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PHENIX Muon Tracking
Chamberの性能改善(Ⅱ)
立教大学院 村田研究室 / 理研
博士前期2年
渡邉 健太郎
Abstract
RHIC・PHENIX実験におけるスピン物理とRHICの現状
Relativistic Heavy Ion Collider
・ Proton Spin Puzzle の解明
PHENIX
・ PHENIX ミューオン飛跡検出器
μ
・ Wを介した海クォーク偏極成分測定
Polarized pp Collision 500GeV
Up
nm
m+
W
Anti-down
偏極陽子・陽子の衝突におけるW生成非対称度
の測定はV-A過程のみ。ヘリシティーの同定が可。
PHENIX-ミューオン飛跡検出器( Muon Tracker)の現状
Cathode Strip
Cathode Strip
Anode Card
コンデンサーの結露破壊 → 全摘 ! !
従来:表面実装型コンデンサー
↑Muon Tracker
Cathode Signal
コンデンサーを失った事によるCross Talk問題
本来有るべきシグナルの流れ
Cross Talk のメカニズム
150pF
360Ω
行き場を失ったAnode側の電荷はwireが共有し
ているCathode stripに落ちる。( Cross talk )
湿度の変化に強いコンデンサーの再度インストールが急務
ReCap board という概念
↑このHV側の各padに注目
ハンダ溶接ではなく、ピンを押し込む形!!
・ スペース: ~2.5cm
・ ハンダによる溶接が困難
Anode card上の各padに対し先端が針状の
もので押さえ込む形でコンタクトを図る。
ReCap board の特徴と制約
① 2.5cm以下のスペースに収まる事
③ 既存の絶縁コーティングを貫く
Anode Card
② 全チャンネルで導通が取れる事。
④ 2000VというHVに耐えられる事。
⑤ 暗電流を流さない事。
高いアライメント精度と導通確認方法
試作機のインストールと導通成功率
■ DC読み出しによる導通成功率 ■
total 448
succeed 411
unsuccessful contact 37
( bad pad conditions 15 )
92%以上の導通成功を確認
湿度耐性のあるコーティングの追求
パリレンコーティング(14μ厚)
スリーボンドコーティング
もっとわかりやすい図に差し替え!
パラキシレン系のポリマー。
10μm厚で水分子を遮蔽。
シリコン系の樹脂。
ピン先への蒸着が困難。手作業となる。
■ 湿度耐性テスト ■
湿度と温度を管理出来る恒温器を用い暗電流
を流さないコーティングを追い求めた。
・測定方法・
温度 : 30℃(固定)
湿度 : 50%→90%(4時間)の3サイクル
※ PHENIXのオペレート環境は最高で28℃80%
湿度耐性のあるコーティングの追求
パリレンの方がスリーボンドに比べて暗電流の増加量が少ない。
← コーティングがないと湿度90%で
MAX 36μAの暗電流が流れる。
湿度変化
暗電流2μAでトリップ
再現性を確認。
パリレンを採用。
まとめる
ページ
③compare hoe-type to rubber-type
テストチェンバーで鍬型プローブ・導電性ゴム使用(不燃性あり、不燃性なし) プ
ローブ計4種類のパフォーマンスを比較。
↑鍬型:凹凸に弱い。絶縁コーティングを貫く期待。
↑導電性ゴム:残念ながら不燃性が基準以下。
↑EC-BH300:抵抗値が高い。
↑EC-BM300:EC-BHの抵抗値の半分。