PPT - 平成25年度保健事業の研修手法と評価に関する研究

Download Report

Transcript PPT - 平成25年度保健事業の研修手法と評価に関する研究

健診結果のフィードバック・
受診勧奨
標準的な健診・保健指導プログラム(改訂版)より
担当 津下 一代
健診結果やその他必要な情報の提供
(フィードバック)について
○ 個々の検査データの重症度評価を含めた健診結果や必要な
情報について、健診受診後すみやかに全ての対象者に分かり
やすくフィードバックすること
○ 生活習慣を改善または維持していくことの利点を感じ、対象者
の行動変容を促す動機づけを目的として行うこと。
○健診受診者全員に対し継続的に健診を受診する必要性を認識
してもらうこと。
○ 受診勧奨:通知等の送付にとどめず、面接等により確実に医
療機関を受診するよう促し、確実に医療につないだ上で、実際
の受診状況の確認も含めて継続的に支援することが重要。
① 確実に医療機関受診を要する場合(緊急度高)
○特定保健指導の対象となる者であっても早急に受診勧奨を行う。
○治療中断中の場合、または受診に前向きな姿勢ではない場合には、
本人の考え方、受け止め方を確認、受療に抵抗する要因を考慮した
うえ、認知を修正する働きかけが必要。
「いつまでに」受診するかといった約束や、受診した結果を連絡
してほしいと伝えるなど、期限をきめた伝え方も工夫する。
○受診勧奨後のフォローアップ
医療機関を受診し薬物療法が開始された者について、その後も
治療中断に至らないよう、フォローアップを行うことが望ましい。
(どんな指導や治療を受けたか? 治療に前向きになれたか?)
受診勧奨のための面接のポイント
過去の治療歴、健診での指導の状況を確認する。
かかりつけ医/相談できる医師がいるかどうかを確認する。
健診データの重みについて、本人が納得できるように説明する。
数値データを示しただけでは、危機感を持てないことが多い。
受診するとどのようなことが行われるのか、説明しておく
薬物治療だけが受診の目的ではなく、生活習慣改善をした効果を確認する、
合併症が起こっていないかを検査する、定期的に検査する、食事療法等について
継続的に指導を受けることができる、などの役割がある。
経済的な理由から受診中断をしている例も少なくない。
放置することと、今治療を始めることの
損得について説明する。
受診して、何か不安・疑問があればまた相談にのる約束をする。
緊急の場合には、期限を区切って受診を促す。
本人の不安がないように、適切な医療機関を紹介する。
(地区医師会等と事前協議→連携体制をとる)
② 生活習慣の改善を優先してもよい場合
(緊急度中等度)
○情報提供に際して、
どのようなリスクがどの程度高まる状態なのか、
具体的にどの点をどう改善するとよいのか
といったポイントを盛り込む。
○健診で認められた危険因子の重複状況や重症度を含めて、
対象者本人が自らの健康状態を認識できるよう支援する。
○受診勧奨判定値ではあっても(その程度、本人の希望によっては)
まずは保健指導を行って生活習慣の改善を支援したのち
結果の確認等の目的で医療機関での受療を促すという対応も
考えられる。
○血圧・喫煙に対しては、健診当日対応することが望ましい。
③ 健診データに明らかな問題がない場合の情報提供
○健康状態が良好であったことを伝える。(賞賛)
○健診データが改善している場合には、本人の生活改善の努力を
評価し、次年度も引き続き健康な状態で健診を受けるよう促す
など、ポジティブな対応が望まれる。(自信をもてる健診!)
○検査データの異常はないが、喫煙者や運動不足である等、改善の
余地がある対象者に対しては、生活習慣病発症リスクの高さ等に
言及した上で、生活習慣の改善を促す。
○今後起こり得るリスクを説明し、継続して健診を受診することの
重要性を伝える(健診のリピーターを増やす!)
(*性・年代別平均値と個人の数値を比較するなどの方法もある)
特定健診データから見た性・年齢別平均値(肥満度・血圧)
正常値範囲内での変化にも着目し、同性・同年齢平均と比較する
収縮期血圧
BMI
[kg/m2]
[mmHg]
140
26
135
25
24
24.0
24.0
23.9
23.8
22
23.6
23.4
21.6
23.4
22.8
22.6
22.4
22.3
22.1
21.9
126
125
23
121
120
115
123
128
126
119
115
男性
女性
105
女性
133
132
132
130
123
112
110
男性
21
100
20
40~44
歳
45~49
歳
50~54
歳
[cm]
90
88
86
84
82
80
78
76
74
72
70
131
130
55~59
歳
60~64
歳
65~69
歳
40~44
歳
70~74
歳
腹囲
45~49
歳
50~54
歳
55~59
歳
60~64
歳
65~69
歳
70~74
歳
拡張期血圧
[mmHg]
90
84.0
76.5
84.7
77.5
84.9
78.8
85.0
80.1
84.8
80.9
84.4
81.9
84.7
83.0
85
80
75
男性
女性
70
79
80
76
69
71
73
81
74
80
75
78
75
77
75
男性
65
女性
60
40~44
歳
45~49
歳
50~54
歳
55~59
歳
60~64
歳
65~69
歳
70~74
歳
40~44
歳
45~49
歳
50~54
歳
55~59
歳
60~64
歳
65~69
歳
70~74
歳
(特定健診NDB 平成22年度 全国、性・年齢区分別平均値より)
特定健診データから見た性・年齢別平均値(糖・脂質代謝)
正常値範囲内での変化にも着目し、同性・同年齢平均と比較する
空腹時血糖
[mg/dl]
[mg/dl]
110
170
105
105
106
102
100
104
103
96
90
89
91
150
137
130
99
95
95
93
96
97
96
男性
女性
144
92
75
70
80
139
101
133
107
127
123
112
110
男性
女性
82
50
40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65~69 70~74
歳
歳
歳
歳
歳
歳
歳
40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65~69 70~74
歳
歳
歳
歳
歳
歳
歳
[mg/dl]
[mg/dl]
HDL
80
LDL
160
75
150
70
71
72
70
68
65
60
55
144
110
90
85
70
中性脂肪
57
58
58
58
58
140
66
64
58
57
130
120
110
125
126
117
128
125
133
133
124
123
130
120
男性
100
45
女性
90
男性
80
女性
40~44
歳
45~49
歳
50~54
歳
55~59
歳
60~64
歳
65~69
歳
70~74
歳
117
109
50
40
126
40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65~69 70~74
歳
歳
歳
歳
歳
歳
歳
(特定健診NDB 平成22年度 全国、性・年齢区分別平均値より)
健診結果とその他必要な情報の提供
(フィードバック)文例集
厚労科研研究班等が作成→学会認証
健診・保健指導機関⇔医療機関(医師会等)との連携に活用可能
【血圧高値に関するフィードバック文例集】
日本高血圧学会 了解
【脂質異常に関するフィードバック文例集】
日本動脈硬化学会 了解
【血糖高値に関するフィードバック文例集】
日本糖尿病学会 了解
【喫煙に関するフィードバック文例集】
日本公衆衛生学会 了解
【尿蛋白及び血清クレアチニンに関するフィードバック文例集】日本腎臓学会 了解
【尿酸に関するフィードバック文例集】
日本痛風・核酸代謝学会 了解
【利用上の留意事項】
○必要に応じて、適宜改変して使用可
○各検査項目の経年変化を確認、対応をすることが大切。
○血圧・脂質・血糖等のリスクを個別に説明しているが、複数の項目に問題がある場合等は、
注意喚起がいっそう重要になることに留意。
血圧高値に関するフィードバック文例集
健診判定
異常
収縮期血圧≧160mmHg
又は 拡張期血圧≧100mmHg
受診勧奨
判定値を
超えるレベル
保健指導判
定値を超える
レベル
正常
基準範囲内
対応
肥満者の場合
非肥満者の
場合
①すぐに医療機関の受診を
140mmHg≦収縮期血圧<160mmHg
又は90mmHg≦拡張期血圧<
100mmHg
②生活習慣を改善する努力をした上で、
数値が改善しないなら医療機関の受診を
130mmHg≦収縮期血圧<140mmHg
又は 85mmHg≦拡張期血圧<
90mmHg
③特定保健指導の
積極的な活用と
生活習慣の改善を
収縮期血圧<130mmHg
かつ 拡張期血圧<85mmHg
④生活習慣の
改善を
⑤今後も継続して健診受診を
*白衣性高血圧、仮面高血圧に注意。家庭血圧等他の機会での血圧測定が望ましい。
*肥満者の場合、肥満の軽症高血圧では他のリスクを勘案し、特定保健指導の活用も。
文例
①の場合 (肥満者・非肥満者)
収縮期血圧≧160mmHg 又は拡張期血圧≧100mmHg
今回、血圧が非常に高くなっていました。望ましい血圧レベル(収縮期
血圧 120 mmHg未満かつ拡張期血圧 80mmHg未満)の人と比べて、
約5倍、脳卒中や心臓病にかかりやすいことがわかっています。
この健診結果を持って、至急かかりつけの医療機関を受診してください。
④の場合 (非肥満者)
130mmHg≦収縮期血圧<140mmHg 又は85mmHg≦拡張期血圧<90mmHg
今回の血圧値は、正常範囲内ですがその中では高いです。この状態が
続くと、望ましい血圧レベル(収縮期血圧 120 mmHg未満かつ拡張期血
圧 80mmHg未満)の人と比べて、約1.5~2倍、脳卒中や心臓病にかかり
やすいことがわかっています。
血圧を下げるためには、減量(以前より体重が増えた人)、適度な運動、
禁煙、お酒を減らす、減塩、野菜を多くして果物も適度に食べるなど、
生活習慣の改善が必要です。引き続きご自身の身体の状態を確認する
ために、これからも健診を受診しましょう。
生活習慣を改善することにより期待される血圧降下の程度
日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2009より
減塩*1
(平均食塩摂取減少量=4.6g/日)
DASH食*2
減量*1
(平均体重減少量=5.1Kg)
運動*1
(30-60分間の有酸素運動)
収縮期血圧
節酒*1
拡張期血圧
平均飲酒減少量=76%)
0
2
4
血圧減少度(mmHg)
6
8
*1 メタ解析
*2 無作為化試験
推奨される生活習慣修正項目
減塩 6g/日、野菜・果物の積極的摂取、節酒(エタノール男性20~30ml/日、女性10~20ml/日以下)
減量(BMI25未満、有酸素運動を中心に毎日30分以上、禁煙
特定健診データによる肥満と高血圧の関係
○加齢に伴い肥満、非肥満とも高血圧の有病率は高くなる。
○同年齢階級で比較すると、肥満者のほうが高血圧有病率が高い。
服薬か血圧140/90mmHgの割合
高血圧服薬者の割合
70%
40%
36%
62%
35%
60%
肥満
50%
非肥満
40%
38%
30%
46%
45%
22%
20%
17%
15%
21%
20%
10%
30%
25%
30%
25%
肥満
非肥満
10%
10%
8%
5%
0%
4%
1%
4%
40歳代
50歳代
8%
0%
40歳代
50歳代
60歳代
70歳代
全体では肥満者の45.9%、
非肥満者の28.0%が高血圧
60歳代
70歳代
全体では肥満者の18.7%、
非肥満者の9.1%が服薬
(津下作成:愛知県特定健診15万人の分析結果より:平成20年度)
体重変化率と検査値変化 (積極的支援の1年後の検査データの変化)
収縮期血圧の変化
(mmHg)
-2.0
2
0
0.0
4
*
-7.0
*
653,
345,
175,
トリグリセライドの変化
*
9.6
225
(n=5533)
-17.2
-40.0
-32.4*
-81.5
空腹時血糖の変化
(mg/dl)
1.2 *
*
(n=5533)
-5.1*
-7.3 *
(mg/dl)
HDLコレステロールの変化
(n=5533)
10.0*
*
*
*
2.0
0.1
2.1
2.9
*
5.3
*
4.2
0.8
0.0
(mg/dl)
0.15
0.10
1.0
HbA1cの変化
(n=5160)
*
0.09
0.05
0.0
-4.0
-5.0 *
-8.0
4.0
-60.1* -56.4 *
-100.0
-3.0
-3.6 *
6.0
-39.9 *
-80.0
-2.0
-2.4*
8.0
-60.0
-1.0
8
6
10.0
-20.0
変
化
量
(n=5533)
10
12.0
0.0
2.0
4
-6.0
-8.5 *
960,
-1.5
-4.0
-8.0
(mg/dl)
2
0.3 *
-2.0
-4.5*
-6.4
1288,
0
0.0
-3.7*
n=1887,
拡張期血圧の変化
(mmHg)
2.0
-1.3
-6.0
20.0
10
8
6
-0.2
-4.0
-10.0
(n=5533)
0.0
0.00
*
-1.2
-0.05
-3.0 *
*
-2.5
-0.10
-0.15
*
-4.7 * -4.6
-5.0
-0.20
-0.25
-6.0
体重減少率
一元配置分散分析、* 0≦<2 群と比較して有意差あり
0.00
-0.05 *
-0.10 *
-0.12*
-0.15*
-0.20 *
厚生労働科学研究:津下班 平成23年度報告書より
生活習慣病予防活動・疾病管理による健康指標に及ぼす効果と医療費適正化効果に関する研究
脂質異常に関するフィードバック文例集
健診判定
異常
LDL≧180mg/dL
受診勧奨 又はTG≧1,000mg/dL
判定値を
超える
140mg/dL≦LDL<180mg/dL
又は300mg/dL≦TG<
レベル
1,000mg/dL
保健指導
判定値を
超える
レベル
正常
120mg/dL≦LDL<140mg/dL
又は 150mg/dL≦TG<
300mg/dL
又は HDL<40mg/dL
対応
肥満者の場合
非肥満者の場
合
①すぐに医療機関の受診を
②生活習慣を改善する努力をした上で、
数値が改善しないなら医療機関の受診を
③特定保健指導の
積極的な活用と
生活習慣の改善を
④生活習慣の
改善を
LDL<120mg/dL
基準範囲
かつTG<150mg/dL
内
かつHDL≧40 mg/dL
⑤今後も継続して健診受診を
文例のポイント
LDLに対するフィードバック
LDL≧180mg/dL
•
100未満の人と比べて3~4倍心筋梗塞にかかりやすい。至急受診を。
140mg/dL≦LDL<180mg/dL
•
100未満の人と比べて1.5倍~2倍心筋梗塞になりやすい。
•
飽和脂肪酸が多い動物性の脂肪を控え、多価不飽和脂肪酸が多い植物油や魚を。
•
卵などコレステロールの多い食品も控え目にし、禁煙する。
•
3~6ヶ月後にかかりつけの医療機関で再検査を受ける。
•
糖尿病、慢性腎臓病、心血管病などをもっている場合は、医療機関で再検査
120mg/dL≦LDL<140mg/dL
•
境界域。これ以上高くならないよう、飽和脂肪酸が多い動物性の脂肪を控え、多価
不飽和脂肪酸が多い植物油や魚をとるようにする。また、卵などコレステロールの
多い食品も控え目に。禁煙や減量も必要。
•
特定保健指導の対象となった方はぜひ活用を。
•
糖尿病や腎臓病をもっている場合は、医療機関での再検査を。
文例のポイント
中性脂肪に対するフィードバック
TG≧1,000mg/dL
• 急性膵炎になる危険性。至急かかりつけの医師に相談を。
300mg/dL≦TG<1,000mg/dL
• 糖分やアルコールを控え、肥満がある人は減量を。
(特定保健指導の活用を)
• 少なくとも、3~6ヶ月後にかかりつけの医療機関で再検査を。
150mg/dL≦TG<300mg/dL
• まず減量が必要。糖分やアルコールを控えること。
• 特定保健指導の積極的な活用を。
17
冠動脈疾患リスク評価チャート、男性、10 年以内における死亡確率を収縮期血圧、
血清総コレステロール、血糖(糖尿病の有無)、喫煙習慣別に評価
NIPPON DATA80 の19 年間の追跡より
10年以内の
死亡確率
<0.5%
0.5-1%
1-2%
2-5%
5-10%
>10%
冠動脈疾患リスク評価チャート、女性、10 年以内における死亡確率を収縮期血圧、
血清総コレステロール、血糖(糖尿病の有無)、喫煙習慣別に評価
NIPPON DATA80 の19 年間の追跡より
10年以内の
死亡確率
<0.5%
0.5-1%
1-2%
2-5%
5-10%
>10%
血糖高値に関するフィードバック文例集
重症化防止のために治療の有無にも着目して作成
健診判定
空腹時
血糖
異常
HbA1c
(NGSP
)
受診勧奨
判定値を 126mg/dl
6.5%~
超えるレベ
~
ル
保健指導
判定値を
超える
レベル
正常
対応
基準
範囲内
110mg/dl
6.0 % ~
~
6.4%
125mg/dl
100mg/dl
5.6 % ~
~
5.9%
109mg/dl
~
99mg/dl
~5.5%
肥満者の場合
糖尿病
糖尿病治療
治療中
なし
非肥満者の場合
糖尿病
糖尿病
治療中
治療なし
①肥満の改
善と、血糖コ
ントロールの
改善が必要
*
②すぐに医療 ③血糖コン
機関受診を
トロールの
改善が必
要
②すぐに医
療機関受
診を
④血糖コント
ロールは
良好だが、
肥満を改善
する必要あり
*
⑤特定保健
指導の積極
的な活用と
生活習慣の
改善を
⑥血糖コン
トロール
は良好、
現在のコン
トロール継
続
⑦運動/
食生活等
の改善を、
精密検査を
⑨肥満改善と
健診継続を
⑧生活習
慣の改善を、
リスクの重
複等あれば
精密検査を
⑩今後も継
続して健診
受診を
*治療中でも肥満が是正されていない場合等、保健指導の併用が考慮される。
7年間での心筋梗塞発症率(Finnish Study)
(%)
50
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
糖尿病があるということは、心筋梗塞の既往があることと
同レベルの危険度であることを認識する必要がある。
45.0
20.2
18.8
3.5
心筋梗塞既往あり 心筋梗塞既往なし 心筋梗塞既往あり 心筋梗塞既往なし
糖尿病
非糖尿病
(Haffner SM et al: N Engl Med 339:229,1998)
糖尿病治療の有無別HbA1c(JDS)の状況
〇治療中でもコントロール不良・肥満の場合には、重症化防止の保健指導対象になりうる。
〇特に若年者で治療中断、コントロール不良が多いことに留意。
「未治療」者のHbA1c
6.1~6.4
6.5~6.9
7.0~7.9
「治療中」のHbA1c
~6.0
8.0~
90%
5.0%
4.0%
3.0%
2.0%
1.0%
0.0%
6.5~6.9
7.0~7.4
8.0~
100%
7.0%
6.0%
6.1~6.4
326
0.4%
0.5% 0.8%
0.6%
0.7%
0.8%
0.8%
0.5%
1.5%
0.8%
1.3%
0.7%
0.7%
1.3%
1.3%
0.7%
1.1%
0.5%
0.8%
0.4%
0.4%
3.1% 3.4%
0.6%
2.8%
0.3%
2.5%
2.3%
0.4%
1.8%
1.1%
0.7%
504
587
854
80%
1619
70%
60%
655
238
30%
2214
172
140
522
7854
939
270
249
262
394
8442
2201
1536
2148
1389
415
843
627
1123 1941
20%
10%
2232 2027
1223
448
50%
40%
1004 1140 1015 5430
2171
7355
3473 3923 11743
0%
40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65-69 70-74
計
40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65-69 70-74 全体
(資料:平成21年愛知県「特定健診・特定保健指導情報データ分析・評価」)
医療機関や健診で糖尿病といわれたことがある者における治療の状況
これまでに治療を受けたことがない
過去に受けたことがあるが、現在は受けていない
過去に中断したことがあるが、現在は受けている
過去から現在にかけて継続的に受けている
100%
90%
23.2
80%
70%
40.9
32.8
25.8
10.0
55.6
9.8
10.5
10.9
60%
13.6
50%
40%
18.7
14.8
63.1
30%
68.6
60.2
52.6
20%
39.4
29.6
10%
0%
30~39
40~49
50~59
60~69
健診での指摘が治療につながっていないことに留意
70~
全体
出典:平成22年国民健康・栄養調査
血圧・血糖管理は心血管疾患の合併を低減する。
糖尿病患者では血糖値だけでなく、血圧の管理も重要
糖尿病に関連した
エンドポイント
20
10
相
対
リ
ス
ク
低
下
率
(
%
)
糖尿病
関連死
n.s.
-40
-50
-60
末梢
血管疾患
微小
血管障害
n.s.
11
n.s. n.s.
n.s. n.s.
-10
-12
-10
-30
脳卒中
: 厳格な血圧管理群(UKPDS38)
: 厳格な血糖管理群(UKPDS33)
0
-20
心筋梗塞
-16
-21
-24
-25
-32
-35
-37
-44
Cox比例ハザードモデル
n.s.以外はすべて有意差あり
(各試験の厳格でない血圧管理群または従来療法群と比較)
-49
方 法: 厳格な血圧管理(UKPDS38)
高血圧合併2型糖尿病患者1,148例を厳格でない血圧管理群と厳格な血圧管理群に分け、追跡を行った。
厳格な血糖管理(UKPDS33)
3ヵ月間の食事療法後に空腹時血糖(FPG)6.1~15.0mmol/L(110~270mg/dL)の新規2型糖尿病患者3,867例を従来療法群と厳格な血糖管理群に分
け、追跡を行った。
UK Prospective Diabetes Study group:BMJ 1998;317:703-713
UK Prospective Diabetes Study group:Lancet 1998;352:837-853
腎機能に関するフィードバック文例集
「CKD」(慢性腎臓病)とは?
尿蛋白陽性あるいは腎機能低下(糸球体濾過量<60 ml/min/1.73m2未満)が3ヶ月以上続く場合
肥満等※1
尿蛋白判定
異常
正常
陽性
(+/++/+++)
①すぐに医療機関の受診を
弱陽性(±)
陰性(-)
③保健指導の積極的な活用と生
活習慣の改善を
尿蛋白(-) ~ (±)
肥満等※1
あり
eGFR≦49
50≦eGFR≦59
60≦eGFR
正常
なし
②尿の再検査および
保健指導の積極的な活用と
生活習慣の改善を
健診判定
(eGFRの単位:ml/min/1.73m2)
異常
あり
なし
④今後も継続して
健診受診を
尿蛋白(+)以上
肥満等※1
なし
あり
①すぐに医療機関の受診を
②保健指導の
積極的な活用
と生活習慣の
改善を
<ただし尿蛋白
(±)の場合は
尿の再検査>
③保健指導の積
極的な活用を
④今後も継続し
て健診受診を
75歳以上の者に対する健診・保健指導の在り方
○ 糖尿病等の生活習慣病を軽症のうちに発見し、重症化を予防する
ことが重要。(未治療の生活習慣病の発見)
○ 身体状況等の個人差が大きいことに留意し、生活習慣病の予防に
加え、ロコモティブシンドローム、口腔機能低下及び低栄養や
認知機能低下を予防する目的も考慮。
○保健指導を一律に行うのではなく、本人の求めに応じて、健康相談
や保健指導を利用できる体制が確保されていることが重要。
○ 高齢福祉担当課、地域包括支援センターが介護予防関連事業を
実施している。高齢者の健診・保健指導については、データ等の
相互提供等に連携を図りながら実施する。
介護が必要となった主な原因の構成割合(要介護度別)
(平成22年国民生活基礎調査)
40歳未満の者に対する健診・保健指導の在り方
○特定健診・特定保健指導の対象となる以前(例:30歳、35歳)
に特定健診に準じた健診を行い保健指導を実施することにより、
40歳以降の生活習慣病・予備群を減少させる効果が期待できる。
○ 20 歳以降の体重増加と生活習慣病の発症との関連が明らかな
ことから、適正な体重の維持に向けた保健指導、啓発が重要。
20歳代のBMI、その後20年間の体重変化と高血圧・糖尿病
20歳代の肥満は中高年期の高血圧・糖尿病につながる。若年期からの対策が必要
40歳代の高血圧有病率
(服薬中または140/90mmHg以上)
%
70
50
40歳代の糖尿病有病率
(服薬中または126mg/dl以上)
***
>5kg loss
25
<=5kg change
***
***
5-10kg gain
***
20
***
10kg< gain
***
40
***
30
***
15
***
**
***
***
***
20
10
30
***
>5kg loss
<=5kg change
5-10kg gain
10kg< gain
60
%
***
10
***
*
***
5
(ref)
*
* ***
(ref)
0
<18.5
***
**
18.5―19.9 20.0―21.9 22.0―24.9
20歳代のBMI区分
25.0≦
0
<18.5
18.5―19.9 20.0―21.9 22.0―24.9
25.0≦
20歳代のBMI区分
(*p<0.05, **p<0.01, ***p<0.001)
(畑中、玉腰、津下. 産業衛生雑誌
54(4)141-149, 2012)