Transcript 研削液の循環
研削実験の状況報告
第17回新技術望遠鏡技術検討会
2009年7月25日
名古屋大学
所 仁志
前回のおさらい
• セグメント 非軸対称形状 粗加工(#170)
前回のおさらい
• レーザー変位計 + X-Y同期形状ならい、8方向
• 補正なしで ~4 mm (p-v)、非軸対称性はなさそう
• 4月からC社に依頼されたレンズ(計2枚)の加工
- 当初は5月中旬に終わる予定だった…
• 1枚目のレンズでトラブル
- 仕上げ直前にスクラッチ発生、原因解明・対策・修復に
1.5ヶ月以上
• 現在、2枚目を加工中
• 今回はスクラッチについて報告
ワーク
• 直径880 mm, 近似R1,500 mm非球面,
66 mm凹
• #170 #325 #1,200の順に加工、
#1,200(平均粒径14 mm)でスクラッチ発生
スクラッチ
• 計3箇所、半径(砥石回転)方向
• 幅~0.3 mm, 長さ~10 mm
深さ~50 mm
R190 mm (5/12)
R210 mm (5/23)
R160 mm (5/11)
中心
• 顕微鏡による観察(×300)
1 mm
中心
• クラックが進行する恐れがあり、手研磨で除去
(~300 mm)
スクラッチ発生原因
• 加工プログラムの確認中に発生、ワークと砥石の
隙間は20~100 mm (#1,200平均粒径:14 mm)
• 研削液内の異物
(100 mm <)が砥石
に巻き込まれた
• 異物の発生原因
- 砥石エッジの欠け
- 砥石カバー内の汚れ
- 研削液の浄化が不十
研削液の浄化が不十分
100 mm
異物の採集1
• 10 mmメッシュフィルターで研削液を濾過(半日)
異物の採集2
• メーカー仕様では“濾過精度0.5 mm”のはずが…
異物
• 錆・塗装片などの除去のため、有機溶媒・酸処理
• 割り箸の先に異物を付着さ
せて、ガラスをこする
“ガラス切りの感触で
(舞原先生)”スクラッチが
ついた
研削液の循環(対策前)
• ダーティー槽とクリーン槽がタンク底面でバイパス
フィルター
(5mmメッシュ)
研削盤へ
研削盤から
3m
クリーン槽
1.5 m
ダーティー槽
研削液の循環(対策後)
• タンク-研削盤の間に2段のフィルターを設置
フィルター
(100mmメッシュ)
フィルター
(5mmメッシュ)
研削盤から
研削盤へ
3m
フィルター
(10mmメッシュ)
1.5 m
まとめと予定
• フィルターを設置することで、異物の混入はなくなっ
た(スクラッチの発生もなくなった)
• 2
2枚目のレンズは8/5に出荷予定
• 8/6からセグメントの加工を
再開
- 研削時はもぐらを使わない
(温度むら・変化によって、基盤
形状が時間変化するため)
- t20 mmの面板を使用