Transcript 近代社会と近代法
近代社会と近代法 市民革命後の権利概念と法 1 中世という時代 古代と近世のはざま ヨーロッパにおける時代区分 (特徴) ・支配と服従の時代 ・封建制・農奴制→日本は封建制 2 中世の暮らし ドイツの騎士たち 3 中世の法の背景 封建制維持のため 概念的装置と強制力を持っていた ↓ (概念)王権神授説・皇族 (強制力)武力集団(騎士団・武士) 4 封建的支配の構図 http://housecarl.blog.shinobi.jp/より 5 なぜか唐突に・・宮島 6 中世から近代へ 支配への拒絶と革命 1689年 イギリス権利章典 無血で王権を制約 1776年 アメリカ独立宣言 イギリスからの独立 1789年 フランス人権宣言 王侯支配からの決別 7 イギリス権利章典抜粋(全12項) 先の国王ジェームズ二世は自ら登用したもろ もろの邪悪な顧問官・判事・大臣たちの助言 により,この王国のプロテスタント信仰,法制, 自由を転覆・根絶せんとして, 1 法律や法律の執行を議会の同意なく免除 したり,効力を停止したりする権限を僭取し, http://www.h4.dion.ne.jp/~room4me/docs/billofr.htmより 8 アメリカ独立宣言 (5人委員会からの草案提出) 9 アメリカ独立宣言抜粋(その1) 【自由・平等・自然権】 我らは以下の諸事実を自明なものと見なす. すべての人間は平等につくられている. 創造主によって,生存,自由そして幸福の追求 を含むある侵すべからざる権利を与えられてい る. . 10 アメリカ独立宣言(その2) 【社会契約】 これらの権利を確実なものとするために,人は 政府という機関をもつ. その正当な権力は被統治者の同意に基づいて いる. 11 アメリカ独立宣言(その3) 【革命権・抵抗権】 いかなる形態であれ政府がこれらの目的にとっ て破壊的となるときには, それを改めまたは廃止し,新たな政府を設立し, 人民にとってその安全と幸福をもたらすのに最も ふさわしいと思える仕方でその政府の基礎を据 え,その権力を組織することは,人民の権利で ある。 12 1989年7月14日 バスチーユ牢獄の市民による襲撃=革命勃発 13 フランス人権宣言(全17条) △は理性の目 人権宣言扉絵 14 フランス人権宣言 第1条(自由・権利の平等) 人は、自由、かつ、権利において平等な ものとして生まれ、生存する。 社会的差別は、共同の利益に基づく ものでなければ、設けられない。 15 フランス人権宣言 第3条(国民主権) すべての主権の淵源(えんげん=みなも と)は、本質的に国民にある。いかなる 団体も、いかなる個人も、国民から明示的 に発しない権威を行使することはできない。 16 フランス人権宣言 第4条(自由の定義・権利行使の限界) 自由とは、他人を害しないすべてのことを なしうることにある。したがって、各人の自 然的諸権利の行使は、社会の他の構成員 にこれらと同一の権利の享受を確保するこ と以外の限界をもたない。これらの限界は、 法律によってでなければ定められない。 17 日本の近代 封建時代からの政治的脱却と君主制の復活 徳川幕府崩壊と天皇の復権 形だけの近代化=日本型立憲主義 日本型人権の定着 天皇主権 皇国史観 18 日本における近代法 大日本帝国憲法の制定 天皇主権と人権の法律による留保 封建的な色彩のもとでの刑法・民法 刑法:天皇に対する不敬罪 民法:家長制度 19 天皇主権 第1条 大日本帝国ハ万世一系(ばんせいいっけい)ノ天皇 之(これ)ヲ統治(とうち)ス 第3条 天皇ハ神聖(しんせい)ニシテ侵(おか)スヘカラス 第4条 天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬(そうらん)シ 此(この)ノ憲法ノ条規(じょうき)ニ依(よ)リ之(これ) ヲ行フ 20