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山を守り、住む人を守る住宅をめざして
森と街の直接連携の必要性
前田拓生
埼玉大学経済学部研究員
早稲田大学理工学研究所客員研究員
本研究報告について

本研究は・・・

(独)科学技術振興機構 社会技術研究開発事業「地域
に根ざした脱温暖化・環境共生社会」研究開発領域 研
究開発プロジェクト「快適な天然素材住宅の生活と脱温
暖化を「森と街」の直接連携で実現する(代表:田中
優:天然住宅共同代表)」での議論を基に前田拓生(埼
玉大学経済学部研究員、早稲田大学理工学研究所客員研
究員)がまとめたものである。

本論文に示されている内容は、すべて筆者個人に属し、
筆者の所属する研究機関、研究会等の見解を示すもので
はない。あり得べき誤りはすべて筆者個人に属する。
研究報告のフロー
プロローグ
日
本
は
世
界
有
数
の
森
林
保
有
国
日
本
の
住
宅
は
輸
入
木
材
が
中
心
木材流通構造調査
日本の森
林の現状
木
材
は
工
場
で
加
工
さ
れ
て
建
材
と
な
る
機
械
で
加
工
し
や
す
い
輸
入
材
が
人
気
加
工
を
し
や
す
く
す
る
た
め
高
温
乾
燥
加
工
を
し
や
す
く
す
る
た
め
集
成
材
を
使
用
大
規
模
業
者
は
経
済
合
理
性
を
重
視
小
規
模
業
者
は
木
材
販
売
会
社
か
ら
購
入
輸
入
木
材
が
主
流
不
況
下
で
競
争
激
化
競
争
に
勝
て
な
い
市
場
か
ら
消
え
て
い
く
第
3
の
流
れ
と
し
て
直
接
連
携
が
必
要
プロローグ
森林と住宅の関係
目指すべき社会とは
CO2吸収
環境にやさしく、
健康にもやさしい建材供給
森林を保全するため
の資金供給
(適正な利潤を山に戻す)
CO2貯蔵
沢山あるのに、使われていない森林資源
森林・林業学習館
http://www.shinrin-ringyou.com/forest_japan/menseki_japan.php
木材の利用と新築住宅着工との関係
(1000m3)
(1000m3)
日本の木材供給(製材)と住宅着工件数(木造)
(1000m2)
80,000
80,000
120,000
70,000
70,000
100,000
60,000
60,000
住宅(右メモリ) 80,000
木材供給量
(左メモリ)
50,000
50,000
住宅(右メモリ)
40,000
40,000
60,000
60,000
外材丸太
30,000
30,000
輸入製材
40,000
40,000
20,000
20,000
10,000
10,000
国産材
外材丸太
木材総供給
輸入製材
木造住宅床面積の合計(右メモリ)
木造住宅床面積の合計(右メモリ)
【出所】林野庁『木材需給表』、国交省『建築着工統計』を基に前田が作成
【出所】林野庁『木材需給表』、国交省『建築着工統計』を基に前田が作成
注)国内製材は「国産材+外材丸太」。
注)国内製材は「国産材+外材丸太」。
2011
2011
2009
2009
2007
2007
2005
2005
2003
2003
2001
2001
1999
1999
1997
1997
1995
1995
1993
1993
1991
1991
1989
1989
1987
1987
1983
1983
1985
1985
1979
1979
1981
1981
1975
1975
1977
1977
1971
1971
1973
1973
1967
1967
1969
1969
1963
1963
1965
1965
1959
1959
1961
1961
国産材
1955
1955
1957
1957
0
0
20,000
20,000
0
0
森林資源現況調査からの考察
現在の森林状況
森林の自然成長で生産可能な木材量
平成14年
平成19年
伐採され、生産された木材量
伐採されなかった
森林の材積
森林の自然成長による増加量=持続可能な木材の生産量
伐採して生産した木材量はどのくらい?
平成14年
平成19年
伐採され、生産された木材量
建材の素材はスギ・ヒノキで65%
(1000m3)
日本の主要樹種別素材生産量
60000
1.00
0.90
50000
0.80
0.70
40000
0.60
30000
0.50
広葉樹
アカマツ等
ひのき
0.40
20000
0.30
0.20
10000
0.10
0
0.00
1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010
【出所】林野庁『木材需給報告書』
すぎ
総量
「スギ&ヒノキ」割合
スギの成長は非常に速い
スギとヒノキの齢級別直径
(cm)
45.00
40.00
35.00
30.00
25.00
スギ
20.00
ヒノキ
15.00
直径22cm
10.00
5.00
19以上
18
17
16
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0.00
【出所】林野庁『森林資源現況調査』を基にスギは前田拓生が、ヒノキは遠藤彩和氏(早稲田大学)が推計。
伐採された本数(スギ)
(1000本)
600,000
図4.H14(一期ラグ)とH19の本数
樹種:スギのみ
主伐期
500,000
400,000
300,000
200,000
100,000
0
H14(一期ラグ)
H19
【出所】林野庁『森林資源現況調査』を基に前田が推計。
注)例えばH14の3齢級はH19で4齢級になっていることから、H14の一期ラグを取ることで、同じ齢級の1期後の状況を観
測することができる。
伐採された本数(ヒノキ)
図5.H14(一期ラグ)とH19の本数 樹種:ヒノキのみ
(1000本)
1,600,000
1,400,000
主伐期
1,200,000
1,000,000
800,000
H14
600,000
H19
400,000
200,000
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
【出所】林野庁『森林資源現況調査』を基に遠藤彩和氏(早稲田大学)が推計。
注)例えばH14の3齢級はH19で4齢級になっていることから、H14の一期ラグを取ることで、同じ齢級の1期後の状況を
観測することができる。
スギ9齢級・ヒノキ12齢級から伐採→生産
図6.主伐期以降の伐採による生産
(1000m3)
(H14年一期ラグとH19年の差)
120,000
樹種:スギとヒノキ
19齢級以上
18齢級
100,000
17齢級
80,000
16齢級
15齢級
60,000
14齢級
13齢級
40,000
12齢級
20,000
11齢級
10齢級
0
スギ
ヒノキ
合計
9齢級
(単位:千m3)
スギ9齢級以降の伐採による生産量(推計)
ヒノキ12齢級以降の伐採による生産量(推計)
ス ギ: 85,171
ヒノキ: 20,823
合 計:105,994
H15年からH19年
国産丸太供給量(実績値)
全体
スギ
ヒノキ
H15年:15,171
6,989
2,027
H16年:15,615
7,491
2,004
H17年:16,166
7,756
2,014
H18年:16,609
8,059
1,991
H19年:17,650
8,848
1,986
合計 :81,211 39,143
10,022
【出所】林野庁『森林資源現況調査』を基にスギは前田拓生が、ヒノキは遠藤彩和氏(早稲田大学)が推計。
注)当該グラフはスギが9齢級以降、ヒノキが12齢級以降の各齢級のH14一期ラグの樹木数からH19の樹木数を引い
て、各齢級ごとの幹材積を掛け累積したもの。つまり、H14一期ラグにより各齢級の1期後の変化を観測できるので、
H19で減少しているのは主に伐採によると考えられる(ヒノキは成長が遅いことから、胸高直径が22cm以上となる12
齢級とした)。
伐採せず、将来、生産可能な木材量
平成14年
平成19年
伐採されなかった
森林の材積
日本の森林状況
日本の天然林・人工林別蓄積
17億7260万m3
22億2280万m3
40%
50%
天然林
人工林(7条の2):国有林
人工林(5条):民有林
10%
4億2030万m3
人工林の内訳
1%
17%
スギ
ヒノキ
22%
60%
その他針葉樹
広葉樹
森林・林業学習館
http://www.shinrinringyou.com/forest_japan/menseki_japan.php
伐採されずに存在する材積(スギ)
(1000m3)
図7.H14とH19の蓄積
300,000
主伐期
250,000
200,000
150,000
100,000
50,000
0
H14
【出所】林野庁『森林資源現況調査』
H19
樹種:スギのみ
伐採されずに存在する材積(ヒノキ)
(1000m3)
図8.H14とH19の蓄積
樹種:ヒノキのみ
90,000
80,000
主伐期
70,000
60,000
50,000
40,000
H14
30,000
20,000
10,000
0
【出所】林野庁『森林資源現況調査』
H19
自然成長だけで全ての住宅建設が可能
BUT、今後も利用されなければ、日本森林は荒れていく
図9.H19年の潜在的生産量
(1000m3)
(H14年とH19年の差)
樹種:スギとヒノキ
350,000
300,000
19齢級以上
18齢級
250,000
17齢級
16齢級
200,000
15齢級
14齢級
150,000
13齢級
12齢級
100,000
11齢級
10齢級
50,000
9齢級
(単位:千m3)
スギ9齢級以降の伐採可能な蓄積(推計)
ヒノキ12齢級以降の伐採可能な蓄積(推計)
ス ギ:286,788
ヒノキ: 19,423
合 計:306,211
H15年からH19年
日本の製材用材需要量(実績値)
H15年: 34,766
H16年: 35,041
H17年: 32,901
H18年: 33,032
H19年: 30,455
合計 :166,195
0
スギ
ヒノキ
合計
【出所】林野庁『森林資源現況調査』を基に前田が推計。
注)当該グラフはH14年の蓄積量を基本とした場合に、H19年がH14年と同じ蓄積になるまで伐採が可能と考え、その
際に伐採可能になる各齢級の蓄積量を累積したもの(スギは9齢級以降、ヒノキは12齢級以降)。
木材流通構造調査からの考察
何故、住宅に国産材が使われないか?
国の対策






新流通・加工システム
平成16(2004)年度から平成18(2006)年度にかけて実施
国産材の利用が低位であった集成材や合板等の分野で、地域にお
ける生産組織や協議会の結成、参加事業体における林業生産用機
械の導入、合板・集成材等の製造施設の整備等を推進するもので
あり、全国10か所でモデル的な取組を実施した
新生産システム
平成18(2006)年度から平成22(2010)年度までの5年間実施
製材の分野で、民間のコンサルタントによるプランニング・マネ
ジングについての助言の下、施業の集約化、安定的な原木供給、
生産・流通・加工の各段階でのコストダウン、住宅メーカー等の
ニーズに応じた最適な加工・流通体制の構築等の取組を川上から
川下までが一体となって実施するものであり、全国11か所のモデ
ル地域で取組が行われた
統計からみた木材の流れ
木材の生産量・供給量(丸太換算)は千m3、( )内は%
なお、全住宅:841千棟、木造住宅:466千棟
国内製材供給量
26,634
国内素材生産量
15,821
国
内
生
産
輸入丸太
4,329(27.4)
国産材
11,492
(72.6)
輸入製材
10,813
(40.6)
国内製材
15,821
(59.4)
流通過程
商
社
・
直
接
輸
入
プレカット工 (24.9
場
)
集成材工場
販売会社
(0.9)
(65.2
)
建
築
業
者
製材工場
(8.9※)
※ 製材工場からの直販ではあるが、素材生産
業者から直販されたものではない。
森林から住宅への木材の流れ
海外
プレカット工場
プレカット材の問題
<プレカット材の普及>
 平成21(2009)年には、プレカット材を利用した木造軸組工法住宅の
割合は86%に達している。このようなプレカット材の普及に伴い、寸
法安定性の優れた乾燥材(後述の通り、輸入製材が多い:筆者加筆)
や集成材への需要が高まっている。
<高温乾燥>
 品質・性能の確かな木材製品に対する消費者ニーズの高まりにより、
曲がりや狂い、割れが起きにくい乾燥材の供給拡大が求められている。
 近年、乾燥技術の向上や大規模な国産材製材工場の増加等を背景とし
て・・・増加している。しかしながら、建築用製材品に占める人工乾
燥材の割合はいまだ3割程度にとどまっている(輸入製材を使用する原
因となっている:筆者加筆)。
※木材の繊維等が破壊され、柔軟性等木材の優れた性質が損なわれる懸
念がある。
林野庁『平成22年度 森林・林業白書』からの抜粋
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/22hakusyo_h/all/h50.html
※の行、及び、( )内は筆者が加筆。
高温乾燥とくんえん乾燥(3ヶ月天日)
くんえん乾燥
+ 高温乾燥材
3ヵ月天日乾燥材
集成材の健康等の問題
<集成材>
 集成材は、寸法安定性に優れていることから、プレカッ
ト材の普及を背景に利用が広がっている。平成20
(2008)年の木造軸組工法住宅の管柱における集成材の
シェアは6割強に達している。
※接着剤(化学物質)を多く使用することになる(健康に
とって懸念)。
<原料は外材>
 国内で生産された集成材の多くは、欧州や北米から輸入
されたラミナを原料としている
※やはり国産材は使用されない。
林野庁『平成22年度 森林・林業白書』からの抜粋
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/22hakusyo_h/all/h50.html
※の行、及び、( )内は筆者が加筆。
多少高くてもプレカット材に適した外材丸太が普及
国産材と輸入丸太の価格
(円/m3)
45000
40000
35000
30000
25000
プレカットの普及
20000
15000
バ
ブ
ル
経
済
すぎ中丸太(国産材)
【出所】林野庁『木材製品卸売価格累年統計』
米つが丸太(輸入丸太)
2011
2009
2007
2001
1999
1997
1995
1993
1991
1989
1987
1985
1983
1981
1979
1977
1975
1973
1971
1969
1967
1965
0
2005
5000
好世
況界
期景
気
2003
高
度
成
長
期
10000
プレカット材を中心にする大きな業者
木材販売業者中心の中小建築業者
流通過程が長いほど最終財は高くなる!
製材品と素材丸太の価格
(円/m3)
80000
70000
60000
50000
40000
30000
流通マージン
20000
10000
0
1960
1965
1970
1975
1980
すぎ正角
厚10.5cm,幅10.5cm,長3.0m
【出所】林野庁『木材製品卸売価格累年統計』
1985
1990
1995
2000
すぎ中丸太
径14~22cm,長3.65~4.0m
2005
2010
購入する際、国産材が高くなる中小業者
【出所】全国建築労働組合総連合『工務店モニター調査
第15回結果報告』(2009年)
価格競争力がある大手業者と厳しい中小業者
(事業者)
規模別建築業者数の推移
700,000
600,000
500,000
10億円以上
400,000
300,000
200,000
1億円以上~10億円未満
5000万円以上~1億円未満
1000万円以上~5000万円未満
500万円以上~1000万円未満
200万円以上~500万円未満
100,000
法人200万円未満
個人
0
ペレカット中心の大手業者は生き残り、
国産材中心の中小業者の多くが市場から退出
(事業所数)
図18.資本金階層別建築業者の推移
250,000
200,000
150,000
100,000
H13
H23
50,000
0
【出所】国土交通省『建設業許可業者調査の結果について』
森林から住宅への木材の流れ
競争が激化
↓
経済合理性が求められると
海外
大規模
プレカット工場
大規模建築業者
国産材
複雑な
木材流通
経路
中小模建築業者
JST天然住宅プロジェクト研究からの考察
WIN-WINの住宅づくりのために
オルタナティブ(もう一つ)の流れ
新自由主義的(現在のメイン)な流れ:第1の流れ
海外
今まさに消えかけている流れ:第2の流れ
しかし、この流れが日本の森林を支えている
複雑な
木材流通
経路
国産材
森と街の直接連携:第3の流れ
第3の流れを可能にする認証制度
森と街の直接連携で考えている認証
④山の管理の認証
③居住性能認証
②建築認証
①素材等の認証
環境(騒音など)
居住性能
・使用できる原材料
(素材認証を受けたもの)
・室内クオリティ
山の管理
工場
(労働生産性)
工
務
店
<健康>
電磁波・有害ガス
<原材料の安全性>
耐久・耐火
素材の物性
構法(基礎など)
トレーサビリティ
木材を適正価格で買う
木材
(品質)
何を認証するの?

素材の認証
 本当に日本の森林から?
 健康に悪いものは使ってない?

居住性能の認証
 化学物質等の問題はない?
 住まい手が快適に生活できる?

建築の認証
 健康に問題のある建材を使用していない?
 森林が持続可能な仕入れをしている?

森林の認証
 森林はしっかり管理されている?
 樹木に農薬等が使われていない?
直接連携の金銭的WIN-WIN
複雑な
木材流通
経路
利益
3
採算
ライン
木
材
価
格
前
1
木
材
価
格
後
木
材
価
格
2
2
1
1
木
材
価
格
木
材
価
格
流
通
コ
ス
ト
流
通
コ
ス
ト
木
材
価
格
前
木
材
価
格
後
木
材
価
格
前
利益
木
材
価
格
後
直接連携の環境的WIN-WIN
 森林が管理され
ることで炭素吸
収量が増加。
 住まい手の健康
が保たれる。
 山崩れ等の災害
も減少する。
 長寿命住宅なの
で炭素貯蔵効果
も高まる。
新築着工統計等からの分析
「地産地消」も必要だが、
山と“都会”を結ぶことが必要な訳
次ページ以降の都道府県別に表れている図形の説明
Max
床
面
積
+1σ
変動の平均値
-1σ
Min
年数


前ページのグラフでは
一つの図形で床面積の
時系列変化を表してい
る。
統計上、平均値から
±1σで全体の68%が含
まれることになる。
都道府県別の住宅1棟当たり床面積
(m2/棟)
木造住宅1棟あたりの床面積(居住専用建築物)
160.0
S64年~H22年
150.0
140.0
130.0
Max
120.0
+1σ
-1σ
110.0
Min
100.0
90.0
全国計
北海道
青森
岩手
宮城
秋田
山形
福島
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
富山
石川
福井
山梨
長野
岐阜
静岡
愛知
三重
滋賀
京都
大阪
兵庫
奈良
和歌山
鳥取
島根
岡山
広島
山口
徳島
香川
愛媛
高知
福岡
佐賀
長崎
熊本
大分
宮崎
鹿児島
沖縄
80.0
【出所】国土交通省『建設着工統計調査報告』をもとに前田が推計
都道府県別の住宅1棟当たり工事費
(1000円)
木造住宅1棟あたりの工事費予定額(居住専用建築物)
S64年~H22年
30000
25000
20000
Max
+1σ
15000
-1σ
Min
10000
5000
全国計
北海道
青森
岩手
宮城
秋田
山形
福島
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
富山
石川
福井
山梨
長野
岐阜
静岡
愛知
三重
滋賀
京都
大阪
兵庫
奈良
和歌山
鳥取
島根
岡山
広島
山口
徳島
香川
愛媛
高知
福岡
佐賀
長崎
熊本
大分
宮崎
鹿児島
沖縄
0
【出所】国土交通省『建設着工統計調査報告』をもとに前田が推計
住宅1棟当たりの土地価格
(1000円)
住宅1棟あたりの土地価格
120000
S64年~H22年
100000
80000
Max
60000
+1σ
-1σ
Min
40000
20000
全国計
北海道
青森
岩手
宮城
秋田
山形
福島
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
富山
石川
福井
山梨
長野
岐阜
静岡
愛知
三重
滋賀
京都
大阪
兵庫
奈良
和歌山
鳥取
島根
岡山
広島
山口
徳島
香川
愛媛
高知
福岡
佐賀
長崎
熊本
大分
宮崎
鹿児島
沖縄
0
【出所】国土交通省『都道府県地価調査』をもとに前田が推計
都道府県別の住宅の建築数
(1000棟)
木造住宅の建築数(居住専用建築物)
S64年~H22年
50.0
45.0
40.0
35.0
30.0
Max
25.0
+1σ
-1σ
20.0
Min
15.0
10.0
5.0
北海道
青森
岩手
宮城
秋田
山形
福島
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
富山
石川
福井
山梨
長野
岐阜
静岡
愛知
三重
滋賀
京都
大阪
兵庫
奈良
和歌山
鳥取
島根
岡山
広島
山口
徳島
香川
愛媛
高知
福岡
佐賀
長崎
熊本
大分
宮崎
鹿児島
沖縄
0.0
【出所】国土交通省『建設着工統計調査報告』をもとに前田が推計
7都府県とその他地域の住宅の建築数
木造住宅の建築数
(1000棟)
500.0
450.0
400.0
350.0
300.0
250.0
200.0
150.0
100.0
50.0
0.0
S64 H2
H3
H4
H5
H6
H7
H8
H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23
7都府県
その他
【出所】国土交通省『建設着工統計調査報告』『都道府県地価調査』をもとに前田が推計
注1)7都府県は埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、兵庫県。
注2)その他は7都府県以外の道府県。
研究報告のまとめと課題
おわりに
まとめ



国産材が多く使用されることで素材産業が復興し、
森林が整備されるには、既存の木材流通過程とは違
う、オルタナティブなルートとして林業等と都市を
直接連携させる事業スキームの存在が欠かせない点
についてみてきた。
このような事業スキームを早急に構築する必要があ
るが、実際に機能させるためには、そのためのルー
ル作り(認証制度のような)の他、資金的な問題を
解決するための金融制度等も必要になる。
また何よりも、当該事業スキームの建てる住宅が、
住宅購入者に受け入れられなければならない。その
意味で住宅需要者の選好についても研究が必要であ
る。これらの点については今後の課題としたい。
ご清聴、ありがとうございました!