近隣ノード検索

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2001年度卒業論文
IPv6 における近隣探索プロトコル
の拡張によるノード情報の取得
早稲田大学理工学部情報学科
学籍番号: G98P117-3
渡辺裕太
用いる用語の定義 (1/2)
・IP
特に記さない場合、v4とv6の両方
・ICMP
ネットワークの管理情報などを提供する役割
・ノード
IP を利用して通信を行うことができる機器
・ルータ
自分自身宛てではないIP パケットを他のノード
へ転送することができるノード
用いる用語の定義 (2/2)
・ホスト
ルータ以外のノード
・リンク
データリンク層でのノード間通信に利用される設
備や媒体。IP のすぐ下に位置する層
・近隣(neighbors)
同じリンクに接続しているノード
・インターフェイス(interface)
ノードをリンクへ接続するための装置
DHCPを利用したアドレスの割り当て (1/2)
1. DHCP クライアントがブロードキャストパケットを
用いてDHCPDISCOVERを送信する。
2. DHCPDISCOVER を受け取ったDHCP サーバ
はDHCP クライアントにDHCPOFFERを送信す
る。
3. DHCPOFFER を受け取ったDHCP クライアント
はDHCP サーバに向けてDHCPREQUESTを送
信する。
DHCPを利用したアドレスの割り当て (2/2)
4. DHCPREQUEST を受け取ったDHCP サーバ
は設定に必要な情報を含んだDHCPPACKを
DHCP クライアントに送信する。
5. DHCPPACK を受け取ったDHCP クライアントは
その内容にあわせてアドレスを設定する。DHCP
サーバはこの情報の管理を行う。
6. DHCP クライアントはアドレスの利用が終了した
らDHCPRELEASE をDHCP サーバに送信する。
アドレスの設定と名前の解決
従来の方法 (IPv4の場合)
・DHCP
これからの方法 (IPv6の場合)
・近隣探索プロトコル
・DHCPv6
DHCPはサーバーが必要。
近隣探索はサーバーが不要。
近隣探索プトロコルによるアドレスの設定
MAC アドレスからリンクローカルアドレスを生成
↓
仮アドレスを対象アドレスとし、
近隣要請メッセージを送る
↓
応答があった場合は、終了する
↓
応答がなかった場合は、
その仮アドレスを割り当てる
↓
↓
ルータ通知メッセージを待つか、
全ルータマルチキャストグループアドレスに
ルータ要請メッセージを送信する
↓
ルータ通知メッセージが届かなかった場合は、ルー
タの設定を失敗として終了する
↓
届いた場合は、フラグやオプションを元に
アドレスの自動設定を行う
名前解決
・DNS
-ルートサーバに問い合わせる
-サーバのゾーンファイルが更新が必要
・・・時間がかかる
・NetBIOS
-ネットワーク上の名前の管理を行なうネームサービス
-データグラムの伝送を行なうデータグラムサービス
-サーバとワークステーション間の
対話の管理を行なうセッションサービス
・・・ノードの負担が大きい、セキュリティの問題
DNS、NetBIOSの特徴より
・ネットワークに接続したら
すぐに利用可能。
・どのようなノードに実装しても
負担にならない。
ノード情報 と 近隣探索プロトコル
ノードが情報を自分から広告すればよい。
↓
近隣探索プロトコルの中にその情報を埋め込
むと便利ではないだろうか。
↓
近隣通知メッセージは自分自身のアドレス情
報をネットワーク上に流すのでここに加えて
みる。
ノード情報 -Node Information
・伝達する情報
-ノード名 (Node Name)
-ノードの説明 (Node Description)
・既存の名前解決手段に代わるものではない
・どのような環境下でもパケットが分割されない程
度の大きさに留める
ノード情報 のフォーマット
ノード情報 -Node Informationの実装
送信のみを実装したカーネルでは599 バイト
送信と受信を実装したカーネルでは759 バイ
トのサイズの増加である。
実験環境 (1/2)
・Node Information を実装した2 台のマシン
・ ( IPv6 アドレスを持つ) Node Information
非対応のマシンを複数台
・ネットワークはEthernet を利用
近隣要請メッセージを受信してから、
送信される近隣通知メッセージ
をtcpdumpを利用して観測する
実験環境 (2/2)
1.Node Information が組み込まれていな
いノード同士の通信
2.送信用マシンとNode Information 非対
応のノードの間で行われた通信
3.送信用マシンと受信用マシンの間の通信
( 近隣探索プロトコルの通信 )
結果・考察 (1/2)
Node Information を実装する利点
-アドレス設定と名前解決の統合
-通知側の実装が容易
-ネットワークへの負担が小さい
-サーバーが不要
-セキュリティ的な問題が少ない
結果・考察 (2/2)
Node Information の問題点
-名前の重複
どう対処するか
-重複が出たら利用しない
-新しい情報を優先的に利用する