リバースモーゲージとは?

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リバースモーゲージとは?
ーその実態と知名度調査ー
名古屋学院大学経済学部経済学科3年生
金子佳明
北原涼
目次
1.リバースモーゲージとは?
2.実際に行われている例
3.アンケート調査の結果
4.分析
5.本研究のまとめ
1.リバースモーゲージ(RM)
とは?
逆のor反対の
リバースモーゲージ(reverse
mortgage)
「逆抵当融資」
「住宅担保年
金」
つまり、住宅ローンの逆
抵当or担保
2-1.RMの仕組み①(イ
メージ図)
お金が足りない
自宅を担保に入れ
る
借金をし、毎月年金
という形でうけとる
2-2.RMの仕組み②(イ
メージ図)
相続
契約者死亡
その家を売却するか、
リファイナンスして、
借りた金額を返済
リバースモゲージを返済した後
に残った金額は、相続人のもの
になる。
2-3.リバースモーゲージと住宅ローン
の違い
(イメージ図)
住宅ローン
購入
融資
リバースモーゲー
ジ
担保
融資
死後売却
3.我が国のリバースモーゲージの
概要
公
的
民
間
主体
開
始
時
期
利用対象
者
利用用途
担保物件
融資限度
額
不動産担保
型生活資金
貸付制度
平
成
1
4
年
65歳以上、住
民税非課税の低
所得者
主に生活資金
戸建住宅のみ
土地評価額10
00万以上
土地調査額の7
0%程度
ひと月当たり3
0万以内
長介護世帯
向け不動産
担保型生活
資金
平
成
1
9
年
65歳以上、一
定の不動産を有
し生活保護基準
に該当している
世帯
藻に生活資金
戸建住宅、マン
ション 評価額
500万以上
土地及び建物の
評価額の70%
程度(マンショ
ンの場合は5
0%)マンショ
ン評価額は5
0%以内
武蔵野市
昭
和
5
6
年
市内に1年以上
居住で概ね65
歳以上、福祉公
社の家事援助等
サービス利用者
福祉公社の在宅
福祉サービス、
生活費、医療費、
住宅改良費等
戸建住宅、マン
ション(専有面
積50m2以上、
築年13年以
上)担保評価額
の下限なし
土地評価額の8
0%以内、マン
ションは評価額
の50%以内
A信託銀行
平
成
1
7
年
60~83歳、
三大都市圏エリ
アの居住者
自由
戸建住宅のみ
土地評価額80
00万以上
土地評価額の5
0%
厚生労働省
出所)国土交通省「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会より」
4-3.(武蔵野市)融資内容と融資限度
額
日本で1981年武蔵野市で導入
 福祉公社の有償在宅
 担保の土地に対して売
サービスの利用料
買時価の80%まで、マ
 生活費(1人月額8万円 ンションに対して不動
以内)・医療費(月額 産鑑定額の50%まで
70万円以内)
※一戸建ての住宅その
 住宅リフォーム費(1 ものには評価額はつかな
い契約が多い。
件100万円程度)
5.リバースモーゲージのメリッ
ト
(イメージ図)
死亡後に売却
リバースモー
ゲージを利用
お金がなくなる
担保へ
住宅に住みなが
ら融資を受けら
れる
6.RMのデメリット(概略)
1.長生きによる融資限度額を超え
2.金利上昇によるリスク
3.土地の評価額の下落による担保割れ
4.相続人のリスク
5.評価額は土地のみ
7.本研究(アンケート調査)の
目的
リバースモーゲージが日本でなぜ
普及しないのか、その要因につい
て、本研究で独自の調査を行い、
明らかにする。
調査の概要
○
調査委託会社
株式会社 バルク
○
調査時期
~28日
2013年10月24日
○
調査方法
インターネット調査
○
サンプル数
○
対象年齢
1000人
65歳以上の男女、持家
調査の記述統計量
 平均年齢:69.9歳
 大卒の比率:54.7%
 子供のいる比率(平均子供数:2.1人):8
9.2%
 土地平均評価額(戸建世帯):2385万円
 家屋平均評価額(戸建世帯):1070万円
 マンション平均評価額(マンション世帯):1
744万円
 平均収入:474万円
設問① RMの認知度
A.内容も知って
いる
13%
C.初めて聞いた
63%
B.聞いたことは
ある
24%
設問②RMを知るきっかけ
(設問①でA・Bを回答した人のみを対
象)
0
20
雑誌や新聞
69.5
テレビ番組
インターネット
31.5
8.6
講演や説明会
6.2
知り合い
5.1
金融機関
40
9.4
自治体
4
その他
2.4
(対象サンプル数は371人)
60
80
設問③ RMの利用意向度
現在利用している
0.2
2.2
53.3
44.3
近いうちに検討した
い
生活に困れば検討し
たい
利用したくない
設問④ RMの資金用途
(RMを利用したい意向の人のみを対
象)
0
20
老後の生活資金
67.2
老人ホームの入居資金
自宅のリフォーム
40
34
12
レジャー資金
7.7
孫の資金援助
3.6
その他
3.2
60
80
設問⑤RMを利用したくない理由
(RMを利用しない意向の人のみを対
象)
0
10
20
30
40
50
貯蓄が充分にある
年金で賄える
自宅を相続させる
子の同意を得れない
精算時の返済で子に迷惑がかかる
地域的に難しい
評価額が低く融資を受けれない
担保の評価額がわからない
融資条件が厳しい
ローンが残ってる
長生きしたら返済に困る
RMでも借金はいや
信用できない
その他
24.8
43.9
24
0.8
1.5
3.8
3.4
2.4
0.8
0.6
3.4
12.2
19.7
2.6
分析
アンケート調査をしていく中
で
老後の蓄えの充足度
RMの利用意向度
住宅の評価額
大都市、地域
分析設問⑥ 老後の蓄えの充足
度とRM利用意向度との関係
設問⑥住宅の売却度合いに
対する意向調査(説明文)
現在お住まいの住宅を、資金の必要性などから
売却したい状況を想定します。
売却時期は自分(または配偶者)の生涯において任意であり
景気が回復した時期に売却できることも可能にします。
なお売却価格は公示価格(固定資産税評価額の1.4倍した額)を
基準にしてお考えください。
設問⑥住宅売却度合いの
住宅・地域別比較
大都市の定義:札幌市、仙台市、千葉市、さいたま市、東京都23区、横浜
市、川崎市、相模原市、新潟市、静岡市、浜松市、名古屋市、京都市、大阪
市、堺市、神戸市、岡山市、広島市、北九州市、福岡市(20都市)。
設問⑦住宅の売却容易度と老後
の蓄えの充足度との関係
9.調査の結果
大都市
戸建
マンション
地域
戸建
マンション
RMの
利用意向度
住宅の
評価額
老後の
充足度
低い
高額
高い
高い
低額
低い
10.本研究の結論
CVC
RMのニーズは地方にあ
る!!
だが現状は担保となる住宅は都市部に
限定されている。地方は担保価値が低いか
ら・・
ということは・・・・・・・・・
RMを利用したい
金融機関、自治体
が提供しているR
利用を考えている
M
人
ミスマッチ!
供給
需要
RMのミスマッチの改善策①
政府がRMの損失負担する
地方に住んでいる
人
自宅を担保に
入れる
売却できない
損失が出る
この土地を‥‥
政府が買い取る
RMのミスマッチの改善策②
家屋の評価基準の見直し
今までの評価基準
土地のみの評価
(家屋は無視)
理想の評価基準
土地と家屋の両方を評
価
本研究のまとめ
 メリットよりデメリットがデカい
 RMは利用できる範囲が狭い
 都市圏と地方の利用意向がミスマッチ
 家屋の評価基準の見直すべき