医療と情報処理・エレクトロニクス技術
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Transcript 医療と情報処理・エレクトロニクス技術
医療と情報処理・エレクトロニクス
技術
~患者のQOLを考える~
担当教員:廉田浩
1DS05209Y 守田麻耶
1NC05018W 田代成美
1DS05182T 粕谷重広
情報処理・エレクトロニクス技術を
使った医療機器
医療用画像処理システム
MEMS ←半導体プロセスを応用
遠隔治療システム
内視鏡手術機器
X線CT・MRI - 人体組織の3次元形状計測システム
その他・・・
QOL
医療機器の分野で、近年、 QOLが重視
Quality Of Life の略
人が人としての尊厳を保ち、よりよく生きるこ
と
QOLの観点から医療機器を調べる
・X線CT・MRI - 3次元形状計測システム
・内視鏡手術機器
・MEMS技術を使ったカプセル内視鏡
X線CT
人体の周囲からX線を
照射し、人体を透過し
た投影データから、2次
元の断面像を再構築す
るもの
X線CTの原理
X線照射した目的部分
のX線源の数値をコン
ピュータで算定させ、画
像を構成
特徴
横断面(軸位面)の
画像が基本
MRI
核磁気共鳴現象を利用して
生体内の内部の情報を画
像化するもの
X線CTと同じ型のものが普
通
右図のようなopen-MRIと呼
ばれる型もある
MRIの原理
人体構成物質の大部分を
占める水素原子核の核磁
気共鳴現象を利用して、断
層像を得る
特徴
X線CTと違い、矢状断面像
など任意方向の断面像が
撮像できる
MRIとX線CTの比較(QOLの観点から)
X線CTには放射線被曝の可能性があるが、MRI
には無い
open-MRI
閉所恐怖症の患者の不安感を軽減
以上の点から見ると、MRIは、より患者のQOL向上
に貢献できている
(しかし、検査時間がX線CTより長い、金属が体内
にあると使用不可、など難点もある)
内視鏡手術に関する医療機器
内視鏡手術とは・・・
小さな穴をあけ、そこから内視鏡や鉗子を差し込んで
患部を処置する手術
脳外科や消化器科など幅広い分野で実施されている
http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/hp-op/ingai/html_file/op/laparo/naisikyou.htm
内視鏡手術の利点・問題点
利点
低侵襲(患者への負担減)
・術後の痛み軽減
・早期離床・退院
→QOLの向上に貢献
問題点
①高度な技術が要求される→手技シミュレーター
②医師への負担増
→内視鏡手術ロボット
写真:http://www.higashiomiya.or.jp/service/treatment/naishikyo.html
医師を育てる
内視鏡手術手技シミュレーター
3D映像と器具を使って仮想的
に手術の手技演習を行う機器
→質点バネモデル
頂点に力学方程式を与えることで、
臓器などの動きを求める
代表的なシミュレーター
・Lapsim
・Lap Mentor
・MIST
写真:http://www.med.nagoya-u.ac.jp/hp/surgery2/ess/simulator.html
シミュレーターの特徴
特徴
・基本的な手技の習得
・手術のトレーニング
→医師のレベルに合わせたカスタマイ
ズ機能などもある
課題
・画像処理技術の向上
→動きが完全には実際のものと一
致しない
→今後更なる改良が必要
正確かつ安全な手術を・・
内視鏡手術ロボット「da vinci」
・コンソールからアームカートの内視鏡と
鉗子を遠隔操作
サージカルシステム
3D/2D映像システム
・術者の負担軽減
・安全かつ正確な手術
問題点
・巨大かつ億単位の高価格
・導入数が少ない
http://www.olympus.co.jp/jp/news/2003b/nr031021isij.cfm
MEMS
(Micro Electro Mechanical Systems )
半導体プロセス技術を利用した小型のメカニカルデバイ
スや構造体を指す 。
カプセル内視鏡などの医療機器に応用されている。
QOL向上に貢献
カプセル内視鏡1
QOL
●飲みやすい錠剤タイプ
●のどの表面麻酔も不要
内視鏡で小腸全域を見る→困難
カプセル内視鏡→可能
低侵襲
カプセル内視鏡2
飲み込む
直径11mm
長さ26mm
内蔵されたカメラで撮影
(8時間程度撮影可能)
便と一緒に排出
カプセル内視鏡3
課題:小腸観察用のみ
腸内の狭窄などにひっかかるリスクあり。
価格が非常に高い(1個:10万円)
•まだ広く実用されていない!
•これからさらに開発、研究が進んでいく!
カプセル内視鏡4
現在、開発中の技術
(1)カプセル内視鏡の基本技術 : 小型で低消費電力の撮
像技術、無線送信技術
(2)全方位誘導システム : 消化管内での自在な観察
(3)無線給電システム : 作動時間とエネルギーレベルの
制限解消
(4)薬液放出機構 : 病変部への投薬治療
(5)体液採取機構 : 採取したサンプルによる診断や分析
(6)自走機構 : 消化管内での自在な観察
(7)超音波カプセル : 体内からの超音波検査
考察
今回、患者のQOLに注目して医療技術を紹介し
てきたが、患者の負担を減らすことも重要だが、
医者の負担も減らすことも考慮しないといけな
い!
まだまだ、これから発展の余地のある分野であ
る!
謝辞
九州大学
デジタルメディシン・イニシアティブ
諸岡健一 先生
参照
東芝メディカルシステムズ株式会社HP
http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/products/ct/aquilion/index.html
医療と画像の総合情報誌 INNERVISION
http://www.innervision.co.jp/05report/05r_06_01_03.html
医学領域における診療放射線技術学入門2007
http://www.fujita-hu.ac.jp/~sfujii/satuei/satuei18.html
日経エレクトロニクス 日経BR社
オリンパスHP
http://www.olympus.co.jp/jp/news/2004b/nr041130capslj.cfm
がんナビHP http://cancernavi.nikkeibp.co.jp/report/0612_1.html