Transcript 治具は後回し
セグメントの製作方針 第20回新技術望遠鏡技術検討会 2010年6月5日 名古屋大学 所 仁志 • 加工には克服すべき課題が2つ - 加工そのもの(研削盤・砥石・加工条件・etc.) - 被加工物を保持する治具 • 研削で0.5 mmの形状を作って、研磨で表面粗さ改善・ 形状修正(治具は後回し) • 当初のセグメント製作方針を実行できる下地が整った - もぐら叩き型支持治具を使用 - 研削・研磨時は基盤に直置き - 形状測定時は、27点で等圧支持 - 形状測定結果をもとに補正加工 • 治具に関わる新たな問題 明らかになった問題点 • (前回まで)鉄板直置きで研削・研磨、CGH測定 - セグメント形状の経時変化 ~ 2 mm 温度環境の変化による鉄板の変形に起因 • TMTセグメントの試作 • もぐら叩き型支持治具上で研磨、CGH測定 - 基盤直置き時と等圧支持時の形状の差 ~ 6 mm 裏面の形状に起因 - 上げ下げを繰り返した時の、基盤直置き時の形状再現性 ~ 1 mm 接触状況の再現性に起因 温度環境の変化 • 0.5℃の温度差で、治具は15 mm変形 - これに自重変形、温度ムラ、研削盤との固定の影響が加わる • 変形量の予想が困難 • セグメントも変形するため、直置きでの精密研 削は困難 1300 mm 治具 DT = 0.5 ℃ 140 mm 15 mm 裏面形状の影響 等圧支持 • 治具の平面がでたとして も... • セグメント裏面が治具に ならってしまい、表面が 変形 • 直置きで研削すると、裏 面形状を反映した形状 になってしまう セグメント 治具 直置き 研削加工 等圧支持 形状の再現性 • もぐら叩き型治具上で、セグメントの上げ下げ を繰り返し、下げた状態での形状を測定 • 直前の測定との差は ~ 0.5 mm 0.47 mm p-v 0.44 mm p-v 0.24 mm p-v 0.27 mm p-v • もぐら基盤とセグメントの接触状況が再現され ない • 研削時も等圧支持しなければいけない - 温度環境変化・裏面の影響 直置きNG - 形状の再現性 上げ下げNG • もぐら叩き型支持治具で実現するには改修が 必要 • 治具を新たに製作することに - ばね方式、ホイッフルツリー方式 ばね方式治具1 • 等圧支持をばねで実現 • 固定点3点+ばね支持24点(~ 2.5 kgw/点) セグメント 固定点 ばね ばね 固定点 ばね方式治具2 • 温度環境変化の影響をほとんど受けない • 裏面の影響をうけない • 研削抵抗により変形 - 変形量~1 mm(1 kgw) 1 kgwの集中荷重をかけた時 の作用点での変形量 0 mm - #325:1 ~ 3 kgw - #4,000:1.5 ~ 4 kgw • ばねの調整が大変 1 mm 固定点 ホイッフルツリー方式治具1 • 望遠鏡での支持機構を改造 • セグメントを置けば、自動的に等圧支持に ホイッフルツリー方式治具2 • 温度環境変化の影響を ほとんど受けない • 裏面の影響をうけない • 研削抵抗により変形 各方式の比較 もぐら叩き ばね Wツリー 温度環境変化 × ○ ○ 裏面影響 × ○ ○ 形状再現性 × ○ ○ 加工時の変形 ○ × × 調整の手間 ○ △ ○ 製作期間 - ○ △ 今後の方針 • ばね方式で等圧支持研削の試験 - 研削抵抗による変形を補正できるか - 切込みと研削抵抗の関係を調査 • ホイッフルツリー方式(望遠鏡での支持機構と 全く同じ)で形状確認 • 等圧支持NGの場合、直置きか?