SGMLによる『情報管理』誌の冊子体・電子版同時作成の開始と全文検索

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Transcript SGMLによる『情報管理』誌の冊子体・電子版同時作成の開始と全文検索

雑誌とホームページの同時制作
SGML活用事例紹介
SGMLによる『情報管理』誌の編集・印刷と
電子ジャーナルの同時作成
科学技術振興事業団 科学技術情報事業本部
「情報管理」編集事務局 森田 歌子
1999.4.14
はじめに
• SGMLと電子出版
– 『情報管理』誌での活用事例
• 『情報管理』誌SGML編集システム
– SGML文書処理システム
– 『情報管理』誌SGML編集・印刷システム
• 『情報管理』SGML編集の実際
– 原稿入稿から冊子体発行までの実際
• Web版『情報管理』
– SGML-HTML変換の概要と流れ
『情報管理』での活用例
• SGMLによる文書作成・文書処理を目的として開発した
JICST-DTDの紹介。
• SGMLによる文書作成・処理・編集・印刷の一貫作業を
実現した『情報管理』誌SGML編集システムの紹介。
• このシステムは,『情報管理』誌1999年4月号の編集・
印刷作業から運用開始
• 4月号より,印刷物と電子ジャーナル(Web版)の同時
提供を開始(http://johokanri.jst.go.jp)
SGMLシステム構築の目的
• シングルソース・マルチユースの実現
• 編集・印刷工程の作業量軽減・期間短縮
• 印刷物,電子ジャーナル,全文DBの作成経費の
重複回避と節減
SGMLと電子出版
SGMLの目的
• 科学技術論文一次情報および二次情報の電子
的交換・流通
• 情報交換・共有における変換・調整処理等の作
業をなくす
• データベース作成のための論理的調整(標題・
著者名・所属等の仕分け)の機械的処理
• SGMLタグと印刷上の編集仕様との対応付けに
よる出版物への利用
SGMLとは 1
• 各種の文書・文献を電子化するための国際規格
(フルテキストデータベースや電子図書館のための規
格でもある)
• SGMLを直訳すれば「標準汎用マーク付け言語」
• SGMLは文書・文献の電子化に一般的に対応で
きる基礎的な方法
• その一つの利用として印刷への応用が可能
SGMLとは 2
• Standard Generalized Markup Language
• ISO8879(1986年に国際規格となる)
• 1986年にISOで制定された電子的に文書を取り
扱うための計算機言語
• 1992年に日本工業規格になる
– (JIS X4151)「文書記述言語SGML」として制定
SGMLとは 3
• MarkupとGeneralized
• 編集者が見出しやテキストに書体やサイズ,体裁など
の指定を原稿上に手書きで書き込むことで固有と汎用
がある
• 固有:体裁を記述するためのコマンドで,使用する印刷
機器やソフトウエア専用
• 汎用(Generalized):文章の構造を記述するもので,見
出し,本文,参考文献等の文章の要素の始点と終点を
マークし,ソフトは要素ごとの体裁を指定し,印刷する
ので機器によらない
SGMLの可能性
• 電子出版(CTSやDTPより優れた点)
– 印刷の体裁ではなく文書の(意味的な)構造を記述しているので,ま
ず文書DBを作り,それを元に印刷物やCD-ROM,WWWへ利用
できる
• データベース
– テキストDBが扱える,図表も大丈夫
– 構成要素を指定した検索が可能
– HypertextやHypermedia
• 情報の共有(文書等の交換・流通)
– ワープロソフト間の互換性や文書作成者の書き方を気にする必要が
ない
SGML文書の構成
1.SGML宣言
– SGMLを任意のシステムで処理するための宣言
2.文書型定義(DTD)
– 文書の論理構造の記述
3.文書インスタンス(実現値)
– 文書の本文
SGML文書の構成
1.SGML宣言
•
使用する文字集合,具体構文の有効範囲,使用されているSGML
機能,処理に必要なアプリケーション固有機能等を宣言する
•
SGML文書を処理する際に必要な機能を受け手に対して明らか
にするもの
•
コンピュータではなく受け手の人が読むもの
SGML文書の構成
2.文書型定義(DTD)
•
Document Type Definition (文書型定義)の略
•
文書テキストの構造をSGMLの構文を使って定義・記述するも
ので,論文,レポート等文書の種類によって構造が異なるので,
それぞれにDTDも異なる
•
階層構造と非階層構造(存在場所を問わない)の両方の記述
が可能
•
文書の論理構造の記述
– 要素の宣言(ELEMENT)
– 属性の宣言(ATTLIST)
– 実体の宣言(ENTITY)
SGML文書の構成
3.文書インスタンス(実現値)
• 文書の本文
– DTDに従ってマーク付けしたテキストで,普通のテキストに
SGMLの特有のマークを埋め込んだもの
SGML化に適する文書
• 文書の構造がしっかりしている文書
(例)
・議事録,伝票等の定型文書
・設計書,マニュアル類,規格書,法律書等内容の一部に
変更はあるが寿命の長いもの
・電子出版を目的とする文書,データベース化したい文書
SGML文書作成のツール
• SGML対応エディタ
– DTDに従ってelementの開始タグを画面上に出し,入力する。
開始タグや終了タグを意識せずに入力できる
• SGMLパーサ
–
–
–
–
DTDのチェック
作成したテキストがDTDに沿っているかのチェック
SGML形式テキストデータベースへの変換
リンク機能:SGMLテキストデータベースからDSSSLやLaTeX
への変換
• フォーマッタ
– SGML形式テキストデータベースをレイアウトして出力するソフト
ウエアで,レイアウト能力の低いものを簡易フォーマッタという
• SGMLの知識はなくてもツールを使えば誰でも
SGML文書を作ることができる
SGMLによる出版方法
•
従来のCTSなどと基本的な違いはない
•
従来の出版システムは組版が直接の目的
•
SGMLは文書データベースが直接の目的で組版は二次的に作
られる
•
処理の手順が大きく異なるが,文章構造を厳密に規定(書体や
書式の識別等)しておけば,処理手順も工程もさほど変わらない
•
文章構造が複雑でデータベースやCDーROM等構造そのもの
が重要な場合は,CTSでは対応困難でもSGMLでは効率よく作
成でき,データ処理の作業が楽になる
『情報管理』誌SGML編集システム
JICST-DTD開発の目的
• 科学技術論文一次情報および二次情報の電子的交
換・流通
• 情報交換・共有における変換・調整処理等の作業を
なくす
• データベース作成のための論理的調整(標題・著者
名・所属等の仕分け)の機械的処理
• SGMLタグと印刷上の編集仕様との対応付けによる
出版物への利用
• 1994年1月~1996年3月
JICST-DTDの規定
*『情報管理』誌の文章構造の分析(資料1
p1~3)
論文,講演,連載,ディスカッション,ニュース,図書紹介,
アナウンス,文献の紹介の8種類に大別
構造と 構造要素
論文 =ド キュ メ ント タ イ ト ル, 著者の詳細+, アブス ト ラ ク ト +, 出版情報, 本文 , 後付?, 参考文献?, 謝辞?
講演 =ド キュ メ ント タ イ ト ル, 著者の詳細 , アブス ト ラ ク ト +, , 講演 , , 参考文献?
連載 =ド キュ メ ント タ イ ト ル, 著者の詳細 , アブス ト ラ ク ト +, , 本文 , , 参考文献?
ディ ス カッ ショ ン=ド キュ メ ント タ イ ト ル, 著者の詳細+, , , ディ ス カッ ショ ン
ニュ ース = , , , , ニュ ース ?
図書紹介 =ド キュ メ ント タ イ ト ル, 著者の詳細 , , 出版情報, 図書紹介? , , , , レポート ?
アナウ ンス = , , , , アナウ ンス
文献の紹介 =ド キュ メ ント タ イ ト ル, 著者の詳細?, , , 内容紹介 , 後付?, 参考文献?
JICST-DTDの定義とタグ名の設計
• 『情報管理』誌の文章構造を基にDTDファイル
の構造を定義
• 「ISO12083:1994(E)」で規定されたDTD
のタグ名を使用
• DTD全体の構成を単純化し,DB検索に必要
な範囲に限定
• 図・表,数式・化学式は内部表記と外部参照を
採用
JICST- DTD TREE構造(資料1
D
T
D
エ
ン
テ
ィ
テ
ィ
二次情報 DTD
mt.dtd
基本ドキュメント DTD
paper.dtd
基本 DTD 構造構成
paper.ent
構成要素
info-uni.ent
p4~9)
雑誌 DTD
mag.dtd
要 素
char.ent
予稿集 DTD
book.dtd
数 式
math.ent
化学式
chem.ent
1996.04 現在の構造
• JICST-DTDの概要(資料2,3)
<!-- ===================================================================== -->
<!--
論文構造エンティティ("paper.ent")
-->
<!-- ===================================================================== -->
<!-<!-<!-<!-<!--
===================================================================== -->
エンティティの説明
-->
===================================================================== -->
この構成要素エンティティは、科学技術論文の文書内で記述される,
-->
構造に関係する要素を定義している。
-->
<!-- ===================================================================== -->
<!-- このエンティティファイルでは、以下のような要素を定義している。
-->
<!-JICST論文番号(doccode)
-->
<!-論文タイトルグループ(tigrp)
-->
<!-ti
論文タイトル
-->
<!-subt
論文サブタイトル
-->
<!-著者の詳細(author)
-->
<!-auname
著者の姓名
-->
<!-fname
著者の姓
-->
<!-sname
著者の名
-->
<!-group
団体著名
-->
<!-profile
著者のプロフィール
-->
<!-photo
著者の写真
-->
<!-- +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ -->
<!-論文の本文
-->
<!-- +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ -->
<!-- h1 セクション(レベル1):文書の詳細とセクション(レベル2)が記述できる -->
<!-- h2 セクション(レベル2):文書の詳細とセクション(レベル3)が記述できる -->
<!-- h3 セクション(レベル3):文書の詳細とセクション(レベル4)が記述できる -->
<!-- h6 セクション(レベル4):文書の詳細が記述できる
-->
<!-- t
セクションのタイトル
-->
<!-- topic 見出し
-->
<!ELEMENT body
- O ((%info-uni;)*,topic*,h1*)
-- 論文の本文
-->
<!ELEMENT h1
- O (t,(%info-uni;)*,topic*,h2*)
>
<!ELEMENT h2
- O (t,(%info-uni;)*,topic*,h3*)
>
<!ELEMENT h3
- O (t,(%info-uni;)*,topic*,h4*)
>
<!ELEMENT h4
- O (t,(%info-uni;)*,topic*)
>
<!ELEMENT t
- O (%fulltxt;)
>
<!ELEMENT topic
- O (t,(%info-uni;)*)
>
<!ATTLIST (h1,h2,h3,h4,topic) id
ID
#IMPLIED
>
<!-- +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ -->
<!-論文の後付け
-->
<!-- +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ -->
<!ELEMENT add-txt
- O (t?,(%info-uni;)*,topic*)
>
<!ATTLIST add-txt
id
ID
#IMPLIED
>
<!-- +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ -->
<!-ELEMENT
MIN CONTENT
(EXCEPTIONS)
-->
<!ELEMENT bibcmt
- O (%text;)
>
<!ELEMENT bibgraph
- O (bibhead?,bibitem)*
>
<!ELEMENT bibhead
- O (%text;)
>
<!ELEMENT bibitem
- O (((bibauth*,bibti?,bibsubti?,bibserti?,
bibvol?,bibno?,bibed?,
bibcount?,bibpub?,bibyear?,
bibpage*,bibcode?)|(bibfree))) +(bibcmt)
>
<!ELEMENT (bibauth,bibti,bibsubti,bibserti,bibed,bibcount,bibpub)
- O (%text;)
>
<!ELEMENT (bibcode,bibyear,bibvol,bibno,bibpage)
- O (#PCDATA)
>
<!ELEMENT bibfree
- O (%text;)
>
<!ATTLIST bibgraph
type (reference|quotation) reference
>
<!ATTLIST (bibitem)
id ID #IMPLIED
-- 属性:ID
-->
<!ATTLIST (bibauth,bibti,bibsubti,bibserti,bibcount,bibpub)
%a.lang;
>
<!ATTLIST bibpage
type (begin|end|total) begin
-->
<!ATTLIST bibcode
doccode (ISSN|ISBN|CODEN) ISBN
-->
<!-- 論文構造要素エンティティ("paper.ent")の終了
-->
要素Paper の属性type
要素(paper)
の属性
(type)
内
容
IP テンプ レート type
備
考
article
論文
report
報告
lecture
講演
commentary
解説
serial
講座
feature
特集
talk
対談
interview
インタビュー
review
レビュー
introductory
紹介
activities
日本じょう ほう 紀行
promenade
ぷろむなーど
Information ordering technique
情報整理術
A Information of words
まんが
beginning of the book
巻頭言
beginning of the year
年頭所感
stopover
途中下車
meeting
集会報告
new book
図書紹介
pinup
Pi n
JICSTnews
J I CST 通信
J ST 通信に変更
overseas
海外通信
国際会議案内に変更
literature
海外文献紹介
editor
編集後記
proceedings
予稿集の論文
*J I CST
情報界のト ピックスを適用
JICST 東西南北に変更
イメージデータで対応
コラム終了のため作成せず
UP
作成対象外
DT Dの基本設計終了後, コラム名の変更や中止, 新規などがあるが,
類似のレイアウト 形式持つもので対応する
『情報管理』誌SGML編集システム
• この『情報管理』誌SGML編集システムは,下記の
二つから構成されている。
• JICST-DTDに基づいたSGML文書作成を支援す
るツールとしてのJICST-SGML文書処理システム
• JICST-SGML文書処理システムで作成されたSG
ML文書を使い,印刷物作成のために使用する『情
報管理』誌SGML編集・印刷システム
• 参考:資料4
SGML文書による編集・印刷の流れ(シングルソース・マルチユース)
(2) 『情報管理』誌SGML編集・印刷システム
(1)JICST-SGML文書処理システム
0)原稿入稿,編集 論文の
FD,E-mail
電子文書
カタログ
文書
FD,E-mail
1) SGMLデータ作成
JICST
-DTD
3)自動組版
カタログ
フォーマット処理 レイアウト
2) Import
Interleaf5
<SGML>文書
SGML文書
5) Export
6)全文DB
データ
ベース
7)全文DB
6)SGMLHTML
自動変換
5)データ修正
レイアウト変更
6)版下出力
印刷・製本
印刷・製本
HTML文書
7)電子
ジャーナル
レイアウト文書
7)印刷物
発行
4)著者校正
『情報管理』誌SGML編集・印刷システム
• WS上で動作するInterleaf5の制御言語であるInterleaf
Lispで構築した。
• JICST-SGML文書処理システムで作成したSGML文書
をInterleaf5文書形式に変換し,編集(組版,レイアウト,
文字校正等)を行う。
• 編集が完了したInterleaf5文書を印刷用版下として使用
する。
• 編集の完了したInterleaf5文書をSGML文書として保存
し,電子ジャーナル・全文DB用のデータを作成する。
• 保存したSGML文書をHTMLに変換し,電子ジャーナルと
して冊子体と同時に発行する。
システム構築の目的
• 論文執筆者にとって使いやすいツール開発のための試作
• 文書データの一元的管理・多元的利用(マルチユース)
• JICST-SGML文書処理システムの実用化
• 編集・印刷工程の作業量軽減・期間短縮
• 印刷物,電子ジャーナル,全文DBの作成経費の重複回避
と節減
システム構築のポイント
• 文書作成
– ビジネス市場で普及しているアプリケーションで文書を作成でき
ること
• 編集・印刷
– 印刷・出版に利用できるアプリケーションで編集・印刷を一貫作
業として行えること
• 基本的な文書フォーマット
– 電子文書の標準であるSGMLを扱えるアプリケーションを使い,
管理できること
• 多様な発行媒体への対応
– 様々な利用者に対応できるよう,様々な媒体(冊子体,Web等)
での発行に利用できること
• 重複作業の回避
– 様々な媒体での発行は原稿段階から最終発行まで,一貫作業
で行えること
『情報管理』誌の編集・印刷に必要な
組版ソフトウエアの機能
• データ作成の同時性
– 著者校正やレイアウトの変更などの編集・印刷データの修正を,
元のSGMLデータに反映させることができること。
• レイアウト機能
– 二段組みと一段組みの混在が可能で,図表のレイアウトが自由
にできること。
• 柱,脚注が扱える
• コラムごとに異なったレイアウトデザインに対応可能
• 日本語の学術文献に合ったフォントを使用できる
• イメージデータのみのページが混在できる
導入ソフトウエア
• Interleaf5基本(製品)
– Interleaf5の基本操作に関する製品
• Interleaf5ブックカタログオプション(製品)
– 大量文書管理オプション
• Interleaf5<SGMLオプション>(製品)
– SGMLのImport/Exportオプション(Leafdocのみ)
• Interleaf5<SGML Toolkit>(製品)
– DTD組込み,Import/Export処理カスタマイズ用オプション
• Perl V5.001(Free ware)
– Importの前処理、Exportの後処理時にテキスト変換処理で利用
開発ソフトウエア
• JICST-DTD用SGML文書からのImport処理
• JICST-DTD用SGML文書へのExport処理
• JICST-DTDのInterleaf5コンポーネントへの割付
• カタログによるフォーマット処理
–
–
–
–
論文属性用レイアウトカタログ
その他の属性用レイアウトカタログ
奥付け(編集後記)用カタログ
目次用レイアウトカタログ
• Importの前処理,Exportの後処理
各ソフトの動作概要と流れ
タグの割付
タグの順番変更
Entity追加など
Interleaf5<SGML オプション>
Interleaf5<SGML ToolKit>
『情報管理』誌SGML編集・印刷システム
Import
Export
Interleaf5ブックカタログ
書式管理・Vol管理
Interleaf5基本
(文書編集)
文書編集・構成
システムにおけるデータ変換の流れ
★ SGML文書データ変換の流れ
カタログ
文書
SGML
文書
Import処理
Export処理
タグ付き
テキストデータ
フ
ォ
ー
マ
ッ
ト
処
理
Interleaf5
<SGML>
文書
タグ付き
Interleaf5文書
システムの機能
• Import機能
– JICST-DTDに沿ったSGML文書(DTDの規約に基づいて記述され
たSGMLインスタンス)から,Interleaf5<SGML>文書(Interleaf5文
書にSGMLタグ情報が埋め込まれている)に変換する機能
• カタログによるフォーマット変換機能
– ImportしたInterleaf5<SGML>文書を,記事の種類別に書式情報を
変換する(レイアウト)機能
• Export機能
– Interleaf5<SGML>文書を,JICST-DTDに沿ったSGML文書に変
換する機能
このシステムを使うことにより,JICST- DTDに沿って作成されたSGML文書を,版下
作成用のInterleaf5文書形式に変換し,Interleaf5での文書編集が可能。また,校
正したInterleaf5文書を再度,JICST- DTDに沿ったSGML文書に保存し,全文DB,
電子ジャーナル用のデータを重複作業なしに,一貫作業として作成できる
システムの機能と流れ
★ 『情報管理』誌SGML編集・出版システムの機能
カタログ
文書
①前処理
② Import
③カタログ
フォーマット
処理
….cgm
….sgm ….Tiff
…_gml
⑤後処理
…_cgm
…_Tif
④ Export
SGML
インスタンス一式
①前処理 ------- --- > Import 準備
② Import 処理 -------- > Import
③ カタログフォーマット処理 -- > フォーマッティング
④ Export 処理 -------- > Export
⑤ 後処理 --------- > インスタンス再現
Interleaf5
<SGML>文書
ImportとExport
★ ImportとExport
< h1 id="Xh1X1"><t>は じ め に</t>
<p>Science Citation Index (SCI)の引用文献
調査による個人論文の引用分析と
Journal
Citation Repos (JCR )のImpact Factor (IF)
による論文掲載雑誌の評価は,研究業績査定,
購入雑誌審査や投稿雑誌の選定などに今日では
利用者間で積極的に活用され, ISI の当初の目
的とは別に発展的に利用されるようになってい
る。もっとも本来どう利用するかは利用者の自
由で,制作者の意図とは必ずしも関係ないのだ
が,一私的機関の評価法にこれ程普遍的な権威
が与えられている例は珍しい。そもそもこれら
は絶対評価ではなく相対的一般的なもフであり,
また伝統的な総合評価ではなく特定の論文ある
いは雑誌単位の引用評価であるが,他に信頼す
べきツールがいこともあって,これが今日にお
ける唯一のいる事実は否めない。</p>
<p> 雑誌論文は必然的にその分野で文献引用影
響率(IF)の高い世界の一流誌に
< p>結論からいうと日本での引用文献調査は事
実上不可能である。第一に役に立つ二次資料が
ないので,一次資料からの途方もない無限の孫
引きを繰り返さねばならない。わずか
に
SciSearchに採録された一部のquality papers
Import
SGMLインスタンス
< h1 id="Xh1X1"><t>は じ め に</t>
<p>Science Citation Index (SCI)の引用文献
調査による個人論文の引用分析と
Journal
Citation Repos (JCR )のImpact Factor (IF)
による論文掲載雑誌の評価は,研究業績査定,
購入雑誌審査や投稿雑誌の選定などに今日では
利用者間で積極的に活用され, ISI の当初の目
的とは別に発展的に利用されるようになってい
る。もっとも本来どう利用するかは利用者の自
由で,制作者の意図とは必ずしも関係ないのだ
が,一私的機関の評価法にこれ程普遍的な権威
が与えられている例は珍しい。そもそもこれら
は絶対評価ではなく相対的一般的なもフであり,
また伝統的な総合評価ではなく特定の論文ある
いは雑誌単位の引用評価であるが,他に信頼す
べきツールがいこともあって,これが今日にお
ける唯一のいる事実は否めない。</p>
<p> 雑誌論文は必然的にその分野で文献引用影
響率(IF)の高い世界の一流誌に
< p>結論からいうと日本での引用文献調査は事
実上不可能である。第一に役に立つ二次資料が
ないので,一次資料からの途方もない無限の孫
引きを繰り返さねばならない。わずか
に
SciSearchに採録された一部のquality papers
SGMLインスタンス
Interleaf5<SGML>文書
Export
Interleaf5<SGML>文書
『情報管理』誌の編集作業
• 執筆者から受け取った原稿を元に,JICST-SGML文書処理シ
ステムの入力支援ツールを使用して,SGML文書を作成する。
• 各文書ごとに『情報管理』誌SGML編集・印刷システムにより,
印刷用の版下を作成する。
• 編集作業が終了し,Exportを行ったSGML文書をHTMLに
変換し,電子ジャーナルのデータを作成する。
編集作業の流れ
• Import処理
– JICST-SGML文書処理システムで作成した1号分のSGML文書
を記事単位でImport処理し,Interleaf5文書に変換する。
• 組版(レイアウト・編集)
– 記事単位に,記事の種類別のカタログによるフォーマット変換をし,
レイアウト・編集を行う。
• 著者校正
– レアイウト・編集したものを出力し,著者校正を依頼する(郵送,
Fax等)。
編集作業の流れ
• 印刷用版下作成
– 著者校正の赤字修正やレイアウトの変更などの編集作
業が全て終了したら,台割(1号分の記事配置)を行う。
– Interleaf5の基本編集機能を使い,表紙,奥付け,目次
を作成する。
• Export処理
– 編集工程での文章構造の修正や文字修正等を元のSG
ML文書に反映させるためにExportを行う。
• SGML-HTML変換
– Exportの終了したSGML文書をHTMLに変換し,電子
版を作成する。
システム導入による編集・印刷工程の変化
• データの一元管理
• 編集者と印刷所の役割分担
編集・印刷工程における役割分担
0)原稿入稿,編集
FD,E-mail
1)SGML文書作成
3) 組版・レイアウト
2)IMPORT
Interleaf文書
SGML文書
5)EXPORT
6)全文DB
6)HTML自動変換
5)データ修正
レイアウト変更
6)版下出力
印刷・製本
データベース
HTML文書
7)電子ジャーナル
7)印刷物
4)著者校正
システム導入による編集・印刷工程の変化
• データの一元管理
• 編集者と印刷所の役割分担
• 作業量軽減と期間短縮
• 経費の節減
今後の課題
• 原稿を執筆する著者が抵抗のないような,簡単
な執筆規定の作成
• SGMLデータ入力支援ツールのエディタ拡張
• SGML編集・印刷の移行に伴う作業の変化に対
応できるような,印刷業界への啓蒙
• システムのレベルアップと操作の簡便性の向上
今後の課題
• 平成12年度以降の電子版(Web版)の提供方法
– 課金システムの検討
– 論文単位の提供方法の検討
• 全文データベースの提供
– SGML全文検索システムの実用化
• 『情報管理』誌SGML編集システムの提供
– JICST-DTDの公開
• XMLへの拡張の検討
– JICST-DTD対応XML文書作成支援ツール
– XML文書対応組版ソフト