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世界の携帯電話市場の動向
2005年 11月 15日
InfoCom Research, Inc.
株式会社情報通信総合研究所
グローバル研究グループ
岸田 重行
目次
•世界の携帯電話市場の概要
•携帯電話方式の変遷
•個別テーマ:番号ポータビリティー
•個別テーマ:TVが見られる携帯電話
•個別テーマ:FMC(固定移動融合)
•個別テーマ:海外の携帯電話端末
InfoCom Research, Inc.
•個別テーマ:ARPU(加入者当り収益)
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-2-
InfoCom Research, Inc.
世界の携帯電話市場の概要
世界の携帯電話 加入者数・普及率
○
○
○
○
携帯電話加入者数で世界第1位の国・地域は、中国。
BRICsでは、ロシア、ブラジルの加入者数増が著しい。
携帯電話普及率の上位では、人口が少ない国が上位にランクされるケースがある。
普及率上位20位までの各国の普及率が90%を超えている。
InfoCom Research, Inc.
【携帯電話
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
トップ20(2004年12月末)
加入者数
国名
中国
米国(*1 )
日本(*2 )
ロシア
ドイツ
ブラジル
イタリア
英国
フランス
スペイン
メキシコ
インド
韓国
トルコ
フィリピン
タイ
インドネシア
ポーランド
台湾
南アフリカ
上位20ヵ国(2004年12月末)】
加入者数(2 0 0 4 .1 2 )
3 1 6 ,3 7 3 ,0 0 0
1 7 9 ,1 5 9 ,0 0 0
9 0 ,1 8 7 ,0 0 0
6 9 ,2 1 5 ,0 0 0
6 8 ,2 9 8 ,0 0 0
6 4 ,8 4 5 ,0 0 0
6 0 ,4 4 0 ,0 0 0
5 9 ,2 5 6 ,0 0 0
4 2 ,4 7 8 ,0 0 0
3 8 ,0 2 0 ,0 0 0
3 7 ,3 5 4 ,0 0 0
3 7 ,2 1 7 ,0 0 0
3 6 ,5 8 8 ,0 0 0
3 4 ,1 1 7 ,0 0 0
3 2 ,6 5 6 ,0 0 0
2 7 ,4 3 2 ,0 0 0
2 4 ,8 7 8 ,0 0 0
2 3 ,0 2 2 ,0 0 0
2 2 ,0 1 1 ,0 0 0
1 9 ,4 3 3 ,0 0 0
2 0 0 4 .6 末順位
1
2
3
8
↑
4
↓
7
↑
5
↓
6
↓
9
11
↑
13
↑
10
↓
12
↓
14
15
16
18
↑
20
↑
17
↓
19
↓
(*1)プエルトリコ含まず
(*2)PHS含む
【携帯電話
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
(参考)
(参考)
(参考)
普及率
上位20ヵ国(2004年12月末)】
国名
UAE
ルクセンブルグ(*3 )
イスラエル
香港
スウェーデン
チェコ
イタリア
アイスランド(*3 )
ギリシャ
キプロス
英国
台湾
オーストリア
デンマーク
エストニア
フィンランド
スペイン
ポルトガル
スロベニア
クウェート
日本
米国
中国
加入者数(2 0 0 4 .1 2 )
1 4 6 .1 2 %
1 2 6 .2 2 %
1 1 6 .6 0 %
1 1 2 .9 7 %
1 0 9 .0 2 %
1 0 4 .3 7 %
1 0 4 .1 0 %
1 0 0 .0 1 %
9 9 .0 3 %
9 8 .7 2 %
9 8 .3 2 %
9 6 .7 5 %
9 6 .6 0 %
9 5 .6 1 %
9 5 .1 1 %
9 4 .5 1 %
9 4 .3 9 %
9 4 .1 0 %
9 3 .2 2 %
9 1 .9 1 %
7 0 .8 3 %
6 1 .1 4 %
2 4 .3 6 %
2 0 0 4 .6 末順位
1
2
4
↑
3
↓
6
↑
7
↑
8
↓
10
↑
9
NEW!
13
↑
5
↓
11
↓
14
↑
NEW!
19
↑
12
↓
16
NEW!
NEW!
(*3)人口100万未満
出典:InfoCom「移動・パーソナル通信T&S ワールド・データブック」
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-4-
世界の携帯電話 国別加入者数 上位20ヵ国グラフ(2004年12月末)
○
○
携帯電話加入者数で世界第1位の国・地域は、中国。3億加入を超えている。
BRICsでは、ロシア、ブラジルの加入者数増が著しい。
【携帯電話加入者数
上位20ヵ国
グラフ(2004年12月末)】
(加入者数)
[単位:1,000]
3 5 0 ,0 0 0
3 0 0 ,0 0 0
2 5 0 ,0 0 0
2 0 0 ,0 0 0
1 5 0 ,0 0 0
5 0 ,0 0 0
0
米
国
日
本
**
中
国
*
InfoCom Research, Inc.
1 0 0 ,0 0 0
ロ
シ
ア
ド
イ
ツ
ブ
ラ
ジ
ル
出典:InfoCom「移動・パーソナル通信T&S ワールド・データブック」
イ
タ
リ
ア
英
国
フ
ラ
ン
ス
ス
ペ
イ
ン
メ
キ
シ
コ
イ
ン
ド
韓
国
ト
ル
コ
フ
ィ
リ
ピ
ン
世界の携帯電話市場の動向
タ
イ
イ ネン
シド
ア
ポ
ー
ラ
ン
ド
台
湾
2005年11月15日
南
ア
フ
リ
カ
*プエルトリコ含まず
**PHS含む
-5-
世界の携帯電話 普及率 上位20ヵ国グラフ(2004年12月末)
○
○
携帯電話普及率の上位では、人口が少ない国が上位にランクされるケースがある。
普及率上位20位までの各国の普及率が90%を超えている。
【携帯電話普及率 上位20ヵ国
グラフ(2004年12月末)】
(普及率)
[単位:%]
160%
140%
120%
100%
80%
60%
20%
0%
U ル
A ブク
E ルセ
グン
*
イ
ス
ラ
エ
ル
香
港
ス チ
ウ ェ
ェ コ
デー
ン
イ
ア
タ
イ
リ ラス
ア ン
ド
出典:InfoCom「移動・パーソナル通信T&S ワールド・データブック」
*
InfoCom Research, Inc.
40%
ギ
リ
シ
ャ
キ
プ
ロ
ス
英
国
台
湾
オ
ー
ス
リト
ア
デ
ン
マ
ー
ク
フ
エ
ィ
ス
ト ラン
ニ ン
ア ド
ス
ペ
イ
ン
ポ
ル
ト
ガ
ル
世界の携帯電話市場の動向
ス
ロ
ベ
ニ
ア
ク
ウ
ェ
ー
ト
(
参
考
)
日
本
2005年11月15日
(
参
考
)
米
国
(
参
考
)
中
国
*人口100万未満の国
-6-
世界の携帯電話 地域別加入者数・割合(2004年12月末)
○
2004年12月末時点の世界の携帯電話加入者総数は、およそ17億1,324.5万。
半年で約10%の増加。
地域別で携帯電話加入数の増加が最も著しいのはアジア・太平洋地域。次いで東欧。
○
【世界の携帯電話地域別加入者数と割合(2004年6月末)】
アフリカ 4 .1 %
東欧 8 .4 %
【世界の携帯電話地域別加入者数と割合(2004年12月末)】
東欧
中東
2 .1 %
中東
アフリカ 4 .6 %
2 .2 %
9 .8 %
アジア・太平洋
3 9 .2 %
アジア・太平洋
4 0 .5 %
中南米 9 .3 %
中南米
1 0 .1 %
北米 1 1 .8 %
北米 1 1 .3 %
InfoCom Research, Inc.
西欧 2 3 .8 %
地域
加入者数(0 4 年6 月末)
アジア・太平洋
6 2 4 ,9 1 1 ,0 0 0
西欧
3 6 6 ,8 3 6 ,0 0 0
北米
1 8 1 ,5 9 5 ,0 0 0
中南米
1 4 3 ,8 6 6 ,0 0 0
東欧
1 2 9 ,8 7 3 ,0 0 0
アフリカ
6 3 ,9 5 6 ,0 0 0
中東
3 2 ,2 1 3 ,0 0 0
合計
1 ,5 4 3 ,2 5 0 ,0 0 0
西欧
シェア
4 0 .5 %
2 3 .8 %
1 1 .8 %
9 .3 %
8 .4 %
4 .1 %
2 .1 %
1 0 0 .0 %
地域
アジア・太平洋
西欧
北米
中南米
東欧
アフリカ
中東
合計
2 2 .8 %
加入者数(0 4 年末)
6 7 0 ,9 8 2 ,0 0 0
3 9 0 ,9 0 1 ,0 0 0
1 9 3 ,3 7 0 ,0 0 0
1 7 3 ,0 9 5 ,0 0 0
1 6 7 ,6 0 5 ,0 0 0
7 9 ,6 0 1 ,0 0 0
3 7 ,6 9 1 ,0 0 0
1 ,7 1 3 ,2 4 5 ,0 0 0
世界の携帯電話市場の動向
2 0 0 4 年7 -1 2 月 加入者増分
△ 4 6 ,0 7 1 ,0 0 0
△ 2 4 ,0 6 5 ,0 0 0
△ 1 1 ,7 7 5 ,0 0 0
△ 2 9 ,2 2 9 ,0 0 0
△ 3 7 ,7 3 2 ,0 0 0
△ 1 5 ,6 4 5 ,0 0 0
△ 5 ,4 7 8 ,0 0 0
△ 1 6 9 ,9 9 5 ,0 0 0
2005年11月15日
シェア
3 9 .2 %
2 2 .8 %
1 1 .3 %
1 0 .1 %
9 .8 %
4 .6 %
2 .2 %
1 0 0 .0 %
-7-
世界の携帯電話 方式別加入者比率
○ 世界の携帯電話加入者の4人のうち3人は、GSM方式のサービス加入者である。
○ GSM事業者は第3世代(3G)方式としてW-CDMA方式を採用すると見込まれる。
よって、今後はW-CDMA加入者の存在感が増すことが期待される。
PDC
5 5 ,0 4 0 ,0 0 0
3%
PHS
7 9 ,7 4 0 ,0 0 0
4%
TDMA
8 5 ,3 3 0 ,0 0 0
5%
W -C D M A
2 2 ,4 4 0 ,0 0 0
1%
iDEN
2 0 ,8 1 0 ,0 0 0
1%
その他
8 ,2 3 0 ,0 0 0
0%
GSM
1 ,3 6 0 ,0 0 0 ,0 0 0
73%
InfoCom Research, Inc.
CD M A
2 4 7 ,8 3 0 ,0 0 0
13%
総加入数:18.8億 (2005年3月末)
「PHS」は小霊通(中国)を含む、「その他」はアナログ等
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
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InfoCom Research, Inc.
携帯電話方式の変遷
携帯電話方式 世代の変遷
最大データ通信速度
デジタル方式
beyond IMT-2000
エアインターフェース
をIP化。3G
から4Gへスム
ーズな移行
3.9G
3.5G
(第3.9世代)
(IMT-2000)デジタル方式
UMTS/W-CDMA、cdma2000等
100Mbps
4G
(第4世代)
2010 ~
高速データ通信専
用パケットサービスの
導入
(第3.5世代)
3G
(第3世代)
GPRS:GSMにな
かったデータ通信
専用パケット
サービスの導入
2Mbps(静止時)
384kbps(歩行時)
2001 ~日本から
2.5G
InfoCom Research, Inc.
(第2.5世代)
デジタル方式
PDC、cdmaOne、GSM等
2G
(第2世代)
28.8kbps(PDC)
64kbps(cdmaOne)
1992 ~ヨーロッパ・米国から
アナログ方式
NTT方式、AMPS等
データ通信無し
1G
(第1世代)
世界の携帯電話市場の動向
1979 ~日本から(自動車電話)
2005年11月15日
-10-
第2世代(2G:2nd Generation)
GSM(Global
◆
◆
◆
System for Mobile Communications)
1992年より運用開始されたデジタル・セルラー・ネットワーク
世界で最も普及率が高く、欧州・アジア諸国を中心
に世界中の200カ国以上の国や地域の500以上の事
業者に採用され、多くの国において国際ローミング・
サービスを提供
使用周波数帯に応じて現在GSM900、GSM1800、
GSM1900の3バージョンがある
①GSM900:900MHz帯の帯域を利用。GSMサービスの殆どが
GSM900
②GSM1800:1,800MHz周波数帯域で運用されるGSMシステム。
DCS1800として主に欧州都市部で採用
③GSM1900:1,900MHz周波数帯域で運用されるGSMシステム。
PCS1900として主に米国都市部で採用
GSM/US-TDMA/CDMA/PDC
US-TDMA/IS-136(Time Division Multiple Access)
◆
◆
◆
アメリカ大陸を中心に使用されているデジタル・システム
1992年にカナダで運用開始 米国では1993年からの運用
IS-136、D-AMPS(デジタルAMPS)とも呼ばれ
米国で最初に採用された2G(デジタル)のシステム
<主な採用国>
米国、カナダ、香港、マレーシア、フィリピン、
ニュージーランド、アルゼンチン、チリ、コロンビア
等
CDMA/IS-95(Code Division Multiple Access)
◆
◆
◆
◆
◆
<主な採用国、地域>
欧州諸国、日本・韓国以外の中東・アジア諸国、オセアニア
諸国、南北アメリカ、アフリカ等
米国クアルコム社が開発したデジタル・セルラー方式
CDG(CDMAデベロップメント・グループ)によりcdmaOneというブランドで展開
IS-95とも呼ばれ、南北アメリカ、韓国、日本、オーストラリア等で採用
日本ではDDIとIDO(現KDDI「au」)で1999年より全国展開
中国では2002年1月からチャイナ・ユニコムにて商用開始
<主な採用国>
韓国、米国、香港、シンガポール、中国、日本、
フィリピン、タイ、インドネシア、オーストラリア、カナダ、メキシコ、
ブラジル、ペルー、イスラエル 等
InfoCom Research, Inc.
PDC(Personal Digital Cellular system)
◆
◆
◆
NTTが開発した日本独自のデジタル・システム
日本の全事業者がこの方式を採用(のちにDDIセルラー
グループとIDO (現KDDI「au」)はPDCに加え
cdmaOneを導入)
海外への展開は行なわれていない
<主な採用国>
日本
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-11-
第3世代(3G:3rd Generation)
◆
◆
◆
◆
W-CDMA
2001年10月にNTTドコモが「FOMA」ブランドでサービス開始
英国のマンクス・テレコム、スウェーデンのユーロポリタン(現ボーダフォン)が2001年12月にサービス(トライアル)開始
2003年3月 イギリスとイタリアでハチソン3Gが「3」ブランドでサービス開始
GSM方式の導入諸国で随時このW-CDMAの導入を進めている。
欧州ではUMTS:Universal Mobile Telecommunications System と表現
InfoCom Research, Inc.
<主な採用国(サービス提供開始国)>
日本、英国、イタリア、ドイツ、オーストリア、オーストラリア、スウェーデン、デンマーク、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、UAE、香港等
※米国では一部で開始
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
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第3世代(3G:3rd Generation)
CDMA2000
2001年7月より韓国SKテレコムがcdma2000-1xをサービス開始、 2002年1月には1x EV-DOをサービス開始
◆ 2002年1月より米国ベライゾン・ワイヤレスがcdma2000-1xをサービス開始
◆ 日本では2002年4月よりKDDIが800MHz帯によりcdma2000-1xをサービス開始
◆ cdma2000-1xは2.5Gクラス、 1xEV-DO が3Gクラス
◆ cdma2000 1x EV-DOは韓国、日本、米国等で開始
◆ 2005年3月、クアルコムは高速無線通信技術「CDMA2000 1x EV-DV」の開発中止を表明
<主な採用国>
韓国、米国、日本、中国、インド、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、ブラジル、チリ、メキシコ、ルーマニア、ロシア、イスラエル、エジプ
ト、アルジェリア等
InfoCom Research, Inc.
◆
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-13-
携帯電話方式 世代の変遷(地域別)
3Gへ
第1世代
(1G)
日
本
欧
第2世代
(2G)
NTT方式
PDC
TACS
cdmaOne
TACS
GSM
InfoCom Research, Inc.
州
1Gから
第2.5世代
(2.5G)
第3世代
(3G)
W-CDMA
CDMA2000 1x
GSM
/GPRS
CDMA2000
(1xEV-DO)
W-CDMA
NMT
cdmaOne
CDMA2000 1x
CDMA2000
(1xEV-DO)
米
AMPS
GSM
国
W-CDMA
GPRS/EDGE
TDMA
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-14-
携帯電話方式 世代の変遷(方式別)
第1世代
(1G)
AMPS
第2世代
(2G)
第2.5世代
(2.5G)
TDMA
EDGE
(IMT-TC)
(General Packet
Radio Service)
TACS
PDC
第3.5世代
(3.5G)
UMTS
W-CDMA
(IMT-DS)
PDC-P
cdmaOne
cdma2000 1x
(IS-95)
(IMT-MC)
1x EV-DO
(1X Evolution - Data
Only)
OFDM?
HSDPA
(High Speed
Downlink Packet
Access)
Flash-OFDM?
OFCDMA
2x/3x
EV-DO
1xEV-DV
InfoCom Research, Inc.
第4世代
(4G)
第3.9世代
(3.9G)
GPRS
GSM
NTT
方式
第3世代
(3G)
(IS-136)
NMT
1Gから4Gへ
(1X Evolution - Data and Voice)
(Orthogonal
Frequency
CDMA )
VSF-OFCDM?
802.20
(MBWA )?
802.11n
(次世代
無線LA
N)?
802.16
(WiMAX)?
TD-SCDMA
(IMT-TC)
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-15-
InfoCom Research, Inc.
個別テーマ:
番号ポータビリティー
番号ポータビリティー 最近導入された国の状況
◆番号ポータビリティとは?
加入者が電話事業者を変更しても電話番号を変更することなく、元の電話番号のまま、変更後の電話事
業者のサービスを利用することができるようにするもの。
携帯電話の番号ポータビリティについては MNP(モバイル・ナンバー・ポータビリティ) と呼ぶ。
◇フランス
•2003年6月導入
→ 導入1年後、MNP累計利用者率0.4%(2004年6月末)
◇米国
•2003年11月導入
→ 導入1年後、MNP累計利用者数750万人
(2004年10月末:携帯→携帯間ポートのみ。固定→携帯間ポートは75万人。)
InfoCom Research, Inc.
•導入前の予測(導入後1年間で3,000万人の利用)には達していない。
•ベライゾン・ワイヤレスとT-モバイルUSAが多くの顧客を獲得。
◇韓国
•2004年1月導入(SKT) →2004年7月導入(KTF) →2005年1月導入(LGT)
•MNP導入に伴い、新サービスの導入など、事業者間の競争が激化。
導入から半年でSKテレコムのシェアは54.3%から51.3%へと低下したが、7月にKTFからのポーティングが開
始されたことも影響し、シェア低下傾向は止まった。
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-17-
番号ポータビリティー 各国の導入・利用状況
○ MNP(モバイル・ナンバー・ポータビリティー)制度は、海外の主要国ではすでに導入済。
○ MNPの利用が活発な市場は、香港、韓国、米国、北欧諸国など一部に限られる。
InfoCom Research, Inc.
国名
シンガポール
英国
香港
オランダ
スイス
スペイン
デンマーク
スウェーデン
オーストラリア
ノルウェー
ポルトガル
イタリア
ベルギー
ドイツ
フランス
アイルランド
フィンランド
米国
韓国
ギリシャ
リトアニア
スロバキア
ルクセンブルグ
オーストリア
MNP導入時期
1997年4月
1999年1月
1999年3月
1999年4月
2000年3月
2000年12月
2001年7月
2001年9月
2001年9月
2001年11月
2002年1月
2002年5月
2002年10月
2002年11月
2003年6月
2003年7月
2003年7月
* 1 2003年11月
* 2 2004年1月
2004年3月
2004年3月
2004年5月
2004年7月
2004年10月
延べ利用者数
31万(2002年 4月)
320万(2004年 9月)
651万(2004年 6月)
93万(2004年 8月)
12万(2003年12月)
270万(2004年 9月)
91万(2004年 8月)
72万(2004年 9月)
108万(2003年 6月)
100万(2004年 9月)
4万(2004年 9月)
300万(2004年 9月)
50万(2004年 8月)
35万(2004年 8月)
32万(2005年 3月)
14万(2004年 9月)
120万(2004年 9月)
850万(2004年10月)
442万(2005年 3月)
0.9万(2004年 9月)
1.5万(2004年 8月)
-
総加入者数
延べ利用者数
(2 0 0 4 年1 2 月末) /総加入者数(参考)
3,853,000
59,256,000
7,744,000
14,959,000
6,547,000
38,020,000
5,176,000
9,797,000
17,477,000
4,075,000
9,903,000
60,440,000
8,536,000
69,298,000
42,478,000
3,630,000
4,928,000
179,159,000
36,588,000
10,544,000
3,266,000
4,266,000
584,000
7,897,000
8.0%
5.4%
84.1%
6.3%
1.9%
7.1%
17.7%
7.4%
6.2%
24.5%
0.4%
5.0%
5.9%
0.5%
0.8%
3.9%
24.4%
4.7%
12.4%
0.1%
0.5%
-
*1
米国
2003年11月、全米主要100都市のみ
で開始。
それ以外の地域は2004年5月から開
始。
*2
韓国
2004年1月、SKテレコムから他事業
者へのポーティングのみ開始。
KTFからのポーティングは2004年
7月から、LGテレコムからのポー
ティングは2005年1月から開始。
出典:各種ソースより情総研調べ
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-18-
番号ポータビリティー 各国に共通する傾向
○ MNPが利用されるかどうかは、各国事業者の取り組み方によるところが大きい。
◎香港、韓国の場合
大規模な広告宣伝の展開
携帯電話利用者のMNPに対する認知度が向上
様々な新サービスの開始
潜在的なチャーン希望者にきっかけを提供
手頃な料金設定
利用者に割高感・煩わしさを感じさせない
InfoCom Research, Inc.
迅速な番号移行手続き
◎欧州(西欧)の場合
•通信事業者がMNPを積極的に宣伝することは、ほとんどしていない。
•制度として導入が決定した後も、導入への積極的な取り組み姿勢は、ほとんど見られなかった。
各国市場で下位事業者がMNPをチャンスと捉えて積極的に活用する動きも、あまり見られなかった。
•そのため上位事業者も下位事業者への顧客流出を防ぐための新サービスを提供する必要もなく、市場全体がMNP
導入により活性化することはなかった。
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-19-
InfoCom Research, Inc.
個別テーマ:
TVが見られる携帯電話
TVが見られる携帯電話 主要サービス/プロジェクト一覧
○ 海外でも、携帯電話でTVを見ることができるサービスの導入に注目が集まっている。
【世界の主な携帯電話向けTV放送サービス導入状況一覧】
配信方式
分類
国・地
域
サービス/プロジェ
クト名
関連する事業者/メ
ーカー等
配信方式
進捗状況
地上
アナログ
日本
(アナログ地上
波)
ボーダフォン、NEC
アナログ地上波
商用化済
韓国
(アナログ地上
波)
SKT、Samsung
アナログ地上波
商用化済
日本
モバイル放送
モバイル放送、東芝、 衛星DMB
シャープ等
2004年商用化
韓国
衛星DMB
TU Media(SKT傘下)、 衛星DMB
Samsung等
2005年1月トライアル開始、
2005年5月商用化
モナコ
MoDiSプロジェクト
Alcatel Space、
Agilent、Monaco
Telecom等
衛星DMB
(パイロットテス
トは地上設備で実
施)
パイロットテスト完了
(2004年10月)
韓国
地上DMB
SKT、KTF、LGT、
Samsung、LG等
地上DMB
2005年夏サービス開始予定
ドイツ
BMCOプロジェクト
Vodafone、Nokia、
Philips等
DVB-H、携帯電話
網(GSM/W-CDMA)
2004年上期パイロットテス
ト開始
フィン
ランド
Finnish Mobile TV
Digita(TDF傘下)、
DVB-H
Nokia、TeliaSonera、
Elisa
InfoCom Research, Inc.
衛星
デジタル
地上
デジタル
(携帯端
末向け)
世界の携帯電話市場の動向
2004年秋パイロットテスト
開始
出典:各種ソースより情総研調べ
2005年11月15日
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TVが見られる携帯電話 衛星DMB
韓国の衛星DMB
欧州の衛星DMB:「MAESTRO」
–2005年1月より、試験サービス開始
–欧州で検討されている衛星DMBプロジェクト
–2005年5月、有料化
–衛星からの放送波と、3G携帯電話を連携させたシステム構
成が特徴
• 加入費用
月額利用料
:20,000ウォン
:13,000ウォン
–地下鉄路線内にもギャップフィラーを設置
高出力静止衛星
–連続受信可能時間(電池寿命):2時間30分程度
–提供事業者:TU Media社
3G端末
• SKテレコムが筆頭株主
①衛星
Ku-BAND
12.214-12.239GHz
InfoCom Research, Inc.
Ku-BAND
13.824-13.883GHz
③衛星DMB
放送センター
S-BAND
2.630-2.655GHz
コンテン
ツ提供者
④Gap filler陰影
地域中継機
3G網
S-BAND
②Program
Provider
コンテンツ網
3G基地局
⑤Terminal
Samsung「SCH-B100」
出典:TU Mediaホームページ
出典:ITU-R SG8 Seminar(2004.9.9)資料を情総研にて修正
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
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InfoCom Research, Inc.
個別テーマ:
FMC(固定移動融合)
FMC 英国 BT Fusion
◆FMC(固定・移動融合)とは?
固定・移動通信の融合(FMC/Fixed and Mobile Convergence )とは、固定通信と移動通信で別になっているサー
ビス、もしくはネットワークを融合し、提供するサービスのことをいう。
○昨今、世界の主要通信事業者によるFMCへの取り組みが活発化している。
○その中でも固定電話と携帯電話を1つの端末で利用する「ワンフォン」サービスが注目されている。
【英国におけるFMC-「BT Fusion」】
【サービス概要】
【利用料金】
•1台の携帯電話端末と1つの電話番号で、自宅では固定電話
回線(ADSL)を利用したIP電話、外出時はGSM方式の携帯電話
として利用できる。
•通話発信したエリアの料金設定が、通話終了まで適用される。
(GSM圏で発信した通話は、通話中にホームゾーンに入ってか
ら終話しても、GSM通話として課金される)
•自宅(ホームゾーン)では、携帯電話端末から固定電話回線
(ADSL)への接続は無線(Bluetooth)で「BTホームハブ」へ
接続される。近い将来、Wi-Fiへ移行する計画。
InfoCom Research, Inc.
•BTホームハブは無料配布。
•BTの電話回線とブロードバンドの
パッケージサービスを利用している
ことが利用の条件。
料金
適用料金
3 ペンス/分[約5 .9 円](最低料金5 ペン
ス)[約9 .8 円]
1 時間まで1 通話5 .5 ペンス[約1 0 .8 円]
夜間および週末の通話
(超過は1 ペンス/分)[約2 .0 円]
月額9 .9 9 ポンドで(約1 ,9 6 0 円)時間帯
B T フュージョン1 0 0
に関わらず1 0 0 分
月額1 4 .9 9 ポンドで(約2 ,9 4 0 円)時間
B T フュージョン2 0 0
帯に関わらず2 0 0 分
平日昼間の通話
在宅時に英国内の
固定電話にかけた場合
固定電話の通話料金適用
外出時の通話
携帯電話の料金
その他
(※BTの固定電話及びB B T 固定電話
Tブロードバンドの契約が
B T ブロードバンド
必要)
世界の携帯電話市場の動向
月額1 0 .5 0 ポンド~(約2 ,0 6 0 円~)
月額1 7 .9 9 ポンド~(約3 ,5 3 0 円~)
2005年11月15日
-24-
FMC ワンフォンをめぐる背景
○ 「ワンフォン」は固定通信事業者の注目を集めるが、課題もある。
市場は「固定電話から携帯電話へ」シフト
○世帯内での携帯電話利用に関する調査結果(英国)
・携帯電話による通話の約30%は、固定電話のある自宅からかけられている*①
→自宅に固定電話がありながら、実際には携帯電話を利用するユーザーが多く存在する
固定電話を利用した方が料金が安く、しかも音質も良いという場合でも現実には携帯電話を利用
・携帯電話による通話の40%はオフィスから発信している* ②
・固定電話のない世帯が増加。世帯の20%は携帯電話のみ所有* ③
*①、 ③ はBT、 ②はアルカテル発表の調査結果
「ワンフォン」に注目する通信事業者
InfoCom Research, Inc.
○固定通信事業者
・ユーザーの固定電話離れに歯止めをかけたい。
・世帯内の携帯電話利用を固定網に取り込みたい
○移動通信事業者
・新たな機器の登場により、市場に活気を注ぎたい。
・競合事業者に既存顧客を奪われたくない。
「ワンフォン」のサービス展開上の問題点
○基本的には、料金に関連する点が多い。
•(BTフュージョンの場合)同サービスを利用するためには、ユーザーが3つの異なるサービス「BT固定電話」「BTブロードバン
ド」「BTモバイル(携帯電話)」を契約しなければならない。
•基本的には「固定電話料金 < 携帯電話料金」であるという前提のもとに、ユーザーに料金メリットがあるサービス。この前提が
あてはまらない場合、ユーザーが得るメリットは小さくなる。
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-25-
FMC FMCの分類
InfoCom Research, Inc.
○ FMCには、さまざまな形態がある。
ユーザーの利便性を向上するサービスは「ワンフォン」ばかりではない。
ネットワーク側
端末側
顧客サービス側
固定電話網
固定電話端末
固定電話
顧客サービス
携帯電話網
携帯電話端末
携帯電話
顧客サービス
例
ボイスメールボックス
(留守番電話機能)の
統合
例
例
ワンフォンサービス
請求書の統合
受付センターの統合
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
-26-
InfoCom Research, Inc.
個別テーマ:
海外の携帯電話端末
海外の携帯電話端末 新製品の傾向
○ 海外でも、W-CDMA対応機種が増えてきている。
○ 海外では、日本市場向け端末以上に高機能な機種も少なくない。
○ 海外では、超低コストで製造される端末も登場している。
Motorola ROKR
Samsung SCH-V770
Nokia 6680
イメージング機能
に注力した端末
Motorola
A1010
ビジネス用途向け
機能を強化した端
末
LG NS1000
Motorola RAZR
InfoCom Research, Inc.
iTunes対応携帯電話
700万画素デジタルカ
メラ搭載機
Samsung Z130
ビデオストリーミ
ング機能を強化し
た端末
薄型携帯電話機
(厚さ13.9mm)
超低コスト端末
(製造コスト27ド
ル)
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
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InfoCom Research, Inc.
個別テーマ:
ARPU(加入者当り収益)
ARPU 主要携帯電話事業者のARPU比較
○ ARPU(Average Revenue Per User)は、プリペイド顧客とポストペイド顧客で値が大
きく異なる。
○ プリペイド顧客が中心の欧州市場では、プリペイドARPUが全体のARPU(Blended ARPU)
を押し下げる傾向が見られる。
【主要移動通信事業者のARPU(2004年度:月額)】
\ 1 0 ,6 7 9
\ 9 ,6 0 6
\ 6 ,9 8 4
\ 6 ,5 2 0
\ 5 ,5 4 8
\ 7 ,2 0 0
\ 5 ,1 6 6
\ 4 ,1 5 8
\ 3 ,4 6 3
\ 5 ,3 8 3
\ 5 ,0 0 4
\ 6 ,1 4 8
\ 4 ,5 7 2
P o s tp a id A R P U
\ 3 ,5 3 2
\ 1 ,3 6 6
\ 2 ,5 4 8
\ 2 ,1 1 9
\ 2 ,0 7 6
B le n d e d A R P U
InfoCom Research, Inc.
P re p a id A R P U
V
a
od
fo
(
ne
独
V
)
a
od
fo
(
ne
英
V
)
a
od
fo
(
ne
伊
)
S
V
•
•
•
(
FR
iz
er
仏
on
)
W
ir e
le
(
ss
米
SK
)
le
Te
2004年もしくは2004年度業績に関する各社公表資料をもとに情総研作成。
Verizon Wireless、SK Telecom、NTT DoCoMoについては、ポストペイド
ARPUおよびプリペイドARPUは非公表。
ARPUは通常、通話料および基本料金(固定料金)収入、データ通信収入か
らなるが、定義は各社ごとで若干の相違がある。
c
(
om
韓
Vo
)
n
fo
da
e(
日
T
NT
本
)
C
Do
oM
o(
日
本
)
通貨換算(2005年4月1日 http://www.oanda.com/による)
1英ポンド=202.6円
1ユーロ=139.0円
1米ドル=107.2円
1ウォン=0.105円
世界の携帯電話市場の動向
2005年11月15日
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