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工業力学 補足・小テスト・課題
Industrial Mechanics
第4回:トラス・重 心
● 宿題を提出してください
● わからないことを質問してください
知能システム工学科 井上 康介
E2 棟4階 407号室
前回のおさらい
 大きさを持つ物体のつりあいにおいては,以下の条件を
用いる.
ìï å fix = 0
 物体は加速していない
ïï
í
 受ける力 (2次元) の合力は 0
ïï å fiy = 0
ïî
 物体は回転し始めていない
 受ける力のモーメントの和 (合モーメント) は 0
å
Ni = 0
2
前回のおさらい
 例えば以下のように長さ l,質量 m (既知) の棒がなめら
かな壁に立て掛けられているとき反力 R1,R2 を求める
 xy 座標系の方向を図のように設定する (どちらが正か)
å
縦方向のつりあい: å
横方向のつりあい:
fix = 0  - R 1 + R 2x = 0
fiy = 0  R 2y - mg = 0
モーメントのつりあい: å N i = 0
(
)1
※ どの点まわリで考えても良い
 計算が楽になる点を考える
 R1 ×l sin q - mg × l cos q = 0
2
正負の取り違えに十分注意!
R1
y
x
R2
mg
q
3
前回のおさらい (トラス)
 複雑な構造を持った物体の扱いのモデルとして,トラス
を導入した.
 トラス (truss):棒状の 部材 (member) とそれを結合す
る回転自由な 節点 (joint) から構成される骨組み構造.
 接地点は,回転支点または移動支点.
部材
回転支点
節点
移動支点では移動
方向の反力を受け
移動支点ない!
前回のおさらい (トラス)
 この構造に 外力 (external force) が加わると,部材が引
張力あるいは圧縮力という 内力 (internal force) を受け
る.
 部材は加速もしていないし回転も初めていない
 部材にかかる内力は部材の軸上で反対方向
内力
部材
※ 図では「部材が節点を押す力」
外力 を書いている.「部材が節点か
ら押される力」ではない!
この場合,圧縮材ならこのよう
節点
に,外向けの矢印となる.
↑ここかなり重要!
回転支点
移動支点
前回のおさらい (トラス)
 部材の受ける引張力・圧縮力を求める方法が2つある:
 節点法:節点が受ける力が釣り合っていることを利用
して,全ての部材力をしらみつぶしに求めていく方
法.
 切断法:トラス全体をある切断面で切断し,切られた
それぞれの断片を一つの剛体と見立てることで,特定
の部位だけをピンポイントに解析する方法.
前回のおさらい (節点法)
 節点法では 2 つの手順をとる.
 (1) まずトラス全体が釣り合っていることを利用して,ト
ラスが受ける外力を求める.
 (2) 受けている未知力の数が 2 以下の節点から順番に,一
つ一つの節点が受けている力の合計が 0 であることを利用
して,部材力を求めていく (ただし,節点にかかっている
未知の力が 3つ以上ある場合は解けない).
前回のおさらい (節点法)
 (1) まずトラス全体が釣り合っていることを利用して,ト
ラスが受ける外力を求める.
 トラス全体を1つの剛体と見立てると,力の釣り合いと
モーメントの釣り合いを用いて外力を求められる.
 å Fix = 0, å Fiy = 0, å N i = 0
F
A
D
B
R1
R2
R2
C
前回のおさらい (節点法)
 (2) 受けている未知力の数が 2 以下の節点から順番に,一
つ一つの節点が受けている力の合計が 0 であることを利
用して,部材力を求めていく (ただし,節点にかかってい
る未知の力が3つ以上ある場合は解けない).
 部材力は引張力であると仮定して変数を定義.圧縮力の場
合は値がマイナス.
 この統一性は重要
FBAF
FAB
A
B
FAB:節点 A が B 方向に
引っ張られる力
FBC
FAD FAC
FDA
R1
D
FDC
R2
FCA
FCD
FCB ここに描かれている力は全て,「部
材が受ける力」ではなく,「節点が
C
受ける力」であることに注意!
前回のおさらい (節点法)
 さて,どの節点から始めるか…?
 未知力が3つ以上作用している節点は解けない
 とりあえず解けるのは B または D.
 例えば B について,F が (Fx, Fy )T と求まっているとする
FAB
FBAF
A
B
y 方向のつりあい:
FBC
Fy - FBC = 0  FBC = Fy
FAD FAC
FDA
R1
D
FDC
x 方向のつりあい:
Fx - FBA = 0  FBA = Fx
R2
FCA
FCD
FCB 節点 A, C も解ける状態に
 あとは順次解いていく
C