バランシング領域分割法による接触問題解析に関する検討

Download Report

Transcript バランシング領域分割法による接触問題解析に関する検討

内点法による接触問題の求解
に関する検討
宮村 倫司(日大),寒野善博(東大),
大崎 純(京大)
平成18年11月3日JSME CMD
地殻構造のモデリング
CHIKAKUシステム(理研)
フィリピ ン 海 プ レ ー ト
上部地殻
下部地殻
仕 切 り立 体 南 側 上 部 マ ン トル (緑 色 の ソ リ ッ ド を 六 面 体
に す る ため に 導 入 )
( C h ikaku M E S H で 隣 接 ソ リ ッ ド の 共 有 面 上 の
格 子 形 状 を一 致 させ る た め 、コンラッドとモ ホ
の ダ ミー 面 で 3分 割 して い る)
ソリッドモデル
不連続面のデータ
北 側 上 部 マ ン トル
地殻構造のメッシュ
プレート間境界面
地球シミュレータ,東大地震研,
CHIKAKU(理研,JAEA)
六面体,445440要素,
473900節点,1421700自由度
目次
•
•
•
•
接触問題(片側応力問題)
内点法
内点法の接触問題への適用
数値解析例
接触問題
ラグランジェ乗数
Ku  T r  f
釣り合い式
g  Tu  h
ギャップ
T
r0
接触しているときには圧縮
g  0
貫入しない
Gr  0 接触力またはギャップが0
片側応力問題,接触領域が未知
節点対節点接触モデル(FEM)
•接触しそうなところがわ
かっている
•接触面での表面メッシュパ
ターンが同じになるように
メッシュを切る
接触面
•節点同士の接触のみを考
える
•地殻構造のメッシュにもこ
のモデルが適用できる
最小化問題への変換
目的関数:
1
u Ku  f u
T
T
最小化
2
g  Tu  h
条件:
g  0
この問題のKarush-Kuhn-Tuchker(KKT)条件 が元の問題
内点法
•
•
•
•
数理計画法
不等式制約条件を伴う問題の効率的解法
対数障壁関数を導入
実行可能多面体の内部を通って最小解に
到達する
• 大規模な問題も解かれている
内点法の接触問題への適用
• 接触・非接触を試行錯誤法で決めると収束
しないことがある
• 等式標準形二次計画問題に変換
⇒変数が2倍以上になる
• 主内点法を直接適用
対数障壁関数の導入
目的関数:
1
2
nc
u Ku  f u    log g i
T
T
最小化
i 1
μを段々小さくする⇒
条件:
g  Tu  h
g  0
activeでない制約条件
の効果はなくなる
Lagrange関数:
nc
1 T
T
T
L  u Ku  f u    log g i  r g  Tu  h 
2
i 1
最適性条件
(Lagrange関数の停留条件)
Ku  T r  f
T
g  Tu  h
g  0
Gr   e
対数障壁関数の二次近似
nc
p g      log g i
対数なので非線形
i 1
q
k
 g   p g
k
 e
T
1
k
G g 
1
2
2
g G k g
T
二次近似
u
k
,g
k

において二次近似
目的関数:
1
2
u
k
  u  K u
T
k
  u   f u
T
k
  u    q  g 
k
最小化
g  Tu
条件:
g  g  0
k
二次近似のLagrange関数の停留条件
 K

 O
 T

O
2
G k
I
T
k
 T    u    Ku 

 
1
I  g   G k e


O   y  
0


係数行列はスパース
g   g  0 は無視
k
f




多点拘束条件(MPC)を
考慮した領域分割法
シュアコンプリメント
領域間境界自由度
MPCに関係した節点
新しい領域間境界
自由度
 S

T

B

 B  u B   p B 
    
O  λ   r 
Lagrange 乗数
各部分領域の内部のMPCはなくなる
アルゴリズム(初期化)
u  0
0
ギャップを計算
  
0
として
 u を求め u   u
1
アルゴリズム(反復)
ギャップを計算する
  
u
k 1
k
として  u を求める
 u  u
k
1
2
nc
u Ku  f u    log g i
T
T
i 1
を最小化するようにαをラインサーチ+中
点法で決める

k 1
    (   )   1    1
k
k
 1  
数値解析例
接 触 面 :節 点 対 節 点
1 1 x3 節 点
4+4分 割
を固定
上面の前節点:
下向きに強制変位
10分 割
下面
40分 割
初期ギャップが0
なので,ここでは,
微小なギャップ
(1.e-8)のときに
接触と判定
例題の計算結果
ギャップの収束の様子
12
0
1
5
8
10
11
15
23
10
8
6
4
2
0
-2
0
10
20
Nodes
30
試行錯誤法では27反復
40
μの収束の様子
100
1
0.01
=0.1
=0.25
=0.8
0.0001
10
-6
10
-8
10
-10
-10
0
10
20
30
Number of steps
40
50
おわりに
• 接触問題に主内点法を直接適用
• 数値解析例
• 試行錯誤法よりも反復回数が少ない
• 提案した定式化の収束性は?
• 初期解の設定(初期解ではギャップが大き
い方がよい?)
六面体メッシュ生成(日本原子力機構)
IGESデータのインポート
地球シミュレータおよび東大地震
研のプロジェクトにおいて作成
西南日本メッシュ(ディス
ロケーション解析用)