Transcript 樽美澄香
第4回
彩度, 明度補正のための
遺伝的操作(GA operator)の設計
情報工学科 05A2301
樽美 澄香
(Tarumi Sumika)
2008年10月20日
本日の発表内容
前回までの内容
遺伝的操作(GA operator)とは
遺伝子コーディング
1.
選択-Selection-
2.
交叉-Crossover-
3.
突然変異-Mutation-
デモンストレーション
今後の予定 と 進捗状況
0001
0110
1101
前回までの内容
色補正手順の提案
1.
一般的な色弱者向け基本補正(全般)
2.
進化的計算を用いた「明度・彩度」補正(個人)
3.
•
GA ・・・ ランダムサーチの性質をもった解探索(最適化)手法
•
IGA ・・・ 人間が対話しながら評価するGA
自動補正を行うための配色最適化のルール生成
今発表では、2.「進化計算」であるIGA内部処理を設計
遺伝的操作(GA operator)とは
遺伝的操作
GA operator
GAでの解探索を行う処理
選択
適合度を基に親となる個体を
選択する
交叉
GA
母集団の生成
ユーザー
評価
適応度の評価
終了条件
No
2つの親個体の染色体を組み
換えて, 新しい個体を生成する
選択
突然変異
交叉
新しい染色体の遺伝子をある
一定確率で他のものに変える
ランダム
数値生成
突然変異
Yes
END
遺伝子コーディング
?
遺伝子の表現法
1.
バイナリコーティング: 0, 1, X
2.
実数値GA(BLX-α): 1, 2.5, ・・・ , 1000 etc.
IGAでは実数値GAの探索効率が高い [参考文献3]
3色配色補正の遺伝子コーディング
3rd
2nd
44
23
78
36
5
17
×9個体
S
L
44% 23%
1st color
S
L
78% 36%
2nd color
S
L
5% 17%
3rd color
彩度S: 0~100%
明度L: 0~100%
( 1st )
選択-Selection-(1)
一般的な選択手法
ルーレット選択
毎世代、針を回す
1回だけ、針を回す
トーナメント選択
ランク戦略
エリート保存戦略
ルーレット選択
適応度に比例した割合で各個体
を選択する手法。
確率的なので、非常に良い個体
が消える可能性あり。
エリート保存戦略
最も適応度の高い個体を無条件
でそのまま次世代に残す手法。
個体群の中の適応度の最大値
は単調増加する 。
※ 本研究では、実数値GA+処理が単純で効率的なSimpleGAの操作を用いる。
選択-Selection-(2)
配色補正9個体
0
1
2
3
4
5
6
7
8
評価
1. エリート戦略
適応度(ユーザー評価)が高
い3個体は次世代へ
「交叉」「突然変異」しない
2. ルーレット選択
毎世代、ルーレットの針を
回して6本の個体を選択
適応度が高いものほど、
面積が広く選ばれやすい
⇒「交叉」に続く
交叉-Crossover-
一点交叉
交叉位置をランダムに1ヶ所選ぶ
2. その位置から相互に入れ替え、6個体の子を生成
1.
3
ペ
ア
で
交
叉
す
る
6
個
体
を
親
と
し
て
、
ル
ー
レ
ッ
ト
選
択
で
選
ば
れ
た
A0
A1
B2
B3
B4
B5
B0
B1
A2
A3
A4
A5
?
random
突然変異-Mutation-
「交叉」(初期母集団に依存)だけでは生成できない子を生成し
個体群の多様性を維持する働きをする。
※ バイナリコーディングでは、ランダムに0,1を反転させる操作
非一様突然変異(実数値)
ある座標値だけをランダムな値に変更する。
変化させる値の幅を次第に狭くし、安定した結果を得る。
1.
【1世代目】0~100 で突然変異(彩度・明度の最小値~最大値)
2.
【2世代目以降】[ 元の値 ] ± X の範囲で突然変異
Xは世代ごとに減少していく。
⇒ 世代を重ねるごとに、突然変異後の数値幅が狭くなり、
元の値から極端に遠のくことはない。
デモンストレーション
開発はできましたが、
パラメータの調整(検討)はで
きていません...
適応度
(ユーザー評価)
突然変異確率と交叉確率は、
世代を重ねるごとに減少する
△ 実行中の画面
今回はともに0.7
1世代ごとに確率*0.5
世代を重ねるごとに安定する
# 今後の予定 #
研究状況(完了)
GAでの遺伝的操作
調査→設計→開発(パラメータ以外)
RGBtoHSL, HSLtoRGBの色空間相互変換
配色最適化
Webページの
見づらい箇所を選択 第
選択箇所の配色取得
2
回
✔ RGB to HSL
次のステップ
配色提案・補正処理の実装
補正値が小さい配色案の決定法を検討
GAパラメータの調整(調査&実験)
配色補正処理
今
回
✔ HSL to RGB
指定箇所の配色変更
GA処理からの補正値の適用→配色提案
END
第
2
回
# 進捗状況 #
7月
11月
<GA調査>
<外部設計>
<開発>
<テスト>
今現在
参考文献
森直樹『Javaで学ぶ遺伝的アルゴリズム』, 共立出版, 2007
千田 智治, 廣安 知之, 三木 光範,
“遺伝的アルゴリズムにおけるオペレータ ”,
<http://mikilab.doshisha.ac.jp/dia/research/report/2007/1014/002/repo
rt20071014002.html>, 2007
吉田昌太,“対話型遺伝的アルゴリズムにおける新しい配色支援問題
の提案と交叉法についての検討”,
<http://mikilab.doshisha.ac.jp/dia/monthly/monthly02/20020422/intel
ligent/02_yoshida.pdf>, 2002
*ご清聴ありがとうございました*
樽美 澄香