単純梁の曲げモーメント図 可視化模型製作

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Transcript 単純梁の曲げモーメント図 可視化模型製作

単純梁の曲げモーメント図
可視化模型製作
山田研究室
02518笹間直樹・02537森田大貴
はじめに
構造力学に対して
高専4・5年生
不得意
3年生のときに躓いてしまったまま、
そのまま進級・・・
得意
不得意
曲げモーメント図をかく
●つまづくポイント
研究方法
可視化模型の仕組みの理解。
集中荷重や等分布荷重などの垂直荷重を受
けた場合の曲げモーメントの数値、曲げモー
メントの分布図をわかりやすく可視化できる
模型を製作する。
これを私たちなりに考察し、その後の展開も
考え、誰にでもわかりやすい模型とすることを
目指す。
『単純梁の反力可視化模型』
 『単純梁の反力可視化模
型』は平成16年度に村上
満子氏(山田研究室)に
よって作製されたものであ
る。この模型は、単純梁が
集中荷重や等分布荷重、
等辺分布荷重などの垂直
荷重を受けた場合の、両端
にかかる反力の有無ある
いは大小を解り易く、目に
見えるかたちで表したもの
である。
『単純梁の反力可視化模型Ⅱ』
 また、平成17年度に石坂
緑氏(山田研究室)によっ
て作製された『単純梁の反
力可視化模型Ⅱの製作』
では、村上氏の模型の問
題点であったプラス方向の
荷重にしか対応していない
という点を、シーソーの原
理により、マイナス方向か
らの荷重の反力可視化も
うまく表すことに成功してい
る。
模型製作
模型製作にあたって
次の事を条件にしていこうと考えた。
●両方向からの載荷が可能となった昨年度の反
力可視化模型の機構は変えないで活かす。
●曲げモーメントの分布図の可視化。
●曲げモーメントの数値を表示できるようにする。
●誰にでもわかりやすいものとする。
エスキスイメージ
反力可視化模型
反力可視化模型に
モーメント図をプラスする
スタディ模型1
スタディ模型2
タコ糸を長さ10の単純梁と仮定する
10
磁石を重さ10の錘と仮定する
左端から2移動した点に載荷
2
8
10
2
8
8・2
16
問題点
決まっている値しか、表示できない。
他の状況に対応できない。
イメージしにくい。
一つの条件にしか対応できないのは、重要な問題。
スタディ模型3
力
×
距離
=
曲げモーメント
角度
×
距離
=
変位
中心部への載荷
端部への載荷
500g載荷時
300g載荷時
下まで振り切れてしまう
スタディ模型4
矢印が自重によって
滑り落ちてしまう
完成模型
ピン接合を2箇所に
解析例1
1kg
2kg
A
B
C
6cm
D
12cm
30cm
12cm
∑X=HA=0
∑Y=VA+VB-1kg-2kg=0
∑MA=-1kg*6cm2kg*18cm+VB*30cm=0
HA=0kg
VB=7/5kg
VA=8/5kg
MC=8/5kg*6cm=48/5kgcm
MD=7/5kg*12cm=84/5kgcm
=Mmax
+
Mmax =84/5kgcm
解析例2
2kg
D
A
C
10cm
15cm
30cm
1kg
5cm
B
マイナス方向載荷台
2倍
∑X=HA=0
∑Y=VA+VB-2kg+1kg=0
∑MA=2kg*10cm-1kg*25cm VB*30cm=0
HA=0kg
VB=-1/6kg
VA=7/6kg
MC=7/6kg*10cm=35/3kgcm
=Mmax
MD=-1/6kg*5cm=-5/6kgcm
Mmax =35/3kgcm +
まとめ
本研究では、曲げモーメント図の形を表示するまでで終
わってしまった。しかし、本研究の完成模型にはまだ多く
の可能性が残されていると思う。例えば、
●矢印の反対側の傾きを利用して、載荷台の両端にか
かる反力の表示ができるのではないか。
●矢印と糸によって表示されるものを曲げモーメント図で
はなく、ひずみ・ひずみ角に変更できるのではないか。
などが挙げられる。これらを全て表示することができれ
ば、より優れた『構造力学の可視化模型』となるのではな
いか、と今後に大いに期待している。
おわりに
当研究室の主である山田祐司先生をはじめ、アドバイスをしてくださった
他の研究室の先生方、協力してくれた山田研究室の研究生、ならびに他
の研究室の研究生に、厚く感謝の辞を述べたいと思う。