情報技術の知識

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テーマ別解説
「3種の知識」による指導法
東京経営短期大学 経営総合学科 准教授
玉田 和恵
テーマ別解説
1 「3種の知識」による指導法
原則の知識
道徳的な知識
状況の知識
情報技術の知識
判断するための
見方・考え方
合理的判断の知識を
育成する
世の中が変化しても対応できる見方や考え方を
短時間で指導する必要があるため、
開発された指導法
テーマ別解説
2 「3種の知識」:道徳的な知識
道徳教育の目標
情報モラル判断に必要な
道徳的知識
1.自分自身
自己意識
節度、思慮
2.他人との関わり
他者意識 思いやり、礼儀
3.社会との関わり
社会意識
正義、規範
テーマ別解説
◆道徳的な知識(具体的な内容)
道徳的知識
下位尺度
自分に関すること 節度
他人との関わり
に関すること
社会との関わり
に関すること
内
容
欲しいものが我慢できるか
思慮
正しいかどうか判断できるか
思いやり
相手を思いやる気持ちがある
か
礼儀
相手を不快にしないように気
をつけられるか
正義
正しいことを実行できるか
規範
ルールを守れるか
テーマ別解説
3 「3種の知識」:情報技術の知識
情報モラル判断に必要な情報技術の知識
基本的なコンピュータの特性と仕組み
情報通信ネットワークの特性と仕組み
情報技術に関連する法律の知識
テーマ別解説
◆情報技術の知識(具体的な内容)
情報技術知識
デジタル化の
仕組み
内
容
・文字コード・2進数表現・標本化・アナログとデジタル
の違い
情報通信ネット ・情報通信ネットワークの種類・接続の種類と特徴・
ワークの仕組み ネットワーク上のデータの公開性・セキュリティ・個人
認証・暗号化・通信プロトコル(通信手順、通信速度、
伝送媒体の性質とノイズ)・変調方式・誤り検出・訂
正・通信路における情報の流れ(パケット交換の仕組
み)・情報の圧縮・コンピュータ資源
情報公開・保護 ・情報の保護の必要性・情報真偽・誤った情報や偏っ
た情報が人間の判断に及ぼす影響・不適切な情報へ
と個人の責任
の対処法・情報発信者の責任・匿名、偽名の問題
情報技術は進展するため、問題に直面した際には自己学習をすること、
専門的な知識のある人に尋ねることが重要であることを強調する
テーマ別解説
4 「3種の知識」:合理的判断の知識
問題に直面
ある
分からない
技術的な問題はないか
ない
実行中止
自己学習
親や教員に聞く
分からない
自己学習
親や教員に聞く
自分が被害にあわないか
起こらない
ある
分からない
人に迷惑をかけないか
かけない
起こる
自己学習
法律の専門家に聞く
法律的な問題はないか
ない
かける
(判断のための見方・考え方)
実行
分からない
自己学習
情報技術に詳しい
人に聞く
テーマ別解説
5 授業展開の例(座学50分)
① 学習内容の確認
② 道徳的知識の想起・確認
③ 問題提起
④ 情報モラル判断に関連する情報技術の知識を解説
⑤ 判断の枠組みを観点別に解説、学習者自身で考えさせる
⑥ 見方・考え方の定着→類例、新規事例での演習
テーマ別解説
6 情報モラルの評価
基準
段階1
段階2
段階3
知識・
理解
知らない
用語の定義を
知っている
内容を理解してい
る
思考・
判断
判断できな
い
指導内容と類似
度の高いものに
ついては判断で
きる
新規事例につい
ても判断でき、適
切な判断理由が
述べられる
関心・
意欲・
態度
知識がない 知識があり、判断 知識があり、判断
ため不適切 できるのに、不適 でき、望ましい態
な行為を行う 切な行為を行う
度をとる
「技能・表現」は、「知識・理解」に含めて評価する