第五章 電話のマナー

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Transcript 第五章 電話のマナー

第五章 電話のマナー
責任者: 湯 伶
段歓歓
人類と電話
 電話は情報の交換、時間
の効率化、セールスなどの
重要な武器として欠かせな
い物です。しかし、相手の
姿や表情が見えないだけ
に、電話の応対次第で会
社全体のイメージを大きく
左右する場合もあります。
「見えない対応」だからこそ
話し方や言葉づかいなど
の細かい点に注意し、要
領よく話すこと、はっきりし
た声で話すこと、電話をす
る頃合などにも十分配慮し
なければなりません。
 また、昨今では携帯
電話の普及により、
非常に便利になった
反面。さまざまな弊
害が出てきています。
周りの迷惑を考えた、
携帯電話のマナーを
学びましょう。
第一節 敬語と電話
学習ポイント
1 敬語の使い分け
2 「呼びかけ」で相手に敬意を表す。
3 否定の表現をさけること
4 ビジネス慣用敬語
敬語は、自分の相手との関係を表す大
切な表現手段ですが、使い方を間違えると
失礼になります。敬語の基本をマスターし
て、相手を敬っているという気持ちを言葉
で伝えられるようにしましょう。外国人で
あって敬語を使いこなせないのは当然だと
思って敬語を使うことにこことがけないこ
とはとても望ましくないことです。どの国
でも、相手を尊重するという態度を示せば、
相手からも尊重されるでしょう。
敬語は尊敬語、謙譲語と丁寧
語の3種類に分けられます。相手
との関係、またシチュエーションに
合わせて、この3つの敬語を正しく
使わないと「礼儀を知らない人」と
いうレッテルはられてしまうことも
ある、どんあときでも自然に敬語
が出るように、この3種類の敬語
や使い方をキチンと押さえておき
ましょう。
1 敬語の使い分け
尊敬語、謙譲語と丁寧語の
使い分け
尊敬語
相手を敬(うやま)って使う言葉。相手の動作や状態
を表すときに使う。
① 慣用表現
「課長が来る」 → 「課長がいらっしゃる」
「社長が食べる」 → 「社長が召し上がる」
② お(ご)~ になる(なさる)
「お答えになる」 → 「ご欠席なさる」
③ お(ご)~くださる
「おまちくださる」 → 「ごせつめくださ
る」
④ れる、られる
「話される」 → 「退出される」
謙譲語
自分が遜(へりくだ)ることによって相手を立てる
言葉。自分の動作や状態を表す。
① 慣用表現
「行きます」 → 「伺います」
「もらいます」 → 「いただきます」
② お(ご)~ する(いたす、もうしあげる)
「お預かりします」
「お預かりいたします」
「お預かり申し上げます」
③ ~ させていただく
「座らせていただく」 → 「説明させてい
ただく」
丁寧語
物事を丁寧に言い表す言葉。ビジネスシーンで
は、立場が上の人に対するときにかがらず、基本
的に丁寧語を使う。
① 語尾に「です」「ます」「でございます」を
つける。
「回覧です」
「外出します」
「コピーでございます」
② 「お」「ご」をつける
「回覧です」
「お手紙です」
「ご住所はどちらですか」
2
社外と社内の使い分け
社内では上司上司や先
輩に対して敬語で話しま
す。しかし、社外の人と
話す場合、社内の人間は
たとえ上司でも身内とし
て考えるのが日本の社会
の常識。それに応じて変
化する敬語の使い分けを
しっかりマスターしまし
ょう。
社内
■
社内で上司や先輩と話すとき。
「課長、打ち合わせてA社に出かけてまいりま
す。」
「課長、今度のご出張は何日にお戻りのご予定で
すか。」
■
社内で上司や先輩のことを話すとき。
「斉藤課長はただいま外出されています。」
「斉藤課長は明日ご出張からお戻りの予定で
す。」
社外
■
社外の人に上司や先輩のことを話すとき。
「山崎課長はただいま外出しております。」
「山崎課長は明日ご出張から戻る予定です。」
■
上司や先輩にお客様のことを話すとき。
「課長、A社の吉田さんがお見えです。」
「課長、B社の吉田さんが来週お目にかかりたい
とのことです。」
■
社内の人の家族に対する話すとき。
「山崎課長はただいま外出しています。」
「山崎課長は明日にお戻りの予定です。」
3 「呼びかけ」の使い分け
立場を明確にする呼
称も大切な敬語の基本
です。また、自分側、
相手側の物事について
も、表現を変えること
によって尊敬や謙譲を
表すことができます。
よく使う呼称を一通り
頭に入れておきましょ
う。
自分側
相手側
わたくし
わたし
そちらさま
当社、弊社、わたくしども
会社
御社、そちrさま
部長の00
役職
00部長、部長の00さま
同行の者
同行者
お連れ様、ご同行の方
拙宅(せったく)
自宅
お住まい
拝受、受領
拝受
ご笑納(しょうのう)、お納め
私見
考え
ご意向
家族、家族の者、わたくしども
家族
ご家族様、ご家族の皆様
夫、主人
夫
ご主人(様)、旦那様
妻、家内、
妻
奥様
息子、子ども、長男の00
息子
ご子様、息子様
娘、子ども、長女の00
娘
お嬢様、娘さん
父
父親
お父上、お父様
母
母親
お母上、お母様
粗品(そひん)、寸志(すんし)
贈答品(ぞうとうひ
ん)
お品物、ご厚志、結構なお品
4 ビジネス慣用敬語
次の言葉をぜひとも使いこなしてください。
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
「いつもお世話になっております」
「お待たせいたしました」
「恐れ入りますが」
「申し訳ございません」
「お手数ですが」
「かしこまりました」
「よろしいでしょうか」
「存じかねますが」
「いかがでしょうか」
「頂戴いたします」
「のちほど」 「さきほど」
「いかがいたしましょうか」
「作用でございます」
『席をはずしております』
「承っております」
第二節 電話の受け方の基本
学習ポイント
電話対応の三原則
よい印象を与える電
話の受け方の基本伝言
メモの残し方
特例の電話の受け
方
会社にはさまざまな電話がかかってきます。受けた
あなたが会社の顔となるましから。電話を受けるルール
を覚えておきましょう。まず、どんな電話でも率先してと
り、適度な緊張感を持って対応しましょう。正しい言葉使
いを基本にし、そのときは相手の使った敬語につられな
いようにしましょう。
また、電話では、実際に相手を目の前にしての会話
と違い、言葉だけが頼りです。言葉だけで自分の言いた
いことを正確に伝え、相手の言いたいことを間違いなく
聞き取らなければいけません。お互いに姿を見ることが
できていれば、足らない言葉も表情やジェスチャーで補
うことはできますが、電話ではそうはいかないのです。
誤解が生まれやすい分、正確な伝達ができるよう正しい
電話の受け方をマスターしましょう。
1 電話 対応の三原則

丁寧に
電話でも笑顔を忘れずに、おじぎをするくら
いの気持ちで話をしましょう。相手が誰かわかっ
てから丁寧になるのは失礼です。絶対に止めまし
ょう。

正確に
正しいメモを取り、必ず復唱をするよう習慣
づけす。電話の近くには、常にメモ用紙を準備し
てください。

簡潔 •迅速に
電話は有料であることを忘れずに。用件はわ
かりやすく、手短にします。複雑な用件は事前に
資料を用意しておきましょう。
2 よい印象を与える電話の受け方の基本
1) ベルが鳴ったらすぐ出る。また、出来るだけ、呼び
出し音は3回以内で出て早く受話器を取ること。そして、
受話器は利き手と反対に持つこと。あらかじめメモの
用意をすること。
第一声は「はい」と答えてから、直通なら「〇〇会
社のXX課です」交換台経由なら「はいXX課です」と名
乗る。ベルが数回鳴ってから出る時は「お待たせいた
しました」と一言添える。 「もしもし」は不要。メモをそば
に置ておく。
2)自社名、自分の名前を名乗る。相手を必ず確
認する。
■ 相手が名乗らない場合には、
「失礼ですがどちら様でしょうか」
と、相手の名乗や会社名を確認する。
■ 相手を確認してから
「いつもお世話になっております」
と必ずこの挨拶をする。たとえ相手を知らなくても
社交辞令と考える。
■ 自分にかかってきた場合、
「はい」 「かしこまりました」 「さよう
でございますね」
■ 先方が誰かを名指しした場合、
3) あいさつする。用件をうかがって復唱する。
社内の人間であれば用件に入ってもいいが、社外
の場合はまずあいさつを。相手が社外の人の場合
には、たとえ自分と直接関係のない相手でも、
「いつもお世話になっております」
とひと言あいさつをする。
4) あいさつをして受話器を置く。
「どうもありがとうございました」
「よろしくお願いいたします」
「失礼いたします」
また、電話をかけた方から先に切るのを待って、後
から受話器を置く。用件はすぐに処理する。
3 伝言メモの残し方
イギリスの作家、キップリング(Kupling Rudyard)(18
65~1936)インドのボンベイで生まれた。「七つの海」な
ど詩や小説を書き、1907年にノーベル賞を受けた。
「私は6人の召使がいる。彼らたちが私の創作活動に役
に立っている彼らの名前は次の通りである」という詩を
作った。彼らの名前はとはそれが、5W1H
(what,when,why,who,where,how)である。
それ以来、メモのポイントとして一般に使われるようなっ
た。
①仕事の中間報告 ②仕事が終わったときの連絡 ③帰
社
した上司へ留守中の出来事を報告 ④説き引き先から伝
言を頼まれた時 ⑤不在社への電話内容の連絡など、
連絡や報告阻止なければならないことは、たくさんある。

そのとき、伝後内容に抜け落ちがあったり、相
手にわかりにくい伝後では困る。また伝言するこ
とや、伝言内容を忘れてしまっ足りしてはビジネ
スマンとしては失格である。
そこで、きちんと5W1Hでメモを残る習慣をつ
けておこい。
用件は必ずメモをとりながら聞く。用件が終
わったらポイントを復唱し内容を確認する。不明
瞭な点や聞き取りにくい場合には、「失礼です
が」と聞き返して、確実に用件を把握するように、
日時/数量/金額/固有名詞を書いておく。さらに、
次のことを心がけておこう。
■
■
■
■
■
■
■
5W1Hでメモを取ること
会社にフォーマットがあ
れば利用すること
メモを書いた用紙は2つ
折にして名指された人の机
におくこと。
メモを飛ばさないよう荷
どこかに挟むかセロテープ
で机に止めておくこと
名指し人が戻ったら口頭
で伝えること
メモ用紙の形式は次のよ
うにつくったらよい
メモを残す人に対して用件
が理解しやすく、きれいな
字で書くことが大切である
伝言メモ
月
日
時
様へ
様より
ご用件
受信者
4 特例の電話を受けたとき、悪い印象を与えない受け方
かかってきた電話の取次ぎもさまざまなケースがあ
る。どんな場合にも先方のリクエストにスムーズに対
応出来野が出来るビジネスマン。ケース別シミュレー
ションでスマートな対応をマスターしよう。
1) 否定的表現を避けると、印象アップ
「いません」「できません」「ありません」
などの否定語を使うといわれた側が不愉快な気持
ちになるだけでなく、それ以上に会話が進展しません。
とはいえ、ネガヂィブな内容を相手に伝えなくてはなら
ないシーンは案外多いもの。そんな時役に立つのが
否定語を肯定語に変換してから、代替提案するという
方法です。
2) 名指しの人が出られないとき
電話で名指しされた社内の人が、電話中、接客中、会議中、出
張中のときがある。どのように取り次いだらよいか悩んでしまう。
そういう時に、次のような取り次ぎ方を身につけておこう。
■ 名指人が電話中の場合に
「ただいま、電話中ですが、終わりましたらお電話するようお伝
えしましょうか。」
と尋ねる。
■ 得意先や重要に思われる相手には、
「少しお待ちください」
と言って名指人メモを渡し、指示を仰ぐ。
■ 名指人が不在のときはまず
「申し訳ございません」
などのお詫びの言葉を一言。ただし、名指人がどこに何の用件で
出かけているかをいう必要がない。
■ また
「ただいま外出しておりますが」
と不在の状態を告げる。ただし、語尾に「が」をつけていう。
これは「いかがいたしましょうか」というところを省略している
■
「4時には戻る予定になっておりますが」 「6日に出社しま
すが」
などと、連絡がつく時間を明確にする。
■ 伝言を受けた場合は
「00課長が戻りましたお伝え手おきます。私は川田と申しま
す。」
■ 場合によっては代わりに用件を伺っておくとき、
「あいにく課長の00は席をはずしておりまして、私は山田と
申しますがよろしければご用件を承っておきます」
などという。
■ ただし、社員の自宅の電話番号や住所は本人に無断で教えないよう
にする。もし、「ぜひ連絡を取りたい」といわれたときには、
「こちらからご連絡を差し上げるよう伝えます」
といってよい。
■ 名前を名乗らなかった人は取り次がなくてもかまわない。
3)間違い電話も丁寧に
間違い電話であっても「違います」と一方的にきってしまうと、2度、3度間違
い電話が繰り返される可能性もある。悪魔手も丁寧にそして間違いであることを
伝える。会社の代表として出来るだけ丁寧に応対することが大事である。間違っ
た相手にも好感を持たれることが会社としても大切なことてある。
■ 間違い電話と疑わしい場合、
「こちらは〇〇です。番号は0000000ですがどちらにおかけで
しょうか」
と確認し、
「何番におかけでしょうか」
と相手への心づかい示しよう。
■ 聞き取りにくい場合などもそのままにせず
「恐れ入りますが、もう一度お願いいたします」
と確認をする。
4)クレーム電話の対処方法
■ 苦情を受けたら、まずお詫びの挨拶を、
「不行き届きで大変申し訳ございません」
「早速原因を調べてお返事いたします」
■ クレームを受けた内容がその場で答えられないときは
「すぐに調べて、お返事させていただきます」
■ 相手の言い訳を最後まで聞き、どんな処理をお望みかを尋ねる
最後に、入社したばかりの時は、何もかも分からず
不安なものです、特に電話を受けるのは怖く、ついつい
他の人が受けるのを待ってしまいます。しかし、それで
は電話をかけて来た相手を待たせてしまうことになり、
また、何時までも仕事を覚える事ができません。電話が
怖い理由は先輩の名前が良く分からないからです。机
の配列表や座席表を作って名前や職務を記入して、そ
れを見ながら電話を受けましよう。
さらに、かけてくる相手がどんな人か分からないのも
電話が怖くなる原因です。よくかかってくる取引先や名
前、自分の会社の担当者は一覧表にしておくと便利で
すし、相手にも好印象です。
新人は最初は何もわかりません。早く自分の仕事を
おぼえて、慣れる事が大切ですが、自分の仕事と周囲
の人の仕事のつながりについても理解する様努めま
しょう。
第三節 電話のかけ方に基本
学習ポイント
電話のかけ方の基本
事前の準備で用件を簡潔に
先方が不在のとき
電話をかけるということは、先方の仕事を中断
させ貴重な時間を割いてもらうということです。要点
をまとめて結論から伝えましょう。また、昼休みや先
方の営業時間外などかける時間帯に配慮しましう。
1 電話のかけ方の基本
1)かける前の準備
■ 間違い電話を防ぐためにまず、相手の電話をかける前に、電話番号・社名
・役職名などを再確認 しておこう。
■ それから、用件についてもメモを用意しておこう。用件や話の順序などを事
前に 整理しておく習慣をつける。特に重要な話の時は、先ずメモをしてから
要領よく話せばスムーズに進む
■ 場合によっては必要な資料などを手元にそろえておくことも必要である。
2) 先方が出ると
■ 相手が出たら、まず、名乗る。
「〇〇〇〇会社の〇〇ですが」
と自分から名乗る。
■ それからあいさつをする。
「〇〇さまでいらっしゃいますか。いつもお世話になっております。
お忙しいところを恐縮です。」
■ 名指した人がすぐでなくて取り次いでもらうときに、
「恐れ入りますが、0000の佐藤さまをお願いします」
などといって取次ぎを頼む。
3) 相手の都合を確認する
■ 電話は相手の都合に関係なく、勝手な時間に一方的にかけ、
話すことができるために
「いまお話をしてよろしいでしょうか」「いまご都合は
よろしいでしょうか」
等を言って、相手の都合を確認する。
4) 用件は簡潔にはっきりと話す
■ 相手の都合など確認してから用件を話す。
「早速ですが、00の件につきましていて…… 」
などと話し始める。
■ 相手が間違えそうな言葉、数字などは、言い換えたり繰り返す
などの心づかいが必要っである。
「この件は〇月〇日〇時という事でよろしいですね」
と確認する。
5) 先方の了解を得るために内容を確認する
■ 用件が伝わったら
「それではこの件については 0000ことで
お願いします」
などと、内容の確認をする。
6) 電話を終了
「お忙しいところをありがとうございます。失
礼いたします」
2 相手が不在の時
相手が不在のとき、代理の人に伝言をお願いするか、再度かけ直す旨
を明確に伝える。そのとき、次のかけ方を覚えて置こう。
1) 再度かけ直す場合に、
■ まず戻りの時間を確認する
「何時ごろお戻りでしょうか』
それから、かけなおす旨を示して、
「それでは詳しくはまたご連絡いたします」
といっておく。
2) 相手から電話をかけてもらう事になった場合
■ こちらが電話に出られる時間帯をあらかじめ伝えておくと相手には親切で
ある。
「00時ごろまでにお願いします」
「恐れ入りますが、お帰りになりましたらお電話を頂きたいのです
が、お伝え願いますか」
と言い、もう一度会社名•名前を名乗る。
■ また、いずれにしても、行き違いを防ぐために
「失礼ですが、お名前をうかがえますか」
と電話に出た相手を確認しておくこと。
3) 相手の都合を優先
■ 名指しの人が不在であり、もどり次第こちらから電話をかけなお
す場合、相手に
「XX時に電話させます」では、その時間に席にいろと言っ
ているよう
なものでは失礼です。
「00でよろしいでしょうか」 「いかがでしょうか」
とうかがう形で対応し、相手の都合を優先させよう。
4) 自分の名前を名乗る
■ 連絡がつかなかったために、相手の時間にロスが出たり、仕事が
一時ストップすることもあり得る。名指しの人が不在だった場合こ
そ特に思いやりのある取り次ぎが必要である。
最後に必ず自分の名を名乗り、相手が誰に伝言を頼んだか分か
るよう、明確にしておきましょう。責任をもって伝えることが大切で
す。
第四節 携帯電話のマナー
学習のポイント
社用携帯電話の基本マナー
さまざまなケース
今、いつでも携帯して連絡できる携帯電話は,い
まや、ビジネスの必須アイテムです。いつでも、どこ
でも連絡が取れるからこそ社会的なマナーは重要
です。個人用、社用を問わず社会人としての携帯電話
マナーを身に着けておきましょう。
まず、ビジネスマンに必要な基本的な携帯電話の機
能やサービスを理解しておきましょう。留守番電話サー
ビスや転送サービス、着信の呼び出し音代わりにバイブ
レーション機能、ディスプレイの点滅で着信を知らせる
機能などを時と場所に応じて使い分けることが大切です。
機種によって違うので、自分の携帯電話の機能をよく把
握しておきましょう。
1 社用携帯電話の基本マナー
1) 勤務中は電源オンに
■ 電源オフ、マナモードに設定するような場合を除いて、勤務中は
必ず電源をオフにしておく。
■ 自社オフィス内でも電源は恩。ただし、派手な着信メロディや大音
量は禁物である。
■ バイブレーターや光だけの設定西、常に身につけておくようにする。
■ 社内での電話の着信は一般電話からかけ直すなど、会社によっ
ては規定があるところもある。その倍は会社の規定に従おう。
2) プライベート使用は厳禁
■ 社用であれば、会社電話同様、私用は厳禁である。私用でかかっ
てきた場合は、後から公衆電話や個人の携帯電話でかけ直すよう
にする。
■ 携帯メール、ウェブサイトへの接続も個人的な使用も禁止である。
3) 電話帳メモリ登録でスムーズに対応
■ 取引先の人と名詞交換したら、すぐに電話帳登録を。着信時にど
こからの電話かすぐわかるり、対応がスムーズに行く。
4) 電話に出るときに、すぐ会社名・自分の名前を
「はい、0000会社の山田です」
5) 電話番号は通知設定に
非通知設定の場合、先方が出ないということもあるの
で注意しよう。
6) 他社にいるとき必ずオフかマナーモード
どうしてもその打ち合わせの中で、必要な電話を受け
るというケース以外は、必ず電源をオフかマナーモード
にするのが基本である。
7) かけるときは、携帯電話より一般電話化公衆電話が優
先
電波状態が安定していなかったり必要以上に、周囲の音を拾ってしまうの
で一般電話化公衆電話を優先しよう。携帯電話は一般の電話よりもマイク
の性能がいいので、周囲の騒音をカットしてくれる。騒音の中で、相手の
声が聞こえにくいと、話す方も大声になりがちであるが、普通の声で充分
である。また、夜道では声は意外とひびくもので。自分が騒音のもとになら
ないよう、声のトーンを控えめにしよう。
8) 携帯電話からかける場合は静かなところで
どうしても携帯電話から書ける場合には、電波状態の安定した静かな場所
を選ぶ。かける相手、周囲への配慮を忘れずに。
9) かけ直す手間を厭わずに
騒々しい駅構内や電波状態が悪い場所で取引先からの電話を受け
たりすることもあるであろう。そんなときには迷わず後出かけ直すよう
にする。そのとき、
「申し訳ございませんが、移動中ですので、後00分後にこ
ちらからおかけいたします。」
「 0時には帰社予定です、そのころに改めてお電話申し上
げてもよろしいでしょうか」
などといっておいてよい。
10) 常用名商談などは、携帯電話で話さない
金銭に関する内容、進行中の企画内容のほか、会社名や取引先名
などが周囲に聞こえるのが、携帯電話である。大事な情報、機密を要
する内容は、決して携帯電話を使用しないこと。
2 さまざまなケース

訪問中•来客中•商談中
大事な話の最中に、いきなり携帯電話が鳴りだしたら、相手はあまり良
い気持ちが しません。予期しない話の中断も、相手を不必要に待たせ、失
礼です。大事な話 に入る前には留守番電話機能の設定を心がけましょう。

相手の携帯電話にかける
電話をとったものの、ゆっくりと話をしていられない状況は多々あります。
用件を切り出す前に、「いまお電話してよろしいですか」とひと言たずねま
よう。携帯電の場合以外でも、電話を受ける人の気持ちになった心くばりが
必要です。

歩くとき
人ごみの中でかかって来た携帯電話をとる時、道の真ん中でいきな
り立ち止まっては、周りの迷惑になります。通行中は、人の流れに逆ら
わず場所を移すか、人ごみをさけて道端などの人の邪魔にならない所
で話をするようにしましょう。
 運転中
車の運転中の携帯電話使用による交通事故が増えています。
電話をとる一瞬や、会話そのものに気をとられると、非常に危険で
す。運転中は電源を切っておくか運転中であることをかけて来た
相手に自働的に知らせる機能に切り替えておきましょう。どうして
も必要な場合は。ハンズフリー装置を使用しましょう。
 病院内•飛行機内
電子機器や医療機器を取り扱う病院内、飛行機の機内などの
使用を禁止されている区域では必ず電源を切いましょう。電源が
入っていると、通話中でなくとも自動的に電波を出してしまうことが
あり、電子機器が誤作動を起こす可能性があるのです。
 電車内•バス内
満員電車など、人と人が接近する場所では電源を切っておきま
しょう。
植え込み型の心臓ペースメーカーを装着した人や、補聴器を使用
している人がいた場合、その電子機器に影響を及ぼす可能性が
あります。
 静かな場所
レストランやホテルのロビー、図書館、劇場、美術館な
どでは他の人の迷惑になります。バイブレーション機能
を使用して呼び出し声を消しておくか、電源を切ってお
きましょう。時と場所をわきまえ、周囲の迷惑になるよ
うな所では携帯電話の使用に注意する気配りがないと社
会人として失格です。
 先方の携帯電話にかけてもいい?
基本的には会社の一般電話が優先し、緊急を要するなどの場合に
限って携帯電話を使用する。かけても問題のは、相手も社用電話で
あること。名刺などに印刷されている場合。または、先方からは、
「この番号にかけてほしい」
と直接教えられた場合である。先方の会社の人からかけていい、と
教えられたようなときには
「御社の方にお聞きしたのですが、この番号におかけしても
大丈夫でしょうか」
と最初に配慮を。かけ直すといわれたら、その後はその番号には
かけないようにする。
【練習】
以下の例を参考に、電話応対の練習をしましょう。
* 取次ぎ電話例1
A:はい、〇〇〇〇でございます。
B:●●●●の●●と申しますが、〇〇〇〇の〇〇さまいらっしゃいますか。
A:●●●●の●●さまでいらっしゃいますね。いつもお世話になっております。
B:いいえ、こちらこそお世話になっおります。
A: 少々お待ちください。ただいま替わります。
(送話口を押え、●●●●の●●さまからと伝える。途中まで話を聞いていたら、
その事も伝える。)
C: お待たせ致しました。〇〇でございます。●●さまでございますね。いつもお
世話になっておちます。
B: こちらこそお世話になっております。いまお話をしてよろしいでしょうか。
C: はい、どうぞ。……
取次ぎ電話例2(不在の場合)
A:はい、〇〇〇〇でございます。
B:●●●●の●●と申しますが、〇〇〇〇の〇〇さまいらっしゃいますか。
A:●●●●の●●さまでいらっしゃいますね。いつもお世話になっております。
B: いいえ、こちらこそお世話になっております。
A:〇〇はあいにく外出しております。お急ぎのご用件でしょうか。
B: はい、ぜひとも今日中にお話しておきたいことがあるですが。
A:4時頃もどりますので、その頃にこちらからお電話差し上げてよろしいでしょうか。
B: その頃は会議なので、終わってから電話を差し上げると、6時半位になるのですが。
その時間、〇〇さまはいらっしゃいますか。
A: はっきり致しませんが、〇〇が帰社致しましたら、ご連絡の方法をどなたかにご伝言
させて頂くという事ではいかがでしょうか。
B: それでは、弊社の△△に伝言をお願い致します。
Aかしこまりました。私、□□と申します。
取次ぎ電話例3(離席中の場合)
A: はい、〇〇〇〇でございます。と
B:●●●●の●●と申しますが、〇〇〇〇の〇〇さまいらっしゃいますか。
A:●●●●の●●さまでいらっしゃいますね。いつもお世話になっております。
B: いいえ、こちらこそお世話になっております。
A:〇〇はただいま席をはずしております。もどりましたら、すぐこちらからお電
話をするようにいたしましょうか。
B: そうですね、お願いしてよろしいでしょうか。
A: 申し訳ございません、念のためもう一度お名前と、お電話番号を教えて頂けますか。
B: はい、●●●●の●●と申します。電話はXXXXXXでございます。
A: ●●●●の●●さま、XXXXXXでございますね。〇〇がもどりましたら、必ずお電話をするように申し伝えておきます。
B: どうぞよろしくお願い致します。
A: はい、承知いたしました。私、□□と申します。
B: では、失礼いたします。
A: ありがとございました。
質問:
1.レストランやホテルのロビー、図書館、劇場、美術館な
どでは電話をすると他の人の迷惑になりますその時どう
したらいいでそしょうか。
2. 大事な話の最中に、いきなり携帯電話が鳴りだしたら、相手はあまり良
い気持ちが しません。この時どうしたらいいでしょうか。
3.会社に電話することがありますか。もしあったらどう話ったのですか。
一
バイブレーション機能を使用して呼び出
し声を消しておくか、電源を切っておきましょ
う
二
予期しない話の中断も、相手を不必要に
待たせ、失礼です。大事な話 に入る前には留守
番電話機能の設定を心がけましょう。