学会発表@岩手

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Subaru Deep Field銀河の形態進化
小西 真広,市川 隆,田中 壱(東北大),
他SDFグループ
[email protected]
2004/09/22 ASJ Mtg.
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Elliptical Spiral
銀河の形態の歴史
z~1
◇Hubble sequence
近傍宇宙に見られる形態分布。
z=1~1.5辺りまでは確認できる。
よりhigh-zではIrr/Pecが急増。
それに伴い星形成史も変化。
◇z=1~2が銀河の形態において
重要な時期。
z~0
Abraham et al.
(2001) : HSTデータ
Peculiar
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最近の研究から
Conselice et al.(2004)
Morphological fraction for HDF-N
for HDF-S
・HST(WFPC2, NICMOS;~H-band)を用いた形態解析。
・rest-V-bandの形態はH-bandでz~2までしか見る事が出来ない。
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地上からの形態解析
◇形態解析は高空間分解能が鍵。
◇Spaceでなくても良seeingのGround-basedデータなら銀河
の形態解析はできるか?
→ SDF多色データで形態解析をやってみる。
(best seeing~0.”35の分解能、K’-bandまで)
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Subaru Deep Field
◇すばる望遠鏡+CISCO
による深撮像領域(2‘x2’)。
K’~11.3hr,23.5等(5σ)
J~12hr,25.5等(5σ)
◇その後、Suprime-Cam可視
深撮像、FOCAS可視深撮像、
分光フォローアップ。
B, V, R, I, z’, J, K’ ; 7色
Maihara et al. (2001) PASJ(J,K’ composed image)
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Analysis
天体検出・測光
Source Extractor (SExtractor ; Bertin & Arnouts 1996)
K’-select ; K’≦24(Vega)をカタログ。
Photometric redshift
Hyperz (Bolzonnella et al. 2000)
Template SED:
Burst, E, Sa, Sc, Irr
Cosmology:
WMAP(Ho=71km/s/Mpc,Ωm=0.27,ΩΛ=0.73)
最終サンプル;Mv≦‐20(~Mv*)の166天体。
※等級はVega。
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形態分類
Concentration・・・bulge/disk ratioをtraceする。
→銀河を構成する恒星種族の分布がわかる。
Graham et al. (2001)
Asymmetry・・・profileのirregularityにsensitive。
→銀河のdynamicalな構造(mergingやinteraction)が見える。
K’-band画像(seeing~0.35”)でこれらのパラメタを算出。
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モデル銀河
1/ n



r 

◇Spheroidal成分のみ(Sersic law) μ(r )  μe exp  bn     1.0
re  








free parameters:μe、re、軸比、n、PA
◇Spheroidal + Exp成分
 r
μ(r ) μ0 exp   
 rh 
free parameters: μe、re、軸比、n、PA、
μ0、rh、B/D比、
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モデル銀河のC,A解析
モデル銀河にseeing, shot noiseを加えて実画像に埋め込み、同
様にCとAを測定する。
但し、モデル銀河でAを与える事は出来ないのでAの初期値=0.
オリジナル
初期値:Cinit, Ainit=0
埋め込み
⊿C≡CAdd-Cinit
A=AAdd
引き残り
⊿A≡(AAdd-Asky)-Ainit
K’~22のモデル銀河
オリジナル
埋め込み
⊿C≡C -C
初期値:Cinit, Ainit=0 A=A Add init
Add
引き残り
⊿A≡(AAdd-Asky)-Ainit
K’~18のモデル銀河
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モデル銀河のC,A解析
Seeingやnoiseにより初期値からのズレ(ΔC、ΔA)が生じる。
→SDFでの傾向が、ズレ幅よりも大きな変化かどうか。
1成分モデル
ΔA=A(add)
2成分モデル
Seeing, Noise,
Un-resolved object
Seeing, Noise
Seeing, Noise
ΔC=C(add)-C(init)
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Seeing, NoiseによるC,Aの誤差
◇モデルの⊿C, ⊿AからSDF天体のC, Aに対して誤差を評価。
◇モデルは様々なパラメタを持っている。
→実際のSDF天体のパラメタと近いものを選んで評価。
Concentration
等級・aperture size(表面輝度、天体までの距離)、
effective radius(形状)が近いもの。
Asymmetry
等級、aperture sizeが近いもの。
Asymmetry
Sc~Sd
S0~Sb
Spheroid
z=0~0.8(rest;J~K)
z=0.8~1.3(z~J)
Concentration
z=1.3~1.7(I~z)
z=1.7~2.2(R~I)
z=2.2~2.8(V~R)
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Subaru Deep FieldにおけるC-A plane
rest
z= ~0.8
z=0.8~1.3
z=1.3~1.7
z=1.7~2.2
z=2.2~2.8
J~K
z~J
I~z
R~I
V~R
Asymmetry
High-z
populations
Concentration
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ConcentrationとAsymmetryの変化
Cの変化
◇z>1.3では、Cの小さなもの(Pure disk的)なものが増加。
↑Pure disk的 ~ Irrと考えると、過去の研究で言われ
ていた描像と一致。
『遠方に行くほど、Irregular/Peculiar/Merging system
が増加する。』
Aの変化
◇z>1.3ではA>0.2(全fluxのうち20%がasymmetry性に寄与)
のものが増加。星形成を起こしている?dusty population?
→A=0.2でサンプルを分けてcolorを見てみる。
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AsymmetryとColorの関係
サンプル1;A<0.2
サンプル2;A≧0.2 ( median)
モデル1;zf =3のpassive evol.
モデル2;zf =3のconst. SFR
A≧0.2はConst. SFRに合う
z vs Obs.(R-K’)
Physicalに重なっている.
z vs rest.(U-V)
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Asymmetryの解釈
◇Aの大きなものはrest(U-V)が青い。
→星形成を活発に起こしている。
◇Aの小さなものはPassiveモデルに近いものもあり、
constant SFRモデルに近いものもある。
Const. SFRに近いものはCも小さい ⇒ bulge未発達?
→disk galaxyや進化を終えたevolved population。
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Summary
◇SDFのB~K’多色データを用いてz~3までの銀河の形態
と星形成の進化を調べた。
どの時代でも存在する
星形成が活発
High-z populations
•Bulgeが未発達な
disk galaxy
•Evolved population
◇地上のKバンドデータによりHSTよりも遠方の形態の議論が
可能である事を実証。
形態の波長依存性:Morphological K-correction
H
J
z=1.012の銀河
Observed: I-band ⇔ rest: U~B-band
Rest-UV→星形成領域
I
R
Rest-optical→主系列星
z>1の天体ではI-bandの画像を見て
も銀河の形態を知る事は出来ない。
B
U
↓
近赤外線データが重要!
特に、 z=2~3ではKバンドが必要!
Bunker et al. (2000)
Kron Radius (Kron 1980)
◇光度g(x)の重みをつけて積分し測定されるプロファイルの
1次モーメント。
◇gaussianでconvolveされたlight profileでは、r1を2倍程度に
大きくした(楕)円apertureに天体からのfluxの約90%が入る。
◇これまでは、CとAはsky noise levelの1.5倍というisophotal
apertureで行なわれてきたが、銀河のmorphologyを議論す
るには裾までを考慮する事が重要。
→本研究では、Kron aperture x 2.5で定義されるisophotal
apertureによりC、Aを測定した。
Light profileから形態を分ける方法
(Abraham et al. 1994, 1996)
・Light concentration(fluxの集中度)
定義:
Sの(30%)2の中に含まれるflux
銀河のouter flux(area S)
・Light distribution asymmetry(profileの非対称性)
定義:
∑S{各pixelでの(I0 ー I180 )の絶対
値}
2×∑ {各pixelの
I}
S
(・Mean surface brightness)
0
形態に注目した研究
Morphological redshift distribution
(Kajisawa & Yamada 2001)
◇Early typeの数密度
がz=1付近を境に大き
く減少
◇Late typeもz=1.5辺り
でcolorの分布が変化
◇Hubble sequenceが確
認出来るのはz=1~1.5
くらいまで。
銀河の形態分類方法
◇Visual classification.
目で見て形態を分ける。主観性が強く再現性
が良くない。
◇Artificial neural network(ANN).
計算機にパターンを覚えさせて“あいまいな”
分類によって柔軟に分類を行なう。精度の良
いtraining data setを作る事が重要。
◇Surface brightness fitting.
銀河の表面輝度分布をモデルでfittingする。
◇Light profile.
light profileの拡がりや規則性から形態を判断。
目では捉えられない淡いfeatureに対しても有効。
SDF天体のC-Aをモデルの典型値と比較.
◇Redshift range毎のC-A planeの分布を理解する
ために、モデル銀河のCとAの典型値と比較。
◇2成分モデルは、B/D比(Bulge-to-Disk ratio)で
late,intermediate,early type spiralに細分した。
B/D
~0.1 : Sc~Sd (Pure disk的)
0.1~0.3 : Sb~Sc
0.3~1.0 : S0/a~Sb
1.0~ : ~S0/a
◇1成分モデルはPure bulge的として扱う。
→各rangeでのSDF天体がこれらのグループに対して
どのように分布しているか?
Future Work
・morphological k-correctionの影響
・stellar massとの相関
・従来のC-A分類法との比較
・近接天体も含め、個々の天体のdetail
(Asymmetryの拡がりに対するさらなる解釈)
・遠方銀河での精度(dimming, サンプリングの影響)
・MOIRCS観測データへの拡張
(基本サンプルの増加、分光サンプルの増加)
Asymmetry
Pure disk ←ーー
ーー→ Pure bulge
モデルのCの典型値
B/D
~0.1 : Sc~Sd
0.1~0.3 : Sb~Sc
0.3~1.0 : S0/a~Sb
1.0~ : ~S0/a
<A>=0.086
RMS=0.125
z=0~0.8
Concentration
Error barはseeingとnoiseによって発生するasymmetry量。
Asymmetry
<A>=0.089
RMS=0.131
z=0.8~1.3
Concentration
z=0~0.8と比べてあまり変化はない。
Asymmetry
Cも小さなものが見られる。←宇宙論効果とは逆センス。
<A>=0.091
RMS=0.157
z=1.3~1.7
Concentration
Asymmetryの大きなものが見られる。
Asymmetry
<A>=0.103
RMS=0.112
z=1.7~2.2
Concentration
Asymmetry
Seeing, Noiseによるオフセットを補正した場合のC-A図
A=0.2
rest: J~K
rest: z~J
z=0~0.8
z=0.8~1.3
Concentration
rest: I~z
rest: R~I
z=1.3~1.7
z=1.7~2.2