対象としている。
利用者は、HIVケアの分野においては変化が激しいためここに記載
してある情報がすぐに時代遅れになってしまうことに注意する必要
がある。最後に、利用者はこのスライドは改変して使用してはなら
ないことに留意して頂きたい。
日本語訳の解説:AETCから得たPPTファイルを翻訳しました。必ずしも
日本で通用する訳ではありませんので、実際に使用する場合には複
数の専門医にしっかりご相談されることをお勧めします。(翻訳者)
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はじめに
 栄養不良が免疫機能を障害する
 HIV関連栄養吸収障害が栄養状態を悪化させる
 栄養障害はHIV感染症の早期から出現する可能性
がある
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はじめに
 HIV感染小児においては、免疫状態とHIVウイルス
量が成長を規定する因子の一つである
 抗レトロウイルス療法(ART)は、データは多様であ
るが、成長を改善することが示されている
 成長不全、特に低身長はHIV治療の失敗と疾患の
進行に関連している
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はじめに
米国では, 小児における栄養の問題は依然として残っ
ている
 成長障害の高い発生率
 2000年には消耗症候群が18%にみられた(CDC)
 新しい栄養上の問題
 肥満またはそのリスク (BMI >85%)
 ARTの代謝関連合併症(リポジストロフィー、インスリン耐
性)
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評価
定期的な成長のモニター
 身長、体重、頭囲、BMI (2-20歳)
 CDC成長曲線を描く
成長曲線から逸脱していないか評価する
臨床状態を評価する
 栄養状態を障害する可能性のある症状(疼痛、下
痢、急性疾患 等)
 活気、経口摂取、食糧事情
 ビタミンや微量栄養素の欠損徴候
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評価
臨床検査: アルブミン、プレアルブミン、トランス
フェリン 、ヘマトクリット、ヘモグロビン、脂質
関連、肝臓トランスアミナーゼ、HIVマーカー
栄養学専門家へ相談
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評価
食餌の評価:
ビタミン B12、E,、A、ベータカロチン(成人ではHIVの
進行に伴って欠損する
鉄、カルニチン、ビタミンA欠損(免疫機能に重要であ
る)
銅、セレン
ビタミンD、カルシウム(HIV感染小児においては異常
な骨代謝がみられる)
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AIDS 消耗
CDCの定義:
 ベースラインの10%を越えて体重減少が続く、
または
 CDCの年齢別体重チャート(1歳以上)の2パーセン
タイルを下回っている、
または
 身長別体重チャートの5パーセンタイル未満(30日
以上あけて2回計測)+30日以上続く慢性的な下痢
や発熱
可能ならば、こどもが消耗症候群を発症する前に介入
する
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体重異常の予防
 HIV感染小児に特異的な栄養素が必要かどうかは
分かっていない
 無症状の小児に関しては、適切な体重を維持する
ために、多様で栄養価の高い食餌の必要性が強調
されている
 肥満やそのリスク(BMI曲線 85%以上)に関しては、
体重管理の項を参照
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高脂血症
HIV感染小児における研究はほとんど存在しない; 一
般の小児ガイドラインを使用する
管理:
 食餌の変化
 脂肪を制限する(カロリーの30%未満)、適切なカロリー
と栄養を摂取する
 甘いものを制限する
 運動
 投薬を考慮する(小児HIV感染症に関してはほとん
ど経験がない)
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栄養不良と成長障害の治療
 以下の状態の治療
 栄養摂取または吸収の障害
 栄養喪失の増加
 成長がcatch-upするのに充分な栄養補給を行う
 成長ホルモン、甲状腺ホルモンの補充療法やその
他の治療を行うために内分泌学的評価を考慮する
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栄養不良と成長障害の治療
経口栄養補助療法、食餌管理
 栄養補助製品を早期に開始する
 食事回数を増やす
 濃縮製品、高カロリー食材を使用する
 1~10歳向けの小児用栄養補助製品
 等張、未分解: Pediasure, Kindercal, Nutren Jr
 準成分栄養 (吸収障害用): Peptamen Jr
 年長児に関しては成人用栄養補助製品を用いる
 ビタミン、電解質補給
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栄養不良と成長障害の治療
 乳糖不耐症:
 HIV感染症では高率にみられる
 乳糖無添加の食餌、乳糖分解酵素補給、水溶性繊維、中鎖中性脂
肪、タンパク加水分解製剤により管理する
 説明できない慢性的な下痢を呈する小児に対して、これらの手段を
講じることを考慮する
 口腔内および食道病変:
 根本的な原因の治療を行う;例)カンジダ症
 塩気が多いものや、酸っぱいもの、辛いものは避ける
 柔らかいものを与える、食事前に局所麻酔(リドカインまたはジフェン
ヒドラミンの噴霧)を行う
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経管栄養
 適応:食餌の経口摂取不良
 脂肪量を増加させるが、脂肪以外の組織を増加させる
有意な効果は無いと考えられている
 栄養状態と成長において長期的な利点を示したデータ
は存在しない
 経鼻胃管:経管栄養の効果を評価するための最初の
アプローチであるが、不快であり、副鼻腔炎のリスクを
増加させ、経口摂取を制限する
 胃ろう:長期間の栄養や投薬に使用される
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経静脈的高カロリー輸液
経静脈的高カロリー輸液 (TPN)
適応:重度栄養障害、適切な成長を維持するの
に十分な経腸栄養が不可能
TPNの最中も経腸栄養を継続する
カテーテル感染のリスク;HIV感染症では高くは
ない
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食欲刺激剤
 いくつかの小児を対象とした研究が存在する
 Megestrol acetate
 脂肪量を増加させる;小児においてやせた体格変化に
関するデータは存在しない
 他の薬剤に関してはほとんどデータが無い
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遺伝子組み換え型ヒト成長ホ
ルモン
 成人では体重を増加させ、脂肪以外の組織
を増加させる
 成長が阻害されたり、体格は貧弱になってき
ている場合には有益かもしれない
 身長に比例して骨年齢を促進させる
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要約
 適切な栄養、成長、身体活動を維持することは、医
学的治療の有効性を高めたり、生活の質を高める
ことにつながる
 栄養学的介入はHIV感染患者のケアプランに組み
込まれるべきである
 複数の専門家(看護師、栄養専門家、薬剤師、医師、
ソーシャルワーカー)が参加するチームよって最も
効果的なケアが提供される
 治療は家族全体に向けられなければならない
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