Transcript 第12回
経営情報論B ⑫ 情報技術と組織コミュニケーション(第10章) 1. 情報技術とコミュニケーション 組織のコミュニケーション・モデル • 昔は送り手から受け手にメッセージを伝達(手 紙) -正確性や効率性が重視• 相互主体的(「送り手-受け手」の循環的プロ セス) ‐新たなアイデア(意味)の生成や共有が重視‐ 質問 • 今週の日曜日に友達と待ち合わせて映画に 行きます。待ち合わせ場所と時間をどのよう に伝えますか? • 携帯電話を持っていない友達にはどのように 伝えますか? • その待ち合わせ場所が複雑だったので、どの ように伝えますか? • 大昔は、情報、物流、交通が同じ? 2.コミュニケーションとメディア タスク特性と経営情報システム(図10-1) • 不確実性(状況の理解に必要な情報が不足し ている状態)/(分析可能か不可能か?) • 多義性(多様に解釈できる状態で、問題の明確 化が必要)/(多様性が高いか低いか?) 高 (分析不可能) 職人的技術 非定型的技術 (手さぐり;観察、対話) (試行錯誤:議論) 不確実性 定型的技術 (定型化;報告書、制度化) 低 (分析可能) 低 多義性 (明確、単純) エンジニア的技術 (効率化;データベース、 マニュアル整備) 高 (曖昧、複雑) メディアリッチネス 共通理解を形成するメディアの能力や属性 • 迅速なフィードバックの入手可能性(相手の反 応がわかる) • 多様な手掛かりの提供能力(いろいろな情報) • 言語の多様性(いろいろな意味を表現できる) • 個人的焦点の当てやすさ(関心が異なる) 対 面 関 係 高 テ レ ビ 電 話 ボ 電 イ 子 ス 電 メ メ 話 ー ー ル ル メディアリッチネス 手 紙 ・ メ モ 文 書 ・ 書 類 低 3.組織値の生成 知識の時代(第三の波);脱産業(工業化)社会 (情報化社会) • 第一の波;農業革命(1万5千年ほど前に狩猟 採集社会から農耕を開始) • 第二の波;産業革命(18世紀後半)蒸気機関 による動力の変化と工業化社会 ※ナレッジ・マネジメント:一部で保有している 知識を組織全体で共有・活用 知識創造理論 • 共同化(創発場):人間が対話などによって情報交換を行う 暗黙知(経験など曖昧な知識)の移転 • 表出化(対話場):特定の目的のために人々が集められる 暗黙知から形式知への変換(情報システムが補完的に 機能する) • 連結化(システム場):形式知を広める 形式知を相互に移転、共有、編集、構築(情報システム が重要) • 内面化(実践場):形式知を活用(あるいは更なる意味合い を求める) 形式知から暗黙知への変換(人間が重要になる) 知識変換プロセス 暗黙知 暗黙知 暗黙知 暗黙知 共同化 (創発場) 表出化 (対話場) 内面化 (実践場) 連結化 (システム場) 形式知 形式知 形式知 形式知