『経営科学』 授業ガイダンス - C-faculty

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『経営科学』
授業ガイダンス
中央大学商学部
本庄裕司
©Yuji Honjo 無断利用を禁止する.
コンテンツ
Chapter 1:授業の方針
Chapter 2:授業のめざすところ
Chapter 1
授業の方針
受講者に是非知っておいてほし
いこと
授業の方針

勉強したい学生に対して,適切な学習環境を提供
し,適正な評価を行う.

3つの方針
学習環境の提供
公開性
公平性
(1) 学習環境の提供

勉強したい人が学習の妨げとならない環境の提供
携帯電話(メール機能含む)の使用の禁止
 私語の禁止
 授業と関係ない行為(携帯メールをみるなど)の禁止
 30分以上の遅刻者の入室禁止
Cf. 出席は一切とらない
→ 勉強意欲のある人のみが参加すること!

Cf. 一切とがめない行為

教室内で帽子・コートを着用すること
(2) 「公開性」の原則

成績照会に随時応じる


期末試験を返却する


試験数日後に研究室で返却する
宿題に評価をつけて返却する


本人確認が必要なため,メールでの成績照会は不可
ただし,CDおよびメールで提出した人については省略
過去問題を配布する

ウェブで過去3年間分を配布(一部,解答例あり)
(3) 「公平性」の原則



(大学の規程に定められている場合を除き)いか
なる理由があっても特定の個人・団体に対して
特別な評価を行うことはない.
就職が決まった最終学年次の学生であっても,
いわゆる「救済措置」は一切行わない.
一生懸命勉強して,よい成績を取った人の努力
を蔑ろにするような行為は一切行わない.
【参考】成績のつけ方
宿題(40点)
2. 期末試験(60点)
3. 調整点
合計 100点満点
1.
調整点・・・試験の難易度に応じて受講者全員に加
点する得点.1つの目安として,授業参加者の
平均点が40点前後になるように調整.
例)2006年度秋学期試験 → 調整点=7点
過去の成績評価

(ホームページを参照のこと)
授業参加の心構え

授業に参加する人へ
いわゆる「楽勝」科目ではない
→ むしろ本学商学部ではきびしい科目の1つ
 出席は一切評価対象としない
 救済措置などは一切なし
→ 次年度に再履修

とにかく
勉強意欲のある人のみが授業に参加すること!
Chapter 2
授業のめざすところ
 「経営科学」の位置づけ
 授業の特徴
「経営科学」の位置づけ
(社会科学 = 商学+経営学+経済学など)
 社会科学
→ 人や組織の行動を解析する学問
Cf. 個人の利益ではなく,社会全体の利益を追求
する学問
→ 人や組織の行動の背景として利益追求を想定
するが,それを推奨している学問ではない.
→ 決して,「金儲け」を考える学問ではない!
社会科学の特徴

社会科学(商学・経営学・経済学)は,Art と
Science が融合する学問
人文科学
(文学・芸術学)
Art
社会科学
(商学・経営学・
経済学)
感覚・感
性に依存
自然科学
(理工学・医学)
論理・証
拠に依存
Science
Art と Science の違い

Art




感性や創造力がベース
主観的
いわゆる「文系」が近い
Science



論理や証拠がベース
客観的
いわゆる「理系」が近い
Art & Science だからおもしろい

Art がないと・・・
→ 数字だけに頼る世界
→ 人間の感性や創造力の喪失

Science がないと・・・
→ 人間の感性だけに頼る世界
→ 真理の追究や成果の評価が困難
社会科学の発展

高度経済成長時の社会科学
社会科学 = 思想・哲学
 もっぱら海外からの知識の「輸入」に頼り,「解釈」を
重んじる学問であった
☆Art の傾向が強い


現在の社会科学
社会科学 = 数理・データ解析
 もはや「輸入」でなく,国際的に評価される研究成果
が求められている
☆Science の傾向が強い

日本の社会科学の国際的レベル

日本の社会科学
Art > Science

国際的には・・・
Artの割合よりも,むしろScienceの評価が
現在では大きい.
→国際的レベルに近づくためにはScience
を強化する必要あり
日本の社会科学の現状

日本の社会科学の現状

欧米諸国だけでなく,アジア諸国と比較しても,
国際的に評価された研究成果が少ない
→ Science の視点からの飛躍が期待されて
いる
Art 志向だけでは




論理性と根拠(証拠)の消滅
「客観」の喪失,「主観」の横行
論理よりも感覚や感性が重視され,感覚や
感性の豊かな学者のアイデアやコンセプトが
あたかも正当性をもつ
「言葉の遊び」のような学問
授業のめざすところ(1)

Scienceから社会科学を探求する

授業で伸ばしたい能力




(感覚や感性ではなく)論理的な思考能力
証拠にもとづいた問題処理能力
客観的な判断能力
数量的な分析能力
Scienceの欠点

必ずしも解決可能な問題ばかりではない
→ 限定された問題のみに対応可能
Cf. 若干の言い訳
医学においてすべての病気を治せる訳では
ない.理学においてすべての現象を解明し
た訳ではない.
→ Scienceの限界を知ることも重要
授業の進め方の特徴

「講義」と「実習」を融合した授業

「経営科学」のそれぞれの分析方法を授業中に説明し,
実際に自分でやってみる.
パソコン
計算
講義
実習
※おおよそ,講義50分,実習40分
(実習を行わないなど,時間は日によって異なる)
授業のめざすところ(2)
学問的に重要な方法を実践的に学ぶ
→ 実際の分析方法を体験し,そのやり方を
実践的に理解する
→ 授業中の「練習問題」,また,授業以外
の「宿題」を通じて学習していく
※練習問題や宿題はExcelを用いるため,そ
の知識が必要.

【参考】社会科学における分析手法
経営科学
実証分析
(計量分析)
理論分析
事例分析
(ケーススタディ)
【参考】実証分析とは

実証分析


実証分析での方法





一言でいえば,「データを用いた分析」
統計学
計量経済学
多変量解析
オペレーションズ・リサーチ
最近の傾向

(分野によるが)国際的な研究のかなりの部分が実証分
析