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現代の二都物語
第3章 ルート128 独立とピラミッド型組織
総合政策学部4年 高島祐美子
総合政策学部3年 菅野谷純
総合政策学部2年 田中清隆
背景(街の成立過程、地理的要因、文化的要因)
街の成立過程
シリコンバレー
ルート128
新しい街(一から作る必要)
似通ったバックグラウンド
技術革新の長い伝統
資本と技能と技術の蓄積
旧来産業・東部エスタブ
リッシュメントへの反感
→自給自足的
→秘密主義となわばり意識
技術領域を探検する
チャンレンジに直面
リスクを恐れない企業化精神
と激しい競争を伴う個人主義
→ピラミッド型組織
→安定と社会への忠誠
背景(街の成立過程、地理的要因、文化的要因)
地理的要因
シリコンバレー
ルート128
狭い地域に密集
きわめて広い
競争相手になっても
コミュニティの一体感
仕事と社会生活とを
厳密に区別する傾向
激しい競争と忠誠が共存
背景(街の成立過程、地理的要因、文化的要因)
文化的要因
シリコンバレー
ルート128
保守的な伝統
形式にとらわれない人間関係
互いに協力し合う伝統
→新しい試みを支える力
階級、自立、内省を重んじる
ピューリタンの倫理観
区別された社会階層
社会的に目立つことをしない
要素(背景がもたらしたもの、2都市の間に生まれた特徴、文化)
背景がもたらしたもの
シリコンバレー
柔軟な産業システム構築
ルート128
非公式な協力
高い年間離職率
プロフェッショナル同士の
忠誠と友情
仲間や技術の新もうと言う大義
技術力・ノウハウの浸透の速さ
社会・職業ネットワークを
超えた組織
情報の交換や外部への依存
に消極的
低い離職率
要素(背景がもたらしたもの、2都市の間に生まれた特徴、文化)
都市の間に生まれた特徴
シリコンバレー
地域とそのネットワークが中心の
経済活動
リスク・失敗に寛大
特定の専門分野(細分化)結集
した力
ルート128
少ない企業活動について学ぶ
チャンス
保守的なベンチャーキャピタル
旧来の金融資本家、銀行家
公正さに欠ける
競争相手や市場に関する
情報を得られる
大企業志向、失敗は死刑判決と同じ
結果重視・柔軟・革新的
エリートクラブの枠を超えられない
「たまり場」
要素(背景がもたらしたもの、2都市の間に生まれた特徴、文化)
都市の間に生まれた特徴
シリコンバレー
教育機関との連携
資源や能力を出し合い
新しい技術や市場への進出を促す
長時間労働、薬物乱用離婚の急増
燃え尽き症候群
必要な常なる技術革新と
企業同士の協力
評価される個人の自主性と
技術進歩
ルート128
自給自足の企業姿勢
垂直統合的な組織
軍事産業、防衛支出への依存
大量生産方式
形式重視の意思決定手順や
経営方法
長年勤続する忠実な従業員
保守的な職場慣行や労働スタイル
結果(企業文化とそれがもたらした業績の変化)
業績の変化
シリコンバレー
プロジェクトチームの連合体とも
言うべき組織
チームワーク、公開性、参加の
三つの柱
権限分散型の組織
オープンで平等な労働環境
年功より実績が評価
ルート128
1970年代に新設された
技術企業数はシリコンバレーより
少ない(2~3倍)
戦術的な意思決定の遅さ
(6ナノ秒、6日<6週間)
企業と企業、企業と地域との
境界が明確
地域から孤立(DEC)
企業の多くが権限を中央に
社内の地位の差は大きい
結果(企業文化とそれがもたらした業績の変化)
業績の変化
シリコンバレー
ルート128
重要な生産単位は企業ではなく
ゆるやかに結びついた技術チーム
個々の企業化の手腕と競争の
激しい市場ゆえの成功「ではない」
産業コミュニティに根差した
複雑で高度に社会的な
プロセスの結果
昔ながらの安定した形式主義の
中央集権的な組織
二倍以上の労働者
「革新的(?)」な 東
企業
DEC(デジタル・イクイップメント)
組織上の
「革新」
分権組織・参加型文化を基盤とした経営モデル
形式にこだわらない
地域や階級に伴う権限を意識的に小さくする
地位のシンボルを排除
ボトムアップの意思決定
自社製品の技術的な価値に対するプライドを
中心にすえた企業文化
「革新的(?)」な 東
企業
DEC(デジタル・イクイップメント)
「革新」の
-
結果
敵意に満ちた職場環境での
自己主張
低い離職率
「孤立した運命共同体」
退職後は二度と戻れない環境
重要な問題はすべて
組織の合意を得なければいけない
決定方式
+
上司の意見に異を唱えられる
流動性に富む組織
より迅速な対応
形式にとらわれない
コミュニケーション
「革新的(?)」な 東
企業
DEC(デジタル・イクイップメント)
DEC的の失敗
1.RCA,GEなどからトップ・レベルのマネージャーを
ヘッドハンティング
(結果)旧来の組織構造と運営を継続
2.DECに所有権ある技術を使って新会社を作ることに
は猛反対
(結果)新たな可能性をシャットアウト
3.DEC上級マネージャーは誰一人地元商業会議所の
メンバーになってない
(結果)会社が一つの社会として孤立
「革新的(?)」な 東
DEC(デジタル・イクイップメント)
DECのシリコンバレーとの決定的な違い
1.意思決定の権限を創立者たちが社員たちと
分かち合わない
2.自足自給
3. 秘密主義
企業
まとめ
時代の変化に・・・
「分散・フラット・オープン」型のシリコンバレーはうまく対応して
成長を遂げた。
「中央集権・縦型・閉鎖(独立)」型のルート128は対応できず
に衰退した。
・以前はルート128型の方が高い成果を出していた。
・「成功・不成功」ではなく「対応できたか対応できなかったか」
シリコンバレー成功の要因
まとめ
シリコンバレー型は変化に対応しやすい。
・リスクを恐れない気風
・流動的、オープンな技術・人材・情報移動、共有
・フラットな組織、民主的な意思決定
・知識・技術革新との距離が近い(地域大学・学術機関との密
接な連携)
・一体感
シリコンバレーの今後
シリコンバレーは「ルート128化」しないだろうか?
→地域の成熟化が経済活動に与える影響は?
→効率化は「ルート128化」を意味しないのか?
→「失敗やリスクを恐れない気風」を維持できるかにポイント?
→変化への対応と次の産業の芽を育てることの両立は可能か?
→一体感とオープンな気風の両立
シリコンバレーのその後の衰退の要因は?
・ITバブルが示すもの(一体化した産業活動は時に冷静な視点を失う?)
疑問点
シリコンバレーの成功はどこでも実現できるか?
疑問点
・「職住一体」はどこでも実現できるものではないし、目指すもの
ではない
・シリコンバレーは全てが新しい街であった
・シリコンバレーには優れた大学や学術機関があった(情報・人
材・技術)
・社会システムの構築と産業の構築を同時に行なっているところ
にシリコンバレー成功の一要因があるのではないか?
・応用できるものはある
「オープン、分散、流動的、一体感、知との連帯、フラット」
ルート128が出来ることはなかったか?
DEC再考
疑問点
脱ルート128を目指したDEC
「分散型組織・実力主義」しかし「秘密主義・中央集権的な意思決定」
失敗に終わる→その要因は?
・文化的、環境的に成熟した地域の影響
→変革を抑圧する既存の社会環境
例:(「開かれた」組織にはなれなかった要因は「閉じた」社会環境にある)
(MITとスタンフォードの違い)
(責任追及型社会が一極集中の決断を鈍らせた。)
・ルート128はどのようにすれば変革できるか?
→企業自体の変革よりも地域コミュニティの変革の必要性(内からではなく外から)
価値観をどこにおくか。
まとめ
社会の流れ:「激しい変化・技術革新、多様なニーズ」
↓
これからの社会においては変化に柔軟かつ敏速に対応できる仕組みが求められる
必要なこと「オープン、分散、流動的、一体感」
産業活動においての変革だけでなく地域全体としての変革が不可欠
=地域コミュニティの構造が産業活動に大きな影響を与える
一方で多様な価値観を重視する社会的流れも存在する→決断ポイント