Transcript 大阪都構想
大阪都構想
2011/11/07
1016544c 金民和
大阪府・大阪市について
大阪府
大阪市
人口:886万人
面積:1898㎢
前府知事:橋本徹
人口:267万人
面積:222㎢
市長:平松邦夫
(2008年2月6
日~2011年10
月31日)
(2007年12月1
9日~)
政令指定都市
大阪府域内のGDPの
50%を産出。
大阪都構想の経緯
橋本前知事が掲げた構想
↓
2010年1月 初めて府市統合について言及。
2010年4月 大阪都構想の実現を掲げる地域政党
大阪維新の会を結成、自らが代表に。
2011年1月 大阪維新の会が統一地方選挙に向け
たマニフェストで「大阪都構想」について明記。
2011年10月 大阪府知事を辞任し、大阪市長選
への出馬表明。マニフェストに明記。
大阪都構想の目的
大阪府市間の「二重行政」、「二元行政」の解消
世界レベルの都市間競争に打ち勝つこと。
Ex)ニューヨーク、ロンドン、パリ、ソウル、上
海…
「強い広域自治体」と「やさしい基礎自治体」の
実現
現行の大阪府・大阪市
大阪全体
行政はエリアによる役割分
担。
大阪府
市町村
大阪市内に関することでは
大阪府と同等、もしくはそ
れ以上の権限を持つ。
大阪市
(堺市)
行政区
住民サービス
市長は公選、区長は市長に
よる任命。
各区に関する住民サービス
の権限、予算編成権は市長、
市役所が持つ。
大阪都の制度
大阪全体
大阪都
市町村
別自治区
住民サービス
(中核市並み)
特
都は広域のインフラ整備や成
長戦略を担う。
大阪、堺両市を30万~50万人
の特別自治区に分割。
特別自治区に中核市並みの権
限。区長と区議会は公選。
特別自治区間の税収格差是正
に都が税収を配分。各区長が
予算編成権を持つ。
特別自治区以外の自治体は中
核市。30万人未満の市町村は
合併や連携を推進。
現行の制度のメリット・デメ
リット
メリット
政令指定都市の強い権限と豊
かな財源を持って、住民に高
い都市サービスを提供するこ
とができる。
府市の役割分担が明確化され、
指定都市が府を通さずに国と
直接協議ができる。
大阪市域の一体的な意見や利
害を代弁することができる。
政令指定都市という有力な地
域ブランド力を持つことがで
きる。
デメリット
二重行政
(ex.府立の施設と私立の施
設)
二元行政
(ex.大阪市営地下鉄)
基礎自治体としては大きすぎ
る人口。
府市の意見対立による協議の
難航。
大阪都構想のメリット・デメ
リット
メリット
二重行政の解消
二元行政の解消
役割分担による行政、財政の
効率化
区レベルの民主主義の実現
大阪都全体としての戦略が立
てやすい。
デメリット
都知事への権力集中
各行政区間の財政格差
財政調整制度の不安定さ
現在の市内のコミュニティー
を破壊
大阪市、堺市という地域ブラ
ンドの喪失
都構想実現までのハードルの
多さ(構想実現の不透明さ)
東京都と23区
人口ウェイト:東京都民の約70%が23区に。
水道や下水道、病院、大学、高校それに消防などは東
京都の管轄。→23区は普通市以下の権限
都税→市町村法人住民税、固定資産税、事業所税、都
市計画税
特別区税→個人住民税、軽自動車税、特別区たばこ税、
入湯税
「特別区財政調整制度」:調整3税(法人住民税、固定
資産税、特別土地保有税)の55%が23区に再配分。
東京都は国から地方交付税を受けず自立。
大阪都と特別自治区
人口ウェイト:大阪府民の約30%が大阪市内に。
水道や下水道、病院、大学、消防は現在の府立と市
立を統合。
都税→市町村法人住民税、固定資産税、事業所税、
都市計画税
「財政調整制度」:調整財源(法人住民税、固定資
産税、特別土地保有税+地方交付税)。61%を区に
調整配分。
地方交付税は大阪市と同様に国から交付される想定。
大阪都構想の問題点
23区
財政調整制度
特別自治区(大阪市)
1兆7700億円(2007年度予算)
3719億円(2009年度決算)
個人住民税
10万5000円弱(2009年度決算)
5万5000円弱(2009年度決算)
生活保護費
約4万2000円(2009年度)
約11万4000円(2009年度)
約6535円
約5万5053円
商工費
・東京は都心の千代田区、港区、中央区に大企業の本社機能が集中。
・大阪市内の20万の事業所のうち、99%は中小企業。(2004年度、経済局事業分析)
・生活保護費を担うのは特別自治区?!
・地方交付税は適用されるのか?!
現在の世論
※10月29日30日に大阪府民を対象に朝日新聞社と朝日放送が共同で実施した電
話による世論調査より。
※毎日新聞が11月5,6日に実施した全国世論調査で、橋下徹前大阪府知事が掲げ
る「大阪都構想」については、「評価する」が67%となり、「評価しない」の27%を大き
く上回った。
参考文献
橋本徹・堺屋太一「体制維持-大阪都」
2011年10月 文春新書
澤井勝・村上弘・大阪市政調査会■編著
「大阪都構想Q&Aと資料」 2011年9月 公人社
大阪維新の会ホームページ
http://oneosaka.jp/news/2011/11/0210.html
大阪市ホームページ http://www.city.osaka.lg.jp/
都道府県地図 http://www.mapion.co.jp/map/admi27.html
Asahi.com
http://www.asahi.com/politics/update/1101/OSK201110310207.html
毎日 jp
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111107k0000m010086000c.html
※論点
大阪都構想によって地方自治は発展すると考えられる
か。
大阪都構想に代わる対案は考えられるか。
橋本徹前知事の改革姿勢の功罪は何か。
選挙の争点として「大阪都構想」は正しいのか。