収支悪化の主な要因 その4
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Transcript 収支悪化の主な要因 その4
秩父市水道事業の
現状と将来像について
の説明会
秩父市水道部
資料2
今、水道事業がピンチです!
(収支を悪化させる主な要因のまとめ)
1 ライフラインの危機=施設更新費の増大・・・・ 1
2 給水収益の減少 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
3 料金改定の遅延 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
4 浦山ダム建設・維持管理費の負担 ・・・・・・・ 20
5 簡易水道の会計統合 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
収支悪化の主な要因
その1
(ライフラインの危機=施設更新費の増大)
1
ライフラインの停止?
・もし、真夏に大断水が発生した場合、
あなたは1週間、お風呂に入らず
に過ごせるでしょうか?
・もしも、老朽管の多い秩父市だけが
災害復旧が遅れ、他の地域の復旧が
早い場合、市内企業活動への影響は?
2
1 危険サイン=有収率の急低下
%
危険なサイン!
年度
吉田上水・簡水
統合
大滝・荒川簡水
統合
3
2 漏水と有収水量
・『有収水量』とは浄水場から各家庭のメーター
まで給水される水量のことで、水道料金をいた
だける水量です。
・一般家庭
・事務所 等
水道水
メーター
浄水場
100%
<コスト>
電気料
薬品費
人件費
減価償却費…
漏水
有収水量とならず、
「損失」
となる
有収水量
水道料金
約70%
約30%
4
3 地区(水系)別「有収率」と「管路の耐震化率」
あなたの地区の状況は?
地
区
秩
父
吉
田
水系
有収率
(%)
橋立
管路の
耐震化率
(%)
水系
有収率
(%)
65.1
大血川
65.0
別所
83.6
栃本
97.5
高篠
54.2
落合
70.0
大谷・日向
87.5
中津川
78.9
南
56.3
三峰
70.0
塚越
72.1
谷津川
56.3
石間
92.3
安谷川
62.8
白岩
40.2
半納
98.1
中郷
63.4
女形
57.3
地
区
大
滝
3.04
荒
川
8.87
管路の
耐震化率
(%)
9.28
0.47
90%~(全国平均以上)
80~90%未満
60~80%未満
60%未満
5
4 水道管路の現状と対策
~高度成長期に布設された水道管が一斉に老朽化~
法定耐用年数
40年
秩父市の水道管の延長
約 600 km (うち、石綿管 約50km)
現在
現在の工事資金で更新できる
年間の概算更新距離 約6km
更新に100年かかる
更新を50年で行うためには
目標
イメージ
現在の2倍以上の更新費用が必要
6
5 浄水場の更新
「浄水場」=水道の「心臓」
大規模なリニューアルが必要な「橋立浄水場」(改良工事から約50年経過)
7
(参考)耐震化基幹管路A,Bルート概略図
~秩父市水道の新たな大動脈づくり
~
Bルート(2.5km,口径350 mm)
秩父病院
浦山川
取水口
導水管
(更新)
250mm×3
350mm
橋立
浄水場
(更新)
セーブオン
影
森
停
車
場
線
〈
県
道
小
鹿
野
〉
<中央通線(大通り)>
中心市街地
(住宅・金融・商業・サービス業の中心)
配水本管(更新)
秩父県土
整備事務所
橋立川
取水口
導水管
(更新)
450mm
東京電力前
配水本管(更新)
秩父市役所
<国道140号>
秩父消防本部
秩父警察署
大野原
交差点
Aルート(8km,口径300~700mm)
※数値は計画値です
8
6 まとめ(更新工事費)
• 「浄水配水施設」・「老朽管更新」全体計画
1 橋立浄水場等
2 石綿管・基幹管路(A・Bルート)の更新
3 吉田・大滝・荒川関係
56.6億円
85.4億円
16.8億円
(当初計画8年間:H25~32年度)
158.8億円
+石綿管以外の老朽管更新経費(算定中)
上記を含め、5年の財政計画では
平成26~30年度の施設更新事業費 約 66.8億円 を見込む
9
(参考)老朽管の現状
・漏水状況
1日2件以上、年間
約6200万円の損失
・老朽管内面
平成25年9月 田村地内漏水現場
【呼び径100×45°ダクタイル曲管】
(1976 年布設,埋設年数30 年)
10
収支悪化の主な要因
その2
(給水収益の減少)
11
1 秩父市の将来人口予測
(ちちぶ定住自立圏共生ビジョン H25.3.22 改訂版より)
人
(合併時)
(2005年)
(2035年)
12
2 合併後、1人当たり一日平均使用量の推移
(ℓ)
(ℓ)
(ℓ)
年々節水傾向にある!
13
3 給水収益の減少と収支の悪化
災害に強い施設づくりのため、
黒字体質に戻し、施設更新費用
を捻出する必要がある。
損益
分岐点
年度
14
4 給水収益の減少理由と対策
(減少理由)
1 少子高齢化・人口減少
2 企業・一般家庭の節水傾向
3 企業・事業所の撤退
社会経済情勢の
変化
企業誘致の推進
広域化の推進
縮小型社会に対応する経営努力
15
収支悪化の主な要因
その3
(料金改定の遅延)
16
1 過去の水道料金改定の状況
17
2 料金回収率の推移
(%)
料金回収率とは? :料金で費用がまかなわれているか
どうかを示した重要な指標
皆野・長瀞へ
分水開始
100%未満NG!
健全経営のためには、
100%以上に改善す
る
必要がある。
低下
ダム負担金
支払開始
ダムの二次精算分
の追加負担
18
3 まとめ
• 平成24年度は1個売ると12円20銭(※1)の
損をする品物を年間約900万個(※2)売って
いる 『逆ザヤ状態』
• ただし、『逆ザヤ』であることを市民は知らない。
私たちは危機感を持って、これをお知らせし、そ
の解消に努める必要がある。
早急に料金を適正な水準にする必要がある。
でなければ、『倒産』である。
※1:売価154円 ― 原価166.2円
※2:年間有収水量が8,990,740m3
19
収支悪化の主な要因
その4
(浦山ダム建設・維持管理費の負担)
20
1 浦山ダム建設費の負担
浦山ダムは、1,844億円という巨額の費用をかけて
完成しました。
H11年度(H33年度まで)から建設費の償還が開始し、
秩父市の負担割合・償還金合計は、次のとおりです。
埼玉県
東京都
秩父市
342 / 1,000
142 / 1,000
30 / 1,000
→元利償還金合計 約60億円(23年間)
21
2 元利償還金約60億円の負担割合
① ダム計画時
2/3 埼玉県補助金
↓
② H12~18年度
1/3 埼玉県補助金
↓
③ H18年度以降は
1/3 埼玉県補助金
2/3 秩父市
1/3 秩父市一般会計
※学校耐震化推進のため、水道会計の支出に。
22
1/3 秩父市
(年1.06億円支払)
3 浦山ダムの維持管理費
• 秩父市水道事業では、「建設負担金」とは別
に、割合に応じた、浦山ダムに係る維持管理
経費を毎年度支払っています。
• この負担金は、浦山ダムが存在する限り、永
久に支払い続けることになります。
※支払見込額:年間約4,300万円
※H11~25年度支払累計約6.06億円
23
4 浦山ダムからの固定資産税収入
年度
金額(千円)
年度
金額(千円)
12
405,514
21
457,982
13
396,538
22
592,794
14
378,397
23
576,406
15
366,415
24
560,046
16
355,102
25
544,114
17
516,454
小計
6,608,590
18
500,999
19
486,072
26
527,790
20
471,757
27
511,956(以降漸減)
(以下見込額)
※ H25年度までの収入合計は約66.1億円
※ ダムの固定資産税は、水道会計収入でなく、一般会計の収入と
なっています。
24
5 ダムに係る水道事業負担合計
(料金負担分)
1 浦山ダム建設費負担
2
〃 維持管理負担
3
合計 年間負担額
年1.06億円
年0.43億円
1.49億円
学校耐震化事業も完了する中、
浦山ダムに係る負担を助成し、
「料金改定率」を圧縮したい。
25
収支悪化の主な要因
その5
(簡易水道の会計統合)
26
1 簡易水道とは?
• 独立採算を原則としている上水道事業とは別に、
採算のとれない山間地域でも水道を普及させる
ため、国策として設けられた制度。
• 給水人口は 101人~5000人以下。
• 全国に5672箇所ある。(H24.3.31現在)
• 平均すると、約6,000円の収益を上げるのに約
10,000円の費用がかかるとも言われ、運営の
多くは 自治体からの繰出金で賄われている。
27
2 簡易水道への一般会計繰出基準外金額
決算書数値
(単位:円)
吉田上水・
簡水
H12~H16
繰出合計額
大滝簡水
91,000,000 171,707,000
荒川簡水
合計
9,553,000 272,260,000
単年度平均
繰入額
54,452,000
合併による簡水会計統合で、「 0 」に
簡水の不採算部分の助成を復元し、
「料金改定率」を圧縮したい。
28