Transcript 医学部での数理・統計学
医学部での数理・統計学 附属ゲノム医学センター 統計遺伝学分野 山田 亮 内容 • 医学総論による医学リテラシーの位置の確認 – 基礎医学 – 臨床医学 – (医学)リテラシー • 「一般教養」「生きる力のうちの知的な部分」・・・ • 医学リテラシー – 基本的な語学力 – いわゆる「語学」とそれ以外の語学 • 外国語 • 情報学 • そろばん・数学 • 医学リテラシーとしての数理・統計学 – その総論と各論・・・ 第1部 内容 • 医学総論による医学リテラシーの位置の確認 – 基礎医学 – 臨床医学 – (医学)リテラシー • 「一般教養」「生きる力のうちの知的な部分」・・・ • 医学リテラシー – 基本的な語学力 – いわゆる「語学」とそれ以外の語学 • 外国語 • 情報学 • そろばん・数学 • 医学リテラシーとしての数理・統計学 – その総論と各論・・・ 医学総論 医学部教育の仕組み 枠づくり • 全部を知りえないけれど • 全部を納める仕組み 緯度・経度 番地をつける 総論と各論 • 番地の振り方は地図全体に関わる取り決め – それが総論 • 各論は地図上の特定の領域に関する事柄 – 各論は「総論が決めた番地の振り方」に応じて情 報を付与する 地図がいっぱい 科目がいっぱい 総論がいっぱい フェノタイプ分類のこつ 個体を対象にする 関係を対象にする フェノタイプ分類のこつ Classification with ive senses 個体 vs. 外界 個体 in 集団 教科書の目次を眺めてみる • 何が総論で • 何が各論か 総論を眺める • 総論は番地の振り方 – 番地の振り方のルールは何か – 「総論」には『総論』が書いてあるか – 『総論』らしい、「根本的なルール」はないか 各論を眺める • 各論は地図上の特定の領域に関する事柄を 「総論が決めた番地の振り方」に対して情報 付与したもの • 各論が各論であるなら、個々の各論の構成 は同じはず 生命現象・医学上の現象をどのような フェノタイプ分類のこつ 『軸・枠組み』でとらえようとしているのか Classification with ive senses 生命現象・医学上の現象をどのような 『軸・枠組み』でとらえようとしているのか • 形質:『軸・枠組み』 • 形質の観測データ:表現型 フェノタイプ ジェノタイプとフェノタイプ Genotypes and Phenotypes 生命現象・医学上の現象(フェノタイプ) 分類のこつ Classification with scientific subjects Classification with ive senses Classification with players involved Classification with medical subjects 基礎医学と臨床医学 • 基礎は事象に即した軸 • 臨床は「診断」と「治療」に即した軸 – 「診断」:対象を観察して分類すること – 「治療」:対象の状態を変えるために介入すること 臨床医学には基礎医学の軸を使う 応用 • 「診断」学 の 総論と各論 • 「治療」学 の 総論と各論 研究しようと思っている? • 軸:総論 – いくつの地図で考える? • 番地:各論 – それぞれの地図で説明すると、何をするの? 忘れちゃいけないもし君が 地図にない町を捜したきゃ 初めに地図が必要だって事 無料歌詞検索サービス 第2部 内容 • 医学総論による医学リテラシーの位置の確認 – 基礎医学 – 臨床医学 – (医学)リテラシー • 「一般教養」「生きる力のうちの知的な部分」・・・ • 医学リテラシー – 基本的な語学力 – いわゆる「語学」とそれ以外の語学 • 外国語 • 情報学 • そろばん・数学 • 医学リテラシーとしての数理・統計学 – その総論と各論・・・ 医学リテラシー • リテラシー – 識字 – 語学力 • 「医学」を修め実践するための一般教養 医学リテラシー • 「医学」を修め実践するための一般教養 基礎 臨床 医学リテラシー • 「医学」を修め実践するための一般教養 基礎 臨床 リテラシー 読み書きそろばん • 読み:情報収集・整理力 • 書き:思考力 • そろばん:数理・統計学 自然言語 形式言語 論理はすべてに共通 リテラシー 読み書きそろばん • すべては「語学力」 • 母語の「語学」 – 情報ユニットを連結して、情報を複雑にするルールの 体系 • 外国語 – 第二の自然言語 – 実用のため – 母語を相対化するため • 数学 – 自然界の共通語 母語 • 母語の「語学力」 – 情報ユニットを連結して、情報を複雑にするルー ルの体系 – 「練習」しないと、使えるようになるものではありま せん。。。 – 「練習」すれば使えるようになります。 母語 • 母語の「語学力」 – 「書こうと思えばいつでも書ける」と思っていませ んか? – 大学に入学してから、原稿用紙何枚分、書きまし たか? – 生まれてから、原稿用紙何枚分、書きましたか? – 言わずもがな、ですが、 » 「試験・レポートでは、『文章』を書きましょう」 課題 現在の教室のヒトとモノの配置を説明 せよ ただし、後日、現在の配置を再現する ための資料とすることに留意して書く こと また、自分の教室内での位置がわか るように書くこと 外国語 • 読む(聞く)のと書く(話す)のは大違い • 読める単語(Passive vocabulary)と書ける(話せ る)単語(Active vocabulary)とそれぞれどれくら いありますか? • 読める構造と書ける構造とそれぞれどれくら いありますか? • さきほどの「教室の様子」の母語での作文を 外国語で書くとき、書きにくいですか? • 書きにくいとしたら、それはなぜですか? 自然言語リテラシー • 読み:情報収集・整理力 • 書き:思考力 – 学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち 危うし(まなびておもわざればすなわちくらし、おもいてまなばざればすなわちあやうし) • 読んで、書け – 学びて時に之を習う、亦説ばしからずや ならう、またよろこばしからずや) – 学べば則ち固ならず(まなべばすなわちこならず) – 学を絶てば憂いなし(がくをたてばうれいなし) (まなびてときにこれを 自然言語リテラシー • 読み:情報収集・整理力 • 書き:思考力 • 『知的職業人』になるので、「自然言語リテラ シー」は最高級品に仕上げる必要あり さて、自然言語以外のリテラシー • 情報学:読み書き 現代流 • 計算機・コンピュータ:現代のそろばん 情報学:読み書き 現代流 • 情報学:読み書き 現代流 – 読み • 知識の外部保管化 • 検索技術(ウェブ) – 書き • 発信技術も・・・ • 論文も発信技術(図表の作成) – 総論 • 読み書きのための「航海図」のありかとその「ルール」 – 各論 • 外部化可能 計算機・コンピュータ:現代のそろばん • 入力データ(書き) • 処理名 • 出力データ(読み) 語学としての数学・統計学 • 理性の共通語としての数学 • 統計学 – データの解釈のための数学 • 主要外国語(英語)を勉強するのと同じ理由で 統計学を勉強しよう • 主要外国語(英語)と『同じ』程度をマスターし よう 語学としての数学・統計学 • 主要外国語(英語)を勉強するのと同じ理由で 統計学を勉強しよう • 主要外国語(英語)と『同じ』程度をマスターし よう • コミュニケーションできることが目標 – 読めますか? – 書けますか? 第3部 内容 • 医学総論による医学リテラシーの位置の確認 – 基礎医学 – 臨床医学 – (医学)リテラシー • 「一般教養」「生きる力のうちの知的な部分」・・・ • 医学リテラシー – 基本的な語学力 – いわゆる「語学」 • 外国語 • 情報学 • そろばん • 医学リテラシーとしての数理・統計学 – その総論と各論・・・ 語学としての数学・統計学 • 主要外国語(英語)を勉強するのと同じ理由で 統計学を勉強しよう • 主要外国語(英語)と『同じ』程度をマスターし よう • コミュニケーションできることが目標 – 読めますか? – 書けますか? 読めますか? • 関わりのある論文 – “Method(方法)”で使われている単語と文の意味 が読み取れるようにすればよい – “Result(結果)”で使われている単語と文の意味が 読み取れるようにすればよい – できない? • 語学の勉強法を思い出そう 書けますか? • 関わりのある論文 – “Method(方法)”で使われている方法を実行でき ればよい – “Result(結果)”と同じように書ければよい – まずは、論文のデータを拾って、実行環境(計算 機・パソコンと統計ソフト)で、同じ結果を出せるか どうかを試してみる • できない?・・・語学の勉強法を思い出そう 関わりのある論文のメソッド • それは各論 • 総論は何? 情報学:読み書き 現代流 • 情報学:読み書き 現代流 – 読み • 知識の外部保管化 • 検索技術(ウェブ) – 書き • 発信技術も・・・ • 論文も発信技術(図表の作成) – 総論 • 読み書きのための「航海図」のありかとその「ルール」 – 各論 • 外部化可能 医学リテラシーとしての数理・統計学 その総論と各論・・・ 1コマで終わるわけがない • 総論は、ほぼいつも退屈 • 各論も、(たいていは)退屈 1コマで終わるわけがない その対策 • G講義 佐藤先生の講義シラバスを読み返そう • 法医学 玉木先生の尤度・ベイズの定理を復習 しよう • パソコンのフリーソフト”R”の講習会(医学系大学 院コース「ゲノム医学」(統計遺伝学分野主催)が 開かれるかもしれないので、その案内メールの メーリングリストに登録しよう → [email protected] (統計 遺伝学分野事務連絡アドレス) もしくは [email protected] (教員 山 田)まで) 1コマで終わるわけがない その対策2 • 総論の意義を説明した(第1限)のは、退屈で も総論を話したかったから 統計学 総論 • • • • 推定 検定 関連 因果 論文のメソッドとリザルト以外 はどうする? • 数理解析・モデル化 • 計算機処理・プログラミング 最後に • 各論を語りあえる機会は多い • 総論を語りあえる機会は少ない カタログの山を 整理して理解したい