The Metal Layers

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Transcript The Metal Layers

CMOS Circuit design, Layout, and Simulation 3rd Edition
Chapter 3
The Metal Layers
Hideki D. MIWA
2005/6/7
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目次
3.1. The Bonding Pad
3.2. Design and Layout Using the Metal
Layers
3.3. Crosstalk and Ground Bounce
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Chapter 3
メタル層
• 回路素子 (MOSFET, キャパシタ,抵抗など)
は,メタル層でつながっている!
• 材質は,アルミもしくは銅.
• 以下のテーマについて見ていきます.
– ボンディング・パッドのレイアウト
– メタル層のキャパシタンス
– クロストーク
– シート抵抗
– エレクトロ・マイグレーション
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3.1. (ボンディング・)パッド
ボンディング・ワイヤ
ボンディング・パッド
パッケージ
(ボード)
チップ
(ダイ)
なお,この章ではパッドの ESD (静電気放電=静電気のビリビリ) に対する
防護対策については扱わない.
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3.1.1. パッドを置いてみる (1)
• とりあえず置いてみました.
絶縁体
酸化膜
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3.1.1. パッドを置いてみる (2)
• Ex. 3.1. パッドの寄生容量は?
– (答) = (底面の容量) + (周囲の容量)
– Table 3.1 より,基板に対する メタル2 の容量は
それぞれ,14aF/um2, 81aF/um (a: atto*)
– 計算して 0.172pF と出る. ■
(*)参考: Le Systeme International d'Unites (SI) 接頭語
yotta:1024, zetta:1021 , exa:1018 , peta:1015 , tera:1012,
giga:109, mega:106, kilo:103, hecto:102, deca101 ,
deci:10-1, centi:10-2, milli:10-3, micro:10-6, nano:10-9,
pico:10-12, femto:10-15, atto:10-18 , zepto:10-21,
2005/6/7 yocto:10-24
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3.1.1. パッドを置いてみる (3)
• Ex. 3.2. スケールファクタが 50nm の場合,
レイアウト時のパッドの大きさは?
– 最終的なパッドのサイズ (100um) をスケール
ファクタ (50nm) で割れば良い.
– 100/0.05 = 2,000
• この時,寄生容量は変化するのか?
– 変化しない. ■
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3.1.1. パッドを置いてみる (4)
• パッシベーション
– 最も上層の絶縁体.チップが汚染されるのを防ぐ.
– が,こいつがあるとパッドが表面に出てこない.
→ワイヤを接続できんやないか!
• OVGL (overglass layer)
– パッシベーションを「剥ぐ」領域を指定.
• PAD (pad layer)
– パッドの領域を指定.
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3.1.1. パッドを置いてみる (5)
• OVGL を設定して,剥いでみました.
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3.2. メタル層を利用した
設計およびレイアウト
• これまでに出てきたレイヤ:
– NWEL (2章)
– MET2, OVGL, PAD
• これから出てくるレイヤ:
– MET1, VIA1
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3.2.1. Metal1, Via1 (1)
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3.2.1. Metal1, Via1 (2)
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3.2.2. 寄生成分 (1)
• 寄生容量
– Table 3.1 の通り.
• 寄生抵抗
– メタル層も,n-well 層と同様にシート抵抗で特徴
づけできる.
– ただし,n-well のシート抵抗と比較して圧倒的に
小さいので,本書籍の例では 0.1/square
– もちろん,via にも寄生抵抗がある.
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(参考) 抵抗率とシート抵抗
• 抵抗率
– 断面積s,長さlの物体の抵抗をRとするとき,
R=pl/s の係数 p を抵抗率 [m] と定義した.
• シート抵抗 (→p.37)
– 抵抗率 p を深さ d で割ったもの Rsquare =p/t []
– R=pl/t/w = Rsquare∙l/w = Rsquare∙square
l
t
s
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w
w
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3.2.2. 寄生成分 (2)
• Ex. 3.3. スケールファクタが50nmのとき,
Metal1 の 1mm x 200nm の配線の描画サ
イズはどうなるか? さらに,RC遅延を求めよ.
– 描画サイズ L = 20,000, W = 4
– 1square: 44, l = 20,000/4 = 5,000square
– 抵抗値 R = 0.1/square5,000 = 500[]
– 容量 C = (面積)23aF +(周囲)79aF = 162[fF]
– Csquare= C/l = 162/5,000 = 32[aF/square]
– td = 0.35 RC = 28 [ps] (→2.32式,2.33式) ■
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3.2.2. 寄生成分 (3)
• 固有伝播遅延
– 信号伝播速度 v = c / r [m/s]
c: 光速 (3.0108[m/s]), r: 比誘電率
– 二酸化ケイ素の比誘電率を約 4 と仮定すると,
td/meter = 1/v = 6.7[ns/m] =6.7[ps/mm]
• 固有伝播遅延よりもRC遅延のほうが支配的.
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3.2.2. 寄生成分 (4)
• Ex. 3.4. 1010のsquareが,Metal1とMetal2
のちょうど同じ位置に配置されている.レイア
ウトと断面図を描いてみなはれ.
– 容量 C12 = 100(0.05)235aF +
40(0.05)100aF = 209aF
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3.2.2. 寄生成分 (5)
• Ex. 3.5. Ex.3.4. で,Metal2 の電圧が 0->1V
と変化した場合,Metal1 でどうなるか考えて
みて下さい.
– Metal1 と基板との容量は,C1sub=164aF
– 等価回路が Figure 3.9
– C1sub の電圧 Vmetal1 = 560mV
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3.2.3. 電流の制限 (1)
• 与えられた幅および長さのメタルに,どのぐら
いの電流を流せるのか?
– エレクトロ・マイグレーション (Ex. 3.6)
• 川の氾濫と同じで,電流が溢れ結果的に故障となる.
• 電流密度 (アルミ) JAl = 1→2 [mA/um]
– 電圧降下 (Ex. 3.7)
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3.2.3. 電流の制限 (2)
• Ex. 3.6. 描画幅が 3 のメタルに流せる最大
の電流値と,100100um2 のパッドが受ける
ことができる最大の電流値は?
– メタル: Imax = JAl ∙ W = 10-3 ∙0.15=150uA
– パッド: 100mA ■
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3.2.3. 電流の制限 (3)
• Ex. 3.7. 導体の長さが1cmで,150uAの電流
が流れるときに電圧降下は?
– シート抵抗: 0.1/square,square数:10,000/0.15
– 電圧降下: 1V
– これを電源ラインとして使うには電圧降下がでか
すぎるので,幅を広げないかん. ■
• 一般的に,上層のほうが厚いため,電源をと
りまわすのに適している.
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3.2.4. メタル層のデザインルール (1)
• Metal1 と Metal2 のデザインルール
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3.2.4. メタル層のデザインルール (2)
• 以下は,マスクを作る上では同じこと.
• Via は,VIAというセルを置く.
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3.2.5. コンタクト抵抗 (1)
• メタル層 (もしくは他層) への接触に関係する
抵抗.
• 1箇所あたり10を仮定.
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3.2.5. コンタクト抵抗 (2)
• Ex. 3.8. VIA コンタクト抵抗を示した回路 Fig.
3.14a の等価回路を描け.さらに,Fig. 3.14b
の回路に 1mA 流した時の電圧降下を出せ.
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3.2.5. コンタクト抵抗 (3)
• Ex. 3.8.
– Fig. 3.14a, b の等価回路
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3.2.5. コンタクト抵抗 (4)
• Ex. 3.8.
– Fig. 3.14b の抵抗は,1/(1/10 * 4)=2.5
– よって,電圧降下は,1mA2.5=2.5mV
– ちなみに,VIAが2本の場合,抵抗は5,
電圧降下は 5mV
→VIAを打ちまくったほうが電圧降下が小さい.
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3.3. クロストークおよび
グランドの変動
• クロストーク
– ある導体での信号の変化が,他の導体の信号を
かき乱す現象.
• グランド・バウンス
– 電源とグランドの局所的な変動.
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3.3.1. クロストーク
• クロストーク: ある導体での信号の変化が,他
の導体の信号をかき乱す現象.
• 導体Aで,信号VA,IA 伝送されているとする.
• 相互容量: Cm
– カップルド電流 (Cmに流れる)
Im=Cm∙(dVA/dt)
• 相互誘導: Lm
– 誘導電圧
Vm=Lm∙(dIA/dt)
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3.3.2.グランドの変動 (1)
• 直流
10,000/1500.1
=6.67k
3.33mV
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3.3.2.グランドの変動 (2)
• 交流
Decoupling
capacitor
– デカップリング・キャパシタにより,遷移状態の間
に必要な電荷を供給し,回路部分にかかる電圧
を VDD に維持する.(なぜ?→Ex.3.10)
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3.3.2.グランドの変動 (3)
• Ex. 3.9. Fig.3.17(b)の回路において,50uA
の電流が10nsの間必要であると仮定する.
電圧変動を10mVに抑えるためのデカップリ
ング・キャパシタの容量を推定しなはれ.
– 供給すべき電荷
Q = I∙∆t =50uA10ns=50010-15クーロン
– ∆V∙C=Q なので,
C≥Q/∆V=50010-15/10mV=50pF ■
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3.3.2.グランドの変動 (4)
• Ex.3.10. チップ外の負荷を駆動させるために,
出力バッファが利用される.VDDが1Vで,
30pFの負荷を1nsで900mVまで駆動する時,
必要となるデカップリング・キャパシタの容量
を求めよ.なお,グランドの変動は無視する.
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3.3.2.グランドの変動 (5)
• Ex.3.10. (cont.)
– 30pFの負荷に供給
される電荷は,
Q=900mV∙30pF=27pC
– デカップリング・キャパシタはつなぎっぱなしなの
で電圧は1V.これが 900mV に降下したとすると,
式(3.8)からデカップリング・キャパシタの容量は
C≥27pC/100mV=270pF
でかすぎる.
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3.3.2.グランドの変動 (6)
• Ex.3.10. (cont.)
– これを解決するには
バッファのワイヤを
太くし,ワイヤの抵抗を減らす.
– もしくは,出力バッファ専用のパッドに接続する.
– もしくは,チップ外にデカップリング・キャパシタを
用意する.
– もし,500MHzで動作すると仮定すると,0.2nsで
27pFを供給しなければならないので,13.5mA
電流を供給せねばならない.
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