AO入試はどこから来て どこへ行こうとしているのか

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Transcript AO入試はどこから来て どこへ行こうとしているのか

美川特区アットマーク国際高等学校 第1回進路ガイダンス
2005-6-25
大学からのメッセージ
AO入試はどこから来て
どこへ行こうとしているのか
桜美林大学 アドミッションセンター
出光 直樹
042-797-1542
[email protected]
AO入試とは
• アメリカの大学“ふう”の入試
– 日本型のバリエーションがある
• アメリカの大学の入学者選抜
– Admissions Office =入学者選抜・室
– 書類審査を中心に入学者を選抜
• 面接は必須ではなく、地元の卒業生に頼むことも
– 専門のスタッフが、丁寧に審査
• 高校のカウンセラーとも密接に連携
– アメリカの大学は、基本的にこの形式のみ
• ただし、希望者全員入学の大学・短大もある
多様な日本のAO入試
• 書類審査(1次) → 面接(2次) 2段階型
– 選抜性の高い大学に多い
• 桜美林大学はこのタイプ
• 小論文・課題・体験セミナー型
• 事前相談・エントリー型
– 中堅の私立大学や短大では主流
桜美林大学の入試概要
• AO選抜 (30%)
9~11月
 書類審査重視 & 面接(実技)
• 公募制推薦選抜 (30%) 11月
 評定値3.5以上 or 資格取得者(一部の学科)
• 一般選抜 (30%) 2~3月
• 大学入試センター試験利用選抜 (10%)
• その他:社会人、留学生選抜など。
桜美林大学のAO選抜
• 1次:書類審査
– 高校の調査書の他、「志願者調書」、「活動報告書」(資料
添付も可)、「自己申告書」、「志願者評価書・報告書」を
提出
– 1名の志願者につき専門のスタッフ2名が審査
– AOスタッフ全員の協議で判定
– アメリカの大学のやりかたをほぼ踏襲
• 2次:面接(芸術系では実技も)
– 学科の教員・専門のスタッフのチームにより面接
何のための入試か?
• 入学者を選抜しない大学もある
– 日本の通信制の大学、放送大学
• 受講者数の物理的制約が少ないので、希望者を全員
入学させることが可能。
– ただし、学力不足者へのケアーはあまり無く、基本的に自己
責任。
– アメリカの多くの短大・一部の州立大学
• 入学後に英語(主に読み書き)や数学のテストがあり、
基準に満たない者は段階別の基礎授業を修了しない
とその先に進めない。
• 入学者選抜をする大学としては
– 究極の目的は単純: 良い学生を取りたい
– しかし、従来の学力試験のみの選抜方法や高校の評定
値をベースとした推薦選抜では、「良い」学生が十分に確
保できてないとの反省。
– アメリカのAO入試の出発点(約100年前)
• ユダヤ人学生(試験の点数は高い)の抑制
• 多文化社会を背景に定着
• そもそも「良い」学生とは?
– 実はこの点が曖昧だった。
• 筆記試験の点数が高い(のみで)=良い?
• 評定値が高い(のみで)=良い?
審査の視点
桜美林大学(出光)の場合
• 入学後よく勉強し、活き活きと成長する人
– 調査書(評定値)は無視できません
– 知的好奇心・社会的行動力・積極性
– 大学や学問に対する理解
• 大学卒業後の進路は定まってなくても良い。
おわりに
• 当分、日本のAO入試は、多様な形式が並存して試
行錯誤が続く
– それぞれの大学のポジション(選抜性)に応じて、それぞ
れのやり方に意味がある
• たかが大学、されど大学、あくまでも手段です
– 唯一の正しい選択がある訳では無い
– 自分の行動・決断に対する納得
• 参考文献
– 小野 博 『 大学「AO入試」とは何だ』 毎日新聞社
– 河本 敏弘 『自分を活かす志望理由書・面接』 東進ブックス