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毎月レポート くらしの情報 (2013年12月号) くらしの情報 2013年12月号 ■キャンドルライフのおすすめ 寒い季節をあたたかく演出する小道具として人気のキャンドル。静かにゆらめ く炎は、この季節の幻想的なシーンにぴったりで、小さなキャンドルをひとつ灯 すだけで部屋の雰囲気ががらりと変わるのも醍醐味です。最近はキャンドルの専 門店だけでなく、インテリアショップや雑貨店などでもよく見かけるようになり ましたよね。 ろうそくの歴史は古く、ヨーロッパや中国では紀元前からつくられていたとさ れます。日本には6世紀の半ば頃、仏教とともに、ミツバチの巣から取れる蜜ロ ウを原料とした蜜ろうそくが中国から渡来しました。この頃のろうそくはとても 高価で貴重なものだったので、使える人はごく限られていました。時代が下って 江戸時代になると、日本でもろうそくが生産されるようになります。それが「和 ろうそく」で、蜜ロウではなく植物を原料とする日本独自のろうそくです。国産 できるようになっても庶民にとって高嶺の花であることに変わりはなく、安価な 西洋ろうそくが輸入されるようになった明治に入って、ようやく広く普及しまし た。 キャンドルを楽しむコツは、シーンや目的に応じて使い分けることです。例え ば食事を楽しむ時のキャンドルは、香りのないものを選ぶのがコツ。さらに高さ が22cm前後のものだと料理と人の顔の両方を照らしてくれます。逆にリラック スしたい時は、香料の入ったアロマキャンドルがおすすめです。最近はインテリ アとしても使えるモチーフキャンドルや、水に浮かべて楽しむフローティングキ ャンドルを始め、虹色の炎の色を楽しむユニークなキャンドルも登場しました。 また「和ろうそく」と「西洋ろうそく」は、それぞれ燃え方や炎の大きさが異な るので、好みに応じて使い分けてみるのも楽しそうです。 テレビや部屋の電気を消してキャンドルを灯せば、いつもと違った豊かで濃密 な時間が流れることうけあいです。 ※参考: カメヤマ株式会社 ペガサスキャンドル株式会社 一般社団法人 日本植物油協会 国立科学博物館 レインボーキャンドル合同会社 http://www.kameyama.co.jp/ https://www.pegasuscandle.com/ http://www.oil.or.jp/index.html http://www.kahaku.go.jp/ http://www.rainbowcandle.co.jp/ くらしの情報 2013年12月号 ■古くて新しいおやつ、かりんとう 庶民的かつ伝統的なおやつのひとつである、かりんとう。黒糖と白砂糖味の2 種類が一般的ですが、ここ数年来のブームで最近はいろいろなフレーバーが発売 され、かりんとう専門店には、季節限定の商品が並んでいます。中にはギフトに 使えるような高級感を漂わせるものもあり、なかなか奥深いお菓子のひとつです 。 かりんとうは、小麦粉の生地を発酵させたものを油で揚げ、蜜をかけたお菓子 。太さもいろいろあり、形も丸くて平らなもの、四角い板状のもの、ねじってあ るものなどさまざまです。お菓子としての歴史も古く、遣唐使から聖徳太子へ献 上された「小麦粉を揚げたお菓子」が起源といわれているとか。庶民の口に入る のは、江戸中期以降。深川近辺で売り歩かれていた、棒状の小麦粉に黒糖をまぶ したお菓子が評判になったという記録があります。ちなみにかりんとうの語源は 諸説ありますが、花梨の木の色に似ているから、という説と、かりかりしている 食感をもじったもの、それからペリー来航の時、黒船のことを「火輪船」と呼ん だことからかりんとうとなった説があります。いずれにしても、絶妙なネーミン グと言えそうです。 さて、かりんとうは年代問わず好まれていますが、とくに好んで食べるのは30 ~50代の女性だそう。さらにかりんとうの消費調査によれば、ベスト3は関東、 東北、北海道となっていて、東高西低型であることもわかりました。 年末の慌ただしい時期ですが、忙しい合間をぬってお気に入りのかりんとうと あたたかいお茶で、ほっこり気分を味わってみてはいかがでしょう。 ※参考: 独立行政法人 農畜産業振興機構 かりんとうファン! 東京カリント株式会社 株式会社中村屋 日本橋錦豊琳 http://www.alic.go.jp/ http://www.karinto-fun.com/ http://www.tokyokarinto.co.jp/ http://www.nakamuraya.co.jp/ http://www.nishikihorin.com くらしの情報 2013年12月号 ■個性際立つ、「もつ」の魅力 B級グルメの食材としても人気の「もつ」。かつては、サラリーマンが一杯飲 むときのお供という印象が強かったようですが、最近は性別や年齢にかかわらず よく食べられ、スーパーなどでも見かける一般的な食材になりましたね。コラー ゲンが豊富で美容によいと評判を呼び、近頃では、もつ料理に抵抗のない若い女 性を「ホルモンヌ」と言うそうです。 「もつ」は「ホルモン」とも呼ばれ、牛・豚・鶏の内臓肉全般を指します。ミ ノ(胃)やハツ(心臓)、レバー(肝臓)、タン(舌)、ハラミ(横隔膜)など が代表的ですが、ありとあらゆる部位が食用になっていて、部位によって異なる 歯ごたえやうまみが多くの人を魅了しています。地方によっては、牛と豚で呼び 方が違ったり、肝臓・心臓を「赤もつ」、胃と腸を「白もつ」と色で区別したり することも。欧米でも経済的で栄養価が高く、豊かな味わいで定番人気の食材で 、「バラエティミート」の名で呼ばれているそうです。 「もつ」と「ホルモン」は同じ意味ですが、関東では主に「もつ」の呼称を用 い、関西では「ホルモン」と言うことが多いようです。「もつ」とは「臓物(ぞ うもつ)」の略語で、もとは料理人や業者間で使う隠語でした。ちなみによく聞 く「ホルモンは『放る(捨てる)もん』が語源」という話はよく知られています が、俗説のようですよ。 一般に牛肉は関西以南、豚肉は関東以北での消費が活発だと言われますが、内 臓肉も同様です。また、夏は焼肉の材料として「赤もつ」が、冬は煮込み向けに 「白もつ」の消費量が増えるなど、地域や季節によって需要が異なることを聞く と、なるほどと思いますよね。 「もつ」をおいしく食べるには、何よりも新鮮さがポイントです。家庭で調理 をする場合は、食材を信頼できるところから入手することが何より大切といえま す。部位によっては湯通ししながら洗浄するなど手間がかかることも多いので、 専門店や居酒屋などで味わうのもいいですね。 ※参考: 社団法人 日本畜産副産物協会 食育大事典 有限会社 一角コーポレーション 山口食品 http://www.jlba.or.jp/ http://www.shokuiku-daijiten.com/index.php http://www.beef168.co.jp/ http://www.yamaguchi-horumon.com/