インターネット・ヘビーユーザーを 対象とした音楽配信

Download Report

Transcript インターネット・ヘビーユーザーを 対象とした音楽配信

インターネット・ヘビーユーザーを
対象とした新たな音楽配信モデルの可能性
-ポータルサイトから始まるエンターテインメント塚田ゼミナール Bチーム
佐藤弘章 岩田学 松原淳也
1
はじめに
ミリオンセラー数推移
30
25
20
15
10
5
0
1992年
1996年
シングル
データ元:日本レコード協会
2000年
2004年
アルバム
2
はじめに
「レコード」から「CD」に
メインフォーマットが変化して数十年…
こんな状態になったにも関らず、
何故「CD」がメインスタイルとして
存在し続けているのか?
3
はじめに インターネットに
アクセス
多彩になった音楽への接触方法
 20世紀…
進化を続けるパソコンのスペック
コンテンツ
と合わせてインターネットも進化、
CD、TV、ラジオ、有線
通信速度は年々高速に…
音楽専用チャンネル(CS)、コンサート
ホーム・コンテンツ・サーバー
インターネットこそ
無限大の可能性を秘めた
 21世紀…
CD、TV、ラジオ、有線21世紀の音楽へのアプ
ローチ方法なのでは?
音楽専用チャンネル(CS)、コンサート
インターネット
気軽に音楽を持ち運べるプレーヤー
音楽配信から今後のスタイルを見出す
4
第一章 インターネットユーザーの増加
1)ブロードバンド・ユーザーの環境・意識データ推移
 現在のインターネットユーザー推移

2000年前後~現在までの全体推移

ブロードバンドとナローバンドとの利用時間差(レジュメ)


年齢別利用推移(レジュメ)
利用者性別比比較
3点から考察した結果から私達が定義する
インターネット・ヘビーユーザーを導き出す
5
インターネット使用者推移
6000
単位:万人
5000
4000
3000
2000
1000
0
1999
2000
インターネット使用者(全体)
自宅・勤務先、学校の機器両方からの使用者
データ元:インターネット白書2003
2001
2002
2003
自宅の機器からの使用者
携帯電話・PHSのみの使用者
6
体
全
70
代
以
上
60
代
50
代
40
代
30
代
20
代
80
70
60
50
40
30
20
10
0
10
代
単位:%
利用者性別構成比比較(2003年)
男性
女性
※10~40代、共に男女共、同水準
データ元:インターネット白書2003
9
第一章 インターネットユーザーの増加
1)ブロードバンド・ユーザーの環境・意識データ推移
 現在のインターネットユーザー推移
かつてに社会におけるユーザーが
多数派を占めていた時代から…
 完全にホームユーザーによる利用へと
変化した

10
第一章 インターネットユーザーの増加
1)ブロードバンド・ユーザーの環境・意識データ推移
 私達が定義する
インターネット・ヘビーユーザーとは?


ブロードバンドユーザーであること
自分の所有するパソコンを、年々環境と共に合わせて
変えていっているユーザー
※自分の環境を周りの環境に合わせる
…では現在のパソコンのスタイルは?
11
第一章 インターネットユーザーの増加
2)インターネット・ヘビーユーザーの定義
テレビやCD・DVD観賞から、
そこから録画・録音した音楽・映像ファイルを楽しめる事ができる。
自分が見たい、聞きたいコンテンツを、好きな時に、
自由自在に引き出せる事ができる。
12
コンテンツ
コンテンツ
13
「CD」だと…


場所をとる
一々CDから録音する手間がある
パソコンをホーム・コンテンツ・サーバーとして存在させ、
その中で、インターネットを使い、色々なコンテンツを得る事
つまり、音楽分野に至っては
「音楽配信」がコンテンツとしての役割を担う
現在の実態は?
14
第二章 音楽配信市場の現状
1)音楽配信の現状
5月以降、音楽配信市場が約
iTunes
現在の音楽配信は、「勝ち負け」よりも、むしろ市場の「定着・不定着」
20倍に膨れ上がり、現在も毎
サービス開始から1年8カ月で2億
のほうが重要な課題となっている。合わせて、近年(2003年~2004
週25万DL以上を維持
曲のダウンロードを達成した、iPod
年)音楽配信市場は世界的に大きなターニングポイントを迎えている。
の世界的大ヒット
販売価格
英国の大手小売会社テスコ
市場規模(2003年)
が11月18日より音楽配信事業
Rhapsody
日本…約15億円(CD総生産額の約260分の1)
へ参入、今後の動向は…?
今年急激に会員数を伸ばし、現在
約55万人の有料会員を抱える
米国…約10億ドル弱
要因
備考:欧州(英国)…現在シングル市場の25%の割合を占める
カタログ数
音楽配信の可能性がアメリカで見出されてきているが
DRM
日本における音楽配信は厳しい状況が続いている
15
要因1:販売価格
フルアルバム
1曲単価
レンタルCD
1470~2400円
158~270円
シングル100円前後
アルバム300円前後
米国 9ドル99セント~
14ドル99セント
79~99セント
日本
1曲単価、アルバム共に約2倍の価格差
レンタル市場が存在する日本において、この価格設定で
消費者は利用価値を見出せるだろうか?
16
要因2:配信カタログ数
現時点での配信カタログ数
日本
Mora…約10万曲
その他…約2万曲~8万曲

米国
iTMS…約100万曲
Rhapsody…約75万曲

既に10倍近い差!
配信カタログ数から見て日本の音楽配信を
ユーザーが魅力的と感じることができるだろうか?
17
要因3:DRM
日本
米国
DRM 【Digital Rights Management】
不可
最大5台のMacPC
2台目以降の
デジタルデータの著作権を保護する技術。
PCへのコピー
(iTMSの場合)
端末へのコピー
無制限
回数制限が主
別途料金の場合もあり
事業主体とDRMの関係

日本…レーベル主導の事業→
厳しいDRMが反映
CD-Rへのコピー
可
不可が主
別途料金の場合もあり

米国…ソフトウェア会社主導→比較的ゆるいDRMが反映
バックアップ
比較的簡単
ファイル形式
によるが複雑
重
D
R
M
軽
D
R
M
軽DRMでの海外の成功から見て
重DRMの日本の成功はありえるのだろうか?
20
要因3:DRM
2004年12月近辺のトピックス
日本の音楽配信市場がSonyを中心に規制緩和

ATRACのみの採用を固持し続けていたSonyが、ついに
mp3との併用を示唆
音楽市場をリードしてきたSonyがmp3を採用する事は
これまで固持していたコンテンツ保護からの妥協であり
強固な著作権保護国「日本」におけるタブー行為

端末へのコピー、CD書き込みを一部許可したMora推奨
ツール「SonicStage 2.3 for Mora」のDLを開始
日本も少しずつDRM緩和へと動き出した
21
以上3要素からの考察
今年の終わりに差し掛かったところで、やっとDRMから
日本の音楽配信における改善の見込みが出てきたが、
それでも現在の状態では、価格面、使い勝手、カタログ
数の点から日本の消費者が利用するかは厳しい
3点を早い段階で解決していく必要がある
+
付
見
But…米国と同じやり方が通用するかは疑問
加
出を
(要因:レンタルCD、著作権の強度、市場が邦楽中心)
す
blog
3点を補う「+α」を駆使して、日本独自の音楽配
ポータルサイト
信のあり方を見出してみてはどうか?
22
第三章
新スタイル「音楽配信」+
「ポータルサイトから始まるネットライフ」
1)検索系ポータルサイトの現状

現在は…
Yahoo!
84.2%の利用率

情報検索自体で確実に1日1回以上利用し
また約一割弱のユーザーは一日10回以上
利用している
23
6
4.6
検索エンジンの利用頻度
1.9
6.5
必ずユーザーは
検索エンジンは
通る
51.3
29.6
データ元:インターネット白書2004
1~4
5~10
11~14
15~19
20~
殆ど使っていない
24
すでに2000年の段階でも…
(サイバーマーケティングより)

インターネットで利用した経験があるサービス



検索エンジンサービス 91.5%
電子メール 83.3%
利用頻度が一番多いサービス


検索エンジンサービス 24.1%
電子メール 29.5%
インターネットの利用スタイルとしては
「メール」「検索サービス」が欠かせない
25
26
数々のポータルサイトコンテンツに
ユーザーを誘導できる
インターネット上での
購買プロセスの変化はどうなのか?
27
第三章
新スタイル「音楽配信」+
「ポータルサイトから始まるネットライフ」
2)「ポータル」から「ブログ」まで

インターネット上の購買プロセス
楽曲という製品の存在を知り、購入を視野に入れ始める段階
楽曲に関連する情報を検索する段階
手持ちの情報で製品代替案を評価する段階
実際に購買する段階
製品購入後に経験する満足や不満足に誘発されて行動する段階
28
ポータルサイト
音楽配信
ポータルサイト+アーティスト ブログ
Etc…
アーティスト
コンテンツ(音楽配信etc)
音楽
1stAction 「検索する」
+etc
新たなアーティストと
リスナーの関係性
・アーティストの新曲情報
2ndAction 「音楽配信」
・アーティストの活動情報
このアクションは?
・歌詞(あの歌詞の曲は…?)
・試聴
第二次アクション
聞く
ユーザー
ブログ
29
31
アーティスト
ブログ
リスナーのブログ
コンテンツ
新たなコミュニケーションスタイル
32
第三章
新スタイル「音楽配信」+
「ポータルサイトから始まるネットライフ」
2)「ポータル」から「blog」まで

何故「blog」なのか?



HTML…ある程度のスキルと時間が必要
blog…サービス元のプログラムを使えば、簡単に自
分のblogが作れる スキルも時間も要らない
ブログの認知度…(インターネット白書2004データ)
約4割と過半数を超えない

しかしまだ浸透していないサービスだからこそ、
blogを活用すればいいのでは?
33
何故ブログなのか?

ブログのメリット

使い勝手が良い


皆が使いこなせる




HTMLにそれほど詳しくない人でも簡単なインターフェースで
ブログの運用が可能になる
しかし更なるカスタマイズをするにはある程度のスキルと時
間が必要になってくる
記事もすぐに出やすい、書きやすい
検索すれば上位ヒットしやすい
誰もが情報発信者になりえる
36
ブログと他システムの相違点
ブログ
1.
2.
HTML
1.
2.
ブログ
1.
2.
BBS
1.
簡単に始められる
レベルアップしたカスタマイズにはある程
度のスキルが必要だがソフトはいらない
始めるにはある程度のスキルが必要
ソフトを買わなければある程度のパフォー
マンスはできない
誰でも始められ情報発信が可能になる
書き込んだ情報発信は検索すれば上位
ヒットしやすい
誰でも書き込めるが情報発信はできない
37
音楽配信でブログ記事検索
12月12日付検索件数 3,857件
1日で11件アップ
16ブログ
50件分の検索結果を見ただけでも
12月13日付検索件数 3,868件
4日で81件アップ
12月17日付検索件数 3,949件
検索元:未来検索 livedoor
検索ワード:音楽配信
書き込んだ情報はすぐに反映され、
検索でもヒットしやすい
38
「ポータルサイト」+「ブログ」+…

「製品購入後に経験する満足や不満足に誘発されて行
動する段階」
・あるアーティストの楽曲を聞いた後に、そのアーティス
トの以前の曲が聞きたいという行動
・そのアーティストのファンになる等といったアーティスト
に対しての情報をより知りたいといった行動
・他の関連アーティストの楽曲を聞いたリスナーの意見
を聞きたいという行動

この段階では、ポータルサイトから、そしてポータルサイ
トから派生したブログを通じて、新たなアーティストとリス
ナーとのコミュニケーションを作れるはずである。
40
ブログサービス
音楽が欲しい
ユーザー
ポータルサイト
楽曲
音楽が欲しい
ユーザー 付加価値
音楽配信を含んだコンテンツ
41
ブログサービス
検索エンジンを通じて
アクセスしたユーザー
ポータルサイト
音楽配信を含んだコンテンツ
42
ブログを見に来た
ユーザー
ブログのユーザー
ブログサービス
自分のブログ
ポータルサイトのコンテンツ
をプラグイン
ポータルサイト
音楽配信を含んだコンテンツ
43
ユーザー
音楽配信を含んだコンテンツ
ブログ
その他のコンテンツ
ポータルサイト
ポータルサイトの中を
ユーザーはアクション、アクセスし続ける
44
最終的結論

ポータルサイトは、
エンターテインメントのプラットフォーム
となる可能性を秘めているのではないか?


インターネットユーザーがまず通る道である検索系ポー
タルサイトから、様々な、ポータルサイトが行うサービス、
そして新たなコミュニケーションツールであるブログの一
貫したラインを通るプロセスにより、新たな音楽を楽しむ
スタイルが実感できるのではないだろうか?
そして、ポータルサイトとブログ等のサービスを駆使した
展開を行い、活性化を行えば、今までになかった音楽ス
タイルのあり方を音楽配信から見出すことができ、同時
に音楽配信市場活性化の起爆剤となりうるのでは?
45