野本裕太 横田晴樹 酒井遼太郎 本田光平  はじめに  第1章 都内のコンビニの分布  第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細  おわりに(総括)  参考文献  問題意識 なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか? (23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度 を対比) 地域 東京都全域 23区 市部 人口密度 (千人/KM2) 6.0 14.4 5.3 人口密度の倍率 (23区/市部) 2.7 店舗密度 (店舗数/KM2) 2.47 6.50 1.71 店舗密度の倍率 (23区/市部) 3.8 データ出所 1.人口、面積は東京都ホームページ 2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局 ・既存研究 小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報 工学専攻修士論文 主な結論: 立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。 一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当 する。 問題点: ①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。 ②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ た。  研究目的 人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。 ・研究方法 コンビニエンスストア(convenience store)とは? ①飲食料品を扱っている。 ②セルフサービスである。 ③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート ル未満である。 ④営業時間が1日14時間以上である。 ・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ ンビニエンスストア」の定義 コンビニの事業形態(ビジネスモデル) 『フランチャイズチェーン制』 ・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー ン化していくこと。 本部 (営業権、ノウハウ、 指導、援助) サービス提供 加盟店 (ロイヤリティ)  チェーン展開の様々な形態 ☆全国規模で 展開 ☆地域限定 で展開 • セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK サンクス、ミニストップ • (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店) • ・セイコーマート(北海道を中心に展開) • ・スリーエフ(関東を中心に展開) • ・タイムリー(中部地方を中心に展開) • ・エブリワン(九州地区中心)  コンビニの立地と特徴 ・おおむね徒歩10分圏内 「徒歩1分=80メートル」 で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内 の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態 ・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人 ・お客の平均店内滞留時間=5分 ・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客  東京都のコンビニの発展の歴史 1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店 2.店舗数の推移:23区と市部の変化 平成3年 平成6年 平成9年.

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Transcript 野本裕太 横田晴樹 酒井遼太郎 本田光平  はじめに  第1章 都内のコンビニの分布  第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細  おわりに(総括)  参考文献  問題意識 なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか? (23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度 を対比) 地域 東京都全域 23区 市部 人口密度 (千人/KM2) 6.0 14.4 5.3 人口密度の倍率 (23区/市部) 2.7 店舗密度 (店舗数/KM2) 2.47 6.50 1.71 店舗密度の倍率 (23区/市部) 3.8 データ出所 1.人口、面積は東京都ホームページ 2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局 ・既存研究 小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報 工学専攻修士論文 主な結論: 立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。 一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当 する。 問題点: ①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。 ②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ た。  研究目的 人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。 ・研究方法 コンビニエンスストア(convenience store)とは? ①飲食料品を扱っている。 ②セルフサービスである。 ③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート ル未満である。 ④営業時間が1日14時間以上である。 ・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ ンビニエンスストア」の定義 コンビニの事業形態(ビジネスモデル) 『フランチャイズチェーン制』 ・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー ン化していくこと。 本部 (営業権、ノウハウ、 指導、援助) サービス提供 加盟店 (ロイヤリティ)  チェーン展開の様々な形態 ☆全国規模で 展開 ☆地域限定 で展開 • セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK サンクス、ミニストップ • (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店) • ・セイコーマート(北海道を中心に展開) • ・スリーエフ(関東を中心に展開) • ・タイムリー(中部地方を中心に展開) • ・エブリワン(九州地区中心)  コンビニの立地と特徴 ・おおむね徒歩10分圏内 「徒歩1分=80メートル」 で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内 の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態 ・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人 ・お客の平均店内滞留時間=5分 ・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客  東京都のコンビニの発展の歴史 1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店 2.店舗数の推移:23区と市部の変化 平成3年 平成6年 平成9年.

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野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 2

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 3

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 4

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 5

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 6

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 7

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 8

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 9

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 10

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 11

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 12

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 13

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 14

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 15

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 16

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 17

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 18

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 19

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 20

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 21

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 22

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 23

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 24

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 25

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 26

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
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家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



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1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
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6位 北区
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9位 大田区
10位 杉並区


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線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 27

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 28

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 29

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 30

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 31

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 32

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 33

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
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1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 34

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 35

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 36

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 37

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 38

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 39

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 40

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



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ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
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1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 41

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 42

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 43

Slide 44

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 45

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 46

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 47

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。


Slide 48

野本裕太
横田晴樹

酒井遼太郎
本田光平

 はじめに
 第1章

都内のコンビニの分布
 第2章 第1章で追及された範囲の分析・詳細
 おわりに(総括)
 参考文献

 問題意識

なぜ都心地のコンビニは、密集しているのか?
(23区のコンビニの密度とその他の市の人口密度
を対比)
地域

東京都全域
23区
市部

人口密度
(千人/KM2)

6.0
14.4
5.3

人口密度の倍率
(23区/市部)

2.7

店舗密度
(店舗数/KM2)

2.47
6.50
1.71

店舗密度の倍率
(23区/市部)

3.8

データ出所
1.人口、面積は東京都ホームページ
2.店舗数は「商業統計調査報告(卸売・小売業) 平成19年」東京都総務局

・既存研究
小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニエンス
ストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学研究科情報
工学専攻修士論文
主な結論:
立川や八王子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
する。
問題点:
①研究対象は、都心ではなく、都心周辺の商業圏に限られている。
②どうしてこの現象が発生されたのかについて原因説明がなかっ
た。

 研究目的
人口密度とコンビニ密度との関係、およびその原因を明らかにする。

・研究方法

コンビニエンスストア(convenience store)とは?

①飲食料品を扱っている。
②セルフサービスである。
③売り場面積が30平方メートル以上250平方メート
ル未満である。
④営業時間が1日14時間以上である。
・経済産業省 商業統計での業態分類としての「コ
ンビニエンスストア」の定義

コンビニの事業形態(ビジネスモデル)
『フランチャイズチェーン制』
・本部と加盟店とが一対一の契約を交わしてチェー
ン化していくこと。

本部
(営業権、ノウハウ、
指導、援助)

サービス提供

加盟店
(ロイヤリティ)



チェーン展開の様々な形態

☆全国規模で
展開

☆地域限定
で展開

• セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルK
サンクス、ミニストップ
• (ローソン、ファミリーマートは全国47都道府県全てに出店)

• ・セイコーマート(北海道を中心に展開)
• ・スリーエフ(関東を中心に展開)
• ・タイムリー(中部地方を中心に展開)
• ・エブリワン(九州地区中心)



コンビニの立地と特徴

・おおむね徒歩10分圏内
「徒歩1分=80メートル」
で換算して、店舗を中心に半径約800メートル以内
の住民や勤務者を対象客とする小商圏対応の業態

・コンビニ1店舗あたりの平均客数=約900人
・お客の平均店内滞留時間=5分
・お客の約80%が週に1回以上は来店する固定客



東京都のコンビニの発展の歴史

1.最初の店舗:1974年5月15日、セブンイレブン豊洲店
2.店舗数の推移:23区と市部の変化

平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年
3,224
3,391
4,222
商店数
5,067
5,259
5,453
5,409
33,959
43,335
54,886
従業者数(人)
81,565 85,304 89,305 86,732
550,848
611,594
724,830 923,736 972,293 1,005,169 993,087
年間販売額(百万円)
295,938
319,476
401,527 502,942 533,904 564,446 578,641
売場面積(㎡)
データ出所: 総務省統計局『商業統計』

消費税3%から5%

リーマンショック

江東区
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区
世田谷区
大田区
目黒区
品川区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

100000

200000

300000

400000

人口密度(人/㎞²)

500000
人口(人)

600000
面積(㎞²)

700000

800000

900000

人口密度(人/㎞²)
江戸川区
葛飾区
4%
4%

江東区 千代田区 中央区
1%
3%
4%
港区
3%

足立区
4%

新宿区
5%
文京区
5%

練馬区
4%

台東区
5%

板橋区
5%

墨田区
6%

荒川区
6%

品川区
4%

北区
5%
豊島区
6%

目黒区
5%
杉並区
中野区
5%
6%
渋谷区
4%

大田区
3%
世田谷区
4%

23区コンビニ店舗数
江戸川区
葛飾区
足立区
練馬区
板橋区
荒川区
北区
豊島区
杉並区
中野区
渋谷区

コンビニ密度(店舗数/面積km²)

世田谷区

コンビニ店舗数

大田区

面積(km²)

目黒区
品川区
江東区
墨田区
台東区
文京区
新宿区
港区
中央区
千代田区
0

50

100

150

200

250

300

350

400

コンビニ密度(店舗数/面積km²)
足立区
2%

練馬区
2%

葛飾区 江戸川区
2%
2%

板橋区
3%

千代田区
9%

荒川区
3%
北区
3%

杉並区
3%

中央区
9%
豊島区
5%

港区
8%

中野区
4%

新宿区
8%

渋谷区
7%

世田谷区
2%
大田区
2% 目黒区

3%

文京区
5%
墨田区
5%

品川区
江東区
4%
3%

台東区
7%

2.コンビニ密度の高い地域の特徴
①動線 ・・・徒歩客が入店しやすい立地。
自宅→店舗→目的地または、目的地→店舗→自宅
②商圏人口 ・・・1店あたり2000~3000人
③道路状況 ・・・人、自動車とも速度が緩む場所。
④施設との近接・・・駅,教育機関,勤務地,宿泊施設,公
共施設,集積施設,観光スポットなど
⑤購買層 ・・・中所得者層が主体
⑥ドミナント出店戦略との関係
(ある一定の地域に店舗を集中して出店することを言う)

①独占的な印象をつけ、ほかのチェーンが出店しにくい状況
を作る
良い立地の場所を早くおさえてしまえばほかのチェーンは出店しに
くい。また、住んでいる人にとっても、近隣ではどこへいっても同
じチェーンであれば、そこが馴染みの店になり、自然とそのチェー
ンのお店を選ぶようになる。

②物流・周回コストの低減
配送回数が多いコンビニは、店舗ごとの距離が離れていたり、バラ
バラにあると配送に手間と労力が余計にかかる。
また、本部社員の周回等にかかるコストも低減できる。(コストは
費用・時間)
例えば、いきなり四国や鹿児島などに1店舗出店しても、県民がセ
ブンイレブンに対しての認知度がないのでCMを流さなければならず
、1店舗の為だけに地元テレビ局とスポンサー契約をしなければな
りません。それだと効率が悪いのでドミナント方式で出店していま
す。

 商業集積はそれぞれ売り物の違うお店が混在して、

競合しない程度の「すみ分け」が自然に行われる。


もし、まったく同じ物を売っている同じお店が隣同士
に出店したら、売上の分散が起こってしまう。



2店舗の合計売上は、2店分の規模を持つ1店舗がそ
こにあった場合よりは大きい。このように、「競合に
よる売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時に起こるのである。

 積極的競合

「競合による売上の分散」と「集積による売上増加」は、同
時起こる為、競合したとしても、その2店舗の合計売上は
、競合が存在しない1店舗がそこにある場合よりは、明ら
かに大きくなります。
そもそもその場所は、1件のコンビニが立っていた場所で
ある為、コンビニを立てるには、もともと立地が適した場
所であるということです。

全体的に商圏内の飽和感が著しい場合、フランチャイズ・
チェーン本部としては、むしろ安全な出店策と判断できる
場合があるのだ。
ex)オリジン弁当

動 商 道近 施 購 競
線 圏 路接 設 買 合
人 状 と 層 状
口 況 の


適地の条件





商店街と街道が交差する角地





電鉄駅前,バスターミナルなどの交通の要衝























団地周辺でスーパーや寄り合い市場のない地域
飲料店,風俗営業,ホテルなどの集会地入り口付近








大都市の下町で,高速道路,線路,掘り割りなどに隔離された土地


大都市の下町で,臨海地域などの住宅再開発事業が進められている土地



終夜営業の工業団地,卸売市場,情報産業の周辺,およびそこへの通勤路



学生アパート,寮,下宿の多い場所



各種学校の通学路にあたる場所



神社・仏閣の門前町の入り口付近



球場,運動場,文化施設,遊園地などの入り口付近



海水浴場,スキー場の入り口付近


都心部で,官公庁,企業,非食品大型店などが密集している場所



1日3万~4万台の車通りのある国道筋で,10トン車が数台駐車可能な場所





農村部で,各集落を結ぶ道路が交差集結する場所





山村部で,各谷間の集落から町に出てくる道路が集結する場所







既存のコンビニが独占していて,坪効率2万円以上あげている店の近く

1.コンビニ密度の低い地域の特徴








・マンション・一軒家などといった住宅専用地域が多く存
在している
(目立つ地域・・・世田谷区・練馬区・葛飾区・江戸川区)
・購買層(所得階層別に見ると、中所得者層が主体となって
おり高・低所得者層の利用が少ない。)傾向。
・道路状況
①通行量・・・少ない。
②四つ角 ・・・交差点の手前
③坂 ・・・坂が多くまたその途中

→町内が商業地域としての機能が薄い



住民1人あたりの平均年収

区内の事業所は商業や
サービス業、飲食店な
ど、生活支援にかかわ
る業種の集積が大き
く、小規模事業所が多
い。

01 _港区 1006.9 (+60.3)
02 千代田 820.5 (+9.8)
03 渋谷区 734.3 (+29.8)
高所得者層
04 文京区 577.1 (+10.8)
05 目黒区 576.2 (+26.5)
06 中央区 576.0 (+3.9)
07 世田谷 534.9 (+12.7)
08 新宿区 509.8 (+5.7)
09 杉並区 507.5 (+36.3)
中所得者層
10 品川区 435.3 (-8.3)
なのに?
11 大田区 434.9 (+8.3)
12 練馬区 420.7 (-3.8)
13 豊島区 416.0 (-3.8)
14 中野区 411.4 (-1.2)
15 台東区 407.0 (-5.1)
16 江東区 385.9 (+2.3)
17 板橋区 375.6 (-3.2)
18 江戸川 364.2 (-6.7)
低所得者層
19 墨田区 358.1 (-4.8)
20 _北区 356.6 (-9.0)
21 荒川区 350.6 (-7.5)
22 葛飾区 345.3 (-8.6)
23 足立区 338.2 (-8.6)
http://ime.nu/www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001013124&cycode=0

家賃の相場の安い区
東京23区

首都圏
1位 世田谷区
2位 渋谷区
3位 杉並区
4位 新宿区
5位 目黒区



http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2011_15.html

http://home.adpark.co.jp/chintai/ranki
ng/2008_1.html



1位 足立区
2位 葛飾区
3位 板橋区
4位 江戸川区
5位 練馬区
6位 北区
7位 荒川区
8位 豊島区
9位 大田区
10位 杉並区


動 圏
線 人








設 購 競
と 買 合
の 層 状




不適地条件

×

一流商店街,一級駅前など
豪邸,高級マンション街で,ご用聞きやデパートの外商が出入りして
いる地域
一見高級住宅街だが,住宅ローンや子供の学費に追われている地域

×

エンゲル係数の高い低所得層住宅地



×

×

郊外の小団地周辺で,流動購買力がほとんど期待できない場所

×
×

長時間営業のミニスーパー,寄合市場,強力な専業店と真っ向から競
合する場所

×

酒・タバコのある有力コンビニチェーンと真っ向から競合する場所

×

不況産業の企業城下町

×

×

×

×

人口減少の市町村エリア

環境条件が悪化しつつあるか,悪化が予想される地域

 東京都23区のコンビニの分布の特徴

3.店舗の密集は人口密度と必ずしも比例して
いるわけではない。
大田区・・・面積1位:59.46km²
人口密度:11355 (人/km²)
コンビニ密度23位:4.7(店舗/km²)
千代田区・・・面積19位:11.64km²
人口密度:4057(人/km²)
コンビニ密度1位:20.2(店舗/km²)

 千代田区

見取り図

 仮説1.昼夜間人口が関係しているのではな

いか?
昼夜間人口比率

コンビニ密度

1位

千代田区 2047.31%

1位

千代田区 20.2(店舗/km²)

2位

中央区

659.47 %

2位

中央区

20.0 (店舗/km²)

3位

港区

489.38 %

3位

港区

17.6 (店舗/km²)

4位 渋谷区

272.38%

4位 新宿区

17.4 (店舗/km²)

5位

253.38%

5位

15.3 (店舗/km²)

新宿区

渋谷区

⇒昼夜間人口比率とほぼ連動している。

昼夜間比率(%)
江東区
葛飾区
練馬区
荒川区
豊島区
中野区
世田谷区
目黒区
墨田区
文京区
港区
千代田区

昼夜間比率(%)

0

500

1000

1500

2000

2500

平成13 平成13 平成16 平成16 平成18 平成18 23区

年/比

年/比率 年
年/比
全体



23区
全体
/比率
(18)

総数

33.106

100

34.036

100

34.768

100

557.107

100

卸売・
小売業

9.070

25.1

8.192

24.1

8.219

23.6

142.072

25.5

金融・
保険業

1.125

3.1

948

2.8

945

2.7

8.093

1.5

飲食
店・宿
泊店

4.248

11.8

4.184

12.3

4.296

12.4

81.693

14.7

製造業

2.009

5.6

1.866

5.5

1.866

5.4

54.502

9.8

教育・
学習支
援業

471

1.3

437

1.3

548

1.6

13.668

2.5

コンビニはあらゆる商品
を取りそろえている
専門店よりも手が出しや
すい小売店である

化粧品

印刷

文房具

コンビニ
エンスス
トア
食料品

その他
雑誌

コンビニが密集する地域
 千代田区の平均地価 ¥4,672,253
 中央区の平均地価
¥4,552,830
 港区の平均地価
¥2,923,891
コンビニが少ない地域
 江戸川区の平均地価 ¥355,883

地価が安いからコンビニの数が多いわけではない

仮説3.千代田区の土地そのものの付加価値に
密集しているのではないか?

 民有比率(%)とは?

⇒民有地÷面積で表された指標の一種である。
千代田区
34.46%
目黒区
62.84%
葛飾区 50.80%

土地の多くが公益に使われている。

OECDは有給の労働と家事や買い物など無給の労働に費やす1日当た
りの平均時間を調べた。
調査対象は加盟29カ国。その結果、有給と無給を足した労働時間が
最も長かったのはメキシコの9.9時間で、日本は2位の9時間だった

3位以下はポルトガル、カナダ、エストニア、オーストリアと続き、
中国(8.4時間)が7位に入った。
米国(8.3時間)は9位、インド(8.1時間)は13位、フランス(7
.5時間)は26位だった。
反対に労働時間が最も短かったのはベルギーの7.1時間。有給労働
の平均は4.6時間、無給労働の平均は3.45時間だった。有給労働
だけでみると、日本が最長の6.3時間、デンマークが最短の3.75
時間だった。

日本の社会人には、時間がない

欲しい物が
ある

お金がある
時間がない

コンビニの
発展

仮説4.コンビニの
販促条件が千代田区
にマッチしているの
ではないか?

スーパー
その他19%
19%

衣料品12%
12%

家庭用品4%
4%

飲食料品62%
62%

身の回り品3%
3%

サービス4%
4%

コンビニの売り上げの6
割が食品である

コンビニ

非食品31%
31%

ファースト
フードおよび
日配商品34%
34%

加工食品31%
31%

不況に強いコンビニ




食料品は生活必
コンビニは他の小売業態に比べて不況に強い。百貨店・ス
需品である為、
ーパー・コンビニの売上構成比は図表の通りだが、コンビ
購入を断念する
ニは売上の6 割強が食品であり単価も安い。食品といって
人が少ない
も値の張る高級品ではなく、日常食べるものが中心である

コンビニは基本的に定価販売なので、景気が悪化すると客
足が遠のくと思いがちだが、節約するにしても、これまで
500 円の弁当を買っていたのをおにぎり2個とおかずにし
ようかというレベルで、衣料品や宝飾品のように、購入そ
のものを断念するということは少ない。外食するよりは安
上がりなため、コンビニで購入した商品を家で食べる人も
増えていること、小分けで販売されているので、無駄が
少ないということも受けている。

ゴミの量を削減できる

ゴミを廃棄する手間が省ける

時間短縮につながる

1200

1000
800
600

400
200
0
11

25

39

53

67

81

95

10~23歳

24~34歳

35~50歳

51歳~69歳 70歳以上



2

68

76

25

7



3

43

41

39

4

※14時~15時の時間帯を見計らい数日かけて入客数調査
立ち読みなども含める
コンビニ1件につき10分ずつ調査
昼間時は入客数が多く
サラリーマンの比率が高く
なることを予期し、
夕方は学校帰りの学生が多
くなるためこの時間に設定

①コンビニ集積は、必ずしも土地の面積や地
価の割合で決まるわけではない。
コンビニ密度は昼夜間人口比率とほぼ連動し
ていて、日本人は海外と比べて、時間はない
が、お金があるので、昼間に働く人や学生が
多い都心にコンビニが集中している。
②ドミナント方式によるマーケティング・経
営戦略によってコンビニが集積している。

研究を終えて
 この論文の意義

「コンビニはなぜ都市部に密集しているのか」という立
地論に基づき原因を追究した結果人口密度と密接な関係
を示していることが発見できた。

この論文の独創性
既存研究である小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮した
コンビニエンスストアの立地モデルの研究」では立川や八王
子と大宮の店舗数は、理想的な商圏人口に相当する。
一方、横浜の店舗数は理想的な商圏人口よりも少ない人口に相当
するが、私たちの研究は、東京都内に標準を置き比較しやす
くまた、その原因についても人口密度と密接な関係を示して
いる。人口の比率、産業の発展具合、昼夜の人口比率によ
り、大きく店舗が拡大され、またドミナント方式によるマー
ケティング・経営戦略等によって左右される面もあることが
今回の研究で明らかになった。



小池光太郎(2007)「空間点分布を考慮したコンビニ
エンスストアの立地モデルの研究」中央大学大学院理工学
研究科情報工学専攻修士論文



立地論入門 松原 宏(著) 古今書院

フランチャイズ制の導入、クリスタラーの「供給原理」集客構
造(コンビニの空間分布)、配送構造について書かれてい
る。