透析中の血圧、循環動態について

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透析基礎学習会 No.4
透析中の血圧、循環動態について
クリットライン、急速補液の意義、
グリセオールとアルブミネートの違い
著作権で何枚か削除してます
血圧の決定要因
平均血圧 = (収縮期血圧 + 2×拡張期血圧)/3
腎臓における血圧調整
腎血流量
圧・利尿機構
3大要素
尿細管糸球体
フィードバック機構
糸球体内圧の調節
腎交感神経
腎障害が無い場合は摂取したNaを血圧を変えず排泄できる
アンジオテンシンⅡ
ナトリウム貯留
全身血管抵抗
容量
血
圧
バランスが崩れると 全身血圧の上昇
糸球体内圧の上昇や容積の増加
糸球体硬化
腎障害
→
透析
血圧低下の要因
抹消血管抵抗の上昇抑制
透析中の循環動態
除 水 に よ る 循 環 血 液 量 の 低 下
(hypo‐volemic shock)
血液中から除水を行なう体重の8%で、成人なら
4~5lである。除水が進むにつれて血管外の体
液が血管内へ移動してくるが、それには少し時間
が必要であり、血液透析中には一時的に循環血液
量が減少する。生体はこれに対してカテコラミン
を分泌するなどにより、心拍数を上げたり末梢血
管を収縮させたりして対応する
透析中の循環動態
• 透析による循環血液量の低下
除水を行なわなくとも循環血液量が一時的に低下
する。血液透析によって尿素などが除去されると、
血清の浸透圧がその分低下し、その結果として、
浸透圧差によって水分が血管内から間質液・細胞
内へと移行する(広義の不均衡症侯群)血管外の
体液が血管内に移行するのが遅れる
除水した以上に循環血液量が減少
透析よりもECUM のほうが安定しやすい
血圧低下の要因
抹消血管抵抗の上昇抑制
血圧低下の要因
交感神経活性の低下
生理的には、循環量が減少しても交感神経刺激
が増大、末梢血管抵抗増加で血圧維持される。
透析患者様は自律神経機能低下
DMや高齢者のような心機能低下患者は、末梢血
管収縮が不十分で血圧低下を来たす。
血圧低下の要因
抹消血管抵抗の上昇抑制
血圧低下の要因
アセテート透析
→
バイカーボ透析
酢酸イオン
• 末梢血管拡張作用
• 心機能抑制作用
今の重曹透析でも軽微ながら、重症の循環器
合併症患者では起こり得る。
アセテートフリー バイフィル
透析中の血圧・循環動態
ショック(shock)?
血圧の低下
臓器・組織への酸素の供給が低下する
脳・細胞
ダメージ
細胞障害が生じる
特殊な透析中の血圧低下
• ブラジキニン産生によるアナフィラキシーショッ
ク→まれではあるが、アンジオテンシン変換
酵素阻害薬(ACE)服用患者で、血液浄化膜
に触れることによるブラジキニン賦活化により、
異化が遮断、ショックに陥る。
特殊な透析中の血圧低下
血圧酸素分圧低下
pH上昇によるHb酸素飽和度低下
アデノシンの関与も報告あり
特殊な透析中の血圧低下
• 除水が進み、エネルギー代謝が活発な臓器が
虚血にいたるとATPの合成が阻害され、ATP
の加水分解によりアデノシンが大量産生
遊離したアデノシンは、血管拡張作用がある
• 半減期は10数秒といわれている
• 分子量(C10H13N5O4)
血圧低下の予防策
(1) 体重の増加を低く抑え、透析中の必要除水
量を少なくする
(2)透析時間を延長し、透析中の必要除水量を少
なくする
(3) DWが低くないか検討する
(4) 透析前の降圧剤の投与を止める
(5) 透析中の食事摂取を控えさせる
(6) 透析開始前に 昇圧剤を服用する
(7)カフェイン 300 mgを急速な血圧低下の生じや
すい透析後半に投与する
血圧低下時対処
急速補液の意義
血圧低下が起こった。その場合の対処法として、
急速な補液は血圧下降に有効とされる。
少量の補液であっても急速に補液することにより、
組織の虚血が軽減する
血圧回復
急速補液からの血圧回復
虚血
組織の虚血改善
細動脈壁の緊張度増大して動脈再収縮
細静脈の貯留血は中心静脈へ
毛細血管圧低下して間質からの水分移動
クリットラインモニター
ヘマトクリット
血中酸素飽和度
体外循環時のHt値をリアルタイムかつ
非観血的にモニタリング、その変化率
から循環血液量の変動率を算出し、連
続表示する
クリットラインモニターで
なにがわかるのか
• 連続的にHtを測定することにより、循環血液量の変
化率を算出し、治療中の血管内ボリュームの変動を
見ることができる。
• Htアップ→%BVグラフ低下→循環量減少
• 組織間液側から血液側への水分移動(プラスマリフィ
リング)もモニターの変化率で推測できる。
循環血液量が減った?
血管内の血液自体が減ったの
ではない
水分が減少、血液が濃縮され
た状態になっています
グリセオール?アルブミネート?
どちらにするか??
グリセオール
アルブミネート
グリセオール
• 高浸透圧液の一種 (生食1:グリセオール約7)。
• 頭蓋内圧亢進、頭蓋内浮腫治療剤、眼圧降下剤。
• Glycerin投与により、局所脳循環が虚血→正常
に血流増加がみられた、脳充血部位→虚血部位
への血流再分配作用も見られる。
・循環血液量を増加させる作用がある。
(心不全患者への投与は注意。 )
・生食500ml(4.5gの塩化Na)、グリセオール200ml(1.8g)含
まれている。ほぼ、同等の塩化Na量となる。
アルブミネート
• 低アルブミン血症改善。
また、plasma refillingの低下を改善する為
に使用する。
• 血液回路に充填し、始めに生食が入ること
による血液が一時的に薄まり、血圧が下が
りやすい状況を防ぐ(膠質浸透圧の維持)目
的。TP値が低い方に使用すると効果的。
グリセオールとアルブミネートの違い
• アルブミネート
低アルブミン血症によるplasma refillingの低下を
改善する為に使用する。長時間血管内に留まり、
補液効果が続く。
• グリセオール
循環血液量を増加させる作用がある。高浸透圧で
水分を血管に引き込むが、毛細血管壁を透過、
細胞外へも拡散する為、一時的。
お疲れ様でした