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道徳教育(他学部)
6月7日(金)5限
第七回「子どもの道徳的な学びについて考える③」
前回の感想から①
• 隠れたカリキュラムの話を聞いて確かにそうだと思った。私はそういう
ものについて深く考えずに生きてきたので、改めて学校の機能について
考えた。集団行動に必要な協調性は多くの日本人が持ち合わせているも
のだと思う。それを学ぶ場として学校の隠れたカリキュラムは必要だと
思う。だが、現在教育の現場で起こっているいじめや登校拒否などの問
題の原因はそれであるとも考えられる。海外の教育方法とも比較して問
題点を挙げていくことも必要である。(園芸学部)
• そもそも教師が無意識のうちにやっていることであり、人間はそれぞれ
育った環境や立場によってもっているイデオロギーが異なるので、隠れ
たカリキュラムに違いが出るのは当たり前のことだと思います。でも生
徒も生徒でそれぞれの意志、価値観を持っているので、場合によっては
それを悪く受け止めてしまったり傷ついてしまうことがあることを心に
とめておかないといけないな、何かを伝える際にはまず自分の意見を見
直すことが重要になってくるなと感じました。(園芸学部)
• 今の社会が成り立っているのは隠れたカリキュラムがあるおかげだと思
います。なくすのは不可能だと思うし、どう付き合っていくかが問題だ
と思います。議論が尽きないことなので、難しい問題だと思いますが、
影響を薄めるためだけなら三ヶ月毎に担任を変えるとか、クラスの問題
を考えるとそうもいきませんが、それくらいしか思いつきませんでした。
(理学部)
前回の感想から②
• 隠れたカリキュラムを学んだと思う。隠れたカリキュラムには大まか
に受容と創造の二要素があるだろう。受容について、これは特に初等
教育の場において、なじみのある家庭とは異質な社会に組み込まれる
ことにまつわる新たな登場人物や関係性、ルールなどの体得を促すも
のである。創造は前者に伴い、自らの居場所を作るようなものである。
例えば規則を知り、受け入れる必要を知り、それに対する自分のスタ
ンスを自ら定めるようにする。(文学部)
• 隠れたカリキュラムは今の史学科でやっているゼミで取り上げられた
本『歴史を考えるヒント』(網野善彦著)と共通点があると思います。
網野氏は昔から使われてきた言葉の意味の変化や無意識に話す言葉が
地域、場所、時代で異なることを強調していました。これは隠れたカ
リキュラムというより、隠れた社会常識の指摘だと思いますが、学校
ではなく、社会一般にも隠れたカリキュラム的なものが存在している
と言えないでしょうか?(文学部 史学科)
• 「~をしてはいけない」や「~しなさい」によってGood Wor
kerになる人もいれば、そうではない人もいる。このことは教師に
よって異なる隠れたカリキュラムの発信の仕方、生徒によって異なる
受信の仕方があるということを表していると思います。(文学部)
前回の感想から③
• 担任や教科担当の先生が変わるということは社会に置き換えると、属
する社会のルール、ひいては社会そのものが変わるということだと思
う。従って社会のニーズがそれぞれであるように教育の求める隠れた
カリキュラムもさまざまであるだろうから、子どもたちはそれを通じ
て多様な社会を経験することにつながる、という意味では有意義なこ
とだと思う。しかし、教員に対する感じ方は様々であるから、嫌な教
員が担当でもそれに接しなければならないという点では学校は監獄や
精神病院だという表現は当たっているのかなと思った。(理学部)
• 人が評価を気にして評価されたがるのは隠れたカリキュラムのせいで
も社会のせいでもなく、人の本能的なもので、人に最初から備わって
いる素質かもしれません。この論理でいくと隠れたカリキュラムが生
じるのは人の営みとして当然の結果であると思います。(園芸学部)
• 評価し、評価されることについて考えました。評価は社会的に通用す
るものとその人との付き合いで生まれるものがあると思います。前者
は成績のように数字として見たりできるもの、後者はその人の性格な
どのようなものです。学校で二つの評価を得ることは成績のいい人と
悪い人がいるから自然にはできないと思います。だけど後者の評価は
そのまま子どもの個性につながっていくと思うから、いい方向に評価
して子どもを認めるようにするのは大切だと思います。(園芸学部)
前回の感想から④
• 幼稚園、保育園から小学校、中学校、高校と次第に「~しなさい」と
いうことが増えていっている気がするという意見が出ました。さらに、
それに反して「~しなさい」に対する反抗が生まれてきてしまうけれ
ど、その反抗心との折り合いのつけ方を学ぶということも含めて隠れ
たカリキュラムなのではないかという話になりました。以前、ニュー
スか何かで掃除の時間は欧米にはなく、日本に研修で来た欧米の先生
が掃除の時間に子どもが班をつくって「皆」できちんと掃除をしてい
ることに驚いていたのを見たことがあります。掃除の時間は生徒が分
担を決めたり、自らタイムキーパーになることのできる、数少ない隠
れたカリキュラムの一つではないかと思います。(理学部)
• 私は隠れたカリキュラムとして教師の言うことをすんなりと受け入れ
る、先生から見て「いい子」だったのだと思います。しかし、先生の
言っていることをすんなりと聞き、先生の言っていることに対して自
分の意見をもっていなかったため、部活で今思えば体罰だと思うこと
も“自分がいけない”、“当たり前”だと認識してしまっていたのだと思い
ます。(園芸学部 緑地環境学科)
• 中学生の時、全5クラスあり、その中で担任の権力(というより教師
歴)で体験学習や高校訪問とが楽しそうなところを振り分けられてき
たことがあり、本来中学校では学ばなくてよい格差社会のようなもの
を感じていた。教師同士でも対等な関係がないといけないのではない
かと中学生ながら考えていた。(園芸学部 緑地環境学科)
前回の感想から⑤
•
•
•
この授業を聞いて、小学校3年生の時の算数のテストを思い出しました。
その時、文章問題で答えのところに“100円か150円”みたいに書いた
ら、テスト返却のときに答えを2つ書いてはいけませんと言われて「そう
なんだ」と思いました。隠れたカリキュラムをなくすことはできないから、
隠れたカリキュラムというものがあることを生徒に教えて生徒自身も考え
るようにしていくべきだと思いました。(文学部 行動科学科)
隠れたカリキュラムについて考えたときに思い出したのは、小学生の時に
先生のタイプによってクラスのカラーが変わるということでした。元気な
子のことが好きな先生だとそのクラスは元気のよいクラスになっていまし
た。しかし、よく考えてみるとクラスとしてはカラーができていても個人
の生徒として見れば個人としてそのカラーに染まっていたわけではないと
いうことに気付きました。個人としての人格形成に影響を与えるのは教師
よりも親なのではないかと思います。(園芸学部)
「不平等な権力関係」というものは私の中ではあまりピンとこない。刷り
込まれているだけかもしれないが、学校という環境の中で教師が指示を出
して生徒がそれに従うというのは当たり前のことだと思うし、その指示が
高圧的で理不尽なものだとは一度も思ったことがないからだ。私は小、中、
高と割と教師と良好な関係を築けたので、教師の言っていることが難しい
と感じたら声を上げたし、教師もその発言に耳を貸し、間違っていたら素
直に認めていたし、間違っていなかったらその指示の理由をちゃんと話し
てくれていた。(園芸学部 緑地環境学科)
始めに大事なお願い
• 今回は、子どもの道徳観を、実践事例をもとに考え
たいと思います。
• この授業で取り扱う実践事例は、全て僕がかかわっ
た学校関係者の厚意によってこの授業で紹介するこ
とを承諾していただいています。
• 基本的に学校名がわからないように紹介しますが、
生の記録である以上、個人情報です。
• 従って、ツイッター、Facebook、ブログ、
その他、不特定多数の人が見る可能性のある媒体に
授業の内容について書くことは絶対にしないでくだ
さい。この授業のブログに書き込む場合には、個人
の名前は出さず、Aさん、B君のように頭文字で表
してください。
今日の事例について
• 富山県のある小学校で行われた6年生の道徳の授業です。
• 授業の見方は人それぞれ、正解はありません。でも、一つ
だけ意識してほしいことがあります。
• それは正解を決めつけずに見ることです。
• 人間なので、価値観を全く交えずに見ることは不可能です。
でも、「この授業はいい授業だ」、「この授業は悪い授業
だ」、「自分だったらこうする」といった評価はできる限
り一度脇において、授業で起こっている出来事と出会うこ
とを大切にして下さい。その中で、子どもはどんな風に学
んでいるか、先生どんな風に子どもの学びを支えようとし
ているか、子どもと先生の関係、子ども同士の関係など、
様々なことが見えてくると思います。
• 最終的に「この授業はこうだ」という結論を出す必要はあ
りません。授業の出来事と出会って考えたこと、疑問に
思ったことなどを最後に振り返ってみてください。
グループワーク
• テーマは決めません。授業を見て考えたことを
自由に話し合ってみてください。
• できるだけ自分が見た授業の事実に基づいて話
をしてみて下さい。
感想シート
• 今日の授業の中で考えたこと、疑問や質問、グループ
ワークの中で話し合ったこと、授業に対する要望、なん
でもかまいません。
• 必ず、名前、所属、学籍番号を書いて出してください。
(所属は空きスペースに分かるように書いてください)
• 授業中に伝えきれなかった質問、意見はメール、もしく
はブログを利用してください。
[email protected]
http://moral-education.seesaa.net/