Transcript Document
ディジタル回路
5. ロジックの構成
五島 正裕
ディジタル回路
アナログ と ディジタル
アナログ,ディジタル:
情報処理の過程:
記録/伝送 と
処理
において,
媒体の持つ物理量 と
それが表現する値 との
写像の方式
ディジタル回路
物理量 と 値 の 写像
値
値
閾値
3
2
1
O
物理量
アナログ
O
物理量
ディジタル
ディジタル回路
値の数
記録/伝送
多値もあり
処理(論理関数)
2値
ディジタル回路
多値ディジタル
値の数
3値
例
MLT-3(Multi Level Transmission-3)
Flash Memory
4値
XDR(PS3 の DRAM の I/F)
8値
8PSK (Phase Shift Keying)
10値
10進表示
16値
16PSK
ディジタル回路
論理ゲート
NAND
MIL記号
MIL symbol
論理式
logic expression
真理値表
truth table
a
b
buffer?
NOR
a
z
b
z = (a∙b)’
z a
z = (a + b)’
z
z=a
a
b
z
a
b
z
0
0
1
0
0
1
a
z
0
1
1
0
1
0
0
0
1
0
1
1
0
0
1
1
1
1
0
1
1
0
ディジタル回路
完全性
完全集合:
すべての論理関数が作れる
完全集合の例:
{AND,OR,NOT}
{NAND}
完全集合をディジタル回路で作ればよい!
ディジタル回路
ロジックの構成
ロジックの構成
ディジタル回路
今日の目標
論理ゲートはなぜ2値?
論理ゲートとなる条件
ディジタル回路
電気回路
ディジタル回路
論理ゲート と スイッチ
スイッチ
On/Off
2値!
接続:
AND:
直列
OR :
並列
ディジタル回路
電気回路
入出力
入力:スイッチを押す力
出力:電球の光
多段接続
不能
入力と出力が「同じ」である必要がある
ディジタル回路
機械式 (mechanical) 論理ゲート
ディジタル回路
機械式論理回路
入出力
入力:ロッドを押す力
出力:ロッドを押す力
多段接続
不可能ではない,が…
入力が出力を駆動:
重くて動かない!
次段のゲートを駆動 (drive) する能力を供給する必要がある
ディジタル回路
リレー
ディジタル回路
リレー式論理ゲート
ディジタル回路
リレー式ロジック
入出力
入力:電圧 (low/high)
出力:電圧 (low/high)
多段接続
可能
次段の駆動能力は,電源から与えられる
ディジタル回路
スプール・バルブ
ディジタル回路
流体式 (fluid) ロジック
ディジタル回路
流体式論理ゲート
ディジタル回路
流体式論理ゲート
入出力
入力:作動流体の圧力 (low/high)
出力:作動流体の圧力 (low/high)
多段接続
可能
次段の駆動能力は,高圧タンクから与えられる
ディジタル回路
電子式論理ゲート
電子デバイス
真空管
トランジスタ
詳しくは,「電子デバイス基礎」で
ディジタル回路
トランジスタ (MOS FET)
FET (Field-Effect Transistor,電界効果トランジスタ)
電界で電子を動かしてスイッチング
G
p-MOS
S
D
n-MOS
ディジタル回路
p-MOS と n-MOS
Negative
電子がキャリア
電源電位を効率よく伝えられない
接地側に配置
Positive
正孔 (holl) がキャリア
接地電位を効率よく伝えられない
電源側に配置
ディジタル回路
CMOS 論理ゲート
a
z
b
NOR
a
z
b
NAND
a
z
NOT
ディジタル回路
トランジスタ
入出力
入力:電圧 (low/high)
出力:電圧 (low/high)
多段接続
可能
次段の駆動能力は,電源から与えられる
– 「増幅」,「利得」
ディジタル回路
トランジスタ
メリット
スイッチング速度が高速
電子:容易に制御可能な最小の物質
微細化,高集積化が可能
フォト・リソグラフィー
現在のところ,最適な論理ゲート
ディジタル回路
今日のまとめ
ディジタル回路
ロジックの構成
ロジックの構成
スイッチ → 電球
機械式
リレー式
流体式
電子式
etc.
トランジスタ
ディジタル回路
多段接続可能なスイッチ:
条件
1.
前段のスイッチの ON/OFF によって,後段のスイッチを ON/OFF で
きること
2.
直列接続と並列接続ができること
3.
反転ができること
4.
後段のスイッチを駆動する能力 (Drive) が,入力からではなく,電
源などから供給されること
満たしている
リレー式
流体式
電子式(トランジスタ)
etc.