SCMのためのITマネジメント 先端的グローバル・ビジネスと IT

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SCMのためのITマネジメント
先端的グローバル・ビジネスと
ITマネジメント
2005年度学部間共通総合講座
明治大学Global e-SCMセンター
ITとはどのようなものか

IT (Information Technology)
– コンピュータを中心とするデジタル数値処理技
術の総体
– ME (Micro Electronics)
» ムーアの法則

18ヶ月で半導体チップ上の1インチあたりのICの個数は
倍になる
» データ処理速度
» データ保存容量
» 信頼性
ICT

情報処理技術と通信技術の融合
– ICT (Information and Communication Tech)
» The Internet
– アナログデータ → デジタルデータ
» 各種データの統合的処理
– ユビキタス・コンピューティング
» 組込み型コンピュータ
ICTの特性

Automate/ Informate
– 自動化 automate
» 人間の労力とスキルを技術で置き換える

連続性と制御性の向上
» 既存の知識を前提としてそれを適用し、すでに存
在する状況を再生産する
– 情報化 informate
» データを通じて対象物への理解を実現する
» 状況の中で学習したことから得られる価値を実現
する
» 新しいデータ、出来事、状況が新しい洞察、改善、
改革の機会をもたらす
– Transformation
ICTの特性

Logical malleability
– 論理処理を設定できるあらゆる活動に適用可能
» 人間の理性的活動すべてに適用可能

ユニバーサルツールとしてのICT
» Transformation


Policy vacuum
Conceptual muddle
» 社会に対する多大な影響力を必然的に持つ
企業におけるICTの導入と利用

1950年代
– 取引の自動化・省力化
– コスト削減

1960年代
– MISの構築による管理者への情報提供

1970年代
– DSSの構築による管理者の意思決定支援

1980年代
– SISの構築による企業の競争優位獲得
企業におけるICTの導入と利用

1990年代
– プロセスリフォーム

1995年(インターネット元年)以降
– ビジネスプロセス ⇔ 企業間関係
» 戦略的提携
» アウトソーシング
» 3PL, EMS
– 情報共有
– Enabler
» グローバルビジネスプロセス
企業情報化

1950年代から今日まで一貫して効率化を
目指してきた
– コスト削減
– 生産性向上
» 顧客満足:機会コスト

情報投資効果
– 生産性パラドクス
» 情報投資とビジネスパフォーマンスは相関しない
– プロセスパラドクス
» プロセスリフォームに成功してもビジネスに成功し
ない
情報戦略

パラドクスの解消
– 経営戦略の一環としての情報戦略
– 組織設計,人的資源管理と連動した情報技術
導入
– 技術的要因よりも組織的・人的要因
既存のビジネスプロセスに情報技術を単
に当てはめるのではビジネスパフォーマン
スの向上に結びつかない
 情報投資をいかに回収するのか

企業提携とICT

標準の導入
– 標準技術
» インターフェース標準
» オープンシステム
» 標準をめぐる競争
– データ記述の標準化
» EDI/CALS
– ビジネスルール,文化の標準化
SCM

サプライチェーン(供給連鎖)
– 原材料から最終財にいたる投入物と産出物の
連続経路を企業を単位として見たもの

SCM(供給連鎖管理)
– サプライチェーン上でのモノの生産,流通を最
終顧客の需要情報をベースにして調整し,サ
プライチェーン全体としてのパフォーマンスを
最適化する
SCMの問題点

全体最適化
– 多数の企業が参加するSCMにおける全体最
適化とは何か?
» ICTあるいはICTベースの情報システムとパワー

顧客情報の利用
– 最終顧客が個人消費者である場合は?
» プライバシー

ICTの利用に関する社会的・倫理的視点
からの検討の必要性