第1回柏市下水道事業経営委員会資料
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Transcript 第1回柏市下水道事業経営委員会資料
(柏市下水道事業経営委員会資料)
柏市の下水道事業
手賀沼の蓮の花をイメージした
れんこちゃん
1
平成26年10月17日
柏市土木部下水道経営課
目次
1 下水道の役割
2 柏市の下水道事業(概要)
3 下水道整備費の状況(平成26年度予算)
4 県と市の役割
5 課題と対応
6 対応策の優先順位(平成26年度予算額)
7 対応策①(雨水:幹線整備1,2)
8 対応策②(汚水:老朽管対策1,2)
9 対応策③(長寿命化事業)
10 対応策④(汚水:北部区画整理事業)
11 対応策⑤(汚水:未普及対策)
12 対応策⑥(借入の状況)
13 経営の健全化(使用料のあり方1,2)
14 経営の健全化(地方公営企業法の適用)
15 中長期計画の進め方
2
1 下水道の役割
分流式
合流式
3
雨水がたまり浸水被害が起きないように
水を流す雨水管
直接川へ
税金
(公費)
家庭から出る生活排水などを流す汚水管
下水処理場を
経由して川へ
使用料
(私費)
雨水と汚水を同時に流す合流管
汚水と同様
両方
-1-
2 柏市の下水道事業(概要)
事業概要
汚水計画図
○昭和35年事業着手
H1~H13 年50億円投資
○汚水人口普及率
約88% (H25末)
○雨水幹線整備率
約50% (H25末)
柏市
課題1
柏駅
課題2
汚水対策
①建設から維持管理の時代へ
管延長:約1,000km
耐用年数:50年
【課題】
・施設の更新時期の到来
②北部区画整理事業との整合
事業費整備率 約53%(H25末)
【課題】
・区画整理事業に合わせた整備
③合流区域の分流化
⇒公共水域の水質保全
【課題】
・分流化が必要
雨水対策
○集中豪雨,ゲリラ雷雨の発生
○被害の状況(H19.6月,H20.8月)
浸水地区 約60箇所
床上:112件 店舗:141件
(合計:253件)
⇒汚水整備から雨水整備へ
【課題】
・浸水箇所の解消
4
行政区境界
手賀沼流域下水道区域
江戸川左岸流域下水道区域
合流区域
-2-
【参考】 人口:406,813人(H25末)
面積:114.9km2
3 下水道整備費の状況(平成26年度予算)
歳出予算163億円の内訳
下水道事業費用 92億円
資本的支出 71億円
営業外費用 建設改良費等
営業費用 77億円
33億円
15億円
減価償却費 41億円
雨水整備費
20億円
汚水整備費
8億円
28億円
企業債償還金等
38億円
事務費等
3億円
県への建設負担金
2億円
下水道整備には,多額の費用と年数が必要です。
柏市では,国の交付金,起債等の財源を考慮すると,雨
水と汚水を合わせて,今後も20億円程度の投資規模とな
る見込みです。
5
-3-
4 県と市の役割
県
大規模な下水道(流域下水道)
・二つ以上の市町村の下水を広域的に集めて,
終末処理場で浄化し,公共水域に放流する。
流域下水道の整備
・幹線管渠及び終末処理場の建設及び処理場
での下水の浄化を行う。
市
小規模な下水道
・流域下水道の幹線管渠に接続するため,行政
区域内の管渠の整備を行う。
県への建設負担金及び維持管理負担金
・県が実施する流域下水道の建設及び維持管理
に係る費用を負担金として支払う。
千葉県流域下水道計画図
江戸川左岸流域下水道
手賀沼流域下水道
印旛沼流域下水道
6
-4-
江戸川左
岸流域
8市
市川市,松戸市,流山市,野田市,柏
市,船橋市,浦安市,鎌ヶ谷市
手賀沼流
域
7市
我孫子市,柏市,流山市,松戸市,鎌
ヶ谷市,印西市,白井市
印旛沼流
域
12市1町
千葉市,成田市,佐倉市,船橋市,八
千代市,鎌ヶ谷市,習志野市,四街
道市,八街市,印西市,白井市,富里
市,酒々井町
5 課題と対応策
投資規模
役割分担
課 題
整備費 約28億円規模
雨水幹線整備
汚水幹線整備等
20億円
8億円
・市内60箇所の浸水箇所
の解消
※床上浸水を優先
【3つの大きな課題】
・施設老朽化対策
・北部区画整理事業の整備
・合流区域の分流化
・効率的なコミプラの切替
・未普及地区の解消
下流からの計画的な整
・増尾,加賀地区(H22
当面の対応 備
~26) ・豊四季・今谷上町
(H25~) ・豊住・永楽台地区
(H26~)
7
-5-
・柏駅周辺の老朽管の更新
・北部区画整理に合わせた整備
・柏駅周辺の分流化
・未普及整備は,南部清掃工場
関連の増尾,逆井地区
6 対応策の優先順位(平成26年度予算)
【当面の対応】
【優先順位】 【理 由】
雨水整備
下流からの計画的な幹線整
備
・増尾,加賀地区(H22~
26)
・豊四季・今谷上町(H25
~)
・豊住・永楽台地区(H26
~)
・浸水対策の解消 15.8億円
1
汚水整備
・柏駅周辺の老朽管の更新
・北部区画整理に合わせた整備
・柏駅周辺の分流化の検討(H25)
・未普及整備は,南部清掃工場
関連の増尾,逆井地区
26年度予算額(
28億円の内訳)
・北部の街づくり 3.4億円
・老朽化対策 0.8億円
・老朽化対策 1.3億円
2
・北部の街づくり 3.5億円
・分流化の推進 0.2億円
(5億円)
3
・未普及整備
(3億円)
※優先順位を踏まえた,整備費28億円(雨水+汚水)
8
(20億円)
-6-
7 対応策①(雨水:幹線整備1)
9
目標:H27までに床上,店舗浸水被害253件から124件へ
(51%削減)
-7-
7 対応策① (雨水:幹線整備2)
<工事概要>
1.工事名
2.工期
3,工事費
大津川左岸第4号バイパス雨水幹線工事
平成22年12月16日~平成25年3月25日
約15億円(mあたり100万円)
4.工事内容 延長約1366mにシールド工法により雨水
管(内径2600mm)を埋設
10
-8-
8 対応策② (汚水:老朽管対策1)
※管渠の標準耐用年数 は50年
※JR柏駅前陥没管渠は昭和40年
に布設 (45年経過)
11
-9-
8 対応策② (汚水:老朽管対策2)
経過年数別整備延長
10年未満
(21.0%)
10年以上
(34.0%)
汚水管整備延長
Km
50年以上
(0.2%)
40年以上
(2.8%)
30年以上(11.0%)
公団施行(松
葉町,大津ヶ
丘)の移管によ
る増
単年度
整備延長
50年以上
20年以上
(31.0%)
40年以上 累計
30年以上 整備延長
20年以上
10年以上
10年未満
既に50年を経過する下水道
管があり,計画的な更新対策
が必要である。
12
-10-
コミプラ(加賀,
南増尾,南逆
井,逆井)の移
管による増
Km
9 対応策③ (長寿命化事業)
国の交付金を活用して実施中
<工事概要>
1.工事名 大堀川右岸第7-1号雨水幹線改築工事
2.工期
H23~H27(長寿命化計画5ヵ年)
3,工事費 約8億2千万円(mあたり約70万円)
4.既設管布設年度 昭和37年(経過年数50年)
5.工事内容 既設管内(1,230m)に硬質塩化ビニル材を設置し,既設管との隙間にモルタルなどを充填する
ことで管を構築
整備率 46%(25年度末)
①着工前
②組立状況
実施済箇所
H25予定
H26予定
13
③製管状況
-11-
④完成
10 対応策④ (汚水:北部区画整理事業)
柏北部東地区
柏北部東地区
《施行者》都市再生機構
《期間》H13年3月~H31年3月
《面積》約169.9ha
《下水道整備》柏市負担分 約17億円①
柏北部中央地区
《施行者》千葉県
《期間》H12年8月~H35年3月
《面積》約272.9ha
《下水道整備》柏市負担分 約24億円②
①+②=約41億円
事業費ベースでは国交付金等を併せ,
年間6億円程度の事業費が必要
柏北部中央地区
14
プラス地区外整備費も必要
-12-
11 対応策⑤ (汚水:未普及対策)
整備費の推移
かつては汚水普及整備が中心
・年50億円超え H1~H12
つくばエクスプレス開業(H17)
・北部関係 H15~
集中,ゲリラ豪雨等の浸水被害
・雨水幹線整備 H20~
整備費
うち北部関係
普及率
かつてのような汚水
普及整備ができない
普及率の推移
普及率の上昇(~H14)
普及率の鈍化(H14~)
汚水普及から北部開発,浸水
対策の雨水幹線整備等の重
点事業にシフトしたため
15
-13-
00
億
12 対応策⑥ (借入の状況)
00
00
億
00
残高ピーク
(H15)
60
億
600
借入額
40
800
借入の抑制
返済額
400
借入残高
20
200
200
H1
0
H1
2
H1
4
H1
6
H1
8
H2
0
H2
2
H8
H6
H4
H2
S6
3
S6
1
S5
9
S5
7
S5
5
S5
3
S5
1
S4
9
S4
7
S4
5
S4
3
S4
1
S3
9
S3
5
400
0
S3
7
0
-200
600
-20
-400
800
-40
-600
-60
16
-14-
-800
借
返
借
13 経営の健全化(使用料のあり方1)
■使用者負担の考え方
下水道事業は地方公営企業として,独立採算が義務付け
られ,『雨水公費,汚水私費』の原則のもと,汚水につ いて
は使用者からの使用料で経営を賄う。
■使用料の現状
(原則!)
雨水
使
用
料
で
賄
う
べ
き
経
費
17
公費
(税金)
(現状は?)
汚水
私費
(使用料)
雨水
使
用
料
で
賄
う
べ
き
経
費
汚水
公費
(税金)
公費
(税金)
-15-
私費
(使用料)
大問題!!
使用料で賄うべき
経費回収率
約8割(H25)
13 経営の健全化(使用料のあり方2)
■使用料のあり方
これまで下水道使用料は,公共料金として低く設定した
ため,その不足分を税金で賄ってきたが,今後は経費回
収率100%を目指して,使用料の見直しを行う必要がある。
%
100.0
90.0
80.0
使用料対象経費
使用料収入
70.0
経費回収率
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
H23
18
-16-
14 経営の健全化(地方公営企業法の適用)
現状の課題
①将来の更新費用に対応すため,資産把握が必要
②減価償却費(将来の更新費用)を考慮した自主財源(下水
道使用料)が必要
対応策(=経営の健全化)
①資産把握による計画的な更新計画の策定及び適正な料金
設定
②財務諸表等の情報の公開
結論:地方公営企業法の適用(平成26年度導入)
今後の取り組み
①中長期経営計画(計画期間10年)の策定(H26~27)
②企業会計による減価償却費を考慮した使用料の設定
19
-17-
15 中長期経営計画の進め方
(1)下水道事業を取り巻く環境の変化
○人口減少社会
・現在の人口:410千人
【予測】
・ピーク(2030年):438千人
・10年後(2025年):436千人
・30年後(2045年):426千人
・50年後(2065年):414千人
【今後の課題】
⇒使用料収入の減収
○インフラ老朽化対策
・下水道保有資産
:1200km(2,300億円)
【予測】
・18年後(2032年)に大型団地(松
葉町・大津ヶ丘)の更新時期が到
来
【今後の課題】
⇒更新需要の高まり
インフラ維持・財政健全化が困難
経営環境が変わりつつある中,能率的な経営が求められる。
20
-18-
(2)経営戦略の必要性
①財政計画
・中長期の財務的な見通し,目標が明確にな
ることで,使用料改定の時期,幅について見
通しが立つ
・中長期財政計画に基づいて,投資計画が適
切かどうかの審査が可能となる。
長期の財政計画と投資計画が整合・連動
②投資計画
・現長寿命化計画に対する更なる効率化の要
否が明確になる。
・投資平準化の判断が明確になる。
・中長期的な財務見通しに基づく投資規模予
測により,更新計画等長期的な投資の見通し
や投資計画の達成予測が明確になる。
財政計画と
投資計画が
一 体 と な り
持 続 的 な
下水道経営
の
実
現
21
-19-
(3) 具体的な進め方
①全体的な進め方
・平成26年4月:地方公営企業法の財務適用
・平成26年10月:下水道経営委員会設置
・平成26~27年度:柏市下水道事業中長期経営計画策定
・平成28年度:使用料等の検討
②経営計画策定の進め方
投資額の上限設定
長期財務シミュレーション
アセットマネジメントを反映
した長期財務シミュレー
ション(30年程度)を実施し,
更新率を決定
最低限必要な投資水準の設定
更新率に基づく投資額
の上限設定
更新率を達成出来る事業費
(投資額)の上限を設定
投資計画の策定
事業費(投資額)の上限内
に収まる範囲で,投資の
優先順位を選別
22
-20-
経営委員会での審議内容 【追加資料】
■全般
・中長期経営計画の構成及び内容の確認
■現状の課題
・抽出する課題の妥当性(不足がないかなど)
■経営の基本方針
・現状の課題を踏まえた基本理念,基本方針の妥当性
■目標
・目標の妥当性(指標が適切か,分かりやすいかなど)
■目標達成に向けた事業展開
・事業内容の妥当性とコスト改善方策の有無
・下水道サービス向上に向けた方策の妥当性
・使用料収入の検討方法(人口,水量予測,使用料体系など)
■計画期間中の収支見通し
・目標,事業量,使用料収入などの妥当性
■計画の進行管理
・PDCAサイクルの妥当性
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今後のスケジュール
回数
平
成
26
年
度
平
成
27
年
度
開催月
内容
第1回
10/17(金) ・委嘱状の交付 ・委員長,副委員長の選出
PM3:00~ ・下水道事業の現状 ・その他
第2回
12/19(金) ・委員会への諮問 ・平成25年度決算状況
PM2:00~ ・雨水整備の現地視察(大堀川第8号雨水幹線整備)
第3回
2/20(金) ・投資計画の概要(雨水・汚水)
PM2:00~ ・下水道事業の課題(今後の老朽化対策等)
第4回
4月中旬
・経営の基本方針,目標(指標)
・財政計画の概要(平成27年度予算)
第5回
6月中旬
・事業展開(事業内容,下水道サービス向上など)
第6回
8月中旬
・経営力向上(使用料の方向性など)
第7回
10月中旬
・概要版の作成(目標の検証など)
※11月パブリックコメントの実施
第8回
12月中旬 ・中長期経営計画(案)の作成
第9回
2月中旬
・諮問に対する答申
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