京都大学3.8m新技術望遠鏡計画

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Transcript 京都大学3.8m新技術望遠鏡計画

京都大学3.8m新技術望遠鏡計画
(0)概算要求を行うかどうか
(1)学術的評価(概要とサイエ
ンス)
(2)緊急性
(3)各分野での検討
(4)予算計画など
(5)人材育成・基盤整備等
長田哲也
(京都大学 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻)
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(0) 概算要求を行うかどうか
予算 ー これから6億円必要
● 概算要求
• 競争的資金(大型科研費 新学術領域 等ほか)
さらに、
• オーナー企業からの寄付集め
• 財団(SARIF)での寄付集め
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(1) 学術的評価(概要とサイエンス)
京都大学3.8m新技術望遠鏡計画
国立天文台岡山天体物理観測所構内に
口径3.8m望遠鏡
●中口径望遠鏡による天文学
突発天体現象
系外惑星探査 等
●望遠鏡技術開発
花びら形の分割鏡
超精密研削・CGH干渉計
斬新な構造の軽量架台
●大学の基盤強化と人材育成
大学間連携、共同運用
●地域との堅固な協力
天文教育、啓発活動
国内の研究・教育の拠点
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1.プロジェクトの目的
(1)
学術的評価(概要とサイエンス)
●中口径望遠鏡による天文学
突発天体現象
系外惑星探査 等
スーパーフレアの
想像図
太陽の巨大フレア
突発天体現象
系外惑星探査
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(1) 学術的評価(概要とサイエンス)
世界における位置
日本の周囲は3m以上の望遠鏡の空白地帯。GRBや重力崩
壊型超新星のブレイクアウトなど、一刻を争う観測に有利。
(1) 学術的評価(概要とサイエンス)
系外惑星探査 (木星型の直接観測)
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(1) 学術的評価(概要とサイエンス)
現在の岡山のユーザーのサイエンス (例)
● 視線速度による系外惑星探査
1 m/s を切る速度分解能?
● トランジットによる系外惑星探査
3色同時赤外線カメラ?
● ・・・・
学外メンバーと「科学委員会」(後述)
を組織へ
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(2) 緊急性
・大学間連携による光赤外観測ネットワーク
“OISTER” H23(2011)ーH28(2016)・・・
・LSSTやPan-STARRS等のフォローアップ
・KAGRA等の重力波望遠鏡の可視対応
・分光観測のできる望遠鏡
太陽型恒星スーパーフレアでも
共同利用188cmの発展的継承
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(2) 緊急性
大学間連携による光赤外観測ネットワーク
“OISTER” H23(2011)ーH28(2016)・・・
名古屋大学
1.4m 近赤外撮像・偏光
0.7m可視光撮像
東京大学
1.0m 可視近赤外撮像
⇒中口径望遠鏡の突発天体・
時間変動天体観測への特化!
Kl国内の大学・公共天文台
が持つ10以上の1-2mクラス
光赤外線望遠鏡群による観
測ネットワークの中心に
(3) 各分野での検討
コミュニティでの議論
1999年岡山3m望遠鏡ワーキンググループ
国内での光赤外分野の観測的研究、機器開発、教育・人
材育成をどうして行くか
2000年8月 岡山新天文台シンポジウム
•
•
•
•
•
•
2001年岡山ユーザーズミーティング
2009/09/15
2009年岡山ユーザーズミーティング
2010年光赤天連シンポジウム
2012年岡山ユーザーズミーティング
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(3) 各分野での検討
コミュニティでの議論
2001年5月 学術会議 天文学研究連絡会(天文研連)
の特別議事録「岡山天体物理観測所の将来計画に
ついて」
2003年4月 特別議事録「大学における光赤外線観測天
文学の研究基盤の強化について」
2005年5月 特別議事録「大学における光赤外線観測天
文学の推進について」
光赤天連 運営委員会声明 2005.1.21
光赤天連 運営委員会声明 2012.6.26
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大型計画との関連
TMT時代に求められる人材を育てる
望遠鏡、分割鏡制御、光学素子製作の技術
TMTの観測装置など、メートルサイズの多様な光学素子の開発技術
セグメント鏡での補償光学を確立し、サイエンスにもつなげる
系外惑星探査 SPICA、ALMA
突発天体現象 KAGRA
2012.8光赤天連シンポ
国内の他の計画との関連:
大学での教育・人材育成の拠点とする。技術開発面では、光学系の(凸面まで含んだ)
自由曲面の加工と計測・微小変位センサー・望遠鏡構造等の要素技術で、各種の計画と
密接な連携ができるものと考えている。分割鏡による望遠鏡を理解した人材を育てる点
も重要と考える。・・・・・
サイエンス面では、惑星系形成研究や系外惑星直接観測をはじめとしてさまざまな連携
が考えられる。
・・・・・・・・・・
安価に製作可能な中口径望遠鏡として、海外に数多く展開可能な点も強調したい。
●TMTプロジェクト「京大3.8m望遠鏡計画とは技術的接点が多い。」
●東京大学アタカマ天文台(TAO)計画「 6.5m主鏡支持について京都大・名古屋大と連携を開
始。」
●南極中口径赤外線望遠鏡計画 架台や鏡について連携を行なっている
●広島大学・東アジア天文台計画「京都大学3.8m望遠鏡計画とは密接な繋がりがあり、経度
差を利用し、さらに機能分担(本計画では偏光観測、3.8m望遠鏡は分光観測など)をすること
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でお互いに相補的に時間変動現象に迫れると考えている。 」
(4) 予算計画など
2015年ファーストライトをめざす
主な技術開発
鏡計測
・干渉計
・走査型計測器
・制振装置
鏡加工
軽量架台
・高度軸軸受
・最適化
・研削加工
・支持冶具
・研磨加工
分割鏡制御
・ギャップセンサ
・位相カメラ
・シャックハルトマン波面センサ
・支持機構
・制御アルゴリズム
初期設計を完了しつつある
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(4) 予算計画など
2015年ファーストライトをめざす
スケジュール
2012年
初期設計
外部評価価
2013年
2014年
2015年
2016年
望遠鏡建設
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ドーム建設
観測装置開発____________________
テスト観測
通常観測
(4) 予算計画など
2015年ファーストライトをめざす
2012.8外部評価を受けての、新組織図基幹部分
リーダー
長田
財務・学内外調整、 広報・装置・コミュニティ対応、 サイエンス、
装置・共同利用・地元対応、
共同利用・装置
ボード
柴田、太田、嶺重、
泉浦、吉田
プロジェクトマネージャー
栗田
光学系
松尾
機械構造
木野
サイエンス・観測装置
太田
電子・ソフト
岩室
・リーダーをはっきりさせプロマネをしっかりサポート
・ボードメンバーの担当を割り当て
・プロマネと開発責任の兼任を解消
・科学委員会を立ち上げへ
科学委員会
野上、・・・・・・・・・・・
京都、岡山、広島、岡山ユーザー、大学間連携メンバー等
10月31日(水) 第1回スーパーフレア研究会
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(4) 予算計画など
2015年ファーストライトをめざす
国立天文台・他大学との連携による
共同運用イメージ
2001-2012岡山UM・光赤天連議論
観測時間
京都大学
A大学
B大学
観測装置
もちこみ等
188cm後継機
国立天文台
共同利用
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(4) 予算計画など
2015年ファーストライトをめざす
望遠鏡とドーム建設想定額
主鏡部 9700万
副鏡部 1900万
第三鏡部2500万
方位軸等6500万
その他 1040万
望遠鏡合計 3億1000万
ドーム
合計
3億3000万
6億4000万円
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(5) 人材育成・基盤整備等
国内最大の光学赤外線観測天文学の拠点
大学間連携 中口径ならではのプロジェクト
小口径とすばるをつなぐ
TMT時代のユーザー育成
軽量低コストの望遠鏡 光赤外線だけでなく他波長も
多種多様な光学素子を提供するリソース
隣接分野や関連工学分野(計測、制御、・・・)との共同
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(5) 人材育成・基盤整備等
技術開発進捗状況
→栗田プレゼン へ
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(3) 各分野での検討
光赤天連 運営委員会声明 2005.1.21
バックアップスライド
バックアップスライド
日本学術会議 天文学研究連絡委員会 特別議事録
2005.5.18
バックアップスライド
バックアップスライド
光赤天連 運営委員会声明 2012.6.26
2012 年6 月26 日
光学赤外線天文連絡会 運営委員会声明
光学赤外線天文連絡会 運営委員会
<声明主文>
わが国の光赤外線天文学が人類共通の願望である宇宙の理解の深化に将来にわたって
一層の貢献をするために、わが国における大学望遠鏡を中心とした高度な研究教育環境
の広汎な整備が必要である。次世代の超大型望遠鏡計画が具体化しつつあるいまこそ、
各大学・共同利用機関の連携を密にし人材と設備を最大限活用できる環境を整え、既存
の小型望遠鏡群と最先端の大型・超大型望遠鏡との間隙を埋める口径4-6m 級中型大学
望遠鏡の整備について迅速な対応が求められている。光学赤外線天文連絡会運営委員会
はこれらの計画の推進を強く支持することをここに表明する。
<日本の光赤外地上観測天文学の現状>
2000 年度から本格的な運用が始まった8.2m の主鏡口径を持つすばる望遠鏡は世界
でも随一の性能を誇り、誕生まもない宇宙に存在する銀河を次々と発見するなど世界を
リードする成果をあげてきた。今後も継続して世界に誇れる科学的成果を挙げていくこ
とはわれわれ天文学研究者の使命であり、更なる研究の発展のため次世代の中核的大型
計画として30m 超大型光学赤外線望遠鏡(TMT) 計画および次世代スペース赤外線望
遠鏡SPICA 計画を推進している。光学赤外線天文連絡会は、これらの計画を強く支持
する声明を2006 年11 月に決議し、その実現を支援すべく活動を続けている。
また近年、複数の大学において口径1-2m級と小型ながらも特長のある望遠鏡の整備
が進展した。これら大学望遠鏡や国立天文台岡山観測所1.9m望遠鏡などによりドップ
ラー法や重力レンズによる太陽系外惑星の発見など独創的な成果をあげるとともに、観
測的研究や装置開発を通して大学における学生教育と次世代研究者の育成に大きな貢献
を果たしてきた。さらにこれらを連携して独創的な研究を展開するため光学赤外線天文
学研究教育拠点の大学間連携ネットワーク事業を開始し、パルサー周辺の高エネルギー
現象の解明などの成果を挙げつつある。この大学間連携ネットワークはまた、最先端の
大型観測装置を開発・運用する国立天文台と全国の大学間の人的交流を促進し、観測設
備の効率的運用と幅広い人材育成のための基盤となるべきものである。
<バランスのとれた研究教育基盤整備の必要性>
しかしわが国がすばる望遠鏡以外に中大型望遠鏡を持たない一方、世界では口径3-8m
中型望遠鏡が25 台、口径8m以上の大型望遠鏡が13 台稼働している。この事実はわが
国の研究設備が多様な学問的要請に応えるには未だ不十分であり、研究基盤の弱さを示
すものである。またすばる望遠鏡の活躍は、建設開始以前に始まる不断の技術開発が支
えていることを忘れてはならない。次世代超大型望遠鏡計画の成功の鍵は、弛まぬ新技
術開発と将来を担う次世代研究者の育成である。実際の観測研究を通して広い視野と
知識を備えた研究者のみならず、独自の観測装置の開発を通じて高い技術を習得した、
新時代の天文学研究の核となる人材の育成が必要である。
1
バックアップスライド
光赤天連 運営委員会声明 2012.6.26
こういった学生教育と次世代研究者の育成は全国の大学がその中心的な役割を担って
きた。今後とも、各大学の学生が研究・開発に直接参加しやすく機動的な運用が可能な
大学望遠鏡を教育研究の基盤として大いに活用し、さらに大学間・大学共同利用機関と
の連携を強化することが重要である。一方で日本の観測設備の頂点としてすばる望遠鏡
が活躍し次世代超大型望遠鏡計画が具体化してきた今、これを支える新たな研究教育基
盤として口径4-6 m 級の中型望遠鏡の整備は急務といえる。このことは2010 年3 月の
日本学術会議物理学委員会天文学・宇宙物理学分科会の報告書「天文学・宇宙物理学の
展望と長期計画」の中でも強調されている。
<大学による中型望遠鏡整備計画>
上記のような理念のもと、東京大学と京都大学は口径4-6m 級の中型望遠鏡の建設計
画を推進している。
東京大学の進める望遠鏡計画は、チリ・アタカマの標高5640m の地に口径6.5m の
光学赤外線望遠鏡を建設しようという野心的なものである。建設サイトは大気中の水蒸
気量が極めて小さいため大気による赤外線の吸収が小さく、これまで地上のいかなる望
遠鏡からも観測できなかった赤外線波長域を開拓することが可能となる。実際、サイト
の優れたシーイングと赤外線大気透過率は先行設置された口径1m 望遠鏡の観測デー
タにより証明されている。運用においては全国の研究者・学生にむけて共同利用を推進
するほか集中的に観測時間を投入するプロジェクト枠を定め、世界最高の赤外線観測性
能を生かした最先端かつ多様な研究課題を追求する。南半球に設置されることもこの望
遠鏡計画の特徴であり、すばる望遠鏡が不可視な天域を補うほかALMA との連携観測
も容易であり、その本格運用に向けてこの望遠鏡計画の実現は緊急の必要性がある。
京都大学を中心に、国立天文台岡山天体物理観測所、名古屋大学、ナノオプトニクス・
エナジーが共同で進めている3.8 m 望遠鏡計画は、日本国内で最も観測条件の優れた
岡山天体物理観測所内に建設を予定している。完成すれば国内最大の望遠鏡となり、超
新星やガンマ線バーストなど突発的天文現象の即時観測や、星形成の現場の詳細観測、
系外惑星探査などで世界をリードすると期待される。また国内産業との連携のもと、軽
量架台、研削による鏡面製作と分割鏡制御という革新的技術を開発・実用化するもので
あり、将来計画の基礎開発となるものである。観測運用は同大学・国立天文台のみなら
ず大学間の連携のもとに行われ、日本国内設置という地理的条件を生かして装置開発や
観測的研究を通じて大学における学生教育にも大きく貢献することが期待される。
<結論>
わが国の光赤外線天文学の今後の発展のために大学における研究教育基盤の整備が
今、必要とされている。これはすばる望遠鏡や次世代超大型望遠鏡計画を支える裾野
となり、その推進と並行してとりくむべき課題である。そのような認識のもと光学赤外
線天文連絡会運営委員会は、観測設備と人材を最大限活用するための研究拠点連携ネッ
トワークを発展させ、小型望遠鏡と大型・超大型望遠鏡、学生と第一線の研究者との
橋渡しとなる4-6m 級中型大学望遠鏡の建設計画を推進することを強く支持するもので
ある。
系外惑星探査
期待される成果 (その1)
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京大岡山新技術望遠鏡
技術開発進捗状況
京都大学 栗田光樹夫
主な技術開発
鏡計測
・干渉計
・走査型計測器
・制振装置
鏡加工
・研削加工
・支持冶具
・研磨加工
分割鏡制御
・ギャップセンサ
・位相カメラ
・シャックハルトマン波面センサ
・支持機構
・制御アルゴリズム
軽量架台
・高度軸軸受
・最適化
鏡製作(計測と加工)
~ 1m
鏡の仕様
数値
備考
鏡面誤差
P-V < 200 nm
λ/8@ Hバンド (Rayleigh)
RMS < 60 nm
λ/8@ Hバンド (Maréchal)
構造関数に従う
Ro = 250 mm, λ=1.65 um, D = 1.1 m
面粗さ
RMS < 3 nm
λ = 0.35 um
縁ダレ
< 2.5 mm
有効面積の1%以下
マイクロクラック(SSD)
不問
ただし、光学面を損なわない
鏡面形状誤差 rms [nm]
項目
1000
100
計測に許容される測定誤差と構造関数
鏡面の許容形状誤差(赤線)。回折とシーイン
グによる波面誤差(黒線)。
10
1
1
10
100
空間スケール [mm]
1000
主鏡計測器開発
計測器の仕様
• 測定精度:大気と観測波長で
決まる構造関数の1/10
• 高い空間解像度: < 3 mm
• 機上計測
鏡面形状誤差 rms [nm]
1000
100
10
1
1
10
100
空間スケール [mm]
主鏡計測に許容される誤差(赤線)。回
折とシーイングによる波面誤差(黒線)。
ただし鏡面誤差と比較しやすいよう1/2
倍されている。
1000
主鏡計測器開発
計測システム
• 機上計測
– 迅速な補正加工
– 加工の高速化
干渉計
10 m
0.1℃の温調
図1 測定塔上に設置したCGH干渉計。右の
2個の鉄板は測定塔の振動を抑えるための
制振装置。
研削盤
主鏡計測器開発
干渉計
コリメータ
ハーフミラー
非球面波面の生成に
イメージングレンズ
参照面
CGHを使用
• 高い空間分解能
• レーザーの波長変化が影響しない
• 振動に強い
セグメント鏡(曲率半径~10m)
主鏡計測器開発
干渉計の確認
• CGH干渉計の独立検証
• 整合性のある結果が確認できた
(測定精度の範囲で)
主鏡加工
研削
• 高速加工
• 研削加工で1μm(P-V)を達成
加工施設
(ナノオプトニクスエナジー
ナガセインテグレックス内)
研削盤
主鏡加工
研削
• RMS ~150 nmを達成
断面計測のパス
色はグラフの曲線に相当
500 nm
非球面非軸対称加工をした後の理想形状から誤差
各線は鏡の様々な方向の断面形状を示す。
主鏡加工
支持機構
• 固定点3点と24点のバネで等圧支持
• 研削圧による変形はFEM解析で推定し、補正研削
補正なし
補正あり
形状誤差
理想形状
セグメント
固定点
ばね
ばね
固定点
1 mm
#2400仕上げ研削
主鏡加工
修正研磨
-1000-+1000 nm
研削+フラッシュ研磨後
-100-+100 nm
修正研磨後
• 縁以外は仕様を達成
鏡面形状誤差 rms [nm]
1000
100
10
1
1
10
100
1000
空間スケール [mm]
誤差ゼロのPSF
2011年12月のPSF
形状誤差の構造関数
赤線は許容誤差。青線は左図にあるセグメントの形状誤差
黒線は大気と回折限界から決まる構造関数。
鏡製作まとめ
•
•
•
•
仕様を満たす干渉計の確立
20日程度で仕様を満たす鏡を加工
世界より1ケタ上の研削精度
さらなる高速化へ
分割鏡制御開発
分割鏡制御開発
システム構成
光学センサ
・位相カメラ
・波面センサ
鏡
鏡
アクチュエー
タ
センサ
アクチュエー
タ
プロセッサ
分割鏡制御開発
位相カメラ
実験の様子
項目
測定点数
センサ分解能
センサ絶対精度
測定レンジ
センサ応答速度
位相カメラ仕様
18
12 nm
100 nm
1 mm
< 60 sec
鏡の段差と強度分布の変化
左上から右下に向かって-πからπの位
相に相当する段差
位相が合っている状態での5色レーザーのスポット
左より 633, 612, 604, 594, 543nm
システムの模式図
到達値
12 nm
10 um
-
分割鏡制御開発
ギャップセンサ
項目
分解能(RMS)
安定性(P-V)
リニアリティ
サンプルレート
測長レンジ
温度変化
湿度変化
仕様
< 10 nm
50 nm/10h
> 90%
> 10 Hz
TBD
< 0.1℃/min
< 1 %/min
達成値
10 nm
30 nm/13
> 90%
6Hz
0.5 mm
0.1℃/min
30 nm
13時間
5度の温度変化時のセンサの値
30 nm
13時間
補償後のセンサの安定性
日本システム開発製DS2001
分割鏡制御開発
アクチュエータ
項目
分解能
リニアリティ
帯域
ストローク
推力
仕様
達成値
RMS < 15 nm RMS < 5 nm
> 90 %
> 90 %
> 2 Hz
5 Hz
> 1 mm
1.3 mm
> 300 N
>3000 N
実機架台上での段差周波数特性
縦軸は鏡の段差、横軸は周波数
分割鏡制御開発
支持機構
ダイアフラムの概念図
18点支持の場合の支持機構の概念図
鉛直時支持点による自重変形
RMS = 30 nm, P-V = 150 nm
鏡面形状誤差 rms [nm]
1000
100
赤:許容変形
青:形状変形
10
1
1
10
空間スケール [mm]
100
1000
水平時支持点による自重変形
RMS = 12 nm, P-V = 81 nm
分割鏡制御開発
アルゴリズム
センサ(青)、鏡、アクチュエータ(赤矢印)
の模式図
鏡の段差と曲率誤差の結像性能への影響
FWHM(ミリ秒角)
鏡の段差
(nm)
0
±50
鏡の曲率誤差(um)
0
±50
41
59
63
78
鏡の位置の結像性能への影響
FWHM(ミリ秒角)
最適なセンサの配置
丸印がセンサ
誤差
(mmまたは度)
0.01
0.05
項目
曲率誤差
センサとアクチュエータ分解能
鏡位置誤差
鏡の回転誤差
X
6.4
6.4
許容誤差
±50 um
±50 nm
0.05 mm
0.05 度
Y
12.3
15.4
Z
20.2
63.4
到達値
±40 um
±30 nm
P-V = 0.037 mm
P-V < 0.01 度
架台とドーム開発
架台
• 従来の1/5程度の質量
– 鏡筒重量8トン(うち構造物:4トン)
• 54個の主鏡支持点での相対
変形<100 μm
•
•
•
•
高速駆動
低熱容量
低熱慣性
低風抵抗
架台
遺伝的アルゴリズムによる最適化
初期解
最適解の一例
0%
200%
許容変形量
ドーム
15m