Transcript 環日本海
環日本海 経済関係でみると広義と狭義で異なる意味 *広義(日本、中国、朝鮮半島、ロシア) *狭義(日本の日本海側、中国東北三省 朝鮮半島、極東ロシア) 講義および試験について 10月10日、17日、24日、31日 北東アジアの経済と経済関係(今村) 11月7日、14日、21日 ロシアの工業化とエネルギー問題(森岡) 11月28日、12月5日、12日 日中ロの国境問題(堀江) 12月19日、1月9日、1月16日 農業問題(酒井) 中国の実像 日本と北東アジア、ロシアの貿易 2004年は26.3兆円(日本の貿易の23.8%) 日本と北東アジア、ロシアの貿易 30000000000 25000000000 15000000000 貿易額 10000000000 5000000000 財務省通関統計 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 1989 0 1988 1000円 20000000000 日中貿易の推移 日中貿易 120000 100000 60000 40000 20000 -40000 日本財務省通関統計 輸出 輸入 バランス 米国 20 04 20 02 20 00 19 98 19 96 19 94 19 92 19 90 19 88 19 86 19 84 19 82 -20000 19 80 0 19 78 100万㌦ 80000 30 500000 450000 400000 350000 300000 250000 200000 150000 100000 50000 0 25 15 10 5 0 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 % 20 出所)財務省通関統計 世界 対中 対韓 対米 100万㌦ 日本の対中、韓、米輸入 日本の順位 中国の順位 品目 2位 6位 IC 3位 40位 自動車の部品 4位 2位 事務用機器 5位 3位 音響機器 6位 35位 船舶 8位 1位 コンピュータ・部品 9位 39位 半導体ダイオード 10位 4位 テレビ部品 日本の対中投資 5000 4500 4000 3500 2500 2000 1500 1000 500 財務省統計 製造業 非製造業 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 成 元 年 0 平 億円 3000 GDP 出所)中国統計年鑑各年 20 04 20 02 20 00 19 98 19 96 19 94 19 92 19 90 19 88 19 86 19 84 19 82 19 80 19 78 % GDP 16 14 12 10 8 6 4 2 0 台頭する中国 GDPと一人当たりGDp 1100 1000 900 800 700 600 500 400 300 200 GDP 一人当たりGDP 20 04 20 02 20 00 19 98 19 96 19 94 19 92 19 90 19 88 19 86 19 84 19 82 19 80 19 78 100 中国の高成長の要因 1978年12月 改革開放政策の決定 改革(農業分野から~請負制の導入) 開放 貿易権限の委譲 外資導入 計画経済から徐々に市場経済に 92年 鄧小平の南巡講話 市場経済の加速 社会主義市場経済 機会をつかめ~先富論 社会主義社会では 消費者が何を欲しがっているかの情報がない (情報を収集しようとしない) 生産計画は官僚が決める 私有財産が認められていない→利益は悪 売れないモノを作り続けても倒産する心配なし 「働かざるもの食うべからず」 →「働いても働かなくても同じ」 平等社会が建設されるはずだったのだが 体制変化と構造転換 ①共産党~「労働者の前衛」→「国民政党」 ②生産手段~農村(土地の流動化を認める) 企業(小型国有企業の私有化) (大中型~国有比率の段階 的な引下げ) ③市場が経済活動の支配的な調整システム 漸進性と初期条件 ①改革の目標モデルが明確に示されず ~なし崩し的に ②(1) 増量改革 (2)試験・普及方式 (3)改革それ自体の「漸進性」 ③経済発展が低かったこと(農業国であった) なぜ成功したのか(ソ連との比較) 1.文化大革命の払拭 2.経済の後進性→新体制への「転換」で はなくて新体制の「追加」 (外資系企業、郷鎮企業) 3.海外との繋がり→華僑の存在 4.市場マインドが強い 5.改革の順序(ショック療法/漸進主義) 19 49 19 52 19 55 19 58 19 61 19 64 19 67 19 70 19 73 19 76 19 79 19 82 19 85 19 88 19 91 19 94 19 97 20 00 20 03 1957=100 食糧と人口 食糧生産と人口 指数 300.0 250.0 200.0 150.0 100.0 50.0 0.0 新中国五十年、中国統計年鑑 食糧指数 人口指数 対外貿易 7000 7000 6000 6000 5000 5000 4000 4000 3000 3000 2000 2000 1000 1000 中国海関統計各年12月 輸出 輸入 貿易収支 20 04 20 02 20 00 19 98 19 96 19 94 19 92 19 90 19 88 19 86 19 84 19 82 0 19 80 0 19 78 億ドル 中国の対外貿易 外資導入 90000 1600 80000 1400 70000 1200 60000 1000 50000 800 40000 600 30000 400 20000 200 10000 20 03 20 01 19 99 19 97 19 95 19 93 19 91 19 89 19 87 0 19 85 0 出所)中国商務年鑑2004 p.736、中国信息報05.3.1 契約金額 実際投資金額 契約件数 件 1800 19 83 億ドル 外資導入実績 中国と世界 97年 アジア経済危機と中国 01年 WTO加盟(申請から15年) 「世界の工場」から「世界の市場」へ 人民元の問題 電力、水不足、賃金 SARS、鳥インフルエンザ China +One戦略 貿易大国となった中国の特徴 2004年には世界3位の貿易大国 (輸出5934億ドル 輸入5614億ドル) 貿易依存度(02年 50.2%) 貿易相手国(2004年) 日本(14.5%) 米国(14.7%) 香港(9.7%) 米国にとって貿易赤字の最大の相手国は中国 (人民元レートの切り上げ圧力) 米貿易赤字6177億ドル(内対中1620億ドル) →05年7月21日 人民元切り上げ 米国の貿易赤字 中国 日本 カナダ 中国 日本 カナダ ドイツ メキシコ イタリア ヴェネズエラ マレーシア アイルランド 韓国 その他 原油・石油製品貿易 14000 12000 8000 6000 4000 2000 0 19 92 年 19 93 年 19 94 年 19 95 年 19 96 年 19 97 年 19 98 年 19 99 年 20 00 年 20 01 年 20 02 年 20 03 年 20 04 年 万㌧ 10000 中国海関統計各年12月 原油 輸出 原油 輸入 石油製品 輸出 石油製品 輸入 中国経済の問題点 所得格差 賃金 エネルギー 環境問題 政冷経熱+民冷→経熱が経冷にならないため に FTA→Win Winの関係の構築 農村・都市省別純収入格差 18000 21.6倍 16000 14000 12000 元 10000 8000 9.7 12.1倍 6000 4000 2000 7.1倍 0 農村 都市 中国統計年鑑 84貴州 03貴州 84上海 03上海 都市における所得格差 25000 20000 元 15000 10000 5000 19 90 19 91 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 0 中国統計年鑑各年(10-6) 最高収入 中の下 高収入 低収入 中の上 最低収入 中の中 困難 GDPと賃金指数 20 15 % 10 GDP 職工賃金 5 0 79 981 983 985 987 989 991 993 995 997 999 001 003 9 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 -5 -10 出所)「中国労働統計年鑑2004」p.6 FY-1C画像(2002年3月17日受信:黄色部分は大陸から 黄砂が朝鮮半島や日本海へ飛来する様子を示す) NPEC 中国峨眉山の冷杉の枯死状況 出典:酸性雨研究センター 東北三省と北東アジア 解放直後からの工業基地(重厚長大産業と国 有企業) 「東北現象」と東北振興策 *遼寧省~日韓との貿易が中心 (丹東~北朝鮮との貿易増加) *吉林省~韓国との貿易 (北朝鮮との国境貿易、資源の開発輸入) *黒龍江省~増加するロシアとの国境貿易 東北三省と北東アジア 14000 12000 10000 8000 北朝鮮 229 46 ロシア 245 174 韓国 326 153 日本 1820 916 100万㌦ 6000 4000 2000 0 遼寧1993 遼寧2003 1997 黒竜江2001 遼寧統計年鑑、黒龍江統計年鑑、中国商務年鑑 東北3省と東北アジア 図們江(豆満江)開発計画(95年~05年) 中国琿春は発展(国際協力プロジェクトとして は?) 05年9月 5カ国閣僚会議 (大図們江行動計画) 中国東北三省と内蒙古、北朝鮮羅先、 モンゴル東部地区、韓国東部沿海都市、 ロシアのプリモルスキー地方 事務局経費の各国負担 中国と北朝鮮 増加する中朝貿易(ただし原油の値上がり要因も大き い) 食糧の対朝輸出04年は激減 06年 中国(トウモロコシをエタンール・ガソリン) →国内価格が高くなり、輸出の手控え 中国の対朝投資の増加 *資源外交 *北朝鮮のインフラ未整備、生産性の悪さから撤退 する企業も (韓国の警戒感大「中国は北朝鮮を東北の第4の省に するのか」) 日中韓の対北朝鮮輸出 900 800 700 100万㌦ 600 500 400 300 200 100 0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 各国統計 日朝 中朝 南北 2003 2004 北朝鮮をめぐって 6カ国協議の開催 韓国も対北朝鮮経済交流を活発化 開城公団、金剛山観光、白頭山観光 電力支援(核放棄が前提だが) 北朝鮮のミサイル発射 支援するコストと崩壊後のコスト (支援しなければならない期間も問題だが) 中国の対北朝鮮援助約束 90 95 96 97 98 99 江沢民が毎年50万トンの穀物、130万トンの原油、250万トンの石炭の 供与を約束 3000万元の援助(10万トンのトウモロコシ) 12万トンの穀物 15万トンの穀物を無償援助 10万㌧の穀物、2万トンの化学肥料、8万㌧の原油、無償供与 40万トンの穀物、15万トンのコークス 00 穀物と原油を無償援助 01 02 03 04 20万トンの穀物、3万トンのディーゼル油 5000万元相当の物資を無償援助(金日成生誕90周年) 呉邦国訪朝時、無償援助 2億元相当の無償援助を要請(金正日訪中時)(韓国紙報道) 北朝鮮の経済管理改善措置 2002年7月1日 経済管理改善措置 価格の引上げ(闇価格を表に) インセンティブ・システムは働かず →ハイパー・インフレと所得格差の拡大 →03年 人民生活公債の発行 →05年10月 食糧配給の正常化 (05年は天候良好、06年以降続けられるの か) 東北アジアの安定のために 北朝鮮 という 不安定要因 の 経済の崩壊と体制の崩壊は別 ソフトランディング FTA(10+3) 東アジア共同体